【2021年最新版】Facebook広告のターゲティング活用ガイド!設定&配信方法を解説

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公開日:2020年2月21日/更新日:2021年10月26日

FacebookInstagramは、合わせて全世界で40億人以上が利用する人気SNSです。InstagramもFacebook傘下のサービスなので、広告出稿にはFacebook広告を利用します。Facebookはビジネスシーン、オフィシャルな面で活用されているのに対し、Instagramは趣味やプライベートな面で活用されているなど、利用傾向や利用者層には大きな差があり、どちらも大きなビジネスチャンスが眠っています
そんな魅力的なFacebook広告に出稿するにあたり、「ターゲティングの種類や設定方法が分からない。」という壁にぶち当たってしまっている方も多いのではないでしょうか?

しかしFacebook広告のターゲティングは、

①本名・出身校や誕生日などの個人情報を入力する項目が細かくあるため、精度の高いターゲティングが可能。
②Facebook広告で的確なターゲティングをした後に、細かいターゲティングができない別媒体(LINE広告など)でリターゲティングをするといった活用方法も可能。

などFacebookならではのメリットがたくさんあります

今回は、そんなFacebook広告のターゲティングの種類と設定方法を分かりやすくご紹介します。

Facebook広告のターゲティングの種類は?

Facebook広告には、大きく次の3つのターゲティング手法があります。

  • コアオーディエンス
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

1つ1つ解説していきます。

ターゲティングの種類①:コアオーディエンス

コアオーディエンスは、年齢・興味・関心・地域など、利用者がプロフィール上で公開している情報に加え、投稿内容やフォロワーなどFacebook、Instagram内での行動傾向を条件にターゲット層を指定できるターゲティング方法です。

ターゲティング可能な条件

条件ターゲティングの内容
年齢13歳から65歳以上の年齢層の中からターゲティング(※1)
地域利用者の地域(国・地域や都道府県・州、市区町村、郵便番号、住所)を指定してターゲティング
性別「女性」「男性」「すべての性別」のうち1つを指定してターゲティング
利用者層学歴・収入・仕事の勤務先や役職などを指定してターゲティング
興味・関心スポーツ・ビジネス・ファッション・趣味など、ユーザーの興味関心に基づいてターゲティング
行動旅行履歴や海外駐在歴・デバイス・Facebook決済の利用歴など、Facebook上での行動に基づいてターゲティング
つながりページへの「いいね!」やアプリの使用、イベントへの参加など、過去のつながりに基づいてターゲティング

多岐にわたる項目が用意されており、おおよそどんな商品・サービスでも適切なターゲティングが見つかるでしょう。最も利用頻度の高いターゲティング方法です。

※1:2021年7月27日にFacebookは、18歳未満のユーザーを対象とした「興味関心に基づく広告」「他のアプリおよびウェブサイトでのアクティビティの基づく広告」の配信を制限する方針を発表しました。ただし、年齢や性別、所在地に基づくターゲティングオプションは引き続き利用できます。

参考:Instagram、16歳(18歳)未満アカウントの初期設定を非公開に 広告にも制限

ターゲティングの種類②:カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスは、既存顧客・ウェブサイト訪問者・ 動画閲覧ユーザー・アプリの利用者など、すでに交流を持っているユーザーに再度リーチできるターゲティング方法です。
会員情報のCSVをアップロードしてカスタムオーディエンスのターゲティングリストを作ることも可能ですが。Webサイト訪問者へのリマーケティングなど、動的にターゲティングリストを作成することも可能です。

