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Instagramとは何者だ? リリースから2019年3月までの歴史を探る

Instagramとは何者だ? リリースから2019年3月までの歴史を探る

目次

第1回:Instagramをビジネスに活用するメリット
第2回:SNS活用では必須の運用目標とルールの策定
第3回:フォロワーを増やす7つのテクニック
第4回:効果的な運用に活用したいツールやアプリ
第5回:ビジネスプロフィールで活用できる機能
番外編:Instagramとは何者だ? リリースから2019年3月までの歴史を探る
番外編:Instagramとは何者だ? 13のデータで捉えるビジネスチャンスの正体
番外編:Instagramで成果を上げている10の企業アカウント

Instagramを使っていますか?
数年前は若い女性が利用するSNSという限られたイメージでしたが、最近のデータを見ると、そうでもないようです。

Instagramは幅広い年齢層、性別で利用されており、一概に「若い女性のほうが多い」とは言えなくなってきている。

Instagramは幅広い年齢層、性別で利用されており、一概に「若い女性のほうが多い」とは言えなくなってきている。

画像:ソーシャルメディアラボ

上記は、総務省統計局による人口推計と、株式会社ジャストシステムのモバイル&ソーシャルメディア月次定点の調査結果をまとめたものです。
人口比でみると若年層のほうが多くなっていますが、利用者数という視点では、20代から40代まで幅広い年齢層で利用されていることがわかると思います。
また、2018年11月のInstagram月間アクティブユーザー数は2,900万人と、1年前から900万人も伸びています。TwitterやFacebookなど他の主要SNSと比較しても、圧倒的な成長率です。

全世界で見ると、月間アクティブユーザーは10億人、日間アクティブユーザーは5億人となっており、Facebookに次ぐSNSとして他SNSを大きく引き離しています。

当連載では、Instagramの集客活用法をテーマに、Instagramをビジネスに活用するための考え方やノウハウを紹介してきました。

今回は、2010年のリリースに始まるInstagramの歴史からInstagramを捉え、ビジネス活用の可能性を探ってみたいと思います。

Instagramの歴史を振り返る 2010年~2019年4月23日

Instagramは、間違いなくビジネスチャンスを拡大するプラットフォームです。しかし、大きな課題として、マーケティングや事業戦略の決定権を握る層(40代~50代の男性が中心)の間ではあまり広がっていないため、「Instagramをビジネスに活用するといってもイメージがわかない」という意見があります。
そこで、「そもそもInstagramとは何なのか?」がつかみやすいように、Instagramの歴史を振り返ってみたいと思います。
短期間で成長し、消費者の生活に溶け込んだInstagramがどのような歴史をたどってきたか。ここからは様々な学びと、今後の可能性が見えてきます。

【2010年10月】AppStoreにてリリース

Instagramは、2010年10月6日にAppStoreでリリースされました。もともとは「Burbn」という名前のプロジェクトで、豊富な機能がありましたが、その中でモバイルにフォーカスしてブラッシュアップされたものがInstagramです。
2010年12月までに100万人の登録ユーザを獲得。2011年6月には500万人を突破。同年9月には、1,000万人を超えるなど、リリース当初から圧倒的なスピードで成長しています。

【2011年1月】Instagramを象徴する文化であるハッシュタグ機能を導入

当連載の中でも重要項目として何度も紹介したハッシュタグは、2011年1月に導入されました。ハッシュタグにより、限られたコミュニティでしか会話が生まれなかったInstagramがより開かれたプラットフォームへと進歩しました。
ハッシュタグという機能はもともとTwitterが導入したものですが、Instagramのほうが活発に使われています。リツイートなどの拡散機能がないため、フォロワー以外に自身の投稿を見てもらうには、ハッシュタグを活用するしかないためです。

【2011年7月】画像の投稿件数が1億点を突破

リリース後1年に満たないタイミングで、Instagramは投稿された画像枚数が1億枚を突破したと発表しました。その1月後に1億5千万枚突破を発表しており、まさに急成長の真っただ中といえます。

【2012年4月】Facebookが買収

急成長を続けるInstagramは、2012年4月に登録ユーザー3,000万人を突破しました。そして、そのタイミングでFacebookが10憶ドル(日本円で約810億円)で買収するという衝撃のニュースが流れました。
買収後は、Facebookアカウントと連携できるようになったこともあり、ユーザー数が飛躍的に増加します。2012年7月には8,000万人が利用する有名SNSの1つに仲間入りしました。

