LPO(ランディングページ最適化)とは-LPOに重要な2つの指標と3つのポイント

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LPO(ランディングページ最適化)とは-LPOに重要な2つの指標と3つのポイント

皆さんは、LPOという言葉を聞いたことがあるでしょうか。LPOとは、ランディングページ最適化の略で、Webマーケティング、Web集客に欠かせない用語です。LPOでは、ユーザーがWebサイトに訪問する際に最初に閲覧するページ、つまりランディングページを改善していくことで、成果を向上させることを指します。

今回は、LPOの意味や目的、方法などの全体像について紹介していきます。LPOをやったことがない方も、これからLPOをやろうとしている方も、ぜひ参考にしていってください。

LPO(ランディングページ最適化)とは

LPOとは、「Landing Page Optimization(ランディングページ最適化)」の略称です。検索エンジン最適化のことをSEOと言いますが、LPOとSEOの「O」はどちらも同じ「最適化」という意味です。

ランディングページの意味を改めて説明しておきますと、ユーザーがWebサイトに訪問する際に入り口となるページのことをランディングページと言います。
特に、Web広告を出稿する際には、広告をクリックしたユーザー向けに専用のランディングページを用意することも多く、LPOというとその専用のランディングページの改善を指すことが多いです。

LPOによって得られる効果として一番大きなものは、コンバージョン率の向上です。既にサイトに訪問しているユーザーをいかにコンバージョンまで誘導するかを工夫するのがLPOの役割、と考えるとよいでしょう。

以前、「ランディングページのPDCAサイクルを回すために取得したい2つの指標」という記事で、コンバージョン率の重要性を紹介しました。そこで、下記のような表を紹介しました。

ランディングページAランディングページB
広告費100万円100万円
クリック数6700回6700回
コンバージョン率0.5%2.0%
コンバージョン数33件133件
売り上げ27万円107万円

※クリック単価150円、商品単価8,000円を想定

コンバージョン率が0.5%から2.0%に改善することができれば、同じ広告費でも売上に4倍もの差が生じます。広告のランディングページにおいて、LPOを行うことは欠かせない施策です。

LPOの目的

LPOの目的
上述の通り、LPOの目的は、コンバージョン率の向上にあります。インプレッションの増加やクリック率の向上は、広告文やクリエイティブの役割ですから、LPOではそれらをクリックしてWebサイトに訪問したユーザーに対してアプローチしていきます。
言い換えると、広告をクリックしたユーザーのうち、コンバージョンするユーザーの割合を上げるための施策とも言えますから、ROI(投資収益率)を上げることがLPOの目的と考えることもできます。
Webサイトに訪問してくれたユーザーに対して、いかにサイトに留まってもらうか?いかに次のページに遷移してもらうか?いかにコンバージョンしてもらうか?を考えることで、コンバージョン率やROIを上げるのが、LPOの一番大きな目的です。

LPOの重要性

Web広告は、クリック課金型のものが多くを占めます。表示されるだけではコストは発生せず、クリックされて初めてコストが発生するというものです。
そのため、Web広告を通じて自社サイトに訪問してもらっている場合、その時点でコストが発生しています。
また、クリック課金型のWeb広告でなくても、例えばSEOであれば、検索ボリュームの多いキーワードで検索された際に上位掲載されるようにSEO対策を行うにはそれなりの時間とコストがかかるのが普通です。
このように、Webサイトへの集客は、それがどんな形であっても、決して少なくないコストが発生します。

それなのに、サイトに訪問して数秒で離脱してしまうユーザーが大半、なんてことになってしまっていては、せっかくコストを投下して集客したのに成果に結びつかずもったいないですよね。
LPOでは、自社サイトに訪問してくれたユーザーに、ランディングページのコンテンツを最後まで読んでもらい、購入の前段階であるカートや、申し込みの前段階であるフォームなど、最終目的に近いページへと遷移してもらうことで、集客にかかったコストを成果に結びつけることを目標とします。
LPOは、ただランディングページ内でのユーザーの行動を変化させるだけでなく、広告活動全体の費用対効果を最大化させる役割を持っているのです。

