公開日：2021年2月16日/更新日2022年6月7日

自社のWebサイトやブログなどのアクセス数を増やすためには、十分なSEO対策が欠かせません。いくらデザインや内容が素晴らしい記事でも、SEO対策がなされていなければユーザーに見つけてもらえず、宝の持ち腐れとなってしまいます。

SEOは基本的なルールや記事作成のコツさえ覚えてしまえば、IT分野に詳しくなくても個人のライターでも対策可能です。

当記事では、上質なSEO記事作成およびコンテンツマーケティング成功につながる長寿記事作成のポイントについて解説します。

評価されるSEO記事を作成するための重要なルール

営利目的ではない個人のブログやSNSなどであれば、書き手個人が伝えたいことや思いついたことを自由に書いても問題はないでしょう。

しかし、検索エンジンに上質な記事と判断してもらって検索順位を上げたい場合は、評価されるためのルールを守る必要があります。

「1記事1テーマ」にする

記事の質を上げるためには、1つの記事で伝えたいテーマやメッセージを1つに絞ることが欠かせません。

記事のテーマをはっきりさせることで、検索キーワードと記事の内容の関連性が高まり、ユーザーの印象に残りやすい記事になるためです。

次の例のようにテーマを絞ることで、ターゲットユーザー像や記事を読んだユーザーのゴールイメージを明確にしやすくなります。

テーマを明確にすることで、テーマに関連するキーワードの出現率も自然に上がります。この例であれば、「レディース 服 お呼ばれ」「婦人服 パーティー」といった関連キーワードでのヒット率も上がるでしょう。

多くの情報を伝えようとしてテーマからかけ離れた情報を載せると何を伝えたいかわからない記事になってしまい、検索順位ダウンにつながります。

「ブラックフォーマルウェア」などのように記事のテーマと異なる情報を伝えたい場合は、別の記事にまとめるとよいでしょう。

構成案から作成する

情報の過不足や論理の破綻を防ぎつつ適切なボリュームの記事を作るためには、はじめに構成案を作ることが大切です。プロのライターや記事作成サービスに執筆を依頼する場合も、事前に構成案を渡すことで、予想通りの内容に仕上げてもらいやすくなります。

構成案の作成においては、記事全体の流れを大切にしつつ重要な情報をできるだけ前半に配置することがポイントです。重要な情報を記事の後半に固めると、ユーザーが知りたい情報を得るまでに時間がかかり、離脱率を高める一因となります。

記事の前半にインパクトを置くことでユーザーの心をしっかり掴み、最後まで読んでもらいやすくなるでしょう。

記事構成案の作成ステップ｜作成のポイントは？

記事構成案作成の大まかな流れは、次の通りです。

実際に構成案を組み立てる段階では、次のポイントに留意しましょう。

ターゲットユーザーを絞り記事の目的を明確にする

Webページを作る人の多くは、1人でも多くのユーザーに読んでもらいたいと考えます。

しかし「ファッションに興味がある女性」というようにターゲットを広げすぎると、誰に向けて何を訴えたい記事かわかりづらくなってしまいます。

ターゲット設定の曖昧な記事は検索エンジンからも評価されにくく、検索結果で上位を得ることは難しいでしょう。

記事の質を上げて多くのユーザーを惹きつけるためには、ターゲットユーザーのペルソナを具体的に設定することがポイントです。「デート用の服が欲しい学生」「育児中に無理なくおしゃれしたい主婦」などとペルソナを細かく決めることで、ターゲットユーザーが求める情報を盛り込みやすくなります。

タイトル・見出しにSEOキーワードを盛り込む

検索上位を獲得しつつクリック率を上げるためには、タイトルにSEOキーワードを盛り込むことが欠かせません。例えばキーワードが「20代 デート ワンピース」であれば、タイトルに「20代におすすめ！デート向けのワンピース」など、対策キーワードを必ず含めます。