【2013年2月】月間アクティブユーザー数が1億人を突破

Instagramは2012年末に25言語での仕様をサポートし、アプリ版だけでなくウェブ版もリリースするなど、より開かれたプラットフォームとなりました。2013年2月にはアメリカの若年層からの支持を集め、月間アクティブユーザー数1億人を突破しました。
このころには、1日の写真の投稿件数が4,000枚、投稿に対する「いいね」が1秒間に8,500回というデータも出ており、非常に活発に利用されていることがわかります。

【2013年6月】動画機能リリース後24時間で500万本の動画が公開

2013年6月、写真だけでなく動画を投稿する機能も追加されました。この機能がリリースされてから24時間で500万本の動画が公開されるなど、ユーザーニーズを捉え、高いアクティブ率を保っていることがわかります。
この時はその場で撮影した動画のみが投稿できましたが、2か月後には撮影済みの動画も投稿できるようになり、月間アクティブユーザー数1億3,000万人に到達しました。

【2014年2月】日本語版がリリース

海外では急成長で注目を集めていたInstagramですが、日本はTwitterの影響力が強いこともあり、参入までに時間がかかりました。しかし、日本国内の月間アクティブユーザー数は2015年6月に810万人、2016年3月に1200万人、2016年12月に1600万人、2017年10月に2000万人と順調に成長していきます。

【2014年12月】Twitterの月間アクティブユーザー数を追い越しSNS市場のリーダーに

2004年に始まったFacebook、2006年にリリースされたTwitterなど、市場のリーダーである主要SNSと比べると後発ですが、圧倒的な成長速度でユーザー数、機能ともに着実に差を埋めていました。2014年12月、Twitterの月間アクティブユーザー数を追い越しました。
同時期にiPhone6が発売され、搭載されていたスローモーション撮影機能などに対応し、スローモーション動画のアップロードが可能になりました。

【2015年5月】海外で先行導入されていたInstagram広告が日本にも導入

2015年5月には海外で先行導入されていたInstagram広告が日本にも導入され、Instagramのビジネス活用が可能になりました。また、2015年6月にはInstagram内から直接広告を出稿できるようになり、9月にはCTAの設置や集中配信キャンペーンの導入等、広告関連のアップデートが相次ぎました。Instagramをビジネスに活用する環境が整ってきたといえます。

【2015年9月】カメラ性能が飛躍的に高まったiPhone6s発売

Instagramは時代の後押しを受けて成長したSNSといえます。Twitterは、テキストメインのSNSなので、ガラケーでもほとんど同じように使うことができました。しかし、質の高い写真や動画を撮影できないデバイスしかなければ、Instagramは広がらなかったでしょう。
iPhone6sは写真性能が一般向けのデジタルカメラとそん色ないレベルまで向上しました。この後押しもあり、月間アクティブユーザー数は4億人を突破、1日に投稿される写真は8,000万枚になりました。

【2016年1月】Instagramが日本国内でも浸透

2016年1月の国内調査では、Instagramの認知度は72.8%と、2014年12月の48.6%から大幅に増加し、利用率も13.4%となりました。世間的に認知されたSNSといえるでしょう。
利用者増加に伴い、Instagramアカウントを開設している日本企業が1万社を超えたことも発表されました。さらに、2月の時点で20万企業の広告主がいることも明らかになりました。
日本でもInstagramのビジネス活用が一般化してきたといえるでしょう。

このころ、Instagramはアイコンを大幅にリニューアル。「写真投稿アプリ」としてのイメージが強かった従来のロゴから、機能追加やデバイスの進歩に伴い、カメラにとらわれることなく様々な写真な動画が共有される場をイメージしたロゴになった。

このころ、Instagramはアイコンを大幅にリニューアル。「写真投稿アプリ」としてのイメージが強かった従来のロゴから、機能追加やデバイスの進歩に伴い、カメラにとらわれることなく様々な写真な動画が共有される場をイメージしたロゴになった。

【2016年5月】各種ビジネスツールが導入

Instagramのビジネス活用が広がりを背景に、「ビジネスプロフィール」「Instagramインサイト」「投稿の宣伝」という3つのビジネスツールを導入すると発表しました。
当連載でも1回分をビジネスプロフィールに割いていますが、今Instagramをビジネスに活用するうえで欠かせない機能です。特に「Instagramインサイト」によって、施策の成果測定が可能になったことは、ビジネス活用を大きく推し進めたでしょう。

