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公開日:2020年5月13日/更新日:2021年9月28日

質の高いリードを数多く獲得すること。
マーケティング担当者の役割はこれに尽きるといっていいでしょう。HubSpotのCMO キップ・ボドナー氏も、「リード数はマーケターにとって最も重要な指標です。リードは売上に直結します。」と言っています。

以前、「マーケティングファネルと自動化(ワークフロー)の活用方法」という記事の中で、ファネルの図を紹介しました。

マーケティングファネルの一例:流入(アンノウンデータ)をリード(見込み顧客)に転換することが起点となる。

マーケティングファネルの一例:流入(アンノウンデータ)をリード(見込み顧客)に転換することが起点となる。

上図の通りマーケティングは流入を集めてリード獲得することから始まります。その後のナーチャリングやセールスをどんなに工夫しても、そもそもリードが集まっていない、リードの質が低い、という状態では売上につながりません。
リード獲得を最適化することこそが、マーケティングで一番重要なポイントです。

しかし、満足にリードを獲得できているというマーケティング担当者はあまり多くありません。HubSpot社によると、リード獲得に成功しているマーケティング担当者は10人に1人とのことです。
私もGrabを運営していて満足にリード獲得ができているかというと、そんなことはなく日々試行錯誤を続けています。月に100件以上のリードを安定して獲得し、現在も右肩上がりの成長を続けていますが、まだまだ改善の余地があり、100%成功というにはもっと工夫が必要だと感じます。

今回は私と同じようにリード獲得に課題を感じているマーケティング担当者向けにリード獲得のテクニックをフェーズごとに分けて、27個紹介します。
私がGrabで実行しているものだけでなく、これから実行しようと考えているものも多くあります。リード獲得というマーケティングの大きな目標に向けて、一緒に学んでいきましょう。

リード獲得の仕組み

まず、そもそもリード獲得とは何なのか、どのようにリード獲得するのかという仕組みを見ておきましょう。

リードとは?

ここでいうリードとは「自社の製品やサービスを購入する前の、将来の取引相手となり得る見込み客」を意味しており、リード獲得はそうしたリードを獲得するための様々な施策を指します。インバウンドマーケティングの用語では、「リードジェネレーション」と呼ばれます。

リードに定義は企業によって若干違いがあり、弊社では「電話番号またはメールアドレスが分かっていて、連絡の取れる企業のWebマーケティング関係者」と定義しています。獲得したリードは、自社に何らかの興味を持っているため、リードを育成し、購買意欲を高めることでスムーズに商談を進めやすくなるのです。

リード育成の流れ

リードはフェーズによって「MQL」「TQL」「SAL」「SQL」に分けられます。

リードは「MQL」「TQL」「SAL」「SQL」の4つに分類できる

リードは「MQL」「TQL」「SAL」「SQL」の4つに分類できる

リードの定義や担当する部門やフォローアップの目的などは企業によって様々ですが、多くの場合リードは、獲得してから様々なフェーズを経て商談に至ります。リードの定義はそれぞれ次のようになっています。

  • MQL(Marketing Qualified Leads)…マーケティングが担当するリード。獲得した最初の段階で、不要リードの除外を行ったり、メルマガなどのマーケティング施策を行う。
  • TQL(Teleprospecting Qualified Leads) …主にインサイドセールス(内勤営業)が担当し、電話によりフォローアップするリード。基本的なヒアリングや確度判断などを行う。
  • SAL(Sales Accepted Leads) …フィールドセールス(外勤営業)が引き継いだリード。確度が低い場合はインサイドセールスやマーケティングに差し戻すこともあるが、商談化を目指す。
  • SQL(Sales Qualified Leads) …フィールドセールスが担当する商談中のリード。成約すればリードではなく「顧客」になる。

いきなり商談化するリードもあれば、MQLを通らずフィールドセールスがテレアポや紹介で獲得するリードもあります。そのため、必ずしもこの定義に当てはまるわけではありませんが、基本的に獲得したリードはMQL、TQLなどのフェーズを経て、商談化に至ります。
今回の主なテーマはリード獲得なので、獲得後のこうした活動は扱いませんが、リードの意味や役割を理解するためにも知っておいてください。

リード獲得の要素

マーケティングとセールスが一体となって商談化を目指す、そのための最初のステップがリード獲得です。では、リード獲得はどのように行うのか。
リード獲得は非常に複雑で難易度が高いように感じますが、実は、たった5つの要素で成り立っています。

リード獲得は集客、提案、CTA、ランディングページ、フォームの5つの要素から成り立つ

リード獲得は集客、提案、CTA、ランディングページ、フォームの5つの要素から成り立つ

リード獲得は、集客して、魅力的な提案(オファー)を効果的なランディングページCTAで訴求し、フォームに入力してもらうことで達成されます。

どんな施策もまずはそこに集客することから始まります。
マーケティングでいう提案(オファー)は、ユーザーにとって価値が高いと感じるコンテンツです。PDFでも動画でもページでも、無料で利用できるサービスやクーポンのようなものでもかまいません。ユーザーが魅力を感じ、名前とメールアドレスを教えてでも欲しいと感じるものを提案(オファー)と呼びます

