Webマーケティング

【Googleアナリティクス活用基本編】|ユーザー、セッション、PVの理解と活用

Googleアナリティクスは、自社のウェブサイトでユーザーがどのように行動しているか、ウェブ上でどういった立ち位置にあるのかを知ることができる、非常に優れたアクセス解析ツールです。

しかも無料で利用できるため「サイトを公開したらとりあえずGoogleアナリティクスを設定する」と言えるほど普及しています。
とはいえ、「Googleアナリティクスの数値を見ているけれど、よくわからない」という声も少なくはありません。

そこで今回は、Googleアナリティクスをはじめアクセス解析の基礎である「ユーザー(ユニークユーザー)」「セッション」「PV(ページビュー)」について、その意味の理解と活用方法を解説していきます。

加えて、サイト改善に役立つ指標として、「平均セッション数と平均ページビュー数」「平均セッション時間と平均ページ滞在時間」「離脱と直帰」にも触れていきます。

優れたアクセス解析には、指標の正確な理解が欠かせません。
ぜひこの機会に、Googleアナリティクスの主要指標を理解し、サイト改善、マーケティング戦略に活用してください。

ユーザー、セッション、PVの定義

セッション、PV、ユーザーの3つは、Googleアナリティクスで様々な数値を見るときに最も基礎となる指標です。
まずは、それぞれの用語の定義を見ていきましょう。

ユーザー(ユニークユーザー)

Googleアナリティクスで「ユーザー」といった場合、通常は「UU(ユニークユーザー)」の数を指します。

UU(ユニークユーザー)は、特定の期間に訪れたユーザーの数を表す指標です。
Googleアナリティクスをはじめとする多くのアクセス解析ツールでは、ユーザーをクッキーで認識しています。同じユーザーであっても異なるデバイス、異なるブラウザでアクセスした場合、クッキーが異なるため別ユーザーと判断されてしまいます。そのため、より正確に「ユニークブラウザ」と呼ばれることもあります。

ユーザー数はあくまでも特定の期間に対するユーザー数です。そのため、1月のユーザーが50,000人で、2月のユーザー数が60,000人だった場合、1月と2月の合計ユーザー数が110,000人になるわけではありません。1月にアクセスしたユーザーが2月にもアクセスした場合、月別のユーザー数は2になりますが、合計のユーザー数は1になります。

セッション

セッションは「訪問数」と呼ばれ、ユーザーが訪問した回数を表します。より正確には「サイトに流入してから離脱するまでの一連の流れ」を1とした指標です。
1人のユーザーがウェブサイトを訪れ5ページを閲覧し、3日後にもう一度訪問し7ページ閲覧した場合、ユーザー数は1、ページビュー数は12、セッション数は2になります。

Googleアナリティクスでセッションが切れる定義は以下の4つです。

  • 30分間サイト上で行動が行われなかった場合
  • 参照元が変わった場合
  • 日付をまたいだ場合
  • クッキーが削除された場合

参照元が変わったときにセッションが切れるため、クロスドメイントラッキングを行っていないサイトを複数運営している場合は、セッションの見え方が事実と異なってくる場合があります。

同一ユーザーが以下の図のような行動をとった場合、ユーザー数は1、セッション数は5(赤枠部分)、PV数は12となります。

PV(ページビュー)

PV(ページビュー)とは、ウェブサイトの特定のページが閲覧(読み込まれる)された回数を表します。ウェブサイトがどれくらい閲覧されているかを測るうえで最も一般的な指標です。
1人のユーザーが1週間に3回ウェブサイトを訪れ、毎回4ページ閲覧したとすると、ユーザー数は1、セッション数は3、ページビュー数が12となります。

注意する点としては、SPA(シングルページアプリケーション)のように、画面遷移が発生しない場合はページビューとしてカウントされません。
また、Googleアナリティクスタグの埋め込まれていないポップアップウィンドウなどもカウントされません。

こうした場合は、Googleタグマネージャーでイベント設定を行うなど、特別なセッティングが必要です。

ユーザー、セッション、PVに影響される指標

ユーザー、セッション、PVは、アクセス解析の基礎となる指標です。そのため、そのほかの多くの指標でも「ユーザー単位」「セッション単位」「PV単位」のように、これらの指標を基準にして計測しています。

それぞれの用語の定義を理解したところで、これらに影響される指標を見ていきましょう。

平均セッション数と平均ページビュー数の定義と活用

Googleアナリティクスには「ユーザーあたりのセッション数」「ページ/セッション」という指標があります。これらはそれぞれ「平均セッション数」「平均ページビュー数」と呼ばれることが多いです。
ユーザー、セッション、ページビューの理解があいまいな状態では、漫然と眺めていただけかもしれませんが、この二つの指標もサイト改善に非常に役に立ちます。

