Instagramとは何者だ? リリースから2021年10月までの歴史を探る

7a8733e2aaa3cc5e966e21755bc59ea1a710a057
Instagramの歴史

目次

公開日:2020年1月16日 / 更新日:2021年10月14日

第1回:Instagramをビジネスに活用するメリット
第2回:SNS活用では必須の運用目標とルールの策定
第3回:フォロワーを増やす7つのテクニック
第4回:効果的な運用に活用したいツールやアプリ
第5回:ビジネスプロフィールで活用できる機能
番外編:Instagramとは何者だ? リリースから2021年10月までの歴史を探る
番外編:Instagramとは何者だ? 13のデータで捉えるビジネスチャンスの正体
番外編:Instagramで成果を上げている10の企業アカウント

Instagramを使っていますか?
数年前は若い女性が利用するSNSという限られたイメージでしたが、最近のデータを見ると、そうでもないようです。

Instagramは幅広い年齢層、性別で利用されており、一概に「若い女性のほうが多い」とは言えなくなってきている。

画像:ソーシャルメディアラボ

上記は、総務省統計局による人口推計と、株式会社ジャストシステムのモバイル&ソーシャルメディア月次定点の調査結果をまとめたものです。
人口比でみると若年層のほうが多くなっていますが、利用者数という視点では、20代から40代まで幅広い年齢層で利用されていることがわかると思います。
また、2021年7月時点のInstagram月間アクティブユーザー数は4,800万人と、2019年3月の3,300万人から1,500万人も伸びています。TwitterやFacebookなど他の主要SNSと比較しても、圧倒的な成長率で未だ成長スピードは衰えていません。
(参考: 2021年7月現在のInstagramオーディエンスサイズに基づく主要国

全世界で見ると、月間アクティブユーザーは13億8,600万人となっており、Facebookに次ぐSNSとして他SNSを大きく引き離しています。

当連載では、Instagramの集客活用法をテーマに、Instagramをビジネスに活用するための考え方やノウハウを紹介してきました。

今回は、2010年のリリースに始まるInstagramの歴史からInstagramを捉え、ビジネス活用の可能性を探ってみたいと思います。

Instagramの歴史を振り返る 2010年~2021年10月

Instagramは、間違いなくビジネスチャンスを拡大できるプラットフォームです。数年前まで、マーケティングや事業戦略の決定権を握る層(40代~50代の男性が中心)の間ではあまり広がっておらず、Instagramのビジネス活用へのイメージが湧かない、という課題がありました。しかし今ではそうした層にも広がっており、今やInstagramをマーケティングに活用する、といってピンとこない人の方が少ないでしょう。

「そもそもInstagramとは何なのか?」「Instagramを適切にビジネスに活用するには、どうすればいいのか?」を理解するには、Instagramの文化や空気感のようなものを感じとる必要があります。そのためにもInstagramの歴史を振り返り、どう成長してきたのかを知るとともに今後どうなっていくかをイメージしていきましょう。
短期間で成長し、消費者の生活に溶け込んだInstagramがどのような歴史をたどってきたか。

ここからは様々な学びと、今後の可能性が見えてきます。

【2010年10月】AppStoreにてリリース

Instagramは、2010年10月6日にAppStoreでリリースされました。もともとは「Burbn」という名前のプロジェクトで、豊富な機能がありましたが、その中でモバイルにフォーカスしてブラッシュアップされたものがInstagramです。
2010年12月までに100万人の登録ユーザを獲得。2011年6月には500万人を突破。同年9月には、1,000万人を超えるなど、リリース当初から圧倒的なスピードで成長しています。

【2011年1月】Instagramを象徴する文化であるハッシュタグ機能を導入

当連載の中でも重要項目として何度も紹介したハッシュタグは、2011年1月に導入されました。ハッシュタグにより、限られたコミュニティでしか会話が生まれなかったInstagramがより開かれたプラットフォームへと進歩しました。
ハッシュタグという機能はもともとTwitterが導入したものですが、Instagramのほうが活発に使われています。リツイートなどの拡散機能がないため、フォロワー以外に自身の投稿を見てもらうには、ハッシュタグを活用するしかないためです。

【2011年7月】画像の投稿件数が1億点を突破

リリース後1年に満たないタイミングで、Instagramは投稿された画像枚数が1億枚を突破したと発表しました。その1月後に1億5千万枚突破を発表しており、まさに急成長の真っただ中といえます。

【2012年4月】Facebookが買収

急成長を続けるInstagramは、2012年4月に登録ユーザー3,000万人を突破しました。そして、そのタイミングでFacebookが10憶ドル(日本円で約810億円)で買収するという衝撃のニュースが流れました。
買収後は、Facebookアカウントと連携できるようになったこともあり、ユーザー数が飛躍的に増加します。2012年7月には8,000万人が利用する有名SNSの1つに仲間入りしました。