【2016年8月】ストーリーズ機能を提供開始

2016年8月、Instagramを象徴する最も魅力的なコンテンツ「ストーリーズ」が導入されました。これは撮影した動画をタイムライン上部に24時間表示させるものです。24時間後には消えてしまうため、多くのユーザーが日常を切り取って気軽に投稿するようになりました。
また、2016年11月にはライブ配信機能を提供し、最大1時間のリアルタイム映像を配信できるようになるなど、写真SNSからより動画SNSへ、時代の流れに乗った動きを見せています。

【2016年12月】投稿の保存機能をリリース

2016年12月、他ユーザーの投稿を保存できる機能が追加されました。従来はタイムラインで流れてしまったらもう一度見てもらう機会はなかなかありませんでしたが、保存機能の登場により、コンテンツの賞味期限が伸びるようになりました。企業アカウントは、ユーザーに保存してもらえる投稿を考える必要があります。

【2017年3月】ストーリーズに広告配信が可能に

2017年3月、Instagramストーリーズに広告配信が可能になりました。フルスクリーンで流れていくストーリーズの中に、15秒程度の広告が表示されます。簡単にスキップできるためユーザー体験も邪魔しません。
ストーリーズは、比較的新しい機能ですが、今ではInstagramを代表する機能になっています。実際、Instagram広告を配信した際、ほとんどの広告インプレッションはストーリーズで発生しており、高い成果を記録しています。

【2017年3月】Instagramショッピングが日本にも導入

2017年3月、Instagramにショッピング機能が導入されました。この機能は、Instagramのタイムラインやストーリーズに投稿した写真に商品情報のタグをつけ、ECサイトの商品ページにユーザーを導入する機能です。
ユーザーは写真を見て、興味がわいたら写真に写っている商品をタップして、詳細情報を確認し、購入するまでをInstagram上で完結できます。当連載の中でも紹介しましたが、Instagramは購買転換率が非常に高いという特徴があります。これも、アクションボタンやショッピング機能など、ユーザーをスムーズに行動させる仕組みが用意されているからでしょう。
少し遅れ、2018年6月には日本にも導入されました。

【2017年12月】「インスタ映え」が流行語大賞に

2017年12月、毎年注目を集めるユーキャンの流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれました。マイナビティーンズによる「10代女子が選ぶ流行語」でも「インスタ映え」が1位になるなど、生活への浸透がうかがえます。
「インスタ映え」とは「Instagramで映える写真を撮る、Instagramでたくさんいいねがもらえるような写真を撮る」という意味です。当時の調査では、Instagramユーザーの約7割がインスタ映えを意識していると回答しています。
しかし、この流れは2017年に始まったものではなく、2014年にはInstagramアカウントに投稿された朝食の写真を元にした「TODAY’S BREAKFAST」が書籍化されるなど、Instagram上で「映える」ことの重要性は当初から高かったとみられます。

このころから、インスタ映えを意識する企業も登場しました。ベストブライダルは「不思議の国のアリス」をテーマにしたデザートビュッフェを開催し、インスタ映えするデザートと軽食を提供し始めました。松屋銀座では、クリスマスケーキをSNSで公開する人が40%もいるという調査結果を元に、SNSに投稿したくなる見た目の限定ケーキを発売しました。
また、ハウステンボスのVR施設やナイトプールなど、インスタ映えが狙えるスポットに人が集まり、流行が生まれるという流れも出てきました。

【2018年5月】アクションボタンが導入

2018年5月、Instagramのビジネスプロフィールに「アクションボタン」が導入されました。これは、アカウントページにに「予約する」や「チケット購入」など、ユーザーにアクションを促すリンクボタンを設置する機能です。
アメリカ企業が中心だったため、日本ではあまり注目されませんでしたが、同年10月に「ぐるなび」との連携が発表され、飲食店を中心に活用が広がりました。

【2018年6月】Instagram月間アクティブユーザー数が10億人を突破&「IGTV」を発表

Instagramは、6月20日に月間アクティブユーザー数が10憶を突破したと発表しました。同じタイミングで、Instagramは新しいプラットフォームである「IGTV」を発表しました。
写真投稿SNSから徐々に動画コンテンツの割合が増えてきたInstagramですが、IGTVは完全な動画投稿SNSです。影響力を増すインフルエンサーの新たな活躍の場として注目を集めました。