CTAは言ってしまえばただのボタンですが、ユーザーがオファーを知るきっかけになるものです。例えばメディアサイトで記事の最後に「もっと読みたいなら無料会員登録を!」というボタンが設置されているでしょう。これらがCTAです。
ランディングページは本来着地ページを指す用語ですが、ここではユーザーをクロージングするためのページを意味します。CTAをクリックしたユーザーがリードになってくれるよう、オファーの魅力などを伝えフォームに誘導します。

最後の要素はフォームです。リードの定義は「見込み顧客」ですが、名前とメールアドレスくらいは知っておく必要があります。ユーザーはフォーム入力後にオファーを受け取り、私たちはオファーを提供する代わりに、フォームに入力されたユーザー情報を手に入れます。

どうやってリードを獲得すればいいか、単純に答えると「魅力的な提案(オファー)を作ってそこに集客しましょう。ユーザーが自分の情報を教えてでも欲しい提案なら、喜んでリードになってくれます。」ということです。

そう考えると簡単です。どんなビジネスでも、無料で出せる価値のあるコンテンツは必ず持っています。それを起点に考えていきましょう。

ではここから実際にどうやってリードを獲得するのか、具体的なテクニックを見ていきたいと思います。

リード獲得のための「集客」を最適化する

リード獲得の5つの要素のうち、一番大切なものは何かというと「提案(オファー)」だと考えています。しかし、一番成果に影響するものは、と聞かれると「集客」と答えます。
結局、成果は上流段階のパイを超えることはありません。1の集客に対してどんな魅力的なオファーを用意しても、1以上の成果は見込みようがありません。100の集客があれば、LPやフォーム、オファーなど他の要素を工夫することによって100の成果が見込めます。

それでは、リード獲得のために集客を最適化するテクニックを見ていきましょう。

1.ブログメディアに勝る集客方法はない

1.ブログメディアに勝る集客方法はない
リード獲得のための集客方法として、ブログなどを使ったオウンドメディアに勝るものはないと考えていいでしょう。ブログメディアはオウンドメディアの一種ですが、ブログメディア=オウンドメディアと認識されるほど代表的な手法です。
インバウンドマーケティングを提唱するHubSpot社のレポートでは、月に6~8回ブログ更新を行った企業は行わなかった企業に比べて2倍のリードを獲得しています

ブログメディアの価値についてはGrabでもたびたび触れてきましたが、一番はブログ記事としてコンテンツが蓄積されることです。
広告に月100万円投資したとして、1年後の成果は100万円分の広告成果です。しかしブログ記事に月10万円投資した場合、1年後には120万円分の記事が成果を生み続けています。2年後はどうなっているか、広告投資は相変わらず100万円分の成果が得られますが、ブログ記事の場合は240万円分の成果が期待できます。もちろん毎月の投資額は10万円のままです。

広告は短期的な集客効果を見込めますが、長期的に見たときの費用対効果はブログメディアのほうが優れています。もしブログメディアを使わずリード獲得に課題を感じているのであれば、まずブログメディアを立ち上げましょう。

2.ソーシャルメディアの有効活用

SNS
ソーシャルメディアは個人間のつながりだけでなく、ビジネスや学びの目的でも活用されています。私も情報収集用のTwitterを持っており、マーケターやメディアをフォローして情報収集に役立てています。
ソーシャルメディアを集客に活用することは簡単ではありません。Grabも一応アカウントは持っていますが、十分に活用できているとは言えないのが実情です。

ソーシャルメディアを集客に活用する場合、まずは媒体選びが重要です。
例えば、Instagramはハッシュタグ検索からの流入を狙うためのハッシュタグ選びが重要です。Twitterはユーザーとコミュニケーションをとりやすく、拡散力が高いため不特定多数の人に情報を届けたい場合に適しています。Facebookはビジネス利用が多く、セミナーやオンラインサロンの集客としては非常に強力ですが、ユーザー層は限られます。
LINEはソーシャルメディアとしての側面よりもコミュニケーションツールとしての側面が強いため、どちらかというと閉鎖的で、リード獲得がしやすいメディアではありません(逆にリードとのコミュニケーションフェーズでは非常に強力です)。

他にも動画投稿SNSのYouTubeやニュースメディアでありながらコメントによってSNSとしても使われているNewsPicks、クリエイティブな情報が飛び交うPinterest、ショートムービー投稿アプリTikTokなど、世の中には無数のSNSがあります。

SNSを積極的に利用してリードを獲得するには、各媒体の特徴を理解し、何を使うかを正しく判断することが重要です。ユーザー数が多いという理由でLINE、Twitter、Instagram、Facebookの主要SNS4つしか考慮しないのはよくありません。

3.自然検索は集客の軸

3.自然検索は集客の軸
SNSやキュレーションメディアなどが普及した今も、多くの人が検索エンジンを使って情報を探しています。自然検索はリード獲得の軸と言っても過言ではありません。ブログメディアと合わせて対策し、より多くのリードを集めましょう。

