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【マーケティングのデジタル化】マーケティングプラットフォームを導入しよう

「マーケティングプラットフォーム」という言葉をご存知でしょうか。

ここ数年、DSPやDMP、MA、ビッグデータ、ペルソナ、カスタマージャーニー、AIといった言葉がマーケティング業界を飛び交っています。

2008年のリーマンショックによる世界的な金融危機で、金融機関に在籍していたエンジニアが職を求めてインターネット広告業界へ流れ込み、DSP(デマンドサイドプラットフォーム)を開発しました。それ以降、アドテクノロジーやひいてはマーケティング業界全体のデジタル化が加速しています。

そこで今回は、マーケティングのデジタル化を象徴するツールでもある「マーケティングプラットフォーム」をテーマにお送りします。

マーケティングのデジタル化

マーケティングのデジタル化が進んだことにより、スマートフォンやパソコンなどのデバイス上で発生するユーザーの行動ログ(ウェブサイトの閲覧やお問合せ、商品購入など)を詳細に取得できるようになりました。

そして、膨大なデータを取得できるようになり登場したシステムが、DMP(データマネージメントプラットフォーム)です。
DMPは、膨大なデータを全て一つのデータベースに蓄積し、統計データを元に分析することでマーケティング戦略に役立てようとする仕組みです。

これまでは、自社で複数のウェブサイトを運営している場合でも、会員情報やGoogleアナリティクスなどから得られるアクセス情報は、それぞれ個別に管理されていました。

しかし、DMPによりデータを一つの箱で管理・統合できるようになったため、「会社全体ではどのような会員が獲得できているのか?」「提供サービスを連携したキャンペーンを展開することで更なる売上に繋がりそうか?」といった、より全体的で効果的な考え方が生まれました。

この変化は、マーケティング成果を高めるうえで非常に大きなメリットです。
しかし一方で、戦略の複雑化、データ分析の難易度上昇、運用コストの増大など、様々な障害も生まれました。

そこで登場したものが、今回のテーマである「マーケティングプラットフォーム」です。

成約数や売上の増加には、データ分析から導いた戦略に沿ってマーケティング活動を実施する必要がありますが、マーケティングプラットフォームは、こうした活動を効率的・効果的に実施する仕組みです。

マーケティングプラットフォームの活用で身近な具体例であげると、Amazonの「お買い忘れはありませんか?」というメールがあります。
商品をカートに追加したものの購入されなかった、いわゆるカゴオチ状態の際、数日後にユーザーを呼び戻すリターゲティングメールを自動的に送るというものです。

こうした比較的単純なマーケティング活動でも、人の手で行うと非常に大きなコストがかかります。
マーケティングプラットフォームにより、こうした活動を半自動化することができます。

マーケティングプラットフォームの種類

一言で「マーケティング活動」といっても、顧客管理、営業活動、広告施策など、その内容は多岐にわたります。
そのため、マーケティングプラットフォームもいくつかの種類に分けられます。ここからは、マーケティングプラットフォームの主要な4種類をご紹介します。

コンテンツ戦略に活躍|CMS(コンテンツマネジメントシステム)

CMSとは、コンテンツ管理システム(Content Management System)の略称です。
CMSが登場する前、ウェブ上にコンテンツを公開することは、HTMLやCSSなどの専門知識を持つ人にしかできませんでした。
しかし、CMSを使えば、こうした専門知識なしにホームページやブログを運用管理することができます。

CMSが管理するコンテンツは、CMSによって様々です。代表的な物には、ブログのような記事コンテンツを管理するもの、ECサイトの商品コンテンツを管理するものがあります。
また、CMSによってはSEO対策機能が付いていたり、リンク切れなどのトラブルを防いでくれたりするものもあります。

CMSの登場により、マーケティングの肝である「コンテンツ」を、より低コストで、よりユーザーにとって良いものを届けられるようになりました。

CMSの代表例には次のようなものがあります。

これらの中には、無料で使えるもの、ECサイトに特化したものなど様々なCMSがあります。

顧客管理、関係構築で活躍|CRM(カスタマーリレーションシップマーケティング)

CRMとは、顧客関係管理(Customer Relationship Management)の略称です。
CRMの登場により、企業にとって最も重要な要素である「顧客」を効率的に管理し、関係を構築できるようになりました。

