Instagram広告で利用できるターゲティングを徹底解説

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Instagram広告で利用できるターゲティングを徹底解説

Instagramは近年利用率が拡大しているソーシャルメディアの一つです。
特に画像や動画でのコミュニケーションを好む若者の間で、積極的に活用されており、読者の方々の中でも利用されている方が多いのではないでしょうか。

Instagramはその規模やターゲティングの精度から、ここ数年は企業の広告・プロモーションを行う媒体としても注目されています。

今回の記事では「Instagram広告とは?」という基本的な情報からスタートし、特に「ターゲティング」にフォーカスして解説していきます。
Instagram広告では複数のターゲティング設定方法が存在します。狙ったターゲットに確実にリーチ(到達)するためには、適切なターゲティングを行う必要があります。
自社にとって最適な方法が選択できるよう、それぞれ詳しく紹介します。

Instagram広告とは

Instagram広告とは、Instagramのフィード(通常の投稿画面)やストーリーズ(上部に表示される24時間限定で閲覧可能な画像や動画の投稿)に表示される広告のことを指します。
フォローしている友人のストーリーズを見ていたら、急に企業やブランドの広告が表示されたという経験があると思います。それがInstagram広告です。

Instagram広告の特長は大きく分けて3点あります。
1点目は「ターゲティングの精度の高さ」です。プロフィールや趣味嗜好、過去の行動履歴から割り出される精度の高いターゲティングが可能です。
2点目は「Call to Action」の多様さです。「Call to Action」とはデジタルマーケティングの世界ではよく知られたワードで、「次のアクションへの誘致」という意味を持ちます。例えばよく見るのは画面に表示される「登録はこちら」「今すぐ購入する」「ウェブサイトへ飛ぶ」などのボタンがCall to Actionの一例です。
3点目は「ハッシュタグ」が活用できるという点です。広告でハッシュタグを活用する場合は、キャンペーンの参加条件を「特定のハッシュタグ付きの投稿にする」というパターンが多く見られます。別プラットフォームでの登録作業などを回避できるため、参加のハードルを下げるという効果があります。

Facebook広告と紐づいた精度の高い配信が可能

Instagramは2012年にFacebookによって買収されたことで、両プラットフォームが持つ顧客データを互いに有効活用することができるようになりました。
Instagramが持つデータと、Facebookが長年蓄積してきたデータを組み合わせる事で、精度の高いターゲティングを実現できています。

Instagramの広告を出稿するためには、Facebookのオフィシャルサイトから作業を行う必要があり、さらに「Facebookビジネスマネージャー」という広告管理ツールの登録、Facebookページを持っているということが出稿の条件となります。
Instagramのアカウントを持たなくても出稿は可能ですが、広告に対するコメントに返信ができないなど、いくつかの制限があります。
また、FacebookアカウントがなくてもInstagramアカウントのビジネスプロフィールを用いることで、広告出稿が可能ですが、こちらもいくつかの制限があります。継続的にInstagram広告を活用する場合は、アカウントを作成した方が良いでしょう。

Instagram広告のターゲティング一覧

ここからInstagram広告で利用できるターゲティングの詳細について紹介します。基本的にはFacebookやInstagramに蓄積された顧客属性や過去の行動履歴からのデータを活用していきます。
それぞれのターゲティング方法について詳しく解説します。自社ブランドやサービスのターゲット像と照らし合わせ、どの方法が狙ったターゲットに対して効率的にリーチできるかという事を検討するためにそれぞれの特性について理解しておきましょう。

属性ターゲティング(Demographics Targeting)

「属性ターゲティング」は、Instagram広告のターゲティングで最もベーシックな方法です。Instagramに登録された「年齢、性別、使用言語」などのデータを基に、広告出稿するターゲットを絞り込んでいく手法です。
Instagram広告のターゲティング精度が高いと言われるゆえんは、Facebookのプロフィール属性も共有されるためです。学歴(専攻・学校名)、民族、交際(恋愛対象・現在のステータス)、職業(会社名・業種・役職)、子供の有無、ライフイベント(誕生日が近い、婚約中)などからターゲティングを設定することが可能となっており、ピンポイントで狙いたいターゲットに広告をあてることができます。

エリアターゲティング(Location Targeting)