「平均セッション数」とは、「対象期間内に1ユーザーが何回サイトを訪問(セッション)したか」という指標です。
求める式は下記のようになっています。

平均セッション数 = セッション数 ÷ ユーザー数

例えば、1か月間のデータを見て、平均セッション数が3.50であった場合、ユーザーは平均して1か月間に3.5回サイトを訪問していることになります。

平均セッション数はリピーター化を図るうえで重要な指標です。
ある程度の期間でみても平均セッション数が少ない場合、そのサイトに何度も訪問したいと思うユーザーが少ないことになります。
リピートしたいと思えるようなコンテンツを考えるとともに、SEO対策やSNSの活用などにより、ユーザーが再訪問しやすい状態を作る必要があります。

「平均ページビュー数」は、「1セッションで平均して何ページ見られたか」を表す指標です。
求める式は下記のようになっています。

平均ページビュー数 = ページビュー数 ÷ セッション数

そのサイトの平均ページビュー数が3.00だった場合、一回のセッションで3ページほどみられているということになります。
平均ページビュー数は、サイトコンテンツの質はもちろん、サイト構造の改善に役立つ指標です。

例えば、コンテンツの質はいい(滞在時間が長い、スクロール率が高いなど)にもかかわらず平均ページビュー数が少ないのであれば、他のコンテンツへの導線が分かりにくい可能性があります。

平均セッション数、平均ページビュー数の良し悪しを判断する場合は、そのサイトの役割を考える必要があります。
例えば、Q&Aサイトのようにユーザーの悩みや疑問を解決する種類のサイトで、何度も繰り返し訪れていたり、何ページも閲覧されていたりする場合は、ユーザーのニーズが解決できていない可能性があります。
しかし、メディアサイトの場合はリピーターが重要になるため、平均セッション数は多いほどいいでしょう。

離脱と直帰の定義と活用

離脱と直帰は、サイトの質、つまりユーザーニーズに合っているか、サイトのUIは適切か、といったことを判断するうえで重要な指標です。アクセス解析では「直帰数/直帰率」「離脱数/離脱率」といった指標で見ます。

離脱と直帰は似ていますが、意味が大きく異なりますので、その違いと意味を理解しておきましょう。

「離脱」とは、ユーザーがウェブサイト内で次のページに進まず、他のウェブサイトへ移動したり、ブラウザを閉じたりすること指します。また、特定のページにおいて離脱された数を「離脱数」、特定のページの離脱数をそのページのページビュー数で割ったものを「離脱率」といいます。

離脱率 = 離脱数 ÷ そのページのページビュー数

「直帰」とは、ウェブサイトを訪れた際、他のページに移動することなく離脱した場合を指します。特定のページにおいて離脱された数を「直帰数」、特定のページでの離脱数をそのページで開始した割ったものを「直帰率」といいます。

直帰率 = 直帰数 ÷ そのページで開始したセッション数

直帰、離脱ともに、「ユーザーがサイトを離れた」ことを示す指標ですが、分母がページビューとセッションで異なります。

ユーザーが上記の図のように行動した場合、離脱数/離脱率、直帰数/直帰率はどのようになるでしょうか。

P2のページビュー数は5、セッション数は4となります。ただし、直帰率を求める際に計算する「そのページで開始したセッション数(開始セッション数)」は2となります。
そして、離脱数はP2を最後にサイトを離れた数なので2となります。直帰数は他のページに移動することなく離脱した場合なので1です。

離脱率と直帰率を計算すると次のようになります。

離脱率 = 離脱数(2) ÷ そのページのページビュー数(5) = 40%

離脱率 = 直帰数(1) ÷ そのページで開始したセッション数(2) = 50%

直帰と離脱はどちらも「ユーザーがサイトを離れた」ことを示す指標です。そのため「直帰率が高いとまずい!」と結論しがちですが、必ずしもそう言えるわけではありません。
もしも自然検索における流入で直帰率が高い場合、次の2つのニーズが考えられます。

  • 知りたいこととコンテンツが違う・質が低く満足できなかったためすぐに離脱し、他のサイトへ移っていった。
  • 知りたい内容通りのコンテンツだったため、ニーズを満たしてサイトを閉じた。

一つ目の場合は、SEOの対策キーワードの見直しや、コンテンツの見直しが必要でしょう。しかし、二つ目の場合は、コンテンツ自体には満足されているため、他コンテンツへの導線強化が重要になってきます。

離脱率に対しても同様のことが言えます。例えば、サンクスページの場合は離脱率が高くても問題ないでしょう。また、Q&Aページについても、疑問が解決されたため離脱したと判断できるため、離脱率が高い=改善の必要があるとは言い切れません。