単に顧客の「情報」を管理するのではなく、「関係」を構築するためのアクションにつなげられることがCRMのポイントです。

CRMを導入すると、顧客とのやり取りや顧客ごとのタスクを管理したり、顧客情報の統計的な分析から最適な提案したりといったことが可能になります。

例えば、美容室でカットした後、美容師さんから数日後に「先日の髪型はどうですか?」、一月後に「そろそろカットしませんか?」、季節の変わり目に「この春の人気カラーはこれです」のようなハガキが届いた経験があると思います。

従来はこうした関係構築をExcelなどで手動管理することが一般的でした。
こうした顧客との関係構築をウェブ上で効率よく、効果的に行うことがCRMの役割です。

また、CRMによってはAIを活用して顧客との関係性から売り上げ予測を提示したり、次のアクションを提案してくれたりするものもあります。

有名なCRMサービスには次のようなものがあります。

顧客管理の方法はBtoCとBtoB、また商品・サービスの形態などによって様々です。上記の中には大企業向けのもの、消費者向けのもの、営業アシスタント機能が中心のものなど、いろいろな特徴を持ったCRMツールがあります。

営業活動を自動化|SFA(セールスフォースオートメーション)

SFAとは、営業支援システム(Sales Force Automation)の略称です。
CRMと近い機能を持っていますが、CRMが顧客を管理するのに対し、SFAは営業を管理します。取引の中で営業活動の比重が大きいBtoB企業で多く取り入れられています。

SFAは営業力を高め、営業活動を最適化するために、各営業の目標達成率や、取引ごとの進捗管理、スケジュール管理、見積書や請求書の作成といった機能があります。

これまで、営業活動は「個人の実績」として、そのノウハウや成果が十分に共有されてきませんでした。また、「何件成約になったか」や「いくらの売り上げになったか」は全体が注目しても、「なぜ失注になったか」「アップセルがうまくいかない理由は何なのか」といったことは注目されず、ノウハウが蓄積されませんでした。

しかし、SFAを導入すると、営業活動の「見える化」が進みます。「売り上げNo1の営業マンは何件テレアポしているのか」「成約につながった案件はどんな資料を提出しているのか」といったことがすべて可視化されます。
それにより、営業活動の生産性が向上することはもちろん、ノウハウをチームで共有したり、案件の引き続きがスムーズに進んだりと、様々なメリットがあります。
もちろん、ほとんどのSFAにはタスク管理機能が付いているため、フォローアップ漏れの防止にも繋がります。

また、営業支援に独特の機能として、過去のやり取りの履歴から「○○さんは●時頃電話に出やすいようです」といった提案をしてくれたり、GPSと紐づいて営業行動を可視化できたりするものもあります。

代表的なSFAには、次のようなツールがあります。

SFAは単に営業のスケジュールや売り上げを管理するだけのものから、他部署との連携をスムーズにするもの、データ分析に強みを持ったものなど様々です。

ぜひ、自社の営業活動の効率化に最適なツール導入を検討してみてください。

マーケティング活動全体を自動化・最適化|MA(マーケティングオートメーション)

マーケティング活動の複雑化、高度化とともに登場したCMS、CRM、SFAですが、これらすべてを一つのプラットフォームで管理しようという動きもあります。
そうした背景により、ここ数年で注目度を高めているものがMA(マーケティングオートメーション)です。

MAとは、その名の通りマーケティング活動全体を自動化するためのツールです。
GrabでもMAツール「HubSpot」に焦点を当てた連載記事を公開しています。

MAには、これまで紹介したCMS、CRM、SFAの機能のほとんどをカバーし、さらに一つのプラットフォームで管理することによる様々なメリットがあります。

ざっくりと紹介すると、MAとは、
・ウェブサイトやブログ、ランディングページ作ることができて
・ウェブ上の行動に基づいた顧客管理ができて
・リード(見込み客)獲得のための様残な施策ができて
・メールマガジンを送ったり、ポップアップバナーを表示させたりできて、
・SEO設計やアクセス解析ができて、
・顧客の進捗管理、見込み売り上げなどの管理ができて
・様々な指標から顧客のランク付けができて…
といった機能が備わったツールです。

機能の詳細については、「MAツール「HubSpot」でできること」という記事で詳しく紹介しています。
こちらはHubSpotに焦点を当てて紹介していますが、多くのMAツールに近い機能があります。

