ネットで写真を使用する際に注意すべき!写真の著作権について

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ネットで写真を使用する際に注意すべき!写真の著作権について

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【第5回】ネットで写真を使用する際に注意すべき!写真の著作権について
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今回は、写真の著作権についてまとめていきたいと思います。著作権という言葉はよく耳にするかと思いますが、その内容についてしっかりと理解している人は正直とても少ないです。インターネットやSNSの普及により著作権に関するトラブルも増えてきた今、写真の著作権について今一度理解を深めることをおすすめします。

そもそも著作権とは?

写真の著作権とは

そもそも著作権とはどういた権利なのでしょうか?以下、wikiからの抜粋になります。

著作権(ちょさくけん)は、知的財産権(知的所有権)の一種であり、美術、音楽、文芸、学術など作者の思想や感情が表現された著作物を対象とした権利である。このうち著作者の権利は、財産的権利(著作物を活用して収益や名声などを得ることができる著作財産権)と、人格的権利(著作物の内容と著作者を紐づけることで、著作者の人間性を正確に表現する著作者人格権)に分類され、とりわけ著作財産権は狭義の著作権と同義とされる。また、著作物を伝達する者(実演家、レコード製作者、放送事業者など)に付与される権利(著作隣接権)も最広義の著作権の概念に含まれる。

引用:Wiki

つまり、著作権とは表現を保護することによって、文化的な発展を促すための権利だと言えます。美術、芸術作品の表現方法として使われる写真ももちろん著作物に含まれます。創作意図を持って撮影した写真であれば、著作権は基本的に撮影者にあります。その場合、撮影した瞬間から自動的に著作権がかけられます。

 

著作物に該当する写真とそうでない写真

写真の著作権は、基本的には撮影者にあるのですが、著作物に該当する写真とそうでない写真が存在します。全ての写真が著作物に含まれるわけではありません。では著作物に該当する写真とそうでない写真とは一体どんな写真なのでしょうか?

著作権法において、著作物とは、「思想または感情を創造的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものをいう」と定義されています。したがって、運転免許証やパスポートなどの証明写真、イベントの記録写真などは著作物に含まれない場合が多いです。

要するに、「撮影者の思想又は感情が表現されているか」がポイントとなります。なので、展示会や雑誌、写真集などの写真は著作物に含まれます。ただし、著作物に含まれる写真でも保護期間が設けられており、1998年の改定で撮影者の「公表後50年」から「死後50年」となりました。

参考:日本写真家協会

ネット上の写真を使用する場合に気をつけること

ネットの写真を使用する際に気をつけること

ネット上にある写真を自身のブログやWebサイトで使用する場合、何の明記もなしに勝手に使用してしまうと、場合によっては著作権侵害にあたることがあります。ネット上に上がっている写真を使用する場合は必ずどこから引いてきたかの明記をしましょう。ネットでよく見かける「引用」「参考」「出典」についてと、SNS投稿での注意点をまとめていきたいと思います。

引用と参考、出典の違いを知ろう

ブログやメディアサイトで文章や写真を他サイトから引いてくる場合、どこから引いてきたのかを明記しなければなりません。その際に使うのが、「引用」・「参考」・「出典」の3つです。この3つの言葉の意味の違いについて説明していきます。

  • 引用…もとの著作物をそのまま抜粋・使用すること
  • 参考…もとの著作物の内容を要約して使用すること
  • 出典…引用、または参考にした著作物そのもの

まとめると、引用というのは自分の文章を説明するために、他の書物またはサイトなどの文章などをそのまま抜粋したもの。そして出典は引用、または参考に用いた出どころである著作物そのもののこととなります。参考については、著作物の内容を要約した文章のことなので、本を参考にして文章を書いた場合は参考に書籍名を明記しておかなければなりません。

なので、他サイトから画像を使用する際は、「引用」または「出典」が使われるかと思います。

 

SNSでは特に気をつけよう

誰でも手軽に写真を扱えるSNSでは特に注意が必要です。著作権についてのトラブルはSNSよるものが非常に多いとよく聞きます。ネットで公開されていた写真カッコイイ写真やイラストをSNSのプロフィールにしている人を見かけたことがあるという人も少なくはないと思います。

基本的には放置され気味ですが「私的利用」の範囲を超えるおそれがあるので、SNSで使うプロフィール画像や投稿写真は基本自身で撮影したものを使用しましょう。

写真をネット上で安全に使用する3つの方法

それでは写真をネット上で安全に使用する方法をご紹介します。

1、ストックフォトサイトを活用

手軽に写真を探すのであれば、写真素材(ストックフォトサイト)を利用するのがおすすめです。有料のストックフォトサイトもありますが、無料のものもあるので、場合によってはお金をかけずとも写真を用意することができます。

ただし、気をつけなければならないのが、無料のフリー素材だからといって、著作権フリーというわけではないということ。またサイトによって規定が異なり、中には商用利用を禁止していたり、トリミング等の改変が禁止されている場合もあります。ストックフォトサイトはとても便利なものですが、使い方を間違えるとトラブルになりかねません。サイトの利用規約をしっかりと読んだ上で利用しましょう。

2、自身で写真を撮影する

一番安全なのは、自身で撮影した写真を使用すること。これが一番確実で安全な方法です。ですが全ての写真を自身で撮影するのはそんなに簡単なことではなく、カメラ機材を揃えるとなるとコストもかかりますし、それなりの労力と時間さらにスキルも必要とします。無理に自身で撮影しようとするとクオリティが低くなってしまいがちというデメリットもあります。

3、プロカメラマンに依頼する

先ほど紹介した自身で撮影する方法は一番安全な方法なのですが、それなりの写真のスキルを要します。なので、手っ取り早くクオリティの高い写真を求める場合は、お金をかけてプロカメラマンに依頼するのも一つの手段です。その場合は最初のやり取り時にどういった目的で写真を使用するのかをしっかりと伝えて、承諾してもらってから写真を撮影してもらいましょう。カメラマンとの間で「聞いてた話が違う」とあとから食い違いが生じてしまうと何かと面倒です。

なるべくトラブルのないようにいくのであれば、契約書を用意し写真の権利の譲渡をしてもらうと確実です。

最後に

以上、写真の著作権についてと、ネット上で使用する際の注意点をまとめました。著作権侵害の罪は意外と重く、知らなかったでは済まされません。ネット上で写真を使用する際は、気をつけて、しっかりと理解した上で安全に利用しましょう!

当記事は「関西写真部SHARE」からの寄稿記事です

【関西写真部SHARE】
「楽しいことを生み出しみんなと分かち合う」をコンセプトに自由なアイディアと行動で、様々な企画を実行する団体。写真展や撮影会の開催、写真専門メディアの運営などを行っている。

【カメラマン】
小野友暉 プロフィールページ
鹿児島県出身。大阪在住の写真家。1992年11月20日生まれ。現在26歳。主に関西で活動する。女性のポートレートを中心に料理写真、スナップ写真、アート写真等様々な写真を撮る。関西写真部SHARE代表。カメラ以外にもWebを使ってマイクロビジネスを展開中。

【ライター】
かんばらふうこ プロフィールページ
兵庫県出身。1999年5月20日(19歳)。 高校三年生の秋にライターを始め、2018年1月に関西写真部SHAREの専属ライターになる。フォトグラファー・モデルに向けた記事の執筆から、企業のプロモーション記事の制作も行なっている。