【CTRとは?】今さら聞けない広告基礎知識を徹底解説!

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Web広告の担当になると、今まで聞いたこともないような言葉をたくさん覚える必要があります。

CTRという単語は、Web広告の運用者としては必ず理解しておかなければなりません。
この記事ではCTRの意味や考え方を解説し、CTRの数値を高めるポイントを紹介します。

CTRをいかに高めるかは広告運用者としての腕の見せ所でもあるため、しっかりと知識を習得し、実務に活かしていきましょう。

CTRとは?


CTRとは、Click Through Rateの略で、日本語にすると「クリック率」を表します。
クリック率はWeb広告やSEOなどで用いられる用語で、広告が表示された回数に対するクリックの回数から算出されます。

CTRを算出する計算式は、以下の通りです。

CTR(クリック率)=広告がクリックされた回数(クリック数)÷広告が表示された回数(インプレッション数)

例えば、100回広告が表示されて、1回クリックされればCTRは1%、100回広告が表示されて5回クリックされればCTRは5%です。
つまり、広告の表示回数に対してクリック数が多いほど、CTRは高くなります。

CTRは広告の効果を測るうえで必要不可欠な指標です。
CTRを分析すれば、表示された広告や検索結果にどれだけの人が興味を持ったか把握できます。

SEOでもCTRを高めるページづくりが重要

Web広告だけでなく、SEOにおいてもCTRは重要です。
検索エンジンにおける検索結果のCTRは、表示される順位に大きく影響を受けます。

掲載順位ごとのCTRをまとめた表をご覧ください。

掲載順位CTR(クリック率)
1位28.5%
2位15.7%
3位11.0%
4位8.0%
5位7.2%
6位5.1%
7位4.0%
8位3.2%
9位2.8%
10位2.5%

引用元:Google Organic Click Through Study | Whitepapers by Internet Marketing Ninjas

検索1位に表示されるページのCTRは、28.5%。
つまり、全体の約3分の1のユーザーがクリックしているのです。
一方、4位以下は10%よりも低いCTRとなり、検索順位が下がるにつれて減少しています。
このように、上位表示されているページのほうがCTRは高くなっていることがわかります。

SEOにおけるCTRは、自社サイトへのアクセス数を測るための指標の1つです。
アクセスを増やすためには、できるだけ上位にページが掲載されるようなSEO対策を行うことが重要になります。

SEO対策については、以下のページをご覧ください。
『【決定版】SEO対策大全-検索からの集客力を高める方法』
【Google SEO対策】検索順位チェックツール10選

広告における一般的なCTRの目安

一般的に、リスティング広告でのCTRの平均値は3%程度です。
しかし、業界や広告の種類によって数値は異なるため、あくまで目安として考えましょう。

参考に、業界別の広告CTRの平均値を紹介します。

業界平均CTR
権利擁護団体4.41%
自動車4.00%
B to B2.41%
消費者サービス2.41%
デート・出会い6.05%
Eコマース2.69%
教育3.78%
人材サービス2.42%
金融・保険2.91%
健康・医療3.27%
家庭用品2.44%
産業サービス2.61%
法律関係2.93%
不動産3.71%
テクノロジー2.09%
旅行4.68%

引用元:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!] | WordStream

デート・出会い業界はCTRが高く、一方テクノロジー業界は低くなっていることがわかります。業界によってCTRは変わってくるため、自社の業界ではいくら広告に予算をかけるべきかを考えながら広告運用を行うことが大切です。
広告予算の考え方についてはこちらの記事もおすすめです。
リスティング広告における予算の考え方と事例をご紹介

また、広告運用の観点でのCTRは、検索されるキーワードやユーザーニーズ、広告文によって大きく異なります。
そのため、Web広告の運用者はCTRを高めるポイントを理解することが重要です。

なぜ各ページのCTRは高いほうが良いのか


そもそもWeb広告を運用する際、なぜCTRが高いほうが良いと言えるのでしょうか。

理由1 コンバージョン獲得につながる

広告を出稿した際、CTRが高いとランディングページに遷移するユーザー数が増加し、コンバージョン獲得の可能性が高まります。
コンバージョンが成約に直結するタイプのサービスであれば、CTRが高まることがそのまま売上にもつながるのです。

理由2 費用対効果が高まる

CTRが高い広告は、ユーザーニーズを満たす質の高い広告だとGoogleに判断されるため、広告ランクが上がります。
広告のクリック単価は、設定した入札単価と広告ランクの掛け合わせで決まり、ランクが上がると、同じキーワードでもより安いクリック単価で広告を配信できるようになるのです。