【2013年2月】月間アクティブユーザー数が1億人を突破

Instagramは2012年末に25言語での仕様をサポートし、アプリ版だけでなくウェブ版もリリースするなど、より開かれたプラットフォームとなりました。2013年2月にはアメリカの若年層からの支持を集め、月間アクティブユーザー数1億人を突破しました。
このころには、1日の写真の投稿件数が4,000枚、投稿に対する「いいね」が1秒間に8,500回というデータも出ており、非常に活発に利用されていることがわかります。

【2013年6月】動画機能リリース後24時間で500万本の動画が公開

2013年6月、写真だけでなく動画を投稿する機能も追加されました。この機能がリリースされてから24時間で500万本の動画が公開されるなど、ユーザーニーズを捉え、高いアクティブ率を保っていることがわかります。
この時はその場で撮影した動画のみが投稿できましたが、2か月後には撮影済みの動画も投稿できるようになり、月間アクティブユーザー数1億3,000万人に到達しました。

【2014年2月】日本語版がリリース

海外では急成長で注目を集めていたInstagramですが、日本はTwitterの影響力が強いこともあり、参入までに時間がかかりました。しかし、日本国内の月間アクティブユーザー数は2015年6月に810万人、2016年3月に1200万人、2016年12月に1600万人、2017年10月に2000万人と順調に成長していきます。

【2014年12月】Twitterの月間アクティブユーザー数を追い越しSNS市場のリーダーに

2004年に始まったFacebook、2006年にリリースされたTwitterなど、市場のリーダーである主要SNSと比べるとInstagramは後発です。しかし圧倒的な成長速度でユーザー数、機能ともに着実に差を埋めていました。2014年12月、Twitterの月間アクティブユーザー数を追い越しました。
同時期にiPhone6が発売され、搭載されていたスローモーション撮影機能などに対応し、スローモーション動画のアップロードが可能になりました。

【2015年5月】海外で先行導入されていたInstagram広告が日本にも導入

2015年5月には海外で先行導入されていたInstagram広告が日本にも導入され、Instagramのビジネス活用が可能になりました。また、2015年6月にはInstagram内から直接広告を出稿できるようになり、9月にはCTAの設置や集中配信キャンペーンの導入等、広告関連のアップデートが相次ぎました。Instagramをビジネスに活用する環境が整ってきたといえます。

【2015年9月】カメラ性能が飛躍的に高まったiPhone6s発売

Instagramは時代の後押しを受けて成長したSNSといえます。Twitterは、テキストメインのSNSなので、ガラケーでもほとんど同じように使うことができました。しかし、質の高い写真や動画を撮影できないデバイスしかなければ、Instagramは広がらなかったでしょう。
iPhone6sは写真性能が一般向けのデジタルカメラとそん色ないレベルまで向上しました。この後押しもあり、月間アクティブユーザー数は4億人を突破、1日に投稿される写真は8,000万枚になりました。

【2016年1月】Instagramが日本国内でも浸透

2016年1月の国内調査では、Instagramの認知度は72.8%と、2014年12月の48.6%から大幅に増加し、利用率も13.4%となりました。世間的に認知されたSNSといえるでしょう。
利用者増加に伴い、Instagramアカウントを開設している日本企業が1万社を超えたことも発表されました。さらに、2月の時点で20万企業の広告主がいることも明らかになりました。
日本でもInstagramのビジネス活用が一般化してきたといえるでしょう。

このころ、Instagramはアイコンを大幅にリニューアル。「写真投稿アプリ」としてのイメージが強かった従来のロゴから、機能追加やデバイスの進歩に伴い、カメラにとらわれることなく様々な写真な動画が共有される場をイメージしたロゴになった。

このころ、Instagramはアイコンを大幅にリニューアル。「写真投稿アプリ」としてのイメージが強かった従来のロゴから、機能追加やデバイスの進歩に伴い、カメラにとらわれることなく様々な写真な動画が共有される場をイメージしたロゴになった。

【2016年5月】各種ビジネスツールが導入

Instagramのビジネス活用が広がりを背景に、「ビジネスプロフィール」「Instagramインサイト」「投稿の宣伝」という3つのビジネスツールを導入すると発表しました。
当連載でも1回分をビジネスプロフィールに割いていますが、今Instagramをビジネスに活用するうえで欠かせない機能です。特に「Instagramインサイト」によって、施策の成果測定が可能になったことは、ビジネス活用を大きく推し進めたでしょう。

