インターネット広告

Google広告に加わった6つの新しい広告掲載順位の指標

Google広告の運用を最適化するためには、様々な指標を理解して、適切に評価して、チューニングを加えることが欠かせません。

アメリカ時間の11月6日、Google広告で新しい指標の発表がありました。
インプレッションシェアなどの指標はこれまでもありましたが、今回導入された新しい指標により検索結果ページのどこに広告が掲載されたか、競合と比べて自社の戦略はどうなのかといったことを、より正確に把握することできます。

今回追加が発表された指標は大きく2種類に分けられます。
検索結果ページで自身が出稿しているリスティング広告がどの位置に掲載されているかを示す指標として「検索結果ページの最上部インプレッション率」と「検索結果ページの上部インプレッション率」が追加されました。
そして、検索結果ページの上部、最上部に表示される割合から「予算」と「広告ランク」の改善を図る指標として、「検索結果ページの最上部インプレッションシェア損失率」と「検索結果ページの上部インプレッションシェア損失率」が追加されました。

それでは、今回追加された指標について、詳しく見ていくとともに、これらの指標を活用した広告運用テクニックを見ていきましょう。

Google広告ヘルプ:「検索結果ページの上部インプレッション」と「最上部インプレッション」指標

広告の掲載位置に関する指標

自身のリスティング広告が、どの位置に掲載されているか。
掲載位置に関する指標を確認することで、掲載位置とクリック率の変化を把握することができます。クリック率、クリック単価、コンバージョン率といった指標と合わせて掲載位置を確認することで、最も費用対効果が高い入札戦略のヒントになります。

検索結果ページの最上部インプレッション率

オーガニック検索結果ページの最上部に表示される広告で発生したインプレッションの割合を示します。
最上部とは、オーガニック検索結果の上に用意されているリスティング広告枠の、さらに一番上を指します。
検索結果ページの最上部インプレッション率は次の計算式で求められます。

  • 検索結果ページの最上部インプレッション率 = 最上部インプレッションの数 ÷ インプレッションの合計数

上部インプレッションと最上部インプレッション

検索結果ページの上部インプレッション率

オーガニック検索結果ページの上部の任意の場所に表示される広告で発生したインプレッションの割合を示します。
この位置は通常4枠用意されており、この上位4つに入るか下部に入るかでクリック率が大きく変わることは、リスティング広告の運用経験がある方ならすぐにわかると思います。
最上部での表示を増やすための入札戦略は、費用対効果で見るとあまり適切ではないかもしれません。
しかし、費用対効果に見合う範囲で上部インプレッション率を高めることは、成果を増やすうえで重要です。
検索結果ページの上部インプレッション率は次の計算式で求められます。

  • 検索結果ページの上部インプレッション率 = 上部インプレッションの数 ÷ インプレッションの合計数

それでは、現在のインプレッション率を確認したうえで、改善するために必要な指標を見ていきましょう。

広告の掲載場所を改善するために入札単価の目標とする指標

望んだ位置に広告が掲載されてない場合、いくつかの要因がありますが、重要な指標は「予算」と「ランク」です。

予算とは、入札しているクリック単価や入札戦略、キャンペーン予算などです。
もちろん、予算を潤沢に持っている競合が「クリック数の最大化」で入札し、あなたが少ない予算で「CPA最適化」を選んでいるならば、競合より上位に掲載することは難しいでしょう。

もう一つの「ランク」は、「広告ランク」です。
広告ランクは、広告文とキーワードのマッチ性、ランディングページの質などによって決まります。
予算が限られている場合でも、広告ランクを高めれば、予算を持っている競合に勝てるかもしれません。
ぜひ注目しておきたい指標の一つです。

それでは、インプレッション率を改善するために必要な「インプレッションシェア損失率」を見ていきましょう。

検索結果ページの最上部インプレッション シェア損失率(予算)

予算の低さが原因で、オーガニック検索結果ページの最上部に広告が表示されなかった割合の推定値を表します。
この場合にとれる戦略は、上限クリック単価を上げる、キャンペーン予算を上げる、入札戦略を変える、などがあります。

通常、予算による損失率を下げるには、かなりの予算が必要になります。
この数字にとらわれるのではなく、常に費用対効果の観点から戦略を考えましょう。

検索結果ページの上部インプレッション シェア損失率(予算)

予算の低さが原因で、オーガニック検索結果ページの上部に広告が表示されなかった割合を表します。
検索結果ページの上部インプレッション率でもお伝えしたように、検索結果の上部に表示されることは非常に重要です。
予算による上部インプレッションシェア損失率が高い場合は、戦略を見直したうえで予算の増額などを検討したほうがいいかもしれません。

