CX(顧客体験)を高めるCRM(顧客関係管理)というテーマでお送りしている当シリーズ。前回はCRMの概要や考え方、そして顧客関係管理に取り組む企業の現状を紹介しました。
第1回、第2回と読んでいただいた方はCRM導入の必要性を十分に感じ取ってもらえたのではないでしょうか。

今回はより具体的に、CRMの成功と失敗のポイントを見ていきたいと思います。CRMはどんな業界・業種でも必ず必要な考え方ですが、成功している企業ばかりではないことも事実です。数か月取り組んだ結果、コスト、手間、効果が釣り合わず、元のExcel管理に戻ってしまっている例も多くあります。

第4回ではCRMツールを比較してくので、具体的に取り組もうと考えられている方はそちらの方が気になるかもしれません。しかし、その前にCRM導入における課題やスムーズに導入するためのポイントを見ておきましょう。

CRM導入の課題

CRM導入の課題
これまで顧客管理を意識してこなかった企業がCRMを導入すると、企業体質が大きく変わります。当然、CRMを導入して他はそのままでは成果に繋がりません。CRMを導入するということは、経営戦略、企業体質を変えることなんだという気持ちで取り組む必要があります。
ここでは、CRM導入によくある課題を見ていきます。

そもそも顧客が獲得できていない

CRMは顧客との関係を管理・最適化し、顧客データ、行動、関係性に基づいた適切な施策をとり、売り上げの最大化、コストの削減を目指すものです。つまり、顧客がいないと話になりません。
流行や話題先行でCRMを入れても、そもそも顧客数が多くない、個人レベルの繋がりで十分成り立っているという場合、CRM導入の必要性は高くありません。弊社でも数年前までは各営業担当が独自に管理している状態でしたが、特に問題はありませんでした。しかし、顧客数、リード獲得チャネルの多様化、商材の増加などを経て、CRMの必要性を強く感じるようになりました。

顧客が獲得できていないという場合、まず行うべきは見込み顧客(リード)の獲得です。リード獲得について、弊社ではインバウンドマーケティングという手法を推奨していますが、広告施策やテレアポなど、様々な方法があります。まずは、リード獲得の方法とやり方を見直すところから始めていきましょう。

既存ツールで中途半端に管理されている

CRMなどのデータマーケティングツール活用において一番大切なことは「データの集約」です。データを集約することで顧客情報を総合的に管理、分析し、メールマーケティングや営業戦略などに活用することができます。
しかし、Excelや名刺管理ツールなど、既存ツールと顧客情報管理を併用していると、データの種類や担当者によって抜け漏れが発生したりします。

新しくCRMを導入したタイミングで、既存ツールと併用する期間が必ず発生しますが、なるべく早く1つのツールに顧客情報、行動、取引といったデータを集約管理できるようにしましょう。

導入目的があいまいなまま導入されている

導入目的があいまいなまま導入されている
CRMの導入目的には、「顧客満足度の向上」「マーケティング活動の効率化」「社内の連携強化」など様々です。そして、目的によってCRMの活用方法、管理すべきデータは様々です。
顧客満足度の向上が目的であれば、メールマーケティングや営業担当、スタッフへの情報共有などが重要になります。マーケティング活動の効率化が目的であれば、大切になるのは顧客、潜在顧客のグルーピングと主要Web広告との連携です。社内の連携強化を目的にする場合、アカウントごと、部門ごとに最適化されたダッシュボードなどが必要になります。
このように、目的によって利用方法はもちろん、CRMツールの選択も変わってきます。CRMツールによって、メールマーケティングに強みがあるもの、データ分析、レポーティングに強みがある物など様々です。導入目的があいまいなままでは、営業部門にとっては良いけどマーケティング部門にとっては使いにくい、など様々な摩擦が生じます。

また、CRMの導入目的が「顧客満足度の向上」などあいまいな場合も注意が必要です。顧客満足度の定義は人により様々ですし、どのようにCRMを活用すればいいかが見えてきません。
顧客満足度が高いということはどういうことなのか、そのためには何をしなければならないのかが決まれば、CRMをどのように活用するかが明確になってきます。
例えば、顧客満足度の定義の一つに「顧客からのメールには常にリアルタイムで、最適化されたリアクションを返す」というものを盛り込んだとしましょう。それを実現するには、スタッフの手が空いているときはスタッフに速やかに通知が飛び、営業時間外などすぐに対応できない場合はワークフローなどでメールを自動送信するといった仕組みが必要になります。