【2016年8月】ストーリーズ機能を提供開始

2016年8月、Instagramを象徴する最も魅力的なコンテンツ「ストーリーズ」が導入されました。これは撮影した動画をタイムライン上部に24時間表示させるものです。24時間後には消えてしまうため、多くのユーザーが日常を切り取って気軽に投稿するようになりました。
また、2016年11月にはライブ配信機能を提供し、最大1時間のリアルタイム映像を配信できるようになるなど、写真SNSからより動画SNSへ、時代の流れに乗った動きを見せています。

【2016年12月】投稿の保存機能をリリース

2016年12月、他ユーザーの投稿を保存できる機能が追加されました。従来はタイムラインで流れてしまったらもう一度見てもらう機会はなかなかありませんでしたが、保存機能の登場により、コンテンツの賞味期限が伸びるようになりました。企業アカウントは、ユーザーに保存してもらえる投稿を考える必要があります。

【2017年3月】ストーリーズに広告配信が可能に

2017年3月、Instagramストーリーズに広告配信が可能になりました。フルスクリーンで流れていくストーリーズの中に、15秒程度の広告が表示されます。簡単にスキップできるためユーザー体験も邪魔しません。
ストーリーズは、比較的新しい機能ですが、今ではInstagramを代表する機能になっています。実際、Instagram広告を配信した際、ほとんどの広告インプレッションはストーリーズで発生しており、高い成果を記録しています。

【2017年3月】Instagramショッピングが日本にも導入

2017年3月、Instagramにショッピング機能が導入されました。この機能は、Instagramのタイムラインやストーリーズに投稿した写真に商品情報のタグをつけ、ECサイトの商品ページにユーザーを導入する機能です。
ユーザーは写真を見て、興味がわいたら写真に写っている商品をタップして、詳細情報を確認し、購入するまでをInstagram上で完結できます。当連載の中でも紹介しましたが、Instagramは購買転換率が非常に高いという特徴があります。これも、アクションボタンやショッピング機能など、ユーザーをスムーズに行動させる仕組みが用意されているからでしょう。
少し遅れ、2018年6月には日本にも導入されました。

【2017年12月】「インスタ映え」が流行語大賞に

2017年12月、毎年注目を集めるユーキャンの流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれました。マイナビティーンズによる「10代女子が選ぶ流行語」でも「インスタ映え」が1位になるなど、生活への浸透がうかがえます。
「インスタ映え」とは「Instagramで映える写真を撮る、Instagramでたくさんいいねがもらえるような写真を撮る」という意味です。当時の調査では、Instagramユーザーの約7割がインスタ映えを意識していると回答しています。
しかし、この流れは2017年に始まったものではなく、2014年にはInstagramアカウントに投稿された朝食の写真を元にした「TODAY’S BREAKFAST」が書籍化されるなど、Instagram上で「映える」ことの重要性は当初から高かったとみられます。

このころから、インスタ映えを意識する企業も登場しました。ベストブライダルは「不思議の国のアリス」をテーマにしたデザートビュッフェを開催し、インスタ映えするデザートと軽食を提供し始めました。松屋銀座では、クリスマスケーキをSNSで公開する人が40%もいるという調査結果を元に、SNSに投稿したくなる見た目の限定ケーキを発売しました。
また、ハウステンボスのVR施設やナイトプールなど、インスタ映えが狙えるスポットに人が集まり、流行が生まれるという流れも出てきました。

【2018年5月】アクションボタンが導入

2018年5月、Instagramのビジネスプロフィールに「アクションボタン」が導入されました。これは、アカウントページにに「予約する」や「チケット購入」など、ユーザーにアクションを促すリンクボタンを設置する機能です。
アメリカ企業が中心だったため、日本ではあまり注目されませんでしたが、同年10月に「ぐるなび」との連携が発表され、飲食店を中心に活用が広がりました。

【2018年6月】Instagram月間アクティブユーザー数が10億人を突破&「IGTV」を発表

Instagramは、6月20日に月間アクティブユーザー数が10憶を突破したと発表しました。同じタイミングで、Instagramは新しいプラットフォームである「IGTV」を発表しました。
写真投稿SNSから徐々に動画コンテンツの割合が増えてきたInstagramですが、IGTVは完全な動画投稿SNSです。影響力を増すインフルエンサーの新たな活躍の場として注目を集めました。

【2018年9月】ストーリーズ投稿にもショッピング機能が導入

ストーリーズは、Instagram広告をはじめ、多くのビジネスが集中する場になっています。従来、フィード投稿にしか使えなかったショッピング機能が、ストーリーズにも導入されました。注目度、アクション率が高いストーリーズで購買行動を促せるため、さらに活用の幅が広がったといえるでしょう。

