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2018年、BtoCマーケティングで最も注目を集めた手法は「インフルエンサーマーケティング」でしょう。
SNSが生活の一部に浸透し、消費行動に影響を与えるようになった今、SNSマーケティング、中でもインフルエンサーの活用は大きな効果を持つようになりました。
とはいえ、インフルエンサー・マーケティングをどのように始めたらいいのかわからないというマーケティング担当者も多いと思います。
そこで今回は、インフルエンサー・マーケティングを仲介するサービスと、活用の注意点について、まとめてみました。
インフルエンサーマーケティングとは
年末、Grabでは【2018年Webマーケティング総振り返り】アクセス数から振り返る注目とトレンドという記事の中で、2018年の記事のアクセスランキングを発表しました。
その結果、2記事しか作成していないインフルエンサー・マーケティングに関する記事が、2つともトップ10にランクインしました。
インフルエンサー・マーケティングの重要性は理解しているつもりでしたが、この結果を見て弊社でも再認識させられました。
ランクインした記事はこちら
第4位|最新のマーケティング手法!「インフルエンサー・マーケティング」の始め方
第5位|【IGTV】インフルエンサー・マーケティングを進化させるインスタグラム新機能とは?
「インフルエンサー(influencer)」とは、他人や社会に影響を与える人を指す言葉です。
インフルエンサーには多くのフォロワーがついており、彼らがSNSで投稿することにより、宣伝や拡散の効果がうまれます。
企業はインフルエンサーを通すことで、製品やサービスの知名度を高め、売り上げを伸ばすことができます。
企業主体のメッセージではなく、同じ消費者としての立場から製品やサービスについての体験談や口コミを発信してもらうことで、従来の広告手法よりもレスポンス、ブランディングともにいい結果が期待できます。
「企業と消費者をつなぐ・良好な関係づくり」がインフルエンサーに求められる役割で、その取り組みをインフルエンサー・マーケティングといいます。
すでに述べたように、企業にとってインフルエンサーの重要性はますます高まってきています。
それでは、2019年に注目のインフルエンサー・マーケティングサービスを7つ見てみましょう。
iCON Suite
iCON Suite は、15,000人を超えるインフルエンサーから年齢、性別、興味、関心の情報をもとに検索し、自社とマッチするインフルエンサーを探すことができます。
また、各インフルエンサーに対して、フォロワーの男女比と年齢分布、投稿画像やハッシュタグのカテゴリ、エンゲージメント数などの影響力が事前に確認できます。
インフルエンサーごとの成果を数値分析できるため、評価や改善を可視化し、改善につなげることができます。
依頼する際は有料ですが、無料でインフルエンサーを探したり、フォロワーのデモクラを調べたりすることができます。
ターゲットにあったインフルエンサーを選定し、効果的なメディアプランニングを行いましょう。
LMND
LMNDは、YouTuber事務所として有名なUUUMが提供するサービスです。
インフルエンサーの選定~分析~コンテンツ管理など、一つの自動ツールで簡単に実施できます。
また、インフルエンサーの検索や分析に加えて、次のような機能があります。
- フェイクアカウント予測…フォロワーの購入などの不正なアクションを行っているインフルエンサーをインテリジェント機能が検知しマーケターに対して通知
- インプレッション予測…アサインしたいインフルエンサーの露出量をインテリジェント機能により予測しマーケターの管理画面上に表示
- ステルスマーケティング防止…マーケター、クリエイター、lmndの3方向からステルスマーケティングを防止する機能を実装
- 写真コンテンツ制作…インフルエンサーに写真コンテンツの制作を依頼することができ、写真コンテンツは、書籍化して出版したり、店内POPとして掲載可能
総合的にサポートしてくれるため、初めてのインフルエンサー・マーケティングでも安心して利用できます。
3MIUTE
3MIUTEは、ファッション動画マガジン「MINE」を運用する3MIUTEが提供するサービスです。
大手日用品メーカー、コスメ企業をはじめ、500件以上のインフルエンサー・マーケティングの実績があります。
ファッション業界、ブランディング戦略に強く、動画制作本数2,500本以上の実績ノウハウを生かし、ブランドの本質的な課題解決を支援しています。
オリジナル動画コンテンツの企画から、制作及び配信までをワンストップで対応可能です。
ファッションやコスメ製品で、動画制作も含めた広告配信を検討されている方に、おすすめのサービスです。
ロリポップ
運営元のCandeeはインフルエンサーが配信するライブ配信ECアプリ「Live Shop!」の運営や、ライブ配信を活用したマーケティング支援も行っている企業です。
Lollypop(ロリポップ)は女性のインスタグラマーに特化したインフルエンサーマーケティングサービスで、女性向けのファッション、ビューティ、ライフスタイルなどのジャンルに強いのが特徴です。
