初心者でも綺麗な料理写真が撮れる!ライティング撮影基本テクニック紹介

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初心者でも綺麗な料理写真が撮れる!ライティング撮影基本テクニック紹介

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【第2回】写真のグレードが一段上がる! 9つの「写真の構図」テクニック
【第3回】写真の露出とは?シャッタースピード・絞り値・ISO感度のカメラの基礎知識
【第4回】カメラ初心者必見! 一眼レフカメラのレンズ(単焦点・ズーム)の種類や特徴を解説
【第5回】ネットで写真を使用する際に注意すべき!写真の著作権について
【第6回】【PC版】写真編集・加工ソフト(フォトレタッチ)人気おすすめ10選
【第7回】屋外(野外)で人物写真(ポートレート)を綺麗に撮影するテクニック紹介
【第8回】カメラ初心者必見!撮影スキルを上げるために覚えておきたいカメラ・写真用語集
【第9回】初心者でも綺麗な料理写真が撮れる!ライティング撮影基本テクニック紹介
【第10回】スマホ写真から卒業!デジタルカメラの特徴と一緒に買いたい機材・アクセサリー

今回は、初心者の方でも綺麗な料理写真が撮れる基本テクニックをご紹介します。ストロボを使ったライティング撮影のテクニックから、自然光で撮る場合のテクニック、また美味しく見せるための構図など、幅広くご紹介します。ぜひ習得して美味しそうな料理写真を撮影してみてください。

料理写真を綺麗に撮るために必要なもの

まずは料理写真を綺麗に撮るために必要なカメラ・ライティング機材をまとめてみました。

  • 用意するもの
  • モノブロックストロボ
  • カメラ
  • 三脚
  • トレージングペーパー
  • レフ板
  • スタンド類

一般的なライティング機材に加えて、料理写真ではストロボの光を広げて柔らかくするために撮影用のトレーシングペーパーを使用することが多いです。

ストロボに関してはモノブロック以上のワット数の大きいものがあると安定して余裕のある撮影することができます。また、ここには書いていませんが撮影した写真をすぐに確認するための確認用モニターなんかもあるとより綺麗な写真を撮影することができます。

料理写真は基本「逆光」もしくは「半逆光」で撮影する

料理を美味しく見せるには光の使い方が重要なポイントとなります。料理写真の場合、基本的には被写体の真後ろに光源を持ってくる「逆光」か、斜め後ろから光源を持ってくる「半逆光」で撮影します。

「逆光」「半逆光」で撮影することによって料理に立体感が生まれ、より美味しそうに見せることができます。 ストロボ1灯で撮影する場合は物にもよりますが「半逆光」で撮影することをおすすめします。

ライティング機材の設置例(1灯の場合)

ここで料理撮影する場合のライティング設置例をご紹介します。

ライティング機材設置例

ストロボ1灯だと料理の真後ろか斜め後ろに置くことになるので、レフ板をしっかり設置しなければ、料理の前面が暗い写真になってしまいます。

多灯ライティングの場合は、トップライトやサイドライトなどで、光をより細かくコントロールできるのですが、難易度が高いため、まずはストロボ1灯とレフ板で綺麗な写真を撮影出るようになってからステップアップで多灯ライティングに挑戦することをおすすめします。

実際に撮影した写真

それでは先ほど紹介したセッティング例で実際に撮影した写真をご紹介していきます。

1灯で撮影した料理写真

写真:小野友暉

こちらの写真はストロボ1灯で斜め後ろから当てて、レフ板で光を返す基本的な方法で撮影した写真です。

1灯で撮影した料理写真

写真:小野友暉

こちらの写真もストロボ1灯で斜め後ろから当てて、大きめの銀のレフ板で光を強めに返して全体を明るくして撮影しました。

1灯で撮影した料理写真

写真:小野友暉

続いてこちらのケーキの写真。こちらの写真もストロボ1灯で撮影しているのですが、ストロボの位置はほぼ真横位置においています。それをレフ板で光を少しだけ返して、中央から右側にかけてシャドウがかるように撮影しています。

