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以前、Webサイトコンセプトメイキングの手法とフローという記事で、Webサイトの運営や制作、リニューアルにおいて、コンセプトメイキングがいかに重要かと、その基本的な手法を紹介しました。
今回はより踏み込んで、実際にあるサイトの種類ごとに、基本的な役割と、求められるコンセプトやその考え方を紹介していこうと思います。
あなたが今、または今後かかわっていくWebサイトも、これから紹介するもののいずれかに属していると思います。コンセプトメイキングに手間取っているなら、ぜひこれから紹介する実例を参考にしてみてください。
コーポレートサイト
画像:FUJITSU
コーポレートサイトとは、一般的に企業の「オフィシャルサイト」と呼ばれ、企業のプロモーション活動の中で高い重要性があります。
以前は、コーポレートサイトの中ですべての商品やサービスの情報、会社案内や事業紹介などを行っていました。しかし、Webサイトを通じてユーザーに伝える情報が多くなり、それぞれのターゲット層ごとに、「求人サイト」「サービスサイト」「オフィシャルサイト」などを分離して展開されるケースが増えています。
古いコーポレートサイトでは、企業の会社案内パンフレットをそのままWebサイトに載せたようなものがありましたが、Webが企業のプロモーション活動の中で重要性が増したことで、より多くのものを求められるようになりました。
デザインやテキスト、動きの一つ一つがその企業のブランディングや価値に直結します。上場企業であれば、IR(インベスター・リレーションズ)情報を提供するなど、コンセプトメイキングが明確でないと、企業価値に大きな損失が生じる可能性があります。
ここでは、コーポレートサイトを訪れるターゲットユーザーの目的を考え、コンセプトメイキングにあたっての考え方を見ていきたいと思います。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 顧客や取引先、見込み客が業務内容や企業情報知るために訪問する。
- 学生や転職者がリクルート情報を求めて訪問する。
- 投資家が株式投資の判断材料となる自社のIR情報を求めて訪問する。
コンセプトメイキングの考え方
- ターゲットユーザー(取引先企業、休職者、投資家、見込み客など)によってWebサイトの利用目的が大きく異なるため、適切なコンテンツへの案内が重要である。
- コーポレートサイトは企業の顔として、ブランドイメージを具体化する媒体である。クオリティの高いデザインが求められるため、コンセプトメイキングの段階で企業イメージとデザインコンセプトを明確化することが重要である。
- 幅広い一般消費者向けの商品を提供する場合、障がいを持ったユーザーや高齢者の利用も想定したアクセシビリティ対応も考慮する必要がある。企業向け商品を提供している場合、ターゲット企業の社員や年齢層に合ったデザインやサイト構成、コンテンツを提供する必要がある。コンセプトメイキングの段階で、どのような属性のユーザーが対象になるのかを明確化することが重要である。
官公庁・地方自治体のサイト
画像:総務省
官公庁(国会関連機関、行政機関など、民間企業ではない団体のこと)でも、Webサイトの活用が活発になっています。
2001年のe-Japan戦略、2003年のe-Japan戦略IIに続くIT戦略として、2006年1月にはIT新改革戦略が発表されました。また、年々投票率が低下している背景もあり、財務省は2019年度にインターネット投票の実証実験を開始します。現状は海外に住む日本人という限定された対象ですが、20年度以降は公職選挙法改正を目指しており、セキュリティ面、災害リスクなどの課題整理が進んでいます。
こうした政治的な後押しもあり、官公庁のサイトには、単に“正確な情報がのっている”というレベルから、投票や手続きなど、“必要な機能が使いやすい形で備わっている”というレベルに変わってきています。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 国民・住民が利便性・満足度向上のため、各行政サービスの情報を得る。
- 国民・企業・団体が業務内容の紹介や各種行政・研究機関の活動報告や資料などの情報公開を行う。
- 関連職員が、行政運営の効率化のためにWebサイトを活用する
コンセプトメイキングの考え方
- Webサイトが実際に行政サービスを提供する窓口として機能するため、公共サービスを利用するすべての人に取って使いやすく、わかりやすい必要がある。特に障がい者、高齢者のユーザーの利用を想定したWebサイトのアクセシビリティ確保が重要である。行政において、アクセシビリティは当然という認識があるため、コンセプトメイキングの段階で対応方針を決めておく必要がある。
- 官公庁のWebサイト制作プロジェクトは、規模が大きく、高いセキュリティ性や情報の正確性が求められるため、大手システム会社などが必要なハードウェア、ソフトウェアを開発・設計しており、簡単に変更できないことが多い。そのため、リニューアルや運営の関係者は、コンセプトメイキングの段階でこうしたハードウェア、ソフトウェアの制限を認識しておく必要がある。