自然検索で流入を獲得するには、ブログメディアの運営とそれに対するSEO対策が欠かせません。SEO対策に秘訣や絶対的なテクニックは存在しないので、原理原則を学び試行錯誤し続けるしかありません。

こちらからSEO対策の原理原則が学べる資料をダウンロードしていただけます。

4.泥臭くリファラを獲得する

リファラ(参照元)からの流入も継続的に力を入れていくべき集客方法です。
リファラを獲得するには3つの方法しかありません。1つ目は「紹介したくなる魅力的なコンテンツを作ること」、2つ目は「寄稿などができるサービスを利用すること」、3つ目が「紹介してください、とお願いすること」です。

1つ目が理想的な方法ですが、狙って紹介したくなるコンテンツを作ることはなかなかできません。オリジナリティがあり本質的な情報がのっていて圧倒的に役に立つコンテンツを提供するか、企画内容勝負でバズらせるかの2つの方法がありますが、特に前者はハードルが高く、後者はリスクが高いです。

2つ目の「寄稿などができるサービスを利用すること」は一番簡単な方法です。ユーザーが投稿できるメディアやサービスを見つけ、そこで自社の紹介をするだけです。ただし、寄稿できるメディアやサービスはあまり多くありませんし、本家のコンテンツよりは目立たない形で掲載されるので集客力も期待はできません。しかし流入は見込めるので、メディア立ち上げ初期などは積極的に活用していきましょう。

3つ目は泥臭い方法ですが「御社のメディアに弊社のサービスを掲載していただけないでしょうか」と連絡を入れることです。確率は低いですが、相手にもメリットがあれば掲載してもらえる可能性は十分あります。ここに継続的に力を入れられるかどうかで、1年後の集客力に大きな違いが出るので、ぜひやってみてください。

5.必要に応じて広告施策を活用

広告施策は長期的に費用対効果が高い方法ではない、ということを書きましたが、効果がないというわけでも、ブログメディアに劣っているというわけでもありません。目的によっては広告施策の活用が必要な場合もあります。

例えば、ほとんどリード獲得ができていない状態から1か月間で100件のリードを獲得したい場合は広告施策を使うべきです。ブログメディアが安定してリード獲得できるようになるには、早くても半年から1年程度かかってしまいます。
また、キャンペーンなどをプッシュしたい場合も、ブログメディアより広告施策のほうが適しています。長期的に安定して成果が積みあがるブログメディアと、短期的に必要十分な成果を獲得できる広告施策を目的によってかけ合わせることが、インバウンドマーケティングの基本的な考え方になります。

即時性のあるアウトバウンドマーケティング(広告等)と持続力のあるインバウンドマーケティング(ブログメディア等)を適切に使い分け、組み合わせることが重要

即時性のあるアウトバウンドマーケティング(広告等)と持続力のあるインバウンドマーケティング(ブログメディア等)を適切に使い分け、組み合わせることが重要

リード獲得のための「提案(オファー)」を最適化する

上記5つの集客方法を実践すれば、まったく集客できないということはないでしょう。少なくとも広告施策は費用をかけた分のリターンを得ることができます。
それではリード獲得で最も重要な要素「提案(オファー)」について見ていきましょう。リード獲得はだいたいこのステップで躓きます。Grabもオファーについて理解し、実践するまで「集客は伸びても何の成果にもつながっていないメディア」という状況が続きました。

6.オファー is Kingを理解する

6.オファー is Kingを理解する
オファー is King」ということを理解しましょう。莫大なユーザーを集客して、効果的なCTAで誘導して、魅力的なランディングページと簡潔なフォームでクロージングしようとしても、オファーに価値がなければ全て無駄になります。
SEOやコンテンツマーケティングでは「コンテンツ is King」と言われますが、リード獲得においては「オファー is King」です。価値のあるオファーがユーザーを行動させ、リードを獲得するという目的を達成することができます。

もし価値のないオファーを魅力的なランディングページで紹介し、リードを獲得したとしても、そのリードがSQLまで育つ可能性はほとんどないでしょう。
ユーザーは様々な期待(価値のある情報が手に入る)と葛藤(メルマガとか営業電話とかくるんだろうな…)の末、フォームに自身の情報を入力します。そして手に入ったオファーに期待した価値がなければ、メルマガも解除して電話にも出てくれませんし、その企業のコンテンツを求めることは二度とありません。

7.オファーに希少価値をつける

希少価値は人を行動させる重要な要素です。マーケティングで心理作用を使うことに否定的な人もいますが、ユーザーに適切な期待感を与え、行動してもらうことはマーケティングの大切な役割です。

オファーに希少価値をつけるわかりやすいやり方は、何かしらの制限をつけることです。
よく利用されるものに、制限時間付き・数量制限付きのオファーがあります。「本日限り」や「〇時まで!」、「あと5名」「一部の人にしか教えていません」「先着10名のみ」といったオファーは機種価値を感じられて効果的です。
人は限定されたものにより魅力を感じるという心理作用もありますが、個人的には先延ばし防止の役割が大きいと思います。いつでも手に入るならまたにしようと考えることは珍しくありません。しかし、その「また」の機会がやってくるのはかなり珍しいです。