LPOの手順

LPOの手順
LPOには、適切に改善を繰り返すための手順というものがあります。LPOにおいてまず注視すべきは、対象のランディングページの直帰率と滞在時間、そしてコンバージョン率です。
直帰率や滞在時間は、Webサイトのジャンルや業種によって基準となる値が異なりますので、これ以上なら適正、というような言い方はできないのですが、直帰率が極端に高い、あるいは滞在時間が極端に短い場合は、ランディングページのどこで離脱しているのかを調べるべきです。
また、滞在時間はユーザーが次のページに移動するまでに経過した時間なので、何のアクションもなく直帰した場合はカウントされません。ランディングページの滞在時間については注意が必要です。
滞在時間の定義、考え方については、「Googleアナリティクス・アクセス解析基本編」で詳しく紹介しています。

ページのどこで離脱しているのか、逆にどこがよく読まれているのか、といったユーザーの細かな行動を見るには、ヒートマップツールを使用するのが一番です。
ヒートマップはGoogleアナリティクスなどの無料のツールでは見ることができないので、専用の有料ツールを導入する必要がありますが、LPOを継続的に行っていくつもりなら、ぜひ導入するべきです。
ユーザーが多く離脱している箇所は、ヒートマップでも青く表示されますので、ヒートマップを見た時にページの中で急に青くなるポイントがあれば、そこがユーザーの離脱の原因になっている可能性が高いと言えます。

自社のランディングページで課題となっているポイントがわかったら、次に競合他社のランディングページを収集して、競合他社がどのようにランディングページを制作しているかどうかを調べます。
もし、競合他社が実践していて、自社が実践していないような訴求があれば、まずは競合の真似をしてみることをおすすめします。
競合の真似をしてみるということには抵抗があるかもしれませんが、守破離という言葉があるように、まずはいろいろなものを参考にして取り入れて、それから自社なりの改善策を打ち出していけばいいのです。

そうはいっても、どこから手を付けていけばいいかわからないという方も多いでしょう。LPOにおいて、優先的に改善すべきポイントは大きく3つあります。

1つ目は、ファーストビュー。ファーストビューとは、ランディングページを開いたときに、スクロールせずに最初に目に入る画面のことです。
ファーストビューが見やすく、かつ訴求すべき内容がきちんと訴求されていることはLPOにおいて大変重要なことです。ここができていないと、ランディングページを開いて数秒もせずに離脱されてしまいますので、ファーストビューの改善は優先的に取り組みましょう。

2つ目は、CTA。CTAとは、Call To Actionの略で、ユーザーにコンバージョン行動を促すためのボタンや文言のことです。
このボタンが目立っていなかったり、文言が魅力的でなかったりすると、ユーザーは次の行動に移らずにページから離脱してしまいます。CTAの改善は比較的簡単でかつ効果も高いため、優先的に取り組みましょう。

3つ目は、フォーム。フォームとは、購入や申し込みなどの際に個人情報を入力するフォームのことです。
エントリーフォームともいい、エントリーフォームの改善だけを指してEFO(エントリーフォーム最適化)と言うこともありますが、これもLPOのひとつです。
フォームの入力のしやすさは、コンバージョン率と非常に強い相関を持っています。フォームの入力が煩雑だったり、入力項目が必要以上に多かったりすると、ユーザーは入力を面倒に感じて離脱してしまいやすくなります。
フォーム離脱は、それ一つで課題として取り上げられるぐらい問題視されやすいものですから、これもできるなら優先的に取り組むべきでしょう。

LPOは、まずこれらの優先的に取り組むべきポイント3つについて分析し、競合他社のランディングページを調べ、自社サイトが劣っているところがあれば競合の真似をするところから始め、徐々に自社なりの改善策を加えていく、という手順で進めていきましょう。

LPO(ランディングページ最適化)とは?まとめ

今回は、LPOについて、意味や目的、重要性と手順について一挙に解説してきました。
LPOは終わりのない改善施策の繰り返しですが、コンバージョン率を上げるためには大変重要なことでもあります。
ぜひ今回ご紹介した内容を元にして、LPO施策に取り組んでみてください。