また、できるだけタイトルを32字以内にすることもポイントです。タイトルが長すぎるとひと目で内容を理解することが難しいうえ、検索結果表示時に途中で切れてしまうためです。どうしてもタイトルが32字を超える場合は、タイトルの前方にキーワードを置くとよいでしょう。

見出しにもキーワードを加えることでさらにSEO効果が上がり、全体の要点をつかみやすくなります。ただし、無理にキーワードを加えたことで不自然な表現になったりくどい印象になったりするケースも少なくありません。検索エンジンからスパム記事と判断されないためにも、自然な表現を意識しましょう。

瞬時に内容がわかる見出しを付ける

以下は、「20代におすすめ！デート向けのワンピース」という記事に付ける見出しの一例です。

OK例ではターゲット層に好まれやすいフレーズを用いており、各見出しで紹介されているワンピースについてスムーズに把握できます。一方で、NG例では見出しから本文の内容を推測することは難しく、見出しそのものも無味乾燥な印象を与えます。

ユーザーに「本文を読みたい」と思ってもらうためには、本文の内容を端的に示すキャッチーな見出し作りがポイントです。

「長寿記事」がコンテンツマーケティング成功のカギ｜執筆のポイントは？

コンテンツマーケティングを成功させるために最も大切にしていること、重視していることを聞くと、多くの人が「記事の更新頻度」と答える傾向にあります。

しかし、それはコンテンツマーケティングを成功させるための重要なカギではありません。コンテンツマーケティングを成功させるためにはアクセス数の持続が肝心であり、そのために重視すべきことは記事の更新頻度ではなく記事の質です。

記事の更新頻度を優先するばかりに、適当に書き上げた完成度の低い記事を連投しているサイトは決して少なくありません。しかし、記事の更新頻度は決して多いとは言えなくても、長きに渡って人々が必要とする情報が網羅されている記事を生み出す方が、コンテンツマーケティングにおいて価値が高いことを知っておくべきです。

人々に継続して読まれる記事、長期的にアクセス数を獲得できる記事、いわゆる「長寿記事」がコンテンツマーケティング成功のカギと言えるでしょう。

ここからは長寿記事を作成する際のポイントを紹介していきます。

話題性より普遍性

そもそも長寿記事とは、トレンドが変化しても、時代に流されることなく必要とされる情報が掲載されている記事のことです。爆発的にアクセス数が増える可能性は少なくとも、普遍性があるため時代が変わっても長期的にアクセス数を稼ぐことができます。

「話題性よりも普遍性」を重視しているため、ユーザーが分からないことを調べる時に役立つHow to記事や用語集、必要なものチェックリストなどがテーマとしておすすめです。

分からないことや気になることが出てきたときに、検索をするだけで手順や言葉の意味が理解できることは、非常に便利なことと言えるでしょう。普遍性を重視した長寿記事は膨大な情報量を詰め込む必要はなく、画像やリンクなどを活用しながら簡潔で分かりやすい文章を意識して作成することが重要です。

真似できない独自性

誰でも書けるような記事、いわゆる独自性のない記事は、継続してアクセスを獲得することができません。独自性がない記事はすぐに同じような記事が出てきてしまうため、10年間も読み続けられるような長寿記事を作り上げることは困難です。

しかし裏を返せば「独自性の強い、他には真似できない記事」を投稿することが、その記事の寿命を延ばす方法とも言えるでしょう。

例えば比較記事を書くときにはただ比較するだけではなく、独自の法則や特徴を見出してそれについても深く掘り下げていく努力が必要となります。その努力こそが、記事を長生きさせるためには必要不可欠なエッセンスになるのです。

ピラーページを重視する

アクセス数が持続する長寿記事を書きたいのなら、ピラーページを意識しておく必要があります。

ピラーページとは、トピックに関する内容がまんべんなくカバーされており、そこに別記事のリンクを貼り付けることであらゆる角度から掘り下げていくことができるページのことです。

主となるテーマに関する疑問点をやんわりと解決しつつも、詳しいことはリンクを付けた別記事で紹介していくというスタイルとなるため、ユーザーは「自分が深掘りしたい記事を選ぶこと」ができるようになります。