- 常に最新で正確な情報を提示する必要がある官公庁のWebサイトでは、頻繁な更新を容易に行える必要がある。また、官公庁のような大規模団体の場合、リニューアルが企画されてから実際に現行サイトと切り替えるまでに数年かかるケースがあり、将来のトレンドや必要な機能を考えたうえで、ヒアリングに臨む必要がある。
金融系サイト
画像:三菱UFJ銀行
金融業界は、ITの進歩の影響を受けやすい業界です。主要な金融系Webサイトには、Webサイトから引き落としや入金などの各種手続きを行うインターネットバンキング、株取引、FXといった金融商品の取引を行うネットトレードがあります。また、口座開設などの各種手続きもインターネットから可能になりました。
このことから、銀行機能の多くをインターネット経由で提供することが、日常生活で当たり前になりました。
しかし、インターネットという開かれた環境で、お金のやり取りを行うことは、大きなリスクもはらんでおり、ワンタイムパスワード、2重認証などの手段に加え、ウィルス・なりすまし対策など、最新のセキュリティが求められます。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 口座未開設者が、自身の銀行口座を開設するために適切な情報を取得し、必要な手続きを行う。
- 口座開設者が、自身の口座に対して各種取引をインターネット上で行う。
- 口座開設者が、商品・サービスの紹介を経てあらたな金融サービスを享受したりする。
コンセプトメイキングの考え方
- 口座開設者と口座未開設者の利用目的の違いより、必要な情報や機能が大きく異なる。コンセプトメイキングでは、ターゲットユーザーごとに必要な情報を提供し、利用目的によって必要なサービス機能やコンテンツを整理する。また、そのWebサイトが達成すべき目的によって、各ターゲットユーザーの目的や必要機能の優先順位を明確化し、実際の制作を進める。
- 金融取引では高度なセキュリティや操作ミスを防ぐUI(ユーザーインターフェース)が求められる。基盤となる仕組みは金融系システムを専門的に扱う大手システム会社が請け負うことが多い。こうした外部企業とのコミュニケーション、機能やセキュリティと利便性やデザインとの兼ね合いなどを考慮したコンセプトメイキングを行う。
- 金融商品は非常に幅広く、必要な機能や情報、会話で出てくる専門用語も非常に多い。そのため、円滑なコミュニケーションには、プロジェクトメンバーがある程度金融サービスについての事前知識を得る事前準備が望まれる。
- 金融商品は高年齢層の顧客がターゲットとして設定される傾向にあるが、ITの進歩とともに全年齢が対象に変わってきている。また、商品の性格上、安心感や信頼性のあるデザインが求められる。デザインコンセプトでは、トレンドよりも商品性質やターゲット性質の理解が重要である。
ポータルサイト
画像:Yahoo!
ポータルサイトとは、「ポータル=玄関」が意味する通り、インターネットを利用する玄関口として利用されるWebサイトです。そのため、基本的なコンセプトは「いかに多くのユーザーを集めるか」になります。
もともとはYahoo!Japanのように検索サービスを核として、様々なWebサイトへ移動できる手段を提供することが中心でした。しかし現在は、ユーザーニーズの多様化に伴い、ニュースサイトやショッピングサイトなどを併せ持つ強大な複合サイトになっています。
ポータルサイトの代表例には、検索を中心にオークションサービス、転記サービスまでを提供するYahoo!Japan、同じく検索を中心にしているGoo、ニュースメディアとして影響力を持っているライブドアなどがあります。
そのほか、ネットワークプロバイダとしての地位を活かし、各種サービス、ニュース、引っ越し、番組表などを提供するSo-netなどがあります。
いずれも非常に多くのユーザーが利用しており、関連サービスからの直接収益以外に、広告収益によって成り立っています。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- すべてのインターネット利用者がターゲットユーザーであり、幅広い年齢層、属性のユーザーがそれぞれの目的でサービス/コンテンツを利用する。
- 会員登録機能を設け、ユーザーごとに最適化されたサービスを提供し、リピート利用を促す。
コンセプトメイキングの考え方
- ポータルサイトの運営、リニューアルでは、全体を1つの企画で運営したりリニューアルすることは少なく、個々のサービスごとに異なる運営体系、リニューアル目的を持つことが多い。それぞれのサービスのポジショニングを明確化し、個別サービスとしての価値を高めると同時に、ポータルサイト全体の統一感を保つコンセプトが求められる。
- Webサイトの利用者数がそのサイトの評価指標として用いられるため、集客数の目標数値を明確化するとともに、目標達成のためのマーケティング施策、コンテンツ施策をコンセプトに反映する