ターゲティング可能な条件

条件ターゲティングの内容
ウェブサイトの訪問者特定のウェブサイトの訪問者をターゲティング
顧客リストメールアドレスや電話番号などの顧客情報をアップロードし、Facebookの利用者情報と照合して作成したオーディエンスに対してターゲティング
アプリアクティビティアプリやゲームの起動やアイテムの購入など特定のアクションを起こした人をターゲティング
オフラインアクティビティ店頭や電話、その他のオフラインチャンネルでアクションした人をターゲティング
動画の再生FacebookまたはInstagramで動画を再生した人をターゲティング
InstagramビジネスプロフィールInstagramでプロフィールや広告にアクセスしたり何らかのアクションを実行したりした人をターゲティング
リード獲得フォームFacebookまたはInstagramのリード獲得広告でフォームを開いた人または完了した人をターゲティング
イベントFacebook上のイベントでアクションを実行した人をターゲティング
インスタントエクスペリエンスFacebookまたはInstagramでインスタントエクスペリエンスを開いた人をターゲティング
Facebookページページをフォローしている人またはページで何らかのアクションを実行した人をターゲティング

ターゲティングの種類③:類似オーディエンス

類似オーディエンスは、作成したカスタムオーディエンスに類似する新しいオーディエンスに配信できるターゲティング方法です。類似度を1%〜10%まででコントロールすることで、無駄な配信を防ぎつつ、ターゲットを拡大できます。
例えば、自社の顧客リストや自社のFacebookページのフォロワーに類似したユーザーへ広告配信することで、「自社の顧客になりうる/Facebookページに興味を示すと考えられる潜在ユーザー」にアプローチできるようになります。

オーディエンスの選び方

オーディエンスには3種類あり、最終的な目的に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。

ターゲット層からの認知度をアップさせたい場合

ターゲット層に自社の情報を知ってもらいたいときは「コアオーディエンス」が適してます。年齢や興味関心などターゲットに合わせて細かく設定できるため、ターゲットに近いユーザーに対して広告を表示させられます。

リピート率を上げたい場合

一度サイトに訪れたユーザーにリピートしてもらいたいときは「カスタムオーディエンス」が適しています。カスタムオーディエンスは、今までにサイトに訪れたことがあるなど、何らかのアクションを起こしたユーザーに対して広告を表示させられます。

具体的な行動をとってもらいたい場合

ユーザーに具体的な行動をとってもらいたいときは「類似オーディエンス」が適しています。類似オーディエンスは、現在のユーザーに近いタイプの人に広告を表示させられます。

目的に合わせたターゲティングにより成功した事例

▶ Facebook広告の成功事例|パート①BtoB業界編

▶ Facebook広告の成功事例|パート②アプリインストール編

▶ Facebook広告の成功事例|パート③EC業界編

業界、目的に合わせてターゲティングし、成功した事例をまとめています。自社の目的に合ったものがあれば、参考にしてみてください。

Facebook広告のターゲティング設定方法

続いて、Facebook広告のターゲティング設定方法をご紹介します。
それに伴い、まずはFacebookのアカウント構造を知っておく必要があるので解説します。

Facebook広告のアカウント構造

Facebook広告のアカウントは「キャンペーン」「広告セット」「広告」の3層構造で成り立っています。それぞれGoogle広告でいう「キャンペーン」「広告グループ」「広告」と似たような意味合いですが、設定できる範囲は微妙に異なります。

Facebook広告のアカウント構造

「キャンペーン」「広告セット」「広告」の中で、ターゲティングを設定するのは「広告セット」です。配信したいターゲット層のオーディエンスを作成し、そのオーディエンスを広告セットに紐づけることで設定が出来ます。

ターゲティングの設定方法

手順①ターゲティングオーディエンスの作成

まずは配信したいオーディエンスを作成します。Facebook広告管理画面の左上のメニューボタンを押し、「オーディエンス」を選択します。

手順①ターゲティングオーディエンスの作成

手順②オーディション種類の選択

手順②オーディション種類の選択

オーディエンスの画面に移動したら、左の方にある「オーディエンスを作成」のボタンを押します。前述の各オーディエンス種類から、作成したいオーディエンスに合わせて下記の項目を選択してください。

  • カスタムオーディエンスを作成したい場合→カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンスを作成したい場合→類似オーディエンス
  • コアオーディエンスを作成したい場合、もしくはカスタム・類似・コアオーディエンスを組み合わせた複合オーディエンスを作成したい場合→保存済みのオーディエンス