ライティング機材なしの自然光で撮るなら窓際で

ライティングでの綺麗な料理写真撮影方法をご紹介しましたが、ライティング機材がない場合、自然光だけで料理写真を綺麗に撮影しなければなりません。

そんな時は、テーブルを窓際に持っていき、窓から入る自然光を逆行位置において撮影するようにしましょう。

自然光で撮影した写真

自然光でも明るめに撮影すればこのように、とても綺麗に撮影できます。光の量など細かいセッティングはできませんが、自然光を使ってカメラの露出補正ダイヤルで少し明るめに撮ってあげると自然光でもとても綺麗な写真が撮影できます。

料理写真を綺麗に撮るためのアングル

続いて、料理を美味しそうに見せるための基本的な構図をご紹介します。構図をしっかりとおさえていれば、ある程度どんなメニューでも美味しそうに見せることができます。

斜め45度のアングル

斜め45度のアングル

写真:小野友暉

料理写真でもっともスタンダードなアングルと言えるのが斜め45度のアングルです。どの角度で撮影すればいいか迷った時はとりあえず斜め45度を意識して撮影してみましょう。立体感のある自然な写真仕上がります。

真上90度のアングル(俯瞰)

真上からのアングル

写真:小野友暉

真上90度のアングル(俯瞰構図)は、料理を真上から撮影するアングルになります。料理のシズル感より、お皿全体の雰囲気を見せたい時に使うと効果的です。その料理に、どの食材が使われているのかがよくわかります。デザイン性の高いおしゃれな仕上がりになるので、インスタグラム等でも良く見かけるアングルだと思います。

真横0度のアングル

真横からのアングル

写真:小野友暉

被写体の真横から同じ高さで撮影するアングルです。料理写真というよりは主に高さのあるドリンク(グラスやボトル)を撮影する際によく使われるアングルになります。高さのあるボトルやグラスの全体を角度をつけずに同じ高さの真横から撮影することで、綺麗に全体を捉えることができます。

真横からのアングル

写真:小野友暉

また真横から撮影するため、被写体の背景にも気をつけなければなりません。こちらの缶ビールの写真は切り抜き用に撮影したので背景は切り抜きやすいように白で撮影しています。

料理写真を綺麗に撮るための構図

アングルをおさえたところで次に料理写真を美味しそうに撮影するための構図をご紹介していきます。

C字構図

C字構図

C字構図とは料理のお皿の丸をアルファベットのCのようになるように切り取る構図です。お皿を写真の中心におく、日の丸構図のような撮り方だと、イマイチ料理の魅力が伝わりません。お皿の形をC字になるように縁をカットして撮影することで、日の丸構図ではできなかった空間が生まれ、料理の方に目が行きやすくなります。

S字構図

S字構図

S字構図とは料理のお皿の丸をアルファベットのSのようになるように切り取る構図です。C字構図を応用した構図になります。主に複数の料理をまとめて一緒に撮影する際に使われる構図になります。S字の曲線を意識して、手前を大きく、奥を小さくすると綺麗な料理写真が撮れます。

まとめ

以上、綺麗な料理写真を撮影するためのテクニックをご紹介しました。今回ご紹介したのは基本的なテクニックなので、ぜひ習得して綺麗な料理写真を撮影できるように挑戦してみてください。基本テクニックを押さえたら応用の多灯ライティングなどにも挑戦してみましょう!

当記事は「関西写真部SHARE」からの寄稿記事です

【関西写真部SHARE】
「楽しいことを生み出しみんなと分かち合う」をコンセプトに自由なアイディアと行動で、様々な企画を実行する団体。写真展や撮影会の開催、写真専門メディアの運営などを行っている。

【カメラマン】
小野友暉 プロフィールページ
鹿児島県出身。大阪在住の写真家。1992年11月20日生まれ。現在26歳。主に関西で活動する。女性のポートレートを中心に料理写真、スナップ写真、アート写真等様々な写真を撮る。関西写真部SHARE代表。カメラ以外にもWebを使ってマイクロビジネスを展開中。

【ライター】
かんばらふうこ プロフィールページ
兵庫県出身。1999年5月20日(19歳)。 高校三年生の秋にライターを始め、2018年1月に関西写真部SHAREの専属ライターになる。フォトグラファー・モデルに向けた記事の執筆から、企業のプロモーション記事の制作も行なっている。