【2019年3月】Instagramショッピング機能が決済にも対応

2019年3月、Instagramはショッピングを大きく進歩させる新機能として「チェックアウト」を発表しました。
これまでのショッピング機能は、投稿写真に含まれる商品をタップすると外部のECサイトに遷移するものでした。そのため、ユーザーは異なるECサイトにそれぞれ決済情報を入力する手間がありました。
この機能が搭載されたことで、完全にInstagram内で購買行動を完結できるようになりました。ユーザーは、Instagram自体に決済情報を登録し、投稿からスムーズに購入することができます。

【2019年3月】Instagramストーリーズ広告がインタラクティブ要素に対応

Instagramストーリーズは1日5億アカウントが利用しており、ユーザーが日常を切り取って投稿したり、多くのブランドがプロモーションに活用しています。そんなストーリーズにインタラクティブ要素(ユーザーのアクションに対して反応する要素)が利用できるようになりました。
まず導入されたのはアンケート投稿で、ストーリーズを見たユーザーに2択のアンケートを行うことができます。ユーザー参加型のコンテンツであるため、ビジネス活用のチャンスも非常に大きいでしょう。
今後は、さらに様々な形式のインタラクティブ要素を提供することが予定されており、ストーリーズ活用がInstagram活用の肝になってくるでしょう。

【2019年6月】ブランドコンテンツ広告の提供を開始

一般のクリエイターが投稿したオーガニックコンテンツを、協業関係にある企業が広告として利用できる「ブランドコンテンツ広告」の提供を開始しました。ブランドコンテンツ広告はクリエイターのアカウントから配信され、投稿には「広告」という表示に加え「[ブランド名]とのタイアップ投稿」と表示されます。
この機能により、広告主は自社主導のメッセージではなく、クリエイターの口コミを効果的にリーチさせることができます。企業発進のメッセージより個人の口コミのほうが、高い影響力を持つことは明らかです。クリエイター側でもブランドコンテンツ広告に利用できるよう設定する必要があるなど、手間がかかる面はありますが、革新的な広告手法として徐々に広がっていくと考えられます。

【2019年6月】発見タブにおける広告の提供を開始

フィードからストーリーズへ拡大したInstagram広告ですが、今度から発見タブ(アプリメニューの虫眼鏡アイコンのページ)にも広告出稿できるようになりました。発見タブはユーザーの興味関心に応じて様々な投稿が表示されています。Instagramによると、ユーザーの50%が発見タブの機能を利用し、新しいコンテンツと出会っています。
発見タブの利用者は、新しい情報を積極的に求めているため、広告キャンペーンとの相性がいいと考えられています。

Instagram、発見タブにおける広告の提供開始を発表

画像:Facebookニュースルーム

【2019年10月】ショッピング広告がすべての広告主に提供開始

これまで一部の広告主に提供されていたショッピング広告がすべての広告主に利用できるようになりました。日本の利用者のうち80%が、商品やサービスを購入するか決めるためにInstagramを訪れるというデータもあり、Instagramとショッピングの親和性は非常に高く、投稿からシームレスに購買行動ができる「ショッピング機能」が急速に広がっています。ショッピング広告が利用できるようになったことで、Instagram広告を実際の売り上げに直結させることができます。

オーガニックのショッピング投稿を広告として掲載することで、Instagramでの当社のショッピングプレゼンスを強化できることを嬉しく思います。Instagramが提供する新しい製品を通じ、顧客の行動や購買傾向を学びながら新しい手法をテストし、デジタルマーケティング戦略を進化させていくことは当社にとって重要です。この新機能が当社のビジネスにどのような効果をもたらしてくれるのか楽しみです。
REVOLVEマーケティングマネージャ Alisa Harada氏

【2019年12月】若年層利用者を守るための施策を導入

全世界で10億人、日本国内でも3300万人以上が利用するInstagram。2019年7月にも「いじめ行為を防ぐ機能」として、コメントの通知やダイレクトメッセージの制限といった機能が発表されました。今回は若年層がより安心して利用できるよう、「生年月日の確認」「ダイレクトメッセージのプライバシー強化」が発表されました。生年月日の確認では、13歳未満のアカウント開設を防ぐことに加え、年代に応じたプライバシー設定の啓発など、よりカスタマイズされた体験を提供します。ダイレクトメッセージのプライバシー強化では、フォロワー以外がメッセージを送れないようにする、リクエストできないようにする、といった機能が追加されました。

【2020年8月】新機能「リール」をリリース

2020年8月5日、Instagramの新しい機能として「リール」がリリースされました。大型アップデートとしては、2018年に追加されたIGTV以来となります。TikTokのような短尺動画サービスがユーザーニーズを掴む中、Instagramもその流れに乗った印象です。2020年12月現在、リールのビジネス活用の事例は少なく、広告出稿などの活用はできませんが、今後のアップデートに期待できます。リールの活用方法は「Instagram新機能「リール」の活用方法」で詳しく紹介しています。

