【メディア向け】おすすめWeb広告手法4選

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コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない状況が続いており、働き方への影響も広がっています。東京都が2021年1月に発表した「テレワーク導入調査結果」によると、2021年1月のテレワーク導入率は約60%と、半数以上の企業がテレワークを実施していることがわかります。働く環境の変化に伴い、営業活動のオンライン化が今まで以上に進み、BtoB、BtoCに関わらず、今後はWebメディアの重要性がより高まると推測できます。

現在はキュレーションアプリやSNSが普及しており、メディアが集客する方法は増えましたが、競合が増え、アルゴリズムが進歩したことで、SEO対策の難易度も上がりました。ユーザーが情報収集する方法も多様化したため、SEO対策だけでは充分に集客できない可能性があります。

今回はオウンドメディアを始めとするメディアが、SEO対策やSNSだけではないもう一つの集客戦略として使えるWeb広告手法を紹介します

メディアのWeb広告が目指すもの

Web広告には必ず目的があり、それを評価するための指標が存在します。

見込み顧客からの問い合わせを狙うのであれば、いちばん重要な指標は問い合わせ数(コンバージョン数)です。

▼代表的な指標と計算式
○コンバージョン数(CV)  = クリック数(CL)×コンバージョン率(CVR)
○コンバージョン単価(CPA)= クリック単価(CPC)÷コンバージョン率(CVR)

▼例:クリック数1万回、クリック単価100円、コンバージョン率1%
○コンバージョン数  = 1万回 × 1% → 100件
○コンバージョン単価 = 100円 ÷ 1% → 1万円

Web広告ではいかにクリック数を増やし、クリック単価を下げ、コンバージョン率を高められるかが求められます。目的や評価指標を基準に、Web広告手法や運用方針を決定してください。

では、メディアでWeb広告を活用する場合はどうでしょうか。
多くのメディアはその場で問い合わせ、コンバージョンしてもらうことを目的としていません。

価値(情報)を提供し、潜在的な見込み顧客との関係構築を行い、課題が明確化されたときに、自社のサービスを選んでもらう。多くのオウンドメディアにはこうした役割があります。

つまり、メディアのWeb広告が目指すものはコンバージョンではありません。

何を目指すのかはメディアによって様々です。立ち上げ初期であれば、とにかくアクセス数を増やすことが重要でしょうし、アクセス数は多くてもリピート率が低いという課題があるかもしれません。
メディアにより目的が異なるため一概には言えませんが、一般的なメディアがWeb広告で目指す4つの指標を紹介します。

1.アクセス数(クリック数)の最大化
立ち上げ初期では特に「とにかくメディアの存在を知ってもらう」ことが重要です。

2.ページ滞在時間、ページビュー数の増加
広告からアクセスした記事を熟読してもらうことはもちろん、メディア内の全コンテンツに対するファン獲得を目指してください。

3.リピート率の改善
見込み顧客との関係を築き、深めていくには質の高い情報を届け続けることが重要です。

4.アクション数の最大化
最終的な目標は問い合わせや購入かもしれませんが、メディアではその前段階のアクションを重視する場合もあります。例えば、無料PDF資料のダウンロード、SNSシェア、保存、コメントなどです。

メディアで広告を活用する際はこの4つのどれか、もしくは複数を目指します。Web広告の手法を検討する前に「一体何のためにWeb広告を使うのか?」を考えてみてください。

おすすめWeb広告手法4選

ディスプレイ広告

アクセス数の増加を目的とした場合、ディスプレイ広告は効果的な選択肢です。主なものとしてはGoogleディスプレイ広告(GDN)とYahoo!広告 ディスプレイ広告(YDA)があります。特にYDAでは、国内最大級のWebメディア「Yahoo!ニュース」を始めとするYahooのメディア枠に出稿できることが、オウンドメディアにとって大きな魅力です。

ディスプレイ広告は他の手法と比べてクリック単価を抑えやすく、認知拡大の目的で活用されることが多いですが、精度の高いターゲティング・リマーケティング、そして自動最適化や自由度の高いクリエイティブ形式によって、活用の幅はどんどん広がっています。そのためディスプレイ広告は、上で紹介した4つの指標、全てにおいて活躍してくれる広告手法です。

例えばアクセス数を集めたい初期フェーズであれば、クリック数の最大化を目標にディスプレイ広告を運用することができます。メディアの立ち上げ初期には、SEO対策やプレスリリースなどに力を注ぐ方がほとんどです。しかし立ち上げ初期のメディアがSEO流入を増やすことは難しく、並行してディスプレイ広告を活用した方が効果的にアクセスを集められるでしょう。
そうして獲得したユーザーをリマーケティングしたり、ターゲティングを絞り精度を高めることで、ページ滞在時間やページビュー、リピート率の向上に役立てることができるようになります。