クリックすると、それぞれ下記のような画面が表示されますので、画面の指示に従って設定を進めてください。

カスタムオーディエンスの場合

カスタムオーディエンスの場合

 

類似オーディエンスの場合

類似オーディエンスの場合

 

コアオーディエンスor複合オーディエンスの場合

コアオーディエンスor複合オーディエンスの場合

コアオーディエンスの場合、自身で様々なターゲティング条件を入力していくことになります。年齢は1歳単位、地域や興味関心も非常に細かく設定できますが、あまりにもオーディエンス数が少ない場合、上手く配信できない事があります。
ターゲティング設定を編集すると右側の「潜在リーチ」の数字が変わります。どれくらいが適切な数かは予算や目的により様々ですが、メーターで「特定<広い」が視覚的に確認できるため、参考にしながらコアオーディエンスを作成していきましょう。

手順③広告セットを選択または作成

手順③広告セットを選択または作成

オーディエンスが完成したら、広告セットにオーディエンスを紐づけます。左上のメニューボタンを押し、「広告マネージャ」を選択します。

広告マネージャ

・すでに広告セットを作成している場合→該当の広告セットの「編集」ボタンを押します。
・広告セットを新規作成する場合→広告マネージャから広告セットのタブを開き、「作成する」ボタンを押します。

※広告セットの上の階層の「キャンペーン」もまだ作成していない場合は、まずキャンペーンの設定画面が出てくるので表示に従い設定を進めましょう。
すでにキャンペーンを登録している場合は、広告セットを入れたい既存のキャンペーンを選択出来ます。

手順④広告セットとの紐づけ

手順③の通りに進めると広告セットの設定画面が出てきます。
その際に、保存済みのオーディエンスを紐づけたい場合は「保存済みのオーディエンスを使用」を、カスタムオーディエンス・類似オーディエンスを紐づけたい場合は「カスタムオーディエンス」の右にある長方形の囲みをクリックします。

そうすると、手順②で作成したオーディエンスの一覧が表示されるので、その中から広告セットに紐づけたいオーディエンスを選択します。

手順④広告セットとの紐づけ

これでターゲティング設定は完了です。

ターゲティング配信のポイント

最後にFacebook広告でターゲティングを利用する際のポイントを紹介します。ターゲティングは、Facebook広告に限らず、Web広告で成果を得るうえで最も工夫が必要な要素です。経験値や長期的な運用改善に依る部分もありますが、最低限のポイントを押さえておくことで最初からある程度の成果が期待できます。

最初からターゲットを絞り込みすぎない

ターゲティング精度が高いFacebook広告ですが、最初からターゲットを絞り込みすぎてはいけない理由が3つあります。

理由①本当に配信するべきターゲット層を見逃し機会損失に繋がってしまうから

広告を始めた時のターゲット層はあくまで「こんなユーザーに当たるだろう」という仮説であり、それが完璧に当たるとは限りません。その仮説のままターゲティングしてしまうと、配信しなかったターゲット層への機会損失へと繋がってしまう恐れがあります。

これはFacebook JAPANも公式で発表している内容です。Facebookのビジネスニュースの中では、下記のような実例を紹介していました。

例えば、「短時間でお肌に効果のある美顔器」を宣伝したいとして、想定されるユーザーを下記の通りに細かく設定したとします。

・都内近郊在住
・忙しい毎日を送る20代~30代の女性
・美容や健康情報に敏感
・週末はヨガが趣味

Facebook広告では、このプロフィール通りにターゲットを設定することは可能です。ただし、細かくターゲティングしてしまうと、もし配信していたら獲得出来ていたかもしれないユーザーに配信できず、機会損失に繋がってしまいます。
(例えば、今回除外した「美容に興味のある40代OL」や「中部地方在住の美容に興味がある女性」などといった層も、配信すれば獲得に繋がったかもしれません。)