直帰や離脱といった指標を活用する場合は、そのページ、サイトの内容・役割を把握しておくことはもちろん、滞在時間や検索クエリなど、様々な指標と絡めて考える必要があります。

平均セッション時間と平均ページ滞在時間の定義と活用

平均セッション時間と平均ページ滞在時間は、どちらも「平均滞在時間」とまとめて語られることがありますが、こちらも定義と活用が異なる指標です。

平均セッション時間は、その名の通り1セッションあたりの滞在時間の平均で、平均ページ滞在時間は、そのページでの滞在時間の平均です。
では、次の図のようにユーザーが行動した場合、平均セッション時間と各ページの平均ページ滞在時間はどのようになるでしょうか。

まずは、基本的な指標から整理していきましょう。
これはすべて同じユーザーの同一ブラウザでの行動なので、ユーザー数は1になります。
また、セッションが切れる条件は「30分以上アクセスがなかった場合」なので、P2で離脱した8:02と、P1に流入した12:05で一度切れています。そのためセッション数は2になります。
ページビュー数は各ページの閲覧数の合計なので、11になります。

では、平均セッション時間と平均ページ滞在時間を求めていきましょう。

Googleアナリティクスでは、滞在時間を求める際、「ページの読み込みが発生したタイミングの差」を活用しています。
つまり、10:00にページ1を読み込み、10:03にページ2を読み込んだ場合、その差から滞在時間は3分となります。
注意すべき点は、次のページ読み込みが発生していないページ2 (離脱ページ)での滞在時間は計測されていないことです。

注意すべき点は2段目の離脱と、3段目の流入の間、セッションが切れていないことです。そのため、たとえサイトを見ていなくても滞在時間として記録されます。
また、離脱ページは滞在時間が取れないため、計算の対象外となります。ただし、2段目のP2は離脱しているもののセッションが続いているため、Googleアナリティクス上は離脱ページとみなされません。

この場合、平均セッション時間と平均ページ滞在時間は次のようになります。

平均セッション時間 = 合計セッション滞在時間(37分) ÷ セッション数(2) = 18.5分

平均ページ滞在時間(P1) = ページビューごとの合計滞在時間(2分+5分+4分+2分) ÷ ページビュー数(4) = 3.25分

平均ページ滞在時間(P2)  = ページビューごとの合計滞在時間(2分+6分+6分) ÷ ページビュー数(3) = 4.66分

平均ページ滞在時間(P3)  = ページビューごとの合計滞在時間(2分+8分) ÷ ページビュー数(2) = 5分

もう一つ注意点として、平均ページ滞在時間が平均セッション時間よりも長くなっている場合について説明します。
平均ページ滞在時間は各ページでの滞在時間、平均セッション時間はセッション全体の時間です。
通常の感覚では、平均ページ滞在時間が平均セッション時間よりも長くなることはないように思えますが、実際にはよくあるケースです。

これは、直帰や離脱の扱いが異なるためです。
平均ページ滞在時間は離脱・直帰した場合のページビューを計測しません。つまり、ページ1で直帰された場合はノーカウント、計算式から省かれます。
一方、平均セッション時間は直帰であっても計算に含まれます。直帰の場合は次のページが存在しないため、滞在時間は計測できません。つまり、ページ1で直帰された場合のセッション時間は0になります。

この違いによって「平均ページ滞在時間が平均セッション時間よりも長くなる」ということが起こってしまいます。

少し複雑ですが、平均セッション時間と平均ページ滞在時間の違いや定義を知っていると、非常に高い精度でアクセス解析を行うことができます。
例えば、平均ページ滞在時間が非常に長いページがあったとして、単に質がいいページであるとは言えません。直帰率や離脱率が非常に高い場合、そもそも滞在時間を計測できている分母が少なく、意味のある数字でない可能性もあります。

滞在時間を正しく評価する場合は、Googleアナリティクスの数値だけではなく、Googleタグマネージャーなどで30秒滞在や60秒滞在といった滞在時間を計測するイベントを作成するといいでしょう。

まとめ

今回は、Googleアナリティクスを活用するための基礎となるユーザー、セッション、ページビューについて、紹介しました。
この3つの指標はアクセス解析の基礎となる数値ですが、それだけではサイト改善に結びつくデータを得ることはできません。。

そのため、それぞれの指標を理解したうえで活用したい「平均セッション数と平均ページビュー数」「平均セッション時間と平均ページ滞在時間」「離脱と直帰」を紹介しました。

これらはすべてGoogleアナリティクスに用意されている指標なので、ぜひとも活用していきたいものです。
しかし、厳密な定義を見ていくと複雑で、正しく理解していないと間違った結論を出しかねません。

今回は指標の意味が中心でしたが、以降はより深く、サイト改善、マーケティング戦略に役立つアクセス解析のテクニックをご紹介したいと思います。