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WordPressをはじめとするCMSの登場により、小規模な企業だけでなく個人やチームでもWebサイトを持てるようになりました。
Internet Lives TatsというWebサイトの数を計測し続けているWebサイトによると、2019年現在、Webサイトの数は17憶件に上ります。そしてそれぞれが数ページ~数百ページのコンテンツを持っています。
実際、Googleで検索したとき、キーワードによって数百万件ものページがヒットします。この状況で自社のWebサイトにユーザーを集めることは簡単ではありません。
そんな中、重要になってくるのが「アクセス解析」です。
今、Webサイトにどれだけの人が来ていて、どんな行動をしているかを知ることは、特定のキーワードに情報を提供する数百万件のページの中で、上位に立つうえで欠かせません。
以前、WordPressで導入したいSEOのおすすめプラグインを紹介しました。
Webサイトの運営ではPDCAサイクルが重要といわれますが、SEO対策などは「P(計画する)」や「D(実行する)」段階の施策です。
一方アクセス解析は「C(確認する)」で欠かせません。
今回はWordPressに導入したいアクセス解析のおすすめプラグインを4つご紹介します。
WordPressサイトもアクセス解析が重要
前述のように、世の中にはWebサイトが溢れています。要因はWordPressのようなCMSが登場し、簡単にホームページを立ち上げることができるようになったためです。知識があまりなくても作ることができることから数多くのホームページが乱立し、ただWebサイトを構築して公開するだけでは自社のホームページを見てもらえることが難しくなってきました。
そのため、自社のホームページをより多くの方に見てもらったり、何かを買ってもらったり、問い合わせをしてもらうなど、Webサイトの目的を達成するためにはアクセス解析を用いた分析が必要不可欠になってきています。
アクセス解析といえばGoogleアナリティクスが広く知られていますが、初心者には計測用タグの設置や効果のある分析など、比較的難易度が高かったりします。しかし、WordPressには初心者にも簡単にアクセス解析ができるような仕組みが提供されています。
それがアクセス解析プラグインです。
では、実際にプラグインを紹介する前に、WordPressのアクセス解析プラグインの3つの分類を紹介します。どの分類に属するプラグインかによって、得られるデータや見方に違いがあるので、導入前にチェックしましょう。
アクセス解析のプラグインの種類
WordPressのアクセス解析のプラグインは主に3つに分類されています。
(1)単独で動作するもの
アクセス解析プラグイン単独で動作するものは、WordPressに設置するだけでPV数、SS数(セッション数)、UU数(ユニークユーザー数)など基本的なデータを分析できます。簡易にWebサイトの現状を把握する際に利用されます。
(2)外部のアクセス解析ツールと連携するもの
Googleアナリティクスのようなアクセス解析専用ツールと連携することでアクセス解析に必要な機能を補います。例えば、Googleアナリティクスの場合、Googleアナリティクスで取得したデータをWordPressに反映させて分析することができます。
(3)特定機能に特化したもの
特定機能に特化したプラグインとしては、ヒートマップが有名です。ヒートマップとは、ユーザーがよくクリックする場所や注目している場所を可視化することで、直感的に結果を把握できるように工夫された機能です。このようなヒートマップやデータをグラフ化することで数値だけではわかりにくい分析をすることが可能になります。
以上のようにアクセス解析ができるプラグインはいくつも種類がありますが、より詳しい分析がしたい場合はやはりGoogleアナリティクスのようなアクセス解析専用ツールを使うことになります。ただし、初心者はプラグインの結果だけでも十分現状分析ができるので、まずは簡単に状況を把握するところから始めるのも良いでしょう。
おすすめアクセス解析プラグイン4選
それでは、WordPressでおすすめするアクセス解析のプラグインをご紹介します。
(1)Count per Day
Count per Dayは、Webページにアクセスカウンターを設置できるプラグインです。ただ、アクセスカウンター機能を提供するだけではなく、訪問者数や利用しているブラウザの種類、アクセス元の国などアクセス解析に必要な機能も提供されています。
一日単位の分析だけではなく、1週間単位の分析や1ヵ月単位の分析もできるため、時系列でアクセス数がどのように推移しているかまで把握することができます。
比較的シンプルな機能に特化しているプラグインになるため、Webサイト立ち上げ直後で簡易に把握するのに適しています。しかし、高度なアクセス解析は難しいため、ある程度期間が経って落ち着いてきたタイミングで後述するプラグインに変更していくのが良いでしょう。
(2)Jetpack
画像:Jetpack
JetpackはWordPressが公式に提供している高機能なアクセス解析プラグインです。このプラグインはアクセス解析だけではなく、問い合わせフォームの作成やSNS自動投稿など、Webサイトの改善に必要な様々な機能が含まれています。
例えば、アクセス解析結果のウィジットへの追加、FacebookやTwitterなどへの共有、有償にはなりますがGoogleやFacebookなどの検索エンジンの最適化やYahoo広告、Google AdSenseなどへの登録も可能です。
また、WordPressの公式のスマートフォンアプリからもアクセス解析結果を確認できるのも特徴です。便利な機能が多数搭載されていますので、WordPressでWebサイトを立ち上げた直後は、とりあえず導入しておいて損がないプラグインといえます。
(3)Google Analyticator
Google Analyticatorは、WordPressのダッシュボード上にGoogleアナリティクスの結果を表示できるプラグインです。
Google Analyticsを既に利用されている方、今後もっと細かく分析していきたい方がGoogleアナリティクスにログインしなくても簡単に結果を把握するのに重宝されます。
詳しい分析ではGoogleアナリティクス自体には負けてはしまうものの、Google Analyticatorでは、過去30日間の訪問者数、トップページの流入元、検索ワードなどのサイトの閲覧状況を把握できます。
同じようにGoogleアナリティクスと連携しているプラグインは他にもあり、Google Analyticatorと同じくWebサイトのアクセス状況をダッシュボード上で把握ができるGoogle Analytics Dashboard for WPや日本語で表示ができるG Analyticsなどがあります。
どのツールでもより細かい分析は連携先のGoogleアナリティクスを見る必要があるため、WordPressでは簡易にWebサイトの状況を把握する程度で考えておくのがよいでしょう。
(4)ptengine
ptengineはアクセス数やコンバージョン率などが把握できるアクセス解析ツールですが、特にヒートマップ機能に特徴があります。
他のアクセス解析プラグインとは異なり、ユーザーの嗜好や動きをグラフィカルに見ることができるため、直感的にどこにアクセスが集中しており、どこに課題がありそうなのかを把握するのに有効です。
ptengineでは基本的なアクセス解析機能に加え、複数のデバイスからの訪問結果をまとめて分析できるマルチデバイス分析や複数ドメインをまたいだ分析ができるマルチドメイン分析、リンクのクリック状況などがわかるイベントトラッキング機能などが提供されています。
2019年10月現在、WordPressプラグインがメンテナンス中となっており、導入にはGoogleタグマネージャーなどを使って手動で行う必要があります。
詳しくはptengineヘルプをご覧ください。
まとめ
今回はWordPressでぜひ導入したいアクセス解析プラグインを4つ紹介しました。
このほかにも多くのアクセス解析用のプラグインが提供されています。プラグインごとにできる機能や特徴があるため、WodrPress上でどこまでデータが必要になるかを決めた上で使い勝手の良いプラグインを導入していきましょう。
WordPressではアクセス解析の他にも、Webサイトをより良くするためのSEO、フォーム作成など様々なプラグインが用意されています。