今知っておきたい海外のWeb広告トレンド|マーケティングの最前線

7a8733e2aaa3cc5e966e21755bc59ea1a710a057
今知っておきたい海外のWeb広告トレンド|マーケティングの最前線

Webマーケティングの世界では、当然ですが、インターネットを舞台として施策を考えていくことになります。
ほとんどの場合は、日本国内で日本人を相手にマーケティング戦略を展開していきます。しかし、インターネットを利用している以上、海外で新たな施策やトレンドが生まれれば、その影響はそう遠くないうちに日本にもやってきます。
ビジネス、特にIT業界でいわれることに「日本は海外の10年遅れている」というものがあります。
SNSもほとんど海外発信ですし、最近急速に成長しているシェアリングサービス、クラウドサービス、サブスクリプションサービス、そして様々なIoTデバイスなども海外で広がり、数年遅れで日本に導入され、さらに数年遅れて日本で広がってきています。

そのため、海外のWebマーケティングで何が行われているかを知ることで、日本国内で競合に勝つために非常に有利に立つことができます。
今回は、これから日本国内でも主流になっていくと考えられる、海外のWeb広告のトレンドについて解説していきますので、競合に一歩リードするために、ぜひこの機会に、海外のWeb広告について知っておいてください。

事務所と契約している芸能人・タレントと異なり、一般人の延長線上であるインフルエンサーを起用することで、より消費者に身近で受け入れられやすいメッセージを届けることができる。

画像:EC-ORANGE

「インフルエンサー」とは、「影響力の強い人」という意味で、テレビタレントなどとは異なり芸能人ではなくともインターネット上でたくさんのファンを持ち、流行を生み出す人のことを指します。
インフルエンサーマーケティングは、このインフルエンサーの協力を得てインフルエンサー自身のブログやSNSなどで自社商品を紹介してもらい、従来の広告の代わりとするマーケティング手法のことを言います。

このインフルエンサーマーケティングが流行した理由としては、インターネット上に広告が溢れるようになり広告に対して嫌悪感・不信感を持つ消費者が増えてきたことが大きいと言えます。従来のWeb広告では、消費者の心を動かして商品を買ってもらうということが難しくなってきたのです。

しかし、インフルエンサーマーケティングは、広告主ではなくインフルエンサーから商品を紹介してもらうという点が従来の広告とは異なります。
消費者は自分がファンとして追っているインフルエンサーからその商品についての情報を得ることになるため、「広告っぽさ」を感じなくなり、「あの人が使っているなら自分も買ってみよう」という気持ちが起こりやすくなるのです。
この特徴が、今日のSNSの流行と非常に相性が良く、インフルエンサーマーケティングは広く活用されるようになりました。

2. ゲーム型広告(遊べる広告)

海外のWeb広告・マーケティングのトレンドの2つ目は、ゲーム型広告です。
ゲーム型広告とは、従来のバナー広告のような、ただ静止画が表示されるだけの広告とは異なり、広告それ自体がゲームのように操作できるようになっていて、ユーザーがその広告で遊ぶことができるという、全く新しい形の広告を指します。

ゲーム型広告は体験型広告とも呼ばれ、広告クリエイティブを実際のゲームのように操作できる形式。ユーザーにゲームの世界観や使用感を広告内で体感してもらうため、エンゲージメント率、利用継続率の向上が見込める。

画像:Markezin

インフルエンサーマーケティングとは違い、こちらは日本ではまだあまり普及していませんが、アメリカでは大きな注目を集めている広告形態です。
従来のバナー広告はただユーザーの画面上に表示されるだけで、ユーザーはほとんど興味を惹かれず、むしろ邪魔なものとして嫌悪感を抱くことも多いものでした。