代表的なMAツールには次のようなものがあります。

MAツールは、ツールによって差が大きく、何を導入するかによって活用方法が大きく変わります。非常に多岐にわたる機能の中でも、SFA寄りのもの、CRM寄りのもの、アクセス解析やウェブ広告との連携に強みを持ったもの、SNSなど様々なメディアとの連携に強みを持ったものなど、いろいろな強みがあります。

マーケティングプラットフォームの選び方

これまで紹介したように、マーケティングプラットフォームには大きく4つの種類があり、それぞれに数多くのサービスが提供されています。
こんなにたくさんあると何を選べばいいのかわからなくなると思います。

そこで、マーケティングプラットフォームを選ぶ際に注目したいポイントを2つご紹介します。

自社に必要な機能が備わっているか

当然、新しいツールを導入する以上、自社の目的達成に必要な機能が備わっていることは最低条件です。

そのためにはまず、必要な機能を知るために戦略を立てる必要があります。
マーケティングプラットフォームには数多くの機能が用意されているため、つい「こんな機能があるからこれをやってみよう」と考えがちです。
しかし、あくまでも目標とそれにたいする戦略・計画ありきで利用するツールです。

なのでまずは、「マーケティングプラットフォームを導入して何を達成したいのか」という目標を立てましょう。そのうえで、実現するために必要な機能が何かを考えていきましょう。

例えば、ユーザー層が複数に分かれている場合、流入ユーザーによってサイトコンテンツを変動させる「スマートコンテンツ」はぜひ欲しい機能です。
SNSマーケティングでの展開を中心に考えているのであれば、TwitterやInstagramなどといかに連携できるかが重要になるでしょう。
営業成績は十分にいいものの、営業チームとマーケティングチーム、製品開発チームの連携に課題がある場合は、部門をまたいだ情報共有に強みを持った機能が必要です。

このように、目標から必要な機能を考え、それが備わっているツールを選びましょう。

サポートが充実しているか

CMS、CRM、SFAはどれも非常に複雑なツールです。それらすべての機能を統合したMAに至っては、何の知識もない状態ではほとんど活用することができないでしょう。
もちろん、中には簡単に使えることに強みを持ったツールもあります。しかし、やはりサポート体制が充実しているかどうかは、導入を検討するときに必ず見ておきたいポイントです。

まずは、サポートサイトが充実しているかを確認しましょう。実際にツールを導入したら、しばらくの間毎日のようにサポートサイトを見ることになると思います。

もう一つはサポート担当者の対応です。マーケティングプラットフォームはBtoB商材なので、ものによっては専用の営業担当者がついてくれる場合があります。
営業担当者がいれば、困ったときは電話で相談したり、ウェブセミナーを開いてもらったりと、非常に助かるでしょう。

海外のツールを導入する場合は、電話窓口がないことがあります。それでもチャットなどで頻繁にコミュニケーションが取れれば大丈夫でしょう。

こうしたツールを新しく導入したにもかかわらず効果が出なかった場合、「効果的な活用ができなかった」というケースがほとんどです。
サポートが充実しているかどうかというよりも、コンサルティングしてもらえるかどうかというレベルで考えていいかもしれません。

まとめ

今回はマーケティングのデジタル化によって登場した様々な「マーケティングプラットフォーム」をテーマにお送りしました。

その中で「CMS」「CRM」「SFA」の3つを紹介しましたが、最近の流れとしてこれらすべてをまとめた「MA」に比重が依ってきています。
テクノロジーの進歩により、複雑で膨大なデータを管理できるようになった、メディアや部門の壁を超えた情報共有、連携ができるようになったことが、MA普及の主な要因です。

また、ツールの選び方として「機能」と「サポート」について述べました。
様々なツールがある中でも、アイビスがお勧めしているツールは「HubSpot」です。詳しくはHubSpotの連載記事第2回をご確認いただきたいのですが、「CMS」「CRM」「SFA」としての機能をすべて兼ね備えていながら、一つのプラットフォームとして完結しています。
MAを使いこなすためのブログ、機能を説明するサポートサイトも充実しており、担当者とチャットでいつでも連絡できるなど、サポート体制も問題ありません。

アイビスが提供するコンサルティング・マーケティング支援サービス「アイビスマーケティング」では、「HubSpot」の導入をサポートしています。

今回は、マーケティングプラットフォーム全体をまとめて紹介しましたが、また次の機会にそれぞれのツールの詳細な特徴や活用方法をまとめていきたいと思います。