このように目的を明確にすれば、どういった機能が必要か、どういった方法で活用していくかが明確になります。

営業担当などの理解が得られていない

他の課題とも関連してきますが、CRM導入がうまくいかない事例の多くは、社内での協力、理解が得られていないことに原因があります。特に、顧客と一番接点が多い営業担当からの理解が得られていないと、活用は難しいでしょう。
CRMの多くはWeb上の行動を自動で記録してくれます。しかし当然、実際の打ち合わせ結果や提案内容などは誰かが手動で入力する必要があります。
営業からすれば、CRMに情報を入力することが手間に感じるかもしれません。特に既存ツールと並行利用する移行時は、入力の手間が2倍になってしまいます。ここで上手く協力を得ないと、いつまでも既存ツールから移行することができません。
CRMは使い方によっては経営基盤システムになり得ます。マーケティング、営業だけでなく、経理など様々な部門の協力と理解が欠かせません。

CRM導入をスムーズにするポイント

ここまで、CRM導入によくある課題を紹介しました。では逆に、CRM導入をスムーズにするにはどうすればいいでしょうか。

全社的に導入する

CRMは経営基盤を支えるツールになり得ます。とりあえずマーケティング、営業だけ、という形で導入している事例も少なくありませんが、非常にもったいないことです。
CRM導入はマーケティングや営業の部署から要望が上がり、主導することが多いようです。そのため、マーケティングと営業だけで使っているという例も少なくありません。しかし、CRMは顧客満足度や売り上げ、長期的な企業の成長戦略に深くかかわってきます。営業基盤システムとして活用することもできるため、一部で活用しても十分なメリットが得られません。
理想としては、CRMが事業に関わる全員が活用できるデータベースになることです。

売上効果は長期的に見る

売上効果は長期的に見る
CRMを導入すれば売り上げが上がるという考えを持っている方は案外多くいます。もちろんそれは間違いではなく、CRMは企業の長期的な成長、つまり売り上げを上げるためにあります。
しかし、CRMはあくまでも顧客情報、関係性を管理するものであり、売り上げに繋げるには、売り上げのためにデータを正しく理解し活用する必要があります。CRMを導入して情報を蓄積しても、正しく活用しなければ売り上げに繋がりません。

導入目的は明確にする

繰り返しになりますが、CRM導入で一番重要なことは導入目的です。メール配信システムやクラウドサービス、多くのBIツールは機能がシンプルで、導入目的が明確です。しかし、CRMは様々な機能が含まれているため、導入目的が明確でないと使いこなすことができません。
よくある例が、高額多機能なCRMツールを導入しておいて、顧客情報を蓄積しているだけ、つまり見た目がきれいで使い勝手がいいExcelのようにしか使っていないケースです。
弊社ではHubSpotをCRMツールとして導入していますが、意味のある活用ができるようになるまで、目的について何度も話し合いました。目的が決まってようやく、どういった管理する顧客情報にはどういった項目が必要で、どういった施策を行っていくべきかが決まります。

現場のリテラシーを考慮する

CRMは高度なBIツールです。また、拡張性が非常に高いものが多く、単純にExcelの代わりに使うこともできれば、広告、マーケティング施策のソースにしたり、営業戦略に活用したりすることもできます。
しかし、現場のITリテラシーを考慮せず、高度なCRMを導入して拡張してしまうと「入力作業が面倒」「難しすぎてわからない」「いろんな情報がありすぎて使い道がわからない」といったことになってしまいます。

そのため、まずは無料で機能が少ないCRMを導入し、現場の声をヒアリングする必要があります。営業、スタッフ全員に仕事用のパソコンやスマートフォン、タブレットが支給されていれば比較的楽でしょうが、そうではない場合、どのように入力作業を行うかも課題になります。
当然、経営者、マーケティング担当、営業担当、経理で必要と感じるCRMのシステム要件や負担は様々です。特に、すぐに売り上げにつながるわけではないことから、営業担当に積極的に使ってもらうためには、できるだけ簡単にし、まずは使って価値をわかってもらうことが非常に重要になります。