たまたま発見したブログメディアで「よさそうだけど後にしよう」と別のことをやり始めた場合、また後で時間があった時に戻りますか?
たぶんそんなオファーがあったことさえも忘れていますよね。だからこそ希少性をつけて今すぐ行動してもらうことが重要なのです。

8.ニュースと連動させる

8.ニュース性と連動させる
どんなオファーを用意するかは何パターンか考え方があります。一つは長期的にリード獲得が期待できそうなテーマ、もう一つはニュースと連動して短期的に話題を創れるテーマです。

インバウンドマーケティングを提唱するHubSpotは無数のオファーを用意していますが、最も成功したオファーは「Pinterestのビジネスへの活かし方」というEブックだそうです。HubSpotの活用方法でも、インバウンドマーケティングの構築方法でもなく、Pinterestのビジネス活用です。その理由はPinterestのビジネス活用が急速に注目を集めたタイミングで、Pinterest自身がオファーを用意するよりも早く用意したからです。
つまり、Pinterestのビジネス活用のニーズが急速に上がるなか、それが学べる唯一のコンテンツだったため圧倒的な成果につながったのです。

Grabではこれまで長期的に活用できるオファーに重点を置いてきました。そのため、「Web広告手法の選び方」や「本質的なSEO対策」など、数年後でも同じように価値のあるオファーを用意しています。
しかしニュース性を意識したオファーにはあまり取り組めていないので、今後実践していきたいと思います。

9.カスタマージャーニーに沿ったオファーを提供する

9.カスタマージャーニーに沿ったオファーを提供する
インバウンドマーケティングを構築するとき、カスタマージャーニーを用意すると思います。作成するオファーがカスタマージャーニーのどこで活躍するのかを考えましょう。
一番よく使われているオファーは「問い合わせはこちら」というものです。問い合わせたらその疑問や内容にお答えします、というシンプルなオファーです。どの企業でも問い合わせが欲しくてたまらないので、リード獲得やインバウンドマーケティングという考え方を持っていない企業でも、このオファーだけは持っています。

しかしすべてのユーザーがいきなり問い合わせしたいかというとそんなことはありません。課題があり、それを解決する方法を探し、様々な手段や情報を比較検討したり、そもそも課題が何か見えていないというケースも少なくありません。
カスタマージャーニーのそれぞれのフェーズに合ったオファーでないとユーザーには刺さらないのです。

例えば、SNSでシェアされた「○○ とは」という記事を見てブログメディアへ訪れた場合を考えてみましょう。
この状態で「お問い合わせはこちら」というオファーは適切でしょうか。「コンサルタントが○○について無料で教えます」というオファーはどうでしょう。詳しく解説してもらえそうですが、少しハードルが高そうです。
「○○についてよくわかる無料PDF」はどうでしょう。これなら○○について興味を持っていて、SNSでたまたま発見したから訪問したというユーザーにマッチしそうです。

そのPDFの最後に「コンサルタントが○○について無料で教えます」というオファーをつけていればどうでしょうか。○○について理解も深まり、そのPDFを作った企業への信頼も上がっている段階なので、ハードルを感じることなく受け入れられるでしょう。
同じオファーでもカスタマージャーニーのそれぞれの段階で適切なオファーを提供するだけで、全く違う印象になります。適切なタイミングで適切なオファーを用意しておき、リード獲得につなげましょう。

10.オファーのフォーマットを理解する

オファーといってもフォーマットは様々です。「PDF資料」「ウェビナー/セミナー」「キット(複数オファーのパッケージ)」「動画」「限定ブログ記事」「無料デモ」「無料体験」「無料○○」など様々なフォーマットがあります。

現在Grabでは、ユーザーの課題解決ができるPDF資料と、ウェビナー/セミナー、無料相談会、それから広告の無料シミュレーションなどのオファーを活用しています。

オファーというとPDF資料を作らないといけない、と考えてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。ユーザーにとって価値のある物であれば、どんな形式でも大丈夫です。
リードの数を重視するのであれば、ユーザーにとってもハードルが低い無料のPDF資料が効果的ですが、数よりも質であれば、無料相談会など1対1で話せるオファーがいいかもしれません。
大切なことは、いろいろなフォーマットがあることを理解し、いろいろ試して最適な形を見つけることです。

11.タイトルには最新の注意を

広告でもSEO対策でも、提案資料でも、オファーでも、タイトルの重要性は変わりません。提案資料をよく作る方であれば、タイトルのせいで中身を読んでさえもらえないという経験があると思います。Web広告(リスティング)を運用していれば、タイトルを少し変えるだけで費用対効果が大きく変わることを何度も経験していると思います。

HubSpotのCEOのブライアン・ハリガン氏は「醜いタイトルで最高のオファーを提供しても誰もダウンロードしない」と言っています。本が表紙で評価されるように、オファーはタイトルで評価されます。