- ポータルサイトは情報量が多く、また更新頻度が非常に多い。そのため、保守性・運用性を考慮した機能やサイト構造を持たせる必要がある。
メーカー・ブランド系サイト
画像:TOYOTA
一般消費者向けに商品を提供しているメーカー企業、ブランドでは、販売促進を目的としたプロモーション活動のためにWebサイトを活用しています。
こうしたWebサイトでは、ECのようにショッピング機能は必要ないかもしれません。例えば、自動車メーカーサイトであれば、その自動車の情報は豊富に乗っていますが、Web上で購入する手段はありません。これは、ユーザーの目的が比較検討という購入の前段階であるためです。その代わりにこうしたWebサイトでは、詳細情報を問い合わせる機能や、最寄りのディーラーを検索したりする機能が用意されています。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 比較検討中の見込み客に、的確な情報を提供し購買意欲を高める。
- 見込み顧客により魅力的な商品イメージを訴求し、購買意欲を高める。
- Webサイトの解析によりユーザーの行動を把握し、ユーザーのニーズを調査したり、Webサイトの改善を行う。
コンセプトメイキングの考え方
- 紹介する商品を購入検討するユーザーがそのWebサイトのターゲット層になるため、商品特性やブランドイメージを理解し、コンセプトへ反映することが重要である。
- メーカーで商品ブランドのイメージが固まっているため、その意図をくみ取ったデザインコンセプトをたてるとともに、ユーザーニーズの把握、ディーラーや販売店からの意見も取り入れる。
- 商品認知を高めるためのプロモーション活動が行われることを前提に、各種広告知識を持ち、計測できる形でコンバージョンポイントを設けるなど、広告成果を最大化・評価するための構造を取る。
ECサイト
画像:Amazon
Amazonや楽天に代表されるECサイトも、小売業界で活用が進むWeb活用形態の一つです。今ではほとんどの小売業者、流通業者、メーカーは、規模に関わらずECサイトを通じて、インターネット上で購入できるオンラインショッピングを展開しています。
オンラインショッピングは、販売側からすると店舗運営や在庫管理などのコストが削減され、ユーザーは自宅にいながら豊富な品ぞろえからショッピングを楽しむことができるため、市場が急速にシフトしています。
ECサイトには、Amazonや楽天のように多数の店舗が出店するショッピングモール型、自社サイトの中にショッピング機能を搭載するASP型などがあります。
いずれにせよ、通常の店舗よりも低コストで運営・集客を行うことができ、配送や決済も充実しているなど、小売り事業に大きな影響を与えているWebサイトです。
また、EC業界は進歩が速く、2019年 注目のECトレンド4選で紹介しているように、スマートスピーカーなどを活用したボイスコマース等の展開が期待されています。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 顧客に対してWebサイトやEメールで情報を提供し、購買機会を提供する。
- 店舗と比較して多くの商品を展開し、配送や決済などインターネットならではの利便性を提供する。
- 様々なECサイトを利用しているユーザーに対して、他のECサイトとは異なるオリジナリティを訴求する。
コンセプトメイキングの考え方
- ECサイトとしてオリジナリティを訴求するデザインイメージとともに、販売する商品テイストに合わせたデザインコンセプトを設定する。また、競合サイトとの差別化も重要なポイントとなるため、コンセプトメイキングの段階で具体的な表現の方向性やベンチマークを設定する。
- 豊富な商品数、検索性、商品比較や口コミ、豊富な決済手段など、店舗での販売と異なるインターネットならではの利便性を提供する。
- 購買プロセスをスムーズに進行できる工夫が重要である。ショッピングカート機能、決済機能、レコメンド機能、お気に入り機能、会員登録機能などが求められる。
- ユーザーが迷わずに購入できる、安心して購入できるように、直感的なインターフェース設計とデザインコンセプトに加え、セキュリティへの配慮を行う。
メディア系サイト
画像:サイボウズ式
オウンドメディアに代表されるように、企業がユーザーに情報提供を与えるマーケティング手法は注目を集めています。オウンドメディアでは、ユーザーに適切な情報を与え、リテラシー確保やニーズの喚起を行い、最終的に自社サービスの利用を訴求し、サービスの継続率や利用率の維持向上を狙った手法です。
また、ユーザーの情報意欲が高まるにつれ、広告収益ではなくサブスクリプションモデルで収益を上げるメディアサイトが登場するなど、Webからアプリへと市場が移る中でも進歩が速い形態です。
具体的には、転職媒体や飲食媒体のように掲載費で収益化するタイプ、圧倒的なアクセス数で広告収益により運営されているタイプ、見込み顧客や顧客への情報提供で直接収益化しないタイプなどがあり、それぞれ求められるコンセプトが異なります。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 顧客・見込み顧客が訪問し、サービスや商品の購入を比較検討するための情報を提供する。