Web純広告

Web広告には、ターゲティングや入札などを広告主が調整する「運用型広告」と、特定の枠を特定の期間(表示回数等の場合もある)、特定の価格で出稿する「純広告」があります。

Web広告の魅力は豊富なターゲティングや入札、クリエイティブを目的に合わせて柔軟に調整し、広告効果の最適化を目指せる点にあります。
そのため、Webでの純広告はあまり主流ではありませんが、メディア集客では検討してもよいでしょう。

純広告の出稿先は、すでに集客力とブランド力をもったWebメディアです。例えば、ビジネス系の純広告であれば日本経済新聞のWeb版などがあります。
純広告では、こうした集客力とブランド力を一部”借りる”ことができるイメージです。そのためターゲット層やテイストがマッチする場合は、自社メディアの集客を一気に増やせる可能性があります。

また同様に、記事メディアに掲載される記事広告(タイアップ広告)やメール広告も効果的です。

SNS広告

SNSはメディアの集客軸としてあげられ、公式SNSとして運営する場合が多いと思います。しかしオーガニック投稿だけでフォロワーを獲得し、メディアへのアクセスを増やすことは簡単ではありません。
オーガニック投稿と合わせて活用したいのが、SNS広告です。

Twitter広告には気軽に出稿できる「クイックプロモート」という方法があります。
これは通常の投稿をTwitterアプリから広告として出稿するもので、打ち出したい記事の投稿や反応が良かった投稿に対して利用すると効果的です。

Instagramにも同様の機能があります。SNS広告は人気の広告手法ですが、コンバージョンを獲得するにはかなりの工夫、運用技術が求められます。しかしメディアの集客であれば、アプリからすぐに出稿できる広告機能を活用し、簡単に行うことができます。

YouTube広告

YouTubeは世界最大のメディアであり、全世界で20億人、日本でも6,500万人の月間アクティブユーザーがいます。娯楽から学習、課題解決まで、あらゆる目的で活用されており、最近ではオウンドメディアと合わせてYouTubeチャンネルを運営するケースも珍しくありません。YouTubeのリーチ力は検索と比べても遜色ないため、うまく活用すればSEO対策以上の効果が期待できます。

しかしYouTube利用者数とともに、動画投稿数も伸びています。SEO対策やSNS運用と同じく、YouTubeチャンネルの運用で成果を得る難易度はどんどん上がっているのです。

そこで活用したいのがYouTube広告です。YouTube広告はディスプレイ広告やDSP広告のようにアクセスを集めることに向いている手法ではありません。これらの手法と比較してクリック単価が高くなりやすいからです。
しかし広告動画でメディアのメッセージ、コンテンツを伝えることができるため、ユーザーとの関係性を深め、メディアのファンになってもらう上では非常に有効な手法です。

立ち上げ初期、まだとにかくアクセスを集めたいという段階ではおすすめしませんが、ある程度アクセスを獲得できるようになれば、リマーケティングなど精度の高いターゲティングを使い、ユーザーとの関係構築、ファン化に活用してみてください。

YouTube広告

【メディア向け】おすすめWeb広告手法4選 まとめ

今回は、オウンドメディアを始めとするメディアの集客に活用できるWeb広告手法を4つ紹介しました。
オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティング、リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)の重要性はますます高まっています。特に昨年からのコロナ禍においては、オンラインで顧客獲得ができるかどうかが企業の明暗を左右しました。自社メディアを使った集客の必要性を痛感した方も多いのではないでしょうか。

そして必要性が増したということは、競争が激しくなり成果を出す難易度が上がっていると推測できます。以前はSEO対策をしっかり行い、SNSの公式アカウントに投稿していれば、ある程度効果を見込むことができました。
今ではSEO対策も難易度が上がり、プロに頼む場合のコストも上がっています。SNSをマメに更新していても、フォロワー数が伸びていないメディアの公式アカウントも数多く存在します。

今回紹介した4つのWeb広告手法は、そういった状況でもメディアが集客を行い、見込み顧客との関係性を築くために活用できるものです。
Web広告の良い点は、SEO対策などと違い、やれば必ず何かしらの成果が出ることです。SEO対策は数十万円かけて行っても成果が出るかどうかはわかりません。SNS運営も手間をかけて投稿した内容が、集客につながるかどうかはわかりません。

Web広告なら、やれば必ず、かけた費用と手間に応じた成果を得られます。メディアの集客に課題を感じているなら、ぜひ今回紹介したWeb広告手法を試してみてください。