タイトルのテクニックは無数にありここで解説するときりがないので、一つだけ「バンドワゴン効果」の活用を紹介します。
バンドワゴン効果とは「人気のある物はよく見える」という非常に単純な心理効果です。

100冊しか売れていない本と、20万部を突破した本、どちらが読みたいですか?
当然20万部突破した人気本でしょう。他に何の要素もないのに、ただ売れ行きだけで中身の良し悪しをある程度推測してしまう、それが「バンドワゴン効果」です。

これをオファーに活かすなら、信頼できる数字は積極的に出していきましょう。

リード獲得のための「CTA」を最適化する

魅力的なオファーが用意できたら、集客チャネルからオファーまで誘導する仕掛けが必要です。それがCTA(Call to Action)です。
CTAも様々な工夫が必要で、驚くほど簡単に効果を上げることができます。色を青から赤に変えた、テキストを「プレゼント」から「無料で手に入れる」に変えた、たったそれだけで成果が数倍も変わることがあります。
ユーザーの行動となるCTA、その5つの秘訣を見ていきましょう。

12.大前提として見えるところに

当たり前のことですが、意外とできていないメディアサイトは多いです。CTAはユーザーの目に触れる場所に設置しましょう。CTAにはいろいろな種類があり、重要度もまちまちですが、一番重要なものはサイトトップページに大きく設置してもいいと思います。
Grabでも、重要なCTAである「セミナー」や「ダウンロード」といったオファーはヘッダーに設置し、すべてのページに設置しています。

GrabのCTA。ヘッダーに加え、読み進めているとコンテンツの左側などにポップアップするCTAも設置している

GrabのCTA。ヘッダーに加え、読み進めているとコンテンツの左側などにポップアップするCTAも設置している

集客力があり、オファーが魅力的なのにリード数が少ないという場合、CTAを目立つ場所に設置するだけで成果が伸びるはずです。ただし多様なCTAが乱雑に設置されていると、ユーザー体験を損ないます。適切なバランスはリード獲得数という明確な数字で見えるので、いろいろ試してみてください。

13.CTAは色とテキストが命

CTAには様々なテクニックが存在しますが、そもそもボタン形式の要素なので、色とテキストがすべてです。バナー画像形式のCTAも有効ですが、ここでも結局色とテキストの比重が非常に大きくなります。

色はサイト全体のカラーを意識したうえで目立つ色を、テキストはとにかく簡潔・明確に。
CTAの使い方がうまいといわれているのは世界最大のECモール「Amazon」です。「1-Clickで今すぐ買う」というCTAを思わず押してしまった、という方は少なくないと思います。
ちなみに「1-Clickで今すぐ買う」に小さくRマークがついているのに気づいていますか?これは登録商標マークで、このCTAテキスト自体がAmazonの登録商標なのです。企業が資産として守るほど、CTAのテキストは重要性が高いということです。

他にも「読み放題で読む」「試し読み」「カートに入れる」など、シンプルですが工夫されたCTAが多くあるのでぜひそういう目線でAmazonを使ってみてください。

AmazonのCTA:「読み放題で読む」「1-Clickで今すぐ買う」「無料サンプルを送信」「ほしい物リストに追加」の他、無数のCTAが良く考えられては位置されている。

AmazonのCTA:「読み放題で読む」「1-Clickで今すぐ買う」「無料サンプルを送信」「ほしい物リストに追加」の他、無数のCTAが良く考えられては位置されている。

14.製品・サービスページでオファー

ユーザーが製品・サービスページを見ていたら、問い合わせまであと一歩、と思うかもしれません。しかし、大半のユーザーは問い合わせまで進まずに離脱してしまいます
では、製品・サービスページで関連するオファーを用意してみましょう。まだ問い合わせするほどじゃないというユーザーがオファーには反応してくれるかもしれません。

Instagram広告のサービスページで、Instagram広告の特徴が分かる資料をオファーとして活用

Instagram広告のサービスページで、Instagram広告の特徴が分かる資料をオファーとして活用

弊社サービスサイトの広告手帳でも、主要なサービスページには関連するオファーを用意しています。画像ではInstagram広告のサービスページに、Instagram広告の特徴が分かる資料を用意しています。
これにより、Instagram広告を検討しているがまだ問い合わせするほどじゃない、というユーザーをリードに転換し、メールマーケティングやインサイドセールスで成約に近づけていくことができます。

15.クロスセルCTAも忘れずに

一番オファーに反応しやすいユーザーは、何かしらのオファーに反応したばかりのユーザーです。
オファーを受けるためフォームを入力した後のサンクスページやリターンメールに、別オファーを入れましょう。これはまだGrabでもちゃんと実践できていないのですが、いくつものオファーに連続してフォーム送信するユーザーも少なくありません。サンクスページにオファーがあれば、彼らも楽に次のオファーを見つけられるだけでなく、他のユーザーも積極的にオファーに反応してくれるでしょう。