【2018年9月】ストーリーズ投稿にもショッピング機能が導入

ストーリーズは、Instagram広告をはじめ、多くのビジネスが集中する場になっています。従来、フィード投稿にしか使えなかったショッピング機能が、ストーリーズにも導入されました。注目度、アクション率が高いストーリーズで購買行動を促せるため、さらに活用の幅が広がったといえるでしょう。

【2019年3月】Instagramショッピング機能が決済にも対応

2019年3月、Instagramはショッピングを大きく進歩させる新機能として「チェックアウト」を発表しました。
これまでのショッピング機能は、投稿写真に含まれる商品をタップすると外部のECサイトに遷移するものでした。そのため、ユーザーは異なるECサイトにそれぞれ決済情報を入力する手間がありました。
この機能が搭載されたことで、完全にInstagram内で購買行動を完結できるようになりました。ユーザーは、Instagram自体に決済情報を登録し、投稿からスムーズに購入することができます。

【2019年3月】Instagramストーリーズ広告がインタラクティブ要素に対応

Instagramストーリーズは1日5億アカウントが利用しており、ユーザーが日常を切り取って投稿したり、多くのブランドがプロモーションに活用しています。そんなストーリーズにインタラクティブ要素(ユーザーのアクションに対して反応する要素)が利用できるようになりました。
まず導入されたのはアンケート投稿で、ストーリーズを見たユーザーに2択のアンケートを行うことができます。ユーザー参加型のコンテンツであるため、ビジネス活用のチャンスも非常に大きいでしょう。
今後は、さらに様々な形式のインタラクティブ要素を提供することが予定されており、ストーリーズ活用がInstagram活用の肝になってくるでしょう。

Instagramの歴史から読み取れること

さて、これがInstagramがリリースされてから2019年3月までの歴史です。
Instagramの歴史から読み取れることとして、大きく2つあると考えています。

  • ユーザーニーズやデバイスの進歩にいち早く対応する

歴史を見てわかる通り、写真投稿SNSとして始まったInstagramは、次第に動画コンテンツ、ライブ配信などに展開しています。また、タテ型フルスクリーンで24時間しか保存されないストーリーズはまさに「スマホ時代」に適したコンテンツといえるでしょう。
TikTocも縦型フルスクリーンの短時間動画のSNSとして急成長しましたし、17LiveやShowroomのようなライブ配信アプリも人気を集めています。
Instagramは、これら人気プラットフォームの機能をいち早く取り入れ、一つのプラットフォームで提供することで急成長したといえるでしょう。

今後の展開としては、5Gによる通信速度の向上を受け、より動画コンテンツに特化していくのではないかと予測できます。また、スマートフォンの撮影機能が進歩したことや、写真編集アプリが充実してきたことなどから、日常を切り取った投稿から、より作品と呼べる投稿が増えると考えられます。Instagramはこうした作品を適切に提供できるフィード以外の場所を用意するかもしれません。

  • ビジネス向けの機能を積極的にリリースする

Instagramの歴史を振り返って、特に印象的なのは2016年ごろからビジネス利用向けのアップデートが活発であることです。ビジネスプロフィールの実装による、Instagramインサイト、アクションボタンなどは、まさにビジネスユーザーにとって欲しかった機能でしょう。また、Instagram広告の配信面にストーリーズが加わるなども見逃せません。
SNSは、個人のコミュニケーションを行う場のため、企業のプロモーションが嫌われる傾向にありました。しかし、Instagram自体が積極的にビジネス向けの機能を開発し、ユーザー体験を損なわない形でプロモーションをサポートしてくれています。
当連載では、繰り返し「Instagramをビジネスに活用すべき」と伝えていますが、それはこうした理由からです。

さて、今回は連載の番外編として、Instagramの歴史を振り返りました。本編ではInstagramのビジネス活用に関するノウハウをお届けしましたが、番外編はInstagram自体をより理解することが目的です。
次回は、様々な調査機関が発表した、Instagramにまつわる10のデータを元に、Instagramの姿を捉えていきたいと思います。

第1回:Instagramをビジネスに活用するメリット
第2回:SNS活用では必須の運用目標とルールの策定
第3回:フォロワーを増やす7つのテクニック
第4回:効果的な運用に活用したいツールやアプリ
第5回:ビジネスプロフィールで活用できる機能
番外編:Instagramとは何者だ? リリースから2019年3月までの歴史を探る
番外編:Instagramとは何者だ? 13のデータで捉えるビジネスチャンスの正体
番外編:Instagramで成果を上げている10の企業アカウント