また、同時期にInstagramインサイトも大きくアップデートされています。まだまだGoogleアナリティクスのような解析ツールと比較すると不便な部分もありますが、コンテンツに対するエンゲージメントを把握しやすくなった印象です。

【2020年9月】Facebook Messengerと統合

2020年9月30日、FacebookはInstagramのダイレクトメッセージとFacebook Messengerを統合する、と発表しました。これによりInstagramアプリから、Facebook Messengerでしか使えなかった様々な機能が使えるようになりました。
一見、ビジネス活用には関係ないように思えるかもしれませんが、Instagram広告には「ダイレクトメッセージを送信」というアクションを設定することができます。この機能を使えば、効率的に問い合わせを獲得できます。Facebook Messengerと統合されたことで機能が増え、利用者が増えるようになることで、さらに効率的にInstagram広告から直接問い合わせを獲得できるようになるかもしれません。

【2020年10月】バッジ機能「投げ銭」システムを導入

Instagramのライブ配信機能を使用し、収益を得られる「バッジ機能」が日本でも試験的に提供されました。ライブを視聴しているフォロワーが有料の「バッジ」を購入すると、配信者は収益を得られる機能、「投げ銭」と呼ばれるものです。

【2020年11月】ホーム画面にショッピングタグが追加

2020年11月12日、アプリのホーム画面のUIが大きく変更され、ホーム画面にショッピングタブが追加されました。

このアップデートで、ホーム画面の下のメニューが「ホーム」「発見タブ」「リール」「ショッピング」「プロフィール」と表示されます。
つまりInstagramは写真を投稿するより、他の人の投稿を見たり発見タブから新しい流行を探したり、Instagramショッピングで買い物したりするほうが重要なSNSになった、と考えられます。

【2020年11月】「まとめ」機能が全ユーザーに拡大

Instagramは、「まとめ」機能を拡張し、すべてのユーザーが記事のような投稿を作成できるようアップデートしました。
「まとめ」機能は英語版ではガイドと呼ばれていて、さまざまな投稿やキャプション、商品や写真、動画を含むおすすめ記事のことを指します。
写真やギャラリー、ビデオなどのメディアを使って、話題の内容を説明するためのテキストを含むことができるため、よりブログ記事のように見えることでしょう。

作成方法は、プロフィール画面右上部にある「+」ボタンをタップすると作成コンテンツリストの中に「まとめ」という項目が加わっています。
ここをタップして、まとめのタイプを選択し、作成することができます。まとめが作成されると、ホーム画面の投稿一覧の上部中央に雑誌のような形の「まとめ」アイコンが追加されます。

この機能により、ユーザーが外部のウェブサイトやブログをクリックしなくても、クリエーターの経歴のリンクやストーリーに追加されたリンクなどの投稿にアクセスできるようになるため、アプリ内でのユーザー滞在時間を増やすことにつながります。

また、まとめへの訪問者は、自分のストーリーズやダイレクトメッセージでガイドを共有することができ、そのリーチをさらに拡大することが可能です。

【2020年11月】キーワード検索が可能に

Instagramで何かを調べるとき、これまではアカウント情報、位置情報、ハッシュタグで検索をしていました。この方法ではタグづけされていないと、どれだけ検索ワードに一致していても検索欄には出てきませんでした。
今回アップデートされたキーワード検索は、ハッシュタグの有無に関わらず、キーワードが一致している投稿が幅広く表示されます。

Instagramマーケティングを行う企業は、インスタグラム運用において、今後キテキスト検索も始まると推測されます。SEOのようにアカウント名などのプロフィール情報、キャプション内のキーワード、ハッシュタグなど、自社に関連するキーワードを意識して対策していくことがさらに求められます。

【2020年11月】メッセージが消滅する「消えるメッセージモード」が登場

InstagramのDMに「消えるメッセージモード」が追加されました。このモードでDMのメッセージを既読にすると、次にそのDMを開いたときには対象メッセージが消滅しているというものです。

消えるメッセージモードの仕様

・消えるメッセージモードをオンにすると背景が黒に切り替わる
・DMを閉じると消えるメッセージモードでやり取りした内容やメッセージは消去される
・やり取りしている相手も自動的に消えるメッセージモードがオンになる(オフにすると両方がオフになる)
・スクリーンショットをすると相手にメッセージが表示される

また、消えるメッセージモードを利用できるのは、インスタグラムでお互いにフォローしている人かMessengerでつながっている人になります。

【2020年12月】「リール」にショッピング機能が登場

Instagramは、リールに商品タグ付け機能を追加しました。リールを閲覧中に気になる商品があれば、そのまま商品販売ページに遷移できるようになったのです。
また、すでに撮影し公開している動画に対しても、商品のタグを追加できます。