CRM分析について

CRM分析について
ここまで、CRM導入を成功させるために代表的な課題と、スムーズに導入するためのポイントを紹介しました。
ITリサーチ大手のガートナー社によると、CRM導入企業の約80%が、「失敗だった・効果がなかった」と回答しているデータもあります。それほどCRMの導入が難しいということです。
しかし、今回紹介している内容を知っていれば、失敗する確率はそこまで高くないでしょう。よく聞く失敗理由に「CRMを導入した結果、データの入力・管理にコストがかかりすぎる」というものがありますが、全社的に一つのツールを導入すればそこまで入力・管理のコストはかからないはずです。各部署が別々のツールを使っていたりすることに原因があるでしょう。
そのほかにもいろいろな失敗理由がありますが、大分すると今回紹介した導入の課題に当てはまるはずです。こうした課題を認識し、スムーズにするポイントを押さえておけば大丈夫でしょう。

では、今回は最後にCRMの分析手法を紹介します。CRMに顧客情報が蓄積されたら、それを正しく使わなくてはなりません。CRM分析を行って初めて、マーケティング、営業戦略に活用し売り上げ向上につなげることができます。

RFM分析

RFM分析はRecency (最新購入日)、Frequency (購入頻度)、Monetary (購入金額)の観点から顧客をグルーピングする分析手法です。

  • Recency:直近でいつ買い物をしたのか?(最新購入日)…最近購入した顧客のほうが、長期間購入していない顧客よりも良い顧客と考えられる。
  • Frequency:どれくらいの頻度で買い物をするのか?(購入頻度)…何回購入したか、どの程度の頻度で購入したかは、購入回数が多く頻度が高い方がいい顧客と考えられる。
  • Monetary:どれくらいの金額の商品を購入したのか?(購入金額)…購入金額が高い方がいい顧客と考えられる。

この3つの観点から顧客をグルーピングすることで、「優良顧客」「一般顧客」「リピーター」「休眠顧客」「新規顧客」のようにランク付けすることができます。単純に、直近も購入していて、購入回数、頻度が高く、高級金額が高い顧客は優良顧客と考えられます。グルーピングの方法は様々で、例えばあと一押しで追加購入してくれそうなグループを「アップセル対象顧客」、このままだと休眠顧客になりそうな顧客を「繋ぎ止め顧客」などとすることもできます。

画像:RFM分析の例

画像:RFM分析の例

RFM分析を行うときは、まず仮説を立てるところから始めます。Recency (最新購入日)、Frequency (購入頻度)、Monetary (購入金額)のそれぞれに対し、5~10くらいの粒度で分類していき、レベル分けしていきます。どの程度のレベル分けが適切かは過去のデータを分析するとともにある程度勘に頼る部分も出てきます。

RFM分析では、一般に次のようなことがいえます。

  • 最新購入日が近い顧客ほど、将来の売り上げに貢献する可能性が高い
  • 最新購入日が遠ければ購入回数や購入金額が高くても他社に顧客満足度が低い可能性がある
  • 最新購入日が同じなら購入頻度、回数が高いほど常連客だといえる
  • 最新購入日が同じなら購入頻度や購入金額が高いほど購買力がある顧客である
  • 最新購入日や購入頻度のレベルが高くても購入金額が少ない顧客はアップセルの機会が多い
  • 購入頻度のレベルが低く購入価格が高い顧客は最新購入日が近い顧客を優先する
  • 購入回数、頻度が上がらない、下がっている顧客は他社に奪われている可能性が高い