そうならないためには、「日本在住の20代~30代の女性」といった形でゆるやかなターゲティングから始めることをFacebookは推奨しています。
「そんな幅広いターゲット層で大丈夫なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、その後実際の運用結果を元にFacebookのシステムが学習し、最適な層に絞って配信してくれます。

それでもどうしても顧客獲得単価(CPA)が合わない場合は、実際の運用結果データを元に効果の良かったターゲット層を絞ってターゲティングするといいでしょう。
Facebook広告は自動化に強みのある広告手法なので、手動で細かく設定しすぎるよりも、ある程度機械学習に任せたうえで徐々に最適化を目指していきましょう。

Facebookはターゲティングの広さについて、下記のようなポイントで説明してくれています。

  • Facebook広告は様々な条件でターゲットを絞り込めるのが特長。
  • ただし、ターゲットを絞りすぎると広告が届きにくくなる。
  • まずはゆるやかなターゲット設定で始めるのが正解。
  • Facebookの配信システムが運用結果に基づいてターゲットを最適化。
  • 機械損失が最小化され、広告効果が最大化される。

理由②CPC(クリック単価)が高騰するかもしれないから

ターゲティングを細かく切りすぎると、CPCが高騰しやすくなる傾向にあると言われています。これはFacebook広告のCPCがオークション制で決まるためです。細かなターゲティングを利用するほど、入札の機会が減り、一回当たりの入札額が高くなってしまいます。
もちろん、ある程度効果の高いターゲット層が分かった上でターゲティングをした場合は、多少CPCが高騰しても良い効果が見込めるかもしれません。
ただし、まだどのターゲット層が良いか分かっていない段階でやみくもにターゲティングしてしまうとCPCが高騰し、悪い結果をもたらしてしまうかもしれません。

理由③すべてのユーザーが細かい個人情報を登録しているとは限らないから

Facebookに登録する際、性別と生年月日は必須項目で、多くのユーザーが正しい情報を入力していると期待できます。しかし、それ以外の「交際ステータス」や「住所」「職歴」「出身校」などは、すべてのユーザーが登録しているわけではありません。
したがって、『東京都に住む40代女性・主婦・大卒』のように絞り込んだ場合、本当は「大卒」なのにFacebookに大学を登録していないユーザーを除外してしまうことになります。広告したい商品・サービスで大卒が必須であり、獲得したい顧客数がそこまで多くない場合は絞り込んでもいいかもしれませんが、多くの場合ここまで細かく設定するとそもそも広告費が使えないといったことにもなり得ます。

また、細かなターゲティングを行う場合、Instagramへの配信が大幅に制限される可能性があります。Instagram広告のターゲティングはFacebook広告と同じですが、「学歴」などFacebookにしか登録されていないデータを用いた場合、InstagramではFacebookと連携している人にしか広告配信されません。FacebookとInstagramは利用目的や利用者層が違うため、連携しているユーザーはあまり多くなく、細かなターゲティングを行うとInstagramでの配信が制限されてしまいます。

Facebook広告のターゲティングまとめ

今回はFacebook広告で利用できるターゲティング設定について、種類やポイントを紹介しました。
Facebook広告は、ターゲティングの種類が少し多くて運用に抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ターゲティングの精度が高くユーザー数も多いため、是非マスターしたい広告媒体のひとつです。

ただし時代の流れに合わせてターゲティングのルールは変更されていくため、常に最新情報を捉え、設定に反映していく必要があります。最近では18歳未満の若いユーザーに対してのターゲティングが制限されましたが、アプローチ方法を変更すれば広告を表示させられます。

Web広告は日々進化しているため、本業と兼業でのインハウス運用が難しい時代に突入しています。効率的に広告で成果を出すために、専門的な知識を持った信頼できる広告代理店を見つけて、ターゲティング設定などの運用を任せるというのもひとつの手です。

弊社にご相談いただいた場合は、お客様の目的を達成するために必要なターゲティング設定はもちろん、クリエイティブの内容についても丁寧にアドバイスいたします。目的に沿った広告運用を実施したい方は、一度弊社までお問い合わせくださいませ。