検索結果ページの最上部インプレッション シェア損失率(ランク)

広告ランクの低さが原因で、オーガニック検索結果ページの最上部に広告が表示されなかった割合の推定値を表します。

広告ランクは、入札単価、オークション時の広告品質(推定クリック率、広告の関連性、ランディング ページの利便性など)、広告ランクの最低基準、ユーザーの検索状況(例: ユーザーの所在地、端末、検索時間、検索語句の性質、ページに表示されるその他の広告と検索結果、その他のユーザー シグナルと属性)、広告表示オプションやその他の広告フォーマットの見込み効果を使って計算されます。
引用:Google広告ヘルプ「広告ランク

広告ランクを高めるには、上記のような項目を見直す必要があります。
様々な指標から決まるものなので、簡単には改善できないかもしれませんが、費用をかけずに改善できるポイントなので、改善を目指しましょう。

検索結果ページの上部インプレッション シェア(ランク)損失率

広告ランクの低さが原因で、オーガニック検索結果ページの上部のどこにも広告が表示されなかった割合の推定値を表します。
予算が足りているにもかかわらず、広告ランクが低いため、インプレッションシェアを失っているとすると、非常にもったいない状態です。
広告ランクを高めることで、より少ない予算でもインプレッションシェアが獲得でき、費用対効果を改善できるかもしれません。

広告掲載順位「1位」の罠

これまでの順位に関する指標として、「平均掲載順位」がありました。
掲載順位とクリック率には相関関係があり、順位が上位であるほど、クリック率も高い傾向があります。つまり、掲載順位を上げるほど多くのクリックを獲得することを意味します。

しかし、平均掲載順位の「1位」=「トップ表示」では決してありません。
Google広告ヘルプには以下のような記載があります。

掲載順位は、検索結果ページで広告がどこに表示されるのかを指すものではありません。たとえば、掲載順位が「1」であってもオーガニック検索結果の上に広告が掲載されているとは限りません。検索結果の上に広告が表示されない場合に、オーガニック検索結果の下で 1 番目に表示されている広告が掲載順位「1」ということになります。
引用:Google広告ヘルプ「広告の掲載順位とランクの仕組み

ページ”下部”のトップに位置する広告の広告掲載順位は「1位」として記録されます。その掲載場所に掲載されているすべての広告の中で「1位」であることに過ぎません。
上部に表示された「1位」と、下部に表示された「1位」では、期待されるクリック率が異なることは容易に想像できるはずです。

もしも順位が高いままなのに、クリック率が急激に低くなったら。
そんな時は上部インプレッション率を確認してみましょう。実際の掲載位置を把握することができます。

インプレッション率・インプレッションシェアの確認方法

これらの指標は、Google広告の管理画面からすぐに確認することができます。
「キャンペーン」、「広告グループ」、「キーワード」、「広告と広告表示オプション」のいずれかで「表示項目の変更(三本線のアイコン)」をクリックしてみてください。
「検索結果ページの最上部インプレッション率」と「検索結果ページの上部インプレッション率」は「掲載結果」から、インプレッションシェアのデータは「競合指標」から追加することができます。

Google広告管理画面:表示項目を変更

Googleの発表によると、今後数週間かけて順次利用できるようになるとのことです。弊社では、すでに一部のアカウントで確認することができました。

まとめ:データを元に改善する方法

今回は、Google広告に新しく追加されたインプレッション率とインプレッションシェアをご紹介しました。Google広告に限らず、ウェブ広告では、取得できるデータの種類、精度が高まり続けています。
もちろん、データの種類が増えた分、運用改善を行うための知識やスキル、ノウハウはかなりハードルが高くなっています。
しかし、データを適切に理解すれば、運用改善により費用対効果を向上することは、難しくなくなっています。

特にクリック率の変化については、平均掲載順位で確認するよりも今回導入された指標をもとにしたほうが、適切に把握できるでしょう。
また、上部インプレッション率およびシェアの指標を確認し、目標CPA内に収まる範囲内で、入札単価や予算の引き上げも検討しやすくもなるでしょう。

運用型広告の指標すべてに言えることですが、インプレッション率やインプレッションシェアも「高ければいい」「低ければ悪い」というものではありません。
最終的なCPA(コンバージョン単価)の最適化やLTV(顧客生涯価値)の最大化につながることが、広告運用の最終目標です。

もしも今Google広告を運用しているなら、ぜひこれらの指標も利用してみてください。