RFM分析をエリア別、初回接触チャネル別、担当営業別などさらに分析すると、マーケティング、営業戦略に活用できる具体的なデータが得られます。
また、RFM分析をある程度の期間に区切り、累積値で出すことも効果的です。例えば、前四半期における最新購入日、累計購入回数、累計購入金額と、今四半期における最新購入日、累計購入回数、累計購入金額を比較する方法です。比較した結果、累計購入金額のレベルが下がっていれば顧客単価が低下しており、累計購入回数が下がっていれば顧客満足度が下がっている可能性が考えられます。
さらに、RFM分析を顧客単位で行い、前四半期は優良顧客だったのに今四半期は繋ぎ止め顧客になっていれば、満足度が下がり競合他社に奪われかけている可能性が考えられます。

RFM分析をはじめ、CRM分析の手法の多くは、顧客をグルーピングする手法になります。グルーピングしてもそれだけでは当然意味がないため、さらにデータを追加してクロス分析したり、マーケティングや営業に使える具体的な知見を得ることが重要です。

CPM分析

CPM分析は「Customer Portfolio Management(顧客ポートフォリオマネジメント)」の略で、RFM分析と同じく顧客を購入頻度等の視点からグルーピングする手法です。RFM分析との違いは、RFM分析は顧客の優先順位を明確化し適切なアプローチをとり、無駄なコストを削減し効率的、短期的に売り上げを上げる分析手法であるのに対し、CPM分析は顧客のステータスを中長期的に分析し、継続的なPDCAサイクルを回すための分析手法であるという点です。

CPM分析では、現在も顧客であるかどうかという視点から「現役顧客」と「離脱顧客」に分け、購入回数や購入金額から顧客ランクを5段階に分け、全部で顧客を10のグループに分けます。

画像:CPM分析

画像:CPM分析

  • 初回×現役…比較的短い期間で初回のみの購入実績のある顧客
  • 初回×離脱…比較的長い期間で初回しか購入実績がない顧客
  • よちよち×現役…2回以上の購入実績があるが購入頻度、金額からリピーターではない顧客
  • よちよち×離脱…2回以上の購入実績があったが離れてしまった顧客
  • コツコツ×現役…安定したリピート購入の実績がある顧客
  • コツコツ×離脱…安定したリピート購入の実績があったが離れてしまった顧客
  • 流行×現役…リピート購入があり、一定基準以上の購入金額のある顧客
  • 流行×離脱…リピート購入があり、一定基準以上の購入金額があったが離れてしまった顧客
  • 優良×現役…購入金額、頻度、リピート率ともに高い顧客
  • 優良×離脱…購入金額、頻度、リピート率ともに高かったが離れてしまった顧客

 

CPM分析の利点は2つあります。1つは中長期的な顧客行動が反映されている点です。RFM分析では、計測時点や特定期間における購入頻度や購入価格等をもとに分類していました。一方、CPM分析ではまず「現役」「離脱」という大きく二つに分けることで、顧客の現在の態度を測り、その上で購入頻度など様々な項目から5つにランク付けしています。
もう一つは施策経路が明確なことです。「現役×初回」の顧客には、もう一度買ってもらい「よちより×現役」になってもらう施策が必要です。「離脱×よちよち」の顧客には離脱した原因を探り「よちより×現役」に戻ってもらう施策を考えます。このように、顧客をグルーピングした後、各グループに対して何をしていくべきかが明確な点がCPM分析の利点です。

CRM分析では上図のように10のステージに分けることが一般的ですが、煩雑になる場合は「現役/離脱」と「初回/リピート/有料」の6ステージにしてもいいかもしれません。分析した結果、各グループが小さすぎたり、施策が細分化され過ぎたりしてしまった場合は、ステージを減らしてシンプルに考えましょう。

デシル分析

デシル分析はCRMを導入して正しく購買データが蓄積されたら真っ先に行いたい分析手法です。CPM分析のように汎用性はありませんが、非常に単純に現状を把握し、施策に活かすことができます。
デシル分析の「デシル」は「10等分」という意味があります。デシリットルはリットルの10分の1の単位で、音や電気の強さを表すデシベルという単位も10分の1のレベルという意味があります。この意味の通り、顧客を上位から10等分して購買データをグルーピングする分析手法です。
やり方は非常に単純で、顧客を購入金額の多い順に並べ替えます。そして、人数が10等分になるようにグルーピングします(全体で1000人であれば100人ずつ)。各グループの合計購入金額や全体における金額比率等を算出していきます。