ピラーページを作成するときには、主となるテーマを設定する必要があります。このとき、広すぎず狭すぎないテーマを設定することがおすすめです。

例えば、「Twitter」だとあまりにテーマが大きすぎてピラーページを作り切れません。しかし、「Twitter運用」や「Twitter広告」だとより絞り込めるため、テーマとしてはふさわしいと言えます。

「Twitter運用」で検索するユーザーがピラーページに入ってきて、内部リンクでもっと掘り下げたテーマの記事を読むといった流れになります。

通常記事よりもコンテンツ制作に時間はかかりますが、ピラーページを作ることによってユーザーの満足度は高まりやすくなるでしょう。

ピラーページについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

▶︎　SEOに強いWebサイト構造【トピッククラスターとピラーコンテンツ】

SEOを無視したテーマ選定

長寿記事を作成したいのであれば、あえて「SEOを無視したテーマ設定をすること」も重要です。

ある程度のアクセス数を確保したいのであれば、SEOワードを意識して記事を作成することはごく当然のことであるため、「逆効果ではないか」と感じる人も多いでしょう。しかし、10年顧客を生み続けることを目的とした長寿記事の場合は異なります。

最初からSEOを意識してしまうと、記事内容が無意識のうちに他と同じようになってしまったり、また後から同じような記事が出てきてしまうため、結果として長寿記事にはならなくなってしまいます。

オリジナル性を確保しつつ、ターゲットユーザーにとって本当に有益な情報を提供・発信して長寿記事を作成するためには、時に「SEOを無視したテーマ選定」も必要となることを覚えておきましょう。

定期的な情報更新

長寿記事は自然にできあがるものではなく、自分で作り上げるものです。

あらゆる情報は、日々アップデートしています。執筆時点では最新だった情報も、数か月後・数年後には大きく異なっている可能性も大いにあります。ユーザーがたどり着いた記事に記載されている情報が何年も前のもののままでは、参考とならないためすぐ離脱してしまいます。

いつどのようなユーザーがページにたどり着いても、長く読まれる・参考になる記事を作り上げるためには、定期的に情報更新を行って内容の最新化を進めることが大切です。最新情報を追加・更新することは、アクセスを持続させて長寿記事にするための大きなポイントとなるでしょう。

「エバーグリーンコンテンツ」を生み出そう

最後にご紹介したいのが、エバーグリーンコンテンツです。

エバーグリーンコンテンツは一時的にヒットするようなバズコンテンツとは真逆で、大きくヒットはしない一方で常に一定のニーズが存在し、かつ安定したアクセスを集められる記事のことです。トレンドに流されないエバーグリーンコンテンツを強化すれば、自然にサイトの土台ができるだけでなく、1記事1記事が長寿記事になります。

アクセスを集めるためにバズる記事を多数更新し続けるためには、敏感さと文章力、高いトレンド力が必要となります。バズる記事は一時的にユーザーを確保できても、トレンドが過ぎてしまえばユーザーを集めることは難しくなります。

エバーグリーンコンテンツは、一度書き上げてしまえば新たな情報の更新・追加といった手間をかけることなく運用できる点が最大の魅力と言えるでしょう。

まとめ

上質なSEO記事を書くためには、1記事1テーマのルールを守ることと、本文執筆前に構成案を作り込むことが大切です。ターゲットユーザーを具体的に決めることで記事の方向性が明確になり、タイトルや見出しにSEOキーワードを入れることで検索エンジンに認識されやすくなります。

また、Googleはオリジナル性も重要としています。検索結果に表示される記事の情報にとらわれず、普遍性・独自性を意識した長寿記事を作ることも、評価されるSEO記事を作成するために欠かせない作業と言えるでしょう。

いくつかのポイントを理解すれば、自分でSEO対策を進めることもできます。実際に何をすればよいかわからない人や社内教育用資料などがほしい担当者は、無料のSEOライティングチェックシートをご活用ください。

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