さらに、リールもフィードやストーリーズと同様に、ブランドコンテンツに対応しています。透明性を保った状態で機能を利用できるよう、クリエイターと企業が協業したリールには、サブヘッダーに「(ブランド名)とのタイアップ投稿」と表示されます。

今回リールに商品のタグ付けが可能になったことで、企業は成果につなげるための「ユーザーの購買意欲促進」と「購買までの導線設計」がスムーズに行えるようになりました。ユーザーにとっても、スムーズにショッピングページへ移動できるようになったことで、情報収集からそのまま購入することができるようになり、利便性が高くなったといえるでしょう。

【2021年1月】プロフェッショナルダッシュボードが追加

新機能であるプロフェッショナルダッシュボードは、バッジやIGTVプロモーション、ショッピング機能などのツールを一箇所にまとめることができ、ビジネスアカウントをより効率的に管理できるようになりました。
また、最新情報を入手しやすくなったり、パフォーマンスの追跡ができるツールが追加されているため、ビジネスアカウントをお持ちの方はますます運用しやすくなるでしょう。

プロフェッショナルダッシュボードは、個人用アカウントには対応していないため、クリエイターアカウント、もしくはビジネスアカウントに切り替えを行う必要があります。

【2021年3月】「Live Rooms(ライブルーム)」最大4人でライブ配信ができるように

2021年3月に、機能をアップデートし、最大4人でのライブ配信が可能な「Live Rooms(ライブルーム)」が導入されました。

Live Rooms(ライブルーム)は、フォロワーからの質問に答えたり、トークライブを行ったり、他のアーティストとの交流を行ったり、今までよりも多い人数で友達と交流したりすることを目的としています。

【2021年3月】リールに「ボイスオーバー」と「音声をミックス」が登場

動画をアップロードした後に自分の声を録音ができる機能が登場しました。リール動画の編集画面上部にマイクと調整アイコンが表示され、タップすることでそれぞれ操作が可能です。

「ボイスオーバー」では動画に音声の追加ができます。TikTokの音声機能のように、アフレコ動画を作ることができます。また従来のリール動画と同様にミュージックを選択し、音楽を流すこともできます。「音声をミックス」機能は、音楽と自分の声のボリュームを指定でき、バランスを調整するために使用します。うまく使い分けることでリールの表現が広がるのではないでしょうか。

【2021年5月】「リール」と「ライブ」のインサイト機能が実装

リールとライブに、アプリ内で閲覧できるインサイト機能が追加されました。

インサイトは、Instagramのアカウントをビジネスアカウントもしくはクリエイターアカウントに切り替えることで利用できる機能で、自身のフォロワーの年齢層や性別、投稿したコンテンツへのインタラクションに関するデータをアプリ内で確認することができます。

表示されるインサイト項目は以下の通りです。

リールのインサイト

  • 再生回数
  • リーチしたアカウント数
  • いいね数
  • コメント数
  • 保存数
  • シェアされた数

ライブのインサイト

  • リーチしたアカウント数
  • ピークの同時視聴者数
  • コメント数
  • シェアされた数

またフォロワーや非フォロワーに対し、どのような投稿がリーチに貢献しているのかという情報もインサイトで閲覧できるようにアップデートされました。
さらに、投稿ごとに表示されるインサイトのほか、プロフィールから表示できる「インサイト概要」に表示されるデータにもリールやライブ配信の数値が反映されます。

【2021年6月】「リール」で60秒の動画アップや撮影が可能に

従来は最大30秒であったInstagramリールの投稿可能時間が60秒までに拡張されました。これにより、クリエイティブの幅が広がりました。

60秒のリールを作成するには、リールの作成画面で、左のメニューから「30」押して数字を切り替えるだけです。すると、数字が60に表示が変わり、最大60秒の動画を作成できます。

【2021年6月】日本国内で地図検索機能を導入

ユーザー自身の位置情報を利用した、近隣の人気スポットを検索できる地図検索機能を日本国内でのみ実装することが発表されました。

発見タブの右上にある地図アイコンをタップすると、カフェやレストラン、観光名所など現在地周辺の人気スポットが地図上に表示されます。
また、一部のハッシュタグの検索結果ページにも地図が表示され、そのハッシュタグに関連する近隣スポットを発見することができるようになりました。

これにより、業種やスポットなどカテゴリー別に表示することもできるため、ユーザーは興味のある場所や店舗を簡単に見つけることができます。さらに、位置情報とアカウントが一致している場合は企業公式アカウントも表示されるため、実店舗を持つ企業にとっては、ユーザーへの認知度向上の機会につながります。