そのため、クリック単価が安くなれば、同じ予算で多くの広告を配信できるようになり、費用対効果の高い状態で広告を運用できます。

ランディングページ、コンバージョン、クリック単価といった用語は、Webマーケティングで用いられる共通言語となります。
これらの用語の意味を正確に理解することで、Webサイトのアクセス解析や広告運用にも役立ちます。ぜひご参考になさってください。
ランディングページの参考:WEBマーケティング用語集-アクセス解析Part2
コンバージョン、クリック単価の参考:WEBマーケティング用語集-広告評価指標編

表示される広告のCTRを上げる5つのポイント


CTRは高いほうが良いと理解できても、どのようにCTRを高めれば良いかを知らなければ意味がありません。

ポイント1 ターゲットを設定する

広告を出稿する際は、ターゲット設定が欠かせません。
ターゲットを明確にしておかないと、想定していない層にまで広告が配信され、CTRが下がることにつながります。
例えば、女性用化粧品の広告を出稿する際に、男性に広告が表示されてもCTRは低くなるでしょう。

Web広告は地域、年齢、性別などによって細かく配信先を分けられるのが特徴で、「20代女性」「関西在住の方」と、配信先を絞って広告を出稿できます。
ターゲット層に合わせた広告を出稿することでCTRを高められます。

 ポイント2 訴求内容を見直す

広告では、訴求ポイントをユーザーニーズと一致させることが重要です。
そのため、商品やサービスを利用するターゲット設定に合う訴求内容を考える必要があります。

例えば、ある商品に対してユーザーが「品質の高さ」を求めていたとしましょう。
その際、「低コスト」を売りにするような広告文を作成しても、求める訴求ポイントがずれているため、広告がクリックされません。
設定したターゲットの悩みやニーズは何なのかを踏まえたうえで、訴求する内容を考えることが大切です。

ポイント3 設定したキーワードを見直す

Web広告は設定するキーワードによって成果が変わります。
リスティング広告の場合、ユーザーが検索するキーワードに合わせて広告が出稿されるため、検索ボリュームが少ないと、広告の表示回数が少なくなります。

また、検索ボリュームが多いキーワードでも、広告文の内容がユーザーニーズと合っていなければ、表示されてもクリックされず、結果的にCTRが下がってしまいます。
実際に検索されているキーワード、かつターゲットのニーズに合ったキーワードかどうかを見直しましょう。

最適なキーワード選定についてはこちらの記事をご参考にしてください。
【Google広告キーワードプランナー】効果的な使い方
Google広告の分析情報とは?新機能を活用する方法

ポイント4 広告文を見直し、検証する

設定した訴求ポイントやキーワードに沿った広告文になっているかを確認しましょう。
ユーザーは広告が表示されてすぐにクリックするかどうかを判断しています。
「訴求ポイントがユーザーに刺さる広告文」を作るには、ターゲット設計をした上で、ユーザーに伝えたい商品の内容を何パターンもABテストしましょう。
実際、どのような訴求ポイントがユーザーの心に刺さるかは広告を配信するまでは分からないので、検証を繰り返すことが大切です。

具体的な方法としては、ポイント3で抽出したキーワードをタイトルに含めることが基本です。
また、具体的な数字、データを入れると良いでしょう。
例えば、数値を掲載する場合は「経費9割削減」よりも「経費92.5%削減」などと、細かい数値で記載するほうがユーザーには信頼されやすいです。

客観的に広告をクリックするかどうか考えながら広告文を作成しましょう。

ポイント5 競合を分析する

CTR低下の原因は、自社だけにあるのではなく、競合が関係している場合があります。

例えば低コストを訴求ポイントとして、サービスの広告を出していたとしましょう。
その際、他社がさらに低コストを売りにした広告を出してくると、ユーザーがそちらをクリックする可能性が高まるため、自社のCTRは下がります。
そのような場合は、別の低コストのプラン訴求するか、訴求ポイントを変えた広告文を作成するなどの工夫が必要になります。

CTRが下がれば必ず競合を確認してから、広告の改善案を検討するようにしましょう。

まとめ

CTRはクリック率を表し、広告の表示回数に対するクリック数の割合のことを指します。
どれだけ良い商品やサービスを提供していても、クリックされない広告は費用の無駄づかいで、売上にはつながりません。

悩みやニーズを客観的に捉え、ユーザーの心に刺さる広告文を作成することでCTRが高まります。
ポイント押さえて成果の獲得につなげましょう。