- リアル店舗や他のWebサイトを介さずにメディアサイト上で各手続きを完結させ、顧客へ利便性を提供する。
- 商品・サービスの利用者へ追加情報を提供し、販売機会を獲得する。
コンセプトメイキングの考え方
- 現在、メディアサイトは乱立している状態であるため、提供する情報の差別化が非常に重要な要素となる。他社のメディアサイトと比較されることを前提に、自社メディアサイトのメリットを明確に打ち出せるコンセプトが求められる。
- 旅行や就職、不動産、または自社サービスの関連情報など、取り扱うテーマによって異なる目的、異なるユーザーが利用するため、提供するコンテンツへの基礎知識を持ったうえでのコンセプトメイキングが求められる。
- 大量の情報を提供するため、検索機能やカテゴリ分けなど、ユーザーが目的のコンテンツに到達しやすいUIが求められる。
- 常に更新され、情報量が増していくため、更新性や将来的な拡張性を考慮したコンセプトを設定する。
ユーザー生成コンテンツメディア(CGM)
画像:Yahoo!知恵袋
CGM(Consumer Generated Media=消費者生成メディア)とは、ユーザーが投じたコンテンツによって形成されるメディアを指します。アメブロのように、個人がブログを開設し、情報発信を行うブログサイトや、Yahoo!知恵袋のように、ユーザーが質問を投稿し別のユーザーが回答する形式のものもあります。TwitterやInstagramのようなユーザー投稿で形成されるSNSもCGMの一種といえるでしょう。
口コミやSNSなど、ユーザー自身が生み出した情報が事業に与える影響は大きくなっています。SNS時代の顧客行動プロセスとして提唱されたSIPSには、Identify(確認する)というステップがあります。ここで最も影響するのが口コミやSNSなどの、いわゆる「お客様の声」です。
CGMが増加するにつれ、企業がコントロールできない範囲で、ブランドイメージや商品情報が広がるケースも少なくありません。CGMサイトでは、ユーザーのリアルな声を反映させることはもちろん、フェイクニュースなどの対策も重要になってきます。
CGMはあくまでも消費者が生成するメディアですが、企業のSNS活用やブログ活用が活発になるなど、企業側が主体となってCGMを生み出す例も増えています。
ここで紹介するCGMのコンセプトメイキングとは、SNSや口コミサイトなどを提供するのではなく、そうした場を企業が利用する(Twitterで企業のオフィシャルアカウントを開設・運営するなど)場合に対して考えてみたいと思います。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 商品・サービスの利用者がその利用体験を公開する場になる。
- 特定のテーマについて、ユーザー同士が役立つ情報を交換するためのコミュニケーションをとる場になる。
- 商品・サービスの利用者に対して、企業側が積極的にコミュニケーションを試みる場になる。
- 消費者の生の声を収集・分析することで、トレンドを把握し自社製品の開発・販促活動に活用する。
コンセプトメイキングの考え方
- 企業のブランドイメージ、キャラクターを明確化するとともに、利用するCGMによって適切なトンマナを意識する必要がある。
- 多数のユーザーが利用するCGMにおいては、自社のターゲット層を明確化し、そのニーズを具体化する。そしてそのニーズに叶ったコンテンツを提供する必要がある。
- ユーザー参加型となるため、非認知層、見込み客、顧客、ロイヤルカスタマーなど、顧客レベルによって適切な情報配信を行う。
- テキストマイニングツールなどを活用し、顧客の生の声、潜在ニーズを収集・分析することもCGM活用の重要な目的であるため、コンセプトメイキングの段階で手法やゴールを定める。
コンテンツ系サイト
画像:ネットフリックス
Webサイトの利用目的は、もともと何かの目的のために必要な情報を集めることが中心でした。しかし、最近ではコンテンツ・情報そのものが目的になる場合もあります。コンテンツ系サイトを後押しするのは、サブスクリプション型サービスの増加、インターネット回線の高速化・大容量化により高品質な映像・音楽コンテンツを容易に提供できるようになったことがあります。
映像配信では、YouTubeやにこにこ動画のように広告収益で成り立つものや、GYAOやネットフリックスのようにサブスクリプション型で利用できるものがあります。他にも、音楽ストリーミング配信としては、AmazonプライムミュージックやAppleMUSICなどのサブスクリプション型サービスが注目を集めています。
また、dマガジンやマンガサイトのように、紙媒体からウェブ媒体へ移行し、収益性を向上させたり、ユーザーを増加させたりした例もあります。
Webサイトの目的とターゲットユーザー
- 顧客へ有料コンテンツを提供し利益を得る。
- テレビやフリーペーパーのように、無料のコンテンツで多数のユーザーを集め、広告収益を得る