【2021年6月】リール広告の提供開始

最大60秒のショート動画を楽しむことのできるリールにおいて、広告の提供を開始しました。6月17日以降、日本を含むリールを実装されている国と地域で利用可能です。

リール広告は、ストーリーズ広告と同様に縦長の全画面表示で、視聴しているリール動画の合間に表示されます。リールの専用タブだけでなく、発見タブ、ストーリーズなどほかの投稿に表示されたリール動画をタップし、リールのみ再生される全画面ビューアーに移動すると、再生されるリール動画の合間に広告が表示される仕組みです。
最大60秒までの動画を広告として出稿することができ、広告もリール動画と同じく一度再生が終わるとループ再生されます。

またユーザーはリール広告にコメントをしたり、いいね、保存、シェアをすることができます。Instagramの他広告と同様に、興味のない広告が表示されたときはスキップや非表示、報告したり、ユーザー自身で広告を管理することが可能です。

リール動画の60秒拡大に続き、動画活用がますます重要になっていくでしょう。

【2021年6月】リンクスタンプの登場

2021年5月頃から一部のアカウントでテストされていた「リンクステッカー(リンクスタンプ)」が実装されました。また同年8月にInstagram公式は、8月30日以降ストーリーズでのリンク設置は、スワイプアップリンクを廃止し、リンクスタンプに置き換わることを発表しました。

これまでは、フォロワー数10,000人以上であればストーリーズから外部サイトへ誘導できたスワイプアップでのリンク機能。今回実装されたリンクスタンプはフォロワー数10,000人以下でも使用可能な機能です。ちなみに、ハイライトに残っている過去のスワイプアップ機能は変わらず利用可能とのことです。

【2021年8月】ショップのタブ内で広告提供開始

Instagramは8月24日、ショップ専用タブ内での広告提供を開始したことを発表しました。
今回のアップデートは、Instagramショップの専用タブが利用可能な全ての国が対象となりました。

ユーザーごとにパーソナライズされた商品や投稿、ショップ機能を活用して作成したコレクション(複数の商品をカテゴリー別にまとめて表示する形式)に加えて広告も表示されるようになる、ユーザーが今まで以上にブランドや商品に出会いやすくなりました。

商品タグ付きの投稿と広告が並ぶことでギャラリーのように表示され、広告をタップすると商品詳細ページに移動することができます。これにより、広告主が提供している商品を閲覧することが可能です。さらに、商品を保存して後で購入できるようにリストへ追加したり、紙飛行機のアイコンをタップして友人やフォロワーにシェアできるようになりました。

【2021年10月】フィード動画とIGTV動画を、新しいタブで表示

Instagramは10月5日、これまでのフィード動画とIGTV動画を「Instagram動画」として統合し、プロフィール上の動画タブに1つにまとめて表示すると発表しました。
1つのタブに一覧表示をすることで、ユーザーは動画コンテンツを以前より簡単に発見できるようになります。

また、フィード動画とIGTV動画をInstagram動画として統合するのに伴い、「IGTV」は「Instagram TV」と名称を変更されることになりました。さらに、同アプリでは投稿された動画だけではなく、リアルタイムで配信中のライブ動画も視聴することができるようになります。
今後さらに動画ブームが盛り上がると考えられます。

【2021年10月】ストーリーズに「お題スタンプ」が登場

Instagramは10月7日、共通テーマでストーリーズをシェアすることのできる「お題スタンプ」のテスト導入を開始しました。
まずは、日本とインドネシアで実装され、今後はより多くの国での導入を予定しているようです。

お題スタンプ付きのストーリーズを見たユーザーは、スタンプにある「お題に参加」をタップすると、自身も写真や動画を投稿することができます。スタンプの上半分をタップすると、同じお題でストーリーズ投稿しているユーザーアイコンが一覧で表示され、アイコンをタップすると、その人の投稿を見ることができます。

また、新しいお題を設定したいときは、普段のストーリーズ投稿を作成する際と同じく、動画や静止画を用意した後にスタンプトレーを開きます。お題スタンプを選ぶと、自由にお題のテーマを記入することができます。
さらに、画面中央に表示されるサイコロをタップすると、様々なお題がランダムに表示されます。お題を設定したあとは、スタンプを好きな位置に貼り、ストーリーズを投稿すると完了です。

投稿してくれた人を紹介することで良質なUGCを集めることができます。 Instagram運営側は企業とユーザーのコミュニケーションをさらに取らせようとしているのではないでしょうか。