基本的に、数多くのオファーを受けたリードのほうが、一度しか受けていないリードよりも質が高いと判断できます。それだけ自社のコンテンツに深く触れているうえ、インサイドセールスが電話フォローする際のネタも豊富になるからです。
リード数を増やすことばかりではなく、リードの質を高めるためにこうした施策も積極的に取り入れていきたいですね。

16.適切な結果またはLPへの誘導を行う

例えば「ダウンロード」というCTAに対して、ダウンロード資料の一覧ページへ誘導するよりも「SEO対策の大原則が学べる資料を無料ダウンロード」というCTAで、そのためのランディングページに誘導したほうが良いということです。
ついつい幅広い目的に叶った一覧ページへ誘導してしまいたくなりますが、CTAとして強力なのは明確な目的を持ったCTAからクロージング力のあるランディングページに誘導することです。
Grabでも、グローバルメニューなどのCTAは一覧ページへ誘導していますが、コンテンツ内部、例えばSEOに関する記事の中ではSEO対策のオファーへの誘導を行っています。

リード獲得のための「ランディングぺージ」を最適化する

効果的なCTAのテクニックが分かったところで、CTAの遷移先、ランディングページについて学びましょう。広告運用に携わっていると強く実感していると思いますが、優れた広告戦略を行っても、ランディングページの質が低ければ成果に繋がりません。
同じように、きちんと集客してCTAで魅力的なオファーに誘導しても、それを伝えクロージングするランディングページの質が低ければ無駄になってしまいます。

ランディングページは本来、広告などの着地先を意味しますが、リード獲得においては、訪問したユーザーをリードに転換するためのクロージングページとなります。
ここからはリード獲得に必要なランディングページ最適化テクニックを紹介します。

17.気が散る要素はすべてカット

17.気が散る要素はすべてカット
ランディングページはユーザーが新しいコンテンツを発見し移動するためのページではなく、クロージングさせるためのページです。なので、余計なナビゲーションなど気が散る要素は徹底的に排除しましょう。

Grabでもセミナーやダウンロードのページは他ページと異なり、セミナーに申し込む、ダウンロードする以外の要素がほとんどありません。以前は通常のブログ記事と同じレイアウトでしたが、これではダウンロードする前に他のコンテンツに注意を奪われて移動してしまうのです。

メディア運営ではサイト回遊率などが重要な指標なので、心理的には抵抗があると思います。しかし、インバウンドマーケティングにおけるメディアの役割はたくさんのページを見てもらうことではなく、リードを獲得することです。
ナビゲーションは大胆に排除しましょう。

Grabのコンテンツダウンロードページ:ダウンロードする以外のリンクはすべて排除されている。

Grabのコンテンツダウンロードページ:ダウンロードする以外のリンクはすべて排除されている。

18.CTAとの一貫性を保つ

CTAで「ダウンロードする」と書いたなら、ランディングページもダウンロードするためのものにしてください。当たり前のことですが、かなり重要です。間違ってもCTAを押したユーザーに「リンク間違えてるのかな?」と思わてしまうランディングページは失格です。

「無料デモに申し込む」なら、ランディングページの見出しも「無料デモのメリットと申し込み方法」などにした方が良いでしょう。

「デジタルマーケティング〇個の法則」のようなCTAをクリックして、資料一覧ページに遷移してそこからもう一度欲しい資料を探す必要があったらどう感じるでしょうか。面倒に感じ、離脱してしまうこともあるでしょう。
CTAをクリックした後に余計な手間をかけたりや期待を裏切るようなランディングページであってはならないということです。

19.シンプルさはクロージング力に直結する

19.シンプルさはクロージング力に直結する
広告着地用のランディングページと、インバウンドマーケティングにおいてリード獲得のためのランディングページの最大の違いは、ユーザーはすでにある程度ニーズをもって、内容を理解したうえで訪れるということです。
広告用のランディングページでは、多数の競合や他のコンテンツから目立ち選ばれるため、派手なデザインや強いキャッチコピーを使うことが一般的です。
しかし、インバウンドマーケティングではユーザーはすでにブログ記事などであなたのコンテンツに触れ、その上でCTAをクリックして訪れます。ランディングページには派手さや力強さよりも、シンプルさ、分かりやすさが重要です。

「KISSの原則」をご存知でしょうか。「Keep it simple stupid.(シンプルで愚鈍にする)」や「Keep it short and simple.( 簡潔に単純にしておけ)」の頭文字をとったもので、単純にしておくことへの教訓です。

オファーが魅力的だからこそついついいろいろ伝えたくなってしまうかもしれませんが、オファーのランディングページはできるだけ簡潔に、必要最低限を意識しましょう。

20.一番伝えることはユーザーのメリット

ランディングページはシンプルさが重要と先ほどもお伝えしましたが、では何を書けばよいのでしょうか。必要なのは、ユーザーへのメリットです。このオファーは誰のためのもので、受け取ることでどんなメリットがあるのかを書きだしましょう。