画像:デシル分析の例

画像:デシル分析の例

この図を見ると、1000人の顧客のうち、上位200人で売り上げの60%近くを達成していることが分かります。また、上位400人で売り上げの80%が獲得していることが分かります。
つまり、「上位20%の顧客が売り上げの50%を生み、上位40%の顧客が売り上げの80%を生んでいる。逆に下位50%の顧客は10%の売り上げしか生んでいない」というパレートの法則と同じような知見が得られます。

デシル分析の活用方法は非常にシンプルで、ECや小売りであれば上位のデシルに郵送のDMを送るなどが考えられます。郵送のDMはうまくいけば効果的な施策ですが、全員に郵送すると多額のコストがかかります。そこで、売り上げに貢献している上位3デシルに対して送付する、といった判断ができます。
また、下位デシルに対しては購入価格を上げるため、クーポンや福袋などお得感の高い施策が効果的かもしれません。

デシル分析の利点は、まず簡単である点です。顧客との取引データがあればExcelですぐにできます。そのため、CRMを導入して初めて顧客分析に取り組む場合はまずデシル分析を実施してみましょう。
デシル分析のデメリットとしては、購入金額以外が考慮されていない点が挙げられます。過去3年の売り上げデータからデシル分析を行ったとして、3年前に多額の購入を行ってそれきり購買のない顧客が上位のデシルに入ってしまう可能性があります。上位のデシルに対して施策を行った場合、この顧客が他の顧客と同じように行動するかというと、そうではないでしょう。

セグメンテーション分析

最後にセグメンテーション分析を紹介します。RFM分析やCPM分析のように決まった型があるわけではなく、CRMに蓄積された顧客情報をもとに、共通のニーズや属性を持つ顧客をグルーピングするという考え方です。例えば、年齢性別、地域で分類したり、購入している商品で分類したりと様々です。
セグメンテーション分析では様々な視点から顧客をグルーピングしますが、大きく「デモグラフィック」「ジオグラフィック」「サイコグラフィック」「ビヘイビアル」を組み合わせて分析します。

  • デモグラフィック(人口統計分布)…年齢、性別、家族構成、収入世帯など定量的に図ることができる指標。BtoBであれば業種や役職等を加えたり、アパレルであればファッションの方向性(ファストファッション、高級、カジュアル等)を加えたりすることもある。
  • ジオグラフィック(地理的変数)…市区町村などによるセグメント。そこに住んでいる、旅行している、頻繁に訪れている、ある特定期間滞在した、購入した場所など様々な観点がある。
  • サイコグラフィック(心理的変数)…性格やライフスタイル、価値観など定量的に測れない定性的な顧客属性。
  • ビヘイビアル(行動変数)…顧客の行動による指標。Webサイトの訪問歴、閲覧ページの他、購入した商品、購入頻度、購入価格、店舗への来店、問合せ内容などにより分類する。

セグメンテーション分析も多くの分析手法と同じく、それだけでは役に立ちません。例えば、デシル分析に年齢によるセグメンテーション分析を組み合わせると、売り上げに貢献している年齢層が見えてきます。CPM分析の各ステージを収入世帯でセグメンテーション分析してみると、収入世帯による購買行動の違いが見えてきます。
このように、他の分析手法と組み合わせることで、自社に有益な顧客像が見えてきます。それを突き詰めるとペルソナを作り、広告戦略に活用してもいいでしょう。

CRM導入を失敗しないために

CX(顧客体験)と、それを実現する戦略としてCRM(顧客関係管理)について考える当シリーズ。3回目の今回は「CRM導入を成功させる秘訣」として、導入によくある課題やスムーズに導入するためのポイント、そしてCRMを有効活用するための分析手法を紹介しました。

第1回は概念的な話が中心でしたが、第2回、第3回でCRMについて具体的にイメージできてきたのではないでしょうか。
次は実際に、どんなCRMツールがあるのかを見ていきたいと思います。CRMはあくまでも戦略なので、ツールがないと実施できないものではありません。しかし、効率的、効果的にCRMを実現するにはCRMツールの導入が欠かせません。

<第4回~主要CRMツールの機能・費用比較~>