ファッション、ビューティ関連のインフルエンサーが多数在籍しており、キャスティングやメディアプランニングからサポートしてくれます。
TAGPIC
インフルエンサー・マーケティングが注目を集めるのは、日本だけではありません。
タグピク社は、日本と東南アジアで最大規模となる約3,600名のインフルエンサーを束ねるブランディング・エージェンシー会社です。
アジア圏でリーチ可能な延べ総フォロワー数は、現在7.9憶人を突破しており、インフルエンサーのキャスティング、SNSのブランディング・コンサルティング、ブランド動画の制作・配信サービスまでを提供しています。
アジア全域に沢山のインフルエンサーをネットワークしていることが特徴で、アジア向けにプロモーションを検討している企業におすすめのサービスです。
Adgenic
Adgenicでは「インフルエンサーによる投稿」と「投稿写真のバナークリエイティブ制作」がパッケージになっています。
写真の二次利用に関しては、オプション扱いで別料金となるサービスが多い中、Adgenicでは最初から含まれたパッケージになっているようです。
インフルエンサーの選定から、二次利用を想定したクリエイティブ制作まで、まとめて依頼したい企業におすすめです。
find-model
https://find-model.jp/influencer/?id=firstview
述べリーチ数3000万人を超えるインフルエンサープラットフォームです。
1000人を超えるインフルエンサーと直接のやり取りをしているため、中間マージンを極力排除した低コスト高クオリティの提案が可能です。
事前相談が必要ですが、インフルエンサーの投稿写真を二次利用することも可能です。
インフルエンサー・マーケティングの注意点
実際に導入するにあたって、今回紹介したもの以外にも様々なサービスを比較しながら、何がいいのか色々迷われると思います。
サービスによって料金や機能の違いなどはありますが、インフルエンサー・マーケティングで重要なことは、「どのサービスを使うか」ではなく、「どのようなインフルエンサーに何を投稿してもらうか」です。
そこで、最後にインフルエンサーの選定と依頼に関しての注意点をまとめました。
注意点:自社製品との相性
まず、インフルエンサーを選定する際は、プロモーションを行う製品と、インフルエンサーの属性がマッチしているかを確認しましょう。
消費者に対して、より身近な存在であるインフルエンサーほど、リアルな体験(口コミ)として、消費者の共感を得やすく、プロモーション効果も期待できます。
例えば、女性ファッション系で有名なインフルエンサーが急に住宅リフォームの投稿をしたら明らかに不自然です。
こうした場合、効果が出ないことはもちろん、依頼したインフルエンサー自身の影響力にも悪影響を与えてしまいます。
依頼したいインフルエンサーが、普段どのような写真や動画を投稿しているのかを事前に把握しておくことが大切です。
注意点:フォロワーの属性
「インフルエンサーの属性」と「フォロワーの属性」は、同じではない可能性があります。
例えば、インフルエンサーは20代前半の女性だが、フォロワーの8割は男性というケースがあります。
この場合、20代前半の女性向けにプロモーションしたつもりが、実際に広告を見るのは男性ばかりになるというミスマッチが発生します。
インフルエンサーの属性ではなく、そのインフルエンサーが誰に影響力があるのか、つまりフォロワーの属性を重視しましょう。
注意点:フォロワー数といいね数にとらわれない
海外では、フォロワーやいいねの数だけを売買するようなサービスもあります。
そのようなサービスで集めたフォロワーは、数が多くても中身がないフォロワーの可能性もあり、プロモーションを行っても反響にはつながりません。
フォロワーが多いだけ、いいねが多いだけで、優れたインフルエンサーとは限りません。質を見極めることが、成否を分けるといってもいいでしょう。
注意点:NG項目の明確化
インフルエンサーには事前に、投稿する写真や動画に対しての注意点、NG項目を正確につたえましょう。これは、製品の間違った情報や悪い印象が消費者に伝わるのを防ぐためにとても重要な事です。
過度にサービスをよく見せて、一時的な効果は出たもののその後のクレーム対応に追われる、というケースも少なくありません。
また、投稿する際に「#PR」等のハッシュタグをつけてもらい、ステルスマーケティングでは無い事をアピールする方法もあります。広告あることを明示して、消費者に誤解をあたえない事でブランド価値を守ります。
まとめ
今回は、注目度が高まるインフルエンサー・マーケティングについて、オススメのサービスを紹介しました。
インフルエンサー・マーケティングは注目されていますが、ステルスマーケティングでブランド棄損に繋がったり、一般人(多くのインフルエンサーは一般人です)との契約でトラブルが起こったり、課題が多いことも確かです。
インフルエンサーマーケティングサービスの中には、今回紹介した注意点をサポートしてくれるものもあります。
これらをふまえ、御社の製品にマッチするインフルエンサーマーケティングサービスを探しましょう。