国や地域、州や都道府県などを設定し、エリアを絞って広告を配信できるターゲティング手法です。
引っ越しや旅行などで場所の移動があった時、表示される広告の種類が変わったという経験はありませんか?
エリアターゲティングは当たり前のようで重要な切り口です。以前、【76兆1000億円の市場を狙う】2019年 注目のECトレンド4選という記事で、Eコマースの普及による変化を紹介しました。マーケティングの4Pのうち、場所を示す「Place」が「Everywhere(どこでも)」に変わりつつある事は確かですが、日本ではまだまだリアル店舗の割合が高いのが事実です。
実際、Instagram広告は店舗誘致に効果的というデータもあります。地域限定で発売する商品や、その場所にしかない店舗などの広告には、エリアターゲティングを活用すると良いでしょう。

趣味・関心/行動ターゲティング(Interests Targeting/Behaviors Targeting)

ユーザーが興味を持っていることや、過去のアクティビティからターゲティングするのが、この「趣味・関心/行動ターゲティング」です。
具体的にはInstagramで「いいね!」を押した投稿や、フォローしているアカウント、Facebook上でのアクティビティ(どこに訪問した、何を購入したなど)からターゲティングを行う手法です。例を挙げると、旅行ツアーの投稿に「いいね!」を押したら、その後格安チケットサイトの広告が表示されるというような仕組みです。このように性別や年齢など属性や場所だけでは判断できないユーザーの嗜好や特性から、精度の高いターゲティング設定ができます。

カスタムオーディエンスターゲティング(Custom Audiences Targeting)

カスタムオーディエンスターゲティングは、自社が既に持っているデータを活用する事で既存のカスタマーにリーチできる手法です。
自社が会員登録やニュースレター購読などを通じて入手した「電話番号」や「メールアドレス」などの情報と、InstagramやFacebookの登録情報を照らし合わせる事で、ターゲティングを行います。過去に自社との接点がある既存顧客なので、リピートを促す広告、ブランドエンゲージメントを高める広告、新たなキャンペーンの告知などに活用できます。

類似オーディエンスターゲティング(Lookalike Audiences Targeting)

カスタムオーディエンスターゲティングと同様に、自社で既に保有している情報をもとにターゲティングを行うのが「類似オーディエンスターゲティング」です。
FacebookのAIエンジンが割り出した「類似したユーザー」に対してInstagram広告の配信を行います。言い換えると、自社が保有する「理想的な顧客像」に近いユーザーを、自動的にピックアップして広告配信してくれる便利なターゲティング手法です。
一般的には、コンバージョンなど、自社が望んだ行動をとったユーザーと類似したユーザーへ配信することで、確度の高い新規ユーザーへアプローチするために活用します。

Instagram広告でコンバージョン獲得を狙うなら「リマーケティング」と「類似ターゲティング」

上記に挙げたターゲティング手法は見込み客になりうるユーザーへリーチを広げる、認知を上げると言ったことがメインの目的になります。
Instagram広告の目的がコンバージョンを上げることなら「リマーケティング」と「類似ターゲティング」を積極的に活用しましょう。

コンバージョンとは「ウェブ上で獲得できる最終的なゴール」のことで、具体的な例を上げると「商品購入」「入会登録」「ニュースレター購読」などを指します。
「リマーケティング」は言葉の通り、「再度、マーケティングする」という手法です。自社サイトに「Facebookピクセル」を設置することでユーザーのトラッキングを行い、その後Instagram上で広告配信することで、自社サイトを訪れたユーザーへ広告を配信する手法です。
リマーケティングが配信する対象は、何らかの理由で一度自社サイトを訪れた人なので、少なからず興味関心があるということが予測できます。そのユーザーに対して、Instagram上で再度広告を配信するので、高いコンバージョン率が期待できます。

もう一つの「類似オーディエンスターゲティング」は、自社が保有する「既にコンバージョンを獲得している既存顧客データ」をもとにターゲティングを行います。入会登録や商品購入してくれた顧客に近いユーザーにリーチできるので効果が高いと言われています。

リマーケティングは一度接触したユーザーに再度アプローチし、コンバージョンを促す方法です。類似オーディエンスターゲティングは、コンバージョンしたユーザーと近い属性のユーザーに配信し、新規顧客を獲得する方法です。
Instagram広告で成果を上げるには、すでに紹介した様々なターゲティングに加え、この2つを適切なタイミングでバランスよく行うことが欠かせません。

Instagram広告で利用できるターゲティングまとめ

今回は「Instagram広告で利用できるターゲティング」というテーマで、利用可能なターゲティング手法について詳しく解説しました。

Instagramは利用者が増えている背景から広告媒体としては外せないプラットフォームになりつつあります。
今回の記事を参考に、ターゲティング手法についての理解を深め、自社にとって最適な広告、ターゲティングを検討してみてはいかがでしょうか。