Grabのオファーの一つである、「業界初! HubSpot無料版の活用方法を69枚のキャプチャで徹底解説」では、最後に「使いこなせていないという課題を解消します」と書いていますが、HubSpotに限らず高度なMAツールでは使いこなせないことが一番の課題なので、それが解決されることを伝えています。

21.ランディングページはオファー事に作成する

ランディングページを用意するにはそれなりの労力がかかります。少ないランディングページで複数のオファーをまとめてしまえば楽ですが、CTAの一貫性の点からも、コンバージョン率やユーザーの利便性の点からもあまりお勧めできません。
Grabのオファーに「Google広告Tips集」と「Google広告セミナー資料」というものがあります。どちらも弊社で定期的に開催している「Google広告で最大の成果を得る“検索+ディスプレイ”」というセミナーで活用したものですが、ニーズが異なるため別々のランディングページを用意しています。

一般的にリード獲得数はランディングページの数に比例して増えていきます。Grabでもオファーとランディングページが10個を超えたあたりから、リード獲得数が飛躍的に伸びました。
オファー、ランディングページはそれぞれ特化したものも、できるだけ多く用意しましょう。

リード獲得のための「フォーム」を最適化する

最後の要素はフォームです。集客して、CTAでランディングページに誘導して、オファーに申し込む最後の段階でカギとなるのがフォームです。

Baymard Instituteが2017年に41種類のフォームに関して調査した「41 Cart Abandonment Rate Statistics」では、過去3か月以内にフォームと途中離脱したユーザーは58.6%になるとのことです。

また別のデータでは、フォームの種類ごとの離脱率が公表されています。

  • 商品購入系(ECサイト):49.2%
  • 会員登録:37.1%
  • 資料請求:52.2%
  • 試使用申し込み:61.0%
  • 問い合わせ:52.6%
  • 申し込み(EC以外) :45.9%

ECのようにハードルが高い物はともかく、資料請求などハードルが低い物でも半数がフォームで離脱しています。
100人がランディングページに訪れて、10人がフォーム入力してくれたらコンバージョン率が高いと言えます。しかしフォームで半数が離脱すれば、結局リードになるのは5人しかいません。

EFOという言葉があるように、フォームにも様々なテクニックが存在します。しかし「最適化されたフォーム」はなかなか見かけません。
きちんと集客して、CTAでオファーに気づかせ、ランディングページで魅力を伝えても、まだ十分ではありません。最後の最後、ユーザーがフォームを入力して送信して、ようやくリードになります。

それでは、フォームを最適化する6つのテクニックを見ていきましょう。

22.フォーム項目数は必要十分で

「必要十分」とは、条件を満たす要素が過不足なく、かつ最低限満たされているという意味です。様々な調査で、フォーム離脱の理由の第一位に項目数が多いことが挙げられています。フォームの項目設計では必要十分を意識しましょう。
一般にフォーム項目は少ないほど途中離脱が下がります。離脱防止を目的とするなら、オファーを受け取るためだけのメールアドレスだけでもいいでしょう。ただしこれは必要最低限というだけで、十分ではありません。メールアドレスだけではインサイドセールスの対応が難しいので、質の高いリードとは言えません。せめて名前と電話番号、できれば会社名も欲しいところです。

かといって、業種や企業規模、役職、会社の所在地などを盛り込んでいけばどうでしょうか。インサイドセールスは楽になるかもしれませんが、ユーザーにとってはハードルが高くなります。これは十分以上です。

まずは、質が高いリードとは何なのかを明確化し、そのために必要な情報を最低限集めることを意識しましょう。

23.マイクロコピーは意外と重要

マイクロコピーは意外と重要
ボタンの文字やフォーム回りのテキスト、エラーメッセージなど、細部にあるテキストをマイクロコピーといいます。実はこれが非常に重要です。

  • 「ダウンロード」ではなく「無料でeBookを手に入れる」
  • 「送信」ではなく「無料で見積りを依頼」
  • 「購入」ではなく「カートに入れて25%オフ」

上記のように、「クリックすることでどうなるのか、どんなメリットがあるのか」ということを明確に示すだけで、コンバージョン率が大きく上がる可能性があります。
「資料を無料ダウンロード」というテキストを「無料で資料をダウンロード」に変更しただけでコンバージョン率が1.5倍になったという事例もあります。語順を変えているだけですが「無料」という言葉が先行して目に入ることで、ユーザーの注意を集めることに成功しました。

CMSに備わっているフォームシステムの多くは、デフォルトでは「送信」などとなっていると思いますが、そのまま使わずユーザーの興味を惹く文言に変更しましょう。

24.スマートフォンからの入力も意識

24.スマートフォンからの入力も意識
BtoCは当然として、BtoBでもスマートフォンからの入力を意識しましょう。BtoB企業のオフィシャルサイトなどはまだスマートフォンに最適化されていないところが少なくありません。業界業種によっては仕事中にPCで利用されることがほとんどなので、それ自体は大きな問題ではありません。
しかしブログメディアなどを使い、SNSなど様々な経路からリードを獲得するインバウンドマーケティングでは、スマートフォン最適化は業界業種にかかわらず必須です。
申し込みや問い合わせは会社のPCから行うかもしれませんが、資料ダウンロードなどのオファーは通勤途中にたまたまTwitterで見つけて後で読もうと思って申し込むかもしれません。