ゲーム型広告の何が従来のバナー広告と比べて優れているのかというと、、広告の内容自体には興味がなくとも、簡単なゲームとして遊ぶことができるため、ユーザーの目を惹きやすくなることです。
ユーザーがゲームを遊んでくれれば、広告の内容についてもより強く伝えることができるようになりますし、もし広告の内容に興味を持ってくれなくても、ユーザーの意識には、ゲームを遊んだという感覚が残るため、嫌悪感ではなく満足感を与えることができます。
広告として興味を惹きやすく、かつ嫌悪感を抱かせにくいという点で、ゲーム型広告はバナー広告よりも優れた広告形態として新たなトレンドになっているのです。

3. 動画マーケティング(タテ型動画広告)

海外のWeb広告・マーケティングのトレンドの3つ目は、動画マーケティングです。
特にタテ型動画広告と呼ばれるものが、注目を集めるようになってきています。

動画広告は見た人に強烈なインパクトを残す。中でも縦型動画広告はユーザーの視線全体をカバーし、非常に強い没入感やブランディング効果が期待できる。

画像:ムービータイムズ

今までにも、動画広告というのはWeb広告のひとつとしてよく使われており、YouTubeなどの動画サイトで差し込まれる動画はもちろん、Webサイトに埋め込まれて自動再生される動画広告なんかも存在しています。

今回解説する「タテ型動画広告」は、スマートフォンを利用するユーザーに特化した形の動画広告です。
従来、動画広告といえば横長の形で作られるのが普通でした。これはパソコンで閲覧しているユーザーや、スマートフォンを横に持って動画を見ているユーザーに対して見やすい形だったからです。
しかし最近では、パソコンよりもスマートフォンの利用ユーザーが圧倒的に多くなり、かつスマートフォンで動画を見る際にもスマートフォンを縦に持ったままで動画を見るユーザーが増えてきました。
スマートフォンを縦に持った状態では、横長の動画広告が画面に占める面積の割合はとても小さく、ユーザーが動画を見てくれたとしても、大きな印象を残すことはできません。

そこで、タテ型動画広告が登場したのです。
縦に持ったスマートフォンの画面の形に合わせ、縦長の動画広告を配信する。これがタテ型動画広告というごくシンプルで新しい動画広告で、動画の形を横長から縦長に変えるだけでスマートフォンの画面で大きく表示させることができ、ユーザーに強いインパクトを与えることができるようになります。

このタテ型動画広告が特に威力を発揮するのが、Instagramに動画広告を出稿する場合です。
Instagram広告は、通常のユーザーの投稿になじむように表示されるフィード型広告と、「ストーリーズ」の短い動画の中に動画広告を挟む形で表示されるストーリーズ型広告の2種類があります。
このストーリーズ型広告で、タテ型動画広告を配信するとユーザーは普段フォローしている他のユーザーが投稿したストーリーズを見るのと同じ感覚で、画面いっぱいに表示されたタテ型動画広告を目にすることになります。
これにより、タテ型動画広告というインパクトの大きい広告を違和感なくユーザーに見せることが可能になり、かつその動画の中にCall to Action(ユーザーに次の行動を促す表示)を自然に溶け込ませることができれば、この広告は絶大な威力を発揮します。
Instagramへのタテ型動画広告の配信は日本国内でもWebマーケティングに強い一部の企業では既に取り入れられている手法です。Instagram広告を利用している、あるいは利用を検討しているという方はぜひこのタテ型動画広告を活用してみてください。

今知っておきたい海外のWeb広告トレンド|マーケティングの最前線まとめ

これから日本国内で流行する可能性が高い、海外でのWeb広告トレンドを3つ紹介してきました。
今回紹介したWeb広告手法はどれも、既に海外で高い効果を発揮している強力な広告手法で、日本国内でも徐々に注目を集めています。
Web広告によって、競合に差をつけたい……そんな風に考えているマーケティング担当者の方は、今回ご紹介した手法を使って、海外のトレンドを先取りしてしまいましょう。
ユーザーにとって目新しいと感じられれば、それだけインパクトも大きいですので、取り入れるのは早ければ早いほど効果的です。
ぜひ活用してみてください。