【2021年10月】特定スポットを訪れると使える限定スタンプの登場

渋谷スクランブル交差点や東京駅など、都内特定スポットを訪れると使えるスタンプが登場しました。
この機能は、スタンプがあるスポットやスポット周辺で発見タブにある地図を開くと、飲食店や観光スポットの人気スポットと一緒にスタンプが表示され、ストーリーズ投稿で使えるようになります。

日本国内の対象箇所は代々木公園や渋谷スクランブル交差点など、都内10か所のみです。周辺にいない場合でも、発見タブにある地図を開いて近隣エリアを表示すると、地図上にスタンプが表示され、どこでスタンプを入手できるのか場所を確認することができます。

Instagramの歴史から読み取れること

さて、これがInstagramがリリースされてから2021年10月までの歴史です。より多くのアップデートがありますが、今回のビジネス活用に関係するものをピックアップしました。

Instagramの歴史から読み取れることとして、大きく3つあると考えています。

  • ユーザーニーズやデバイスの進歩にいち早く対応する

歴史を見てわかる通り、写真投稿SNSとして始まったInstagramは、次第に動画コンテンツ、ライブ配信などに展開しています。また、タテ型フルスクリーンで24時間しか保存されないストーリーズはまさに「スマホ時代」に適したコンテンツといえるでしょう。
TikTokも縦型フルスクリーンの短時間動画のSNSとして急成長しましたし、17LiveやShowroomのようなライブ配信アプリも人気を集めています。
Instagramは、これら人気プラットフォームの機能をいち早く取り入れ、一つのプラットフォームで提供することで急成長したといえるでしょう。

2020年1月にこの記事を書いた際、次のように書いていました。

今後の展開としては、5Gによる通信速度の向上を受け、より動画コンテンツに特化していくのではないかと予測できます。また、スマートフォンの撮影機能が進歩したことや、写真編集アプリが充実してきたことなどから、日常を切り取った投稿から、より作品と呼べる投稿が増えると考えられます。Instagramはこうした作品を適切に提供できるフィード以外の場所を用意するかもしれません。

そして実際、2020年8月にリールがリリースされました。動画に注力し、ユーザーニーズに対し、いち早く対応した結果だと思います。ちなみにそこから約1か月遅れた2020年9月には、YouTubeが同じような短尺動画の機能を開始しました。

  • ビジネス向けの機能を積極的にリリースする

Instagramの歴史を振り返って、特に印象的なのは2016年ごろからビジネス利用向けのアップデートが活発であることです。ビジネスプロフィールの実装による、Instagramインサイト、アクションボタンなどは、まさにビジネスユーザーにとって欲しかった機能でしょう。また、Instagram広告の配信面にストーリーズが加わるなども見逃せません。
SNSは、個人のコミュニケーションを行う場のため、企業のプロモーションが嫌われる傾向にありました。しかし、Instagram自体が積極的にビジネス向けの機能を開発し、ユーザー体験を損なわない形でプロモーションをサポートしてくれています。
当連載では、繰り返し「Instagramをビジネスに活用すべき」と伝えていますが、それはこうした理由からです。

  • InstagramはECモールを目指している

2020年6月に「Facebook Shops」が導入され、Instagramショッピングとの連携も強化し、さらに2020年11月のアップデートで、ホーム画面のメインメニューにショッピングタグが追加されました。

コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、2020年上半期には8,000万社以上の企業が、Facebook Shopsを利用して顧客と関係を築き、その中でかなりの企業はショッピング機能を活用しているというデータもあります。

またInstagramの母体であるFacebookは、最短で2021年に1月に仮想通貨「リブラ」を発行すると発表しました。おそらくそれらはFacebookやInstagramでの購買体験をよりシームレスにするため活用されることでしょう。

こうした背景から、InstagramはECのプラットフォームとしての姿を目指しているのかもしれません。

当連載では、繰り返し「Instagramをビジネスに活用すべき」と伝えていますが、それはこうした理由からです。Instagramショッピングが今後普及すれば、大きなビジネスチャンスになります。

さて、今回は連載の番外編として、Instagramの歴史を振り返りました。本編ではInstagramのビジネス活用に関するノウハウをお届けしましたが、番外編はInstagram自体をより理解することが目的です。
次回は、様々な調査機関が発表した、Instagramにまつわる10のデータを元に、Instagramの姿を捉えていきたいと思います。

第1回:Instagramをビジネスに活用するメリット
第2回:SNS活用では必須の運用目標とルールの策定
第3回:フォロワーを増やす7つのテクニック
第4回:効果的な運用に活用したいツールやアプリ
第5回:ビジネスプロフィールで活用できる機能
番外編:Instagramとは何者だ? リリースから2021年10月までの歴史を探る
番外編:Instagramとは何者だ? 13のデータで捉えるビジネスチャンスの正体
番外編:Instagramで成果を上げている10の企業アカウント