サイト全体をスマートフォン対応しておきながら、フォームだけスマートフォンに最適化されていないという例もいまだよく見かけます。
PCと同じデザイン、仕様のフォームをスマートフォンで入力しないといけないなら、多くの人は離脱してしまうため、フォームも最適化しておきましょう。

25.セキュリティアピールは礼儀

フォームを設置しているページでSSL化していないということはないですよね?
SSL化していない場合、ブラウザのヘッダー部分に「保護されていない通信」や「安全ではありません」といった警告が表示されています。SSL対応サイトが普及した今、この警告はかなり目立ちます。セキュリティへの関心が高まっている今だからこそ、SSL対応の有無はコンバージョン率に大きく影響します(私は非SSLのフォームページを作ったことがないので、実際にどの程度の影響があるかわかりませんが…)。

SSL化はもはや当たり前なので、もっと強くセキュリティ対策をアピールしていいかもしれません。サーバーやーフォームプログラム側でしっかり多施策することはもちろんですが、ユーザーの安心感をサポートするために「サイトシール」を導入してもいいでしょう。
サイトシールはユーザーにセキュリティ保護されていることをアピールするシンプルな方法で、特殊なバナーを表示することができます。
費用はかかってしまいますが、検討してみてもいいでしょう。

サイトシールイメージ

グローバルサインのサイトシールイメージ

26.エラーメッセージは丁寧に

エラーメッセージが乱暴なフォームに出会った経験は誰にでもあると思います。ひどい場合は何度もトライした挙句、面倒になり放棄した経験もあるでしょう。何個もの項目に頑張って答えたのに、「5つのエラーがあります」とだけ返答されるようなフォームです。

エラーメッセージはできるだけ丁寧にわかりやすくしてください。ユーザーの入力間違いなのか、こちらの指示が分かりにくかったのか原因は分かりませんが、ユーザーはわざわざ入力してくれたのです。
「エラーがあります」と言われてもどこにどういうエラーがあるのかわかりません。「電話番号にエラーがあります。ハイフン(-)なしで入力お願いします。」のようにエラー箇所がわかる説明を表示させましょう。

長々とフォームを入力した挙句、最後に確認してエラーが並ぶとかなりのストレスです。
Grabで利用しているフォームのように、入力してすぐにエラーの箇所と内容がわかるようにしましょう。

27.フォームデザインにかけるコストは無駄ではない

私自身いろいろなランディングページを作ってきましたし、その何百倍もランディングページを見てきました。すごくきれいなランディングページなのにフォームデザインだけが抜け落ちている場合が意外と多くあります。
その理由は、外部のフォームプログラムを利用していることが多く、CSSの調整をしていないことが考えられます。結果カラーやフォントなどがフォームシステムのデフォルトのままで、ランディングページ全体のデザインから明らかに浮いた、質素なフォームになってしまいます。

フォームはシンプルで簡潔なほうが良いですが、最低限のデザインは必要です。フォントや入力欄の幅、送信ボタンの大きさは必ず最適化してください。オープンソースのフォームプログラムの中にはデザインが調整しにくいものもあるので、デザインしやすいものを使うことも重要です。

リード獲得がマーケティングの出発点

今回はリード獲得のテクニックをフェーズごとに分けて27個紹介しました。冒頭でもお伝えしましたが、リード獲得はマーケティングの出発点で、その後のすべての成果に影響します。
非常に優秀なインサイドセールスが50%のリードを商談化して、非常に優秀なセールスが50%クロージングしたとしても、リード獲得数が0件なら成約は0件です。売り上げを生むには様々な要素が影響し、どこがボトルネックか見えづらくなることもほとんどです。

しかし、確実に言えることが2つあります。
一つはリード獲得数が2倍になれば成約も2倍になるということ。もう一つは、リードが獲得できなければそれ以降の施策はそもそも実現できず評価もできないということです。

リード獲得はマーケティングの重要なテーマなので、今回紹介した以外にも様々なテクニックが存在しますし、一つ一つのテクニックについて1記事書けるほど奥が深いものばかりです。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、フィールドセールスだけで新規顧客を獲得することはほとんどできなくなりました。テレワークで電話も繋がりにくくなっていますし、対面商談のハードルが非常に高くなっています。
一方対面商談やテレアポの対応が減った分、多くの見込み顧客はWeb上で検索して情報を探そうとしています。今こそ、インバウンドマーケティングを導入するベストなタイミングです。
積極的に情報を届けることでリードを獲得し、適切なフローでフォローアップすれば、対面商談が難しい状況でも安定して新規顧客の獲得が期待できます。

すでにインバウンドマーケティングを導入されている方も、そうではない方も、一度リード獲得の重要性に立ち返って施策を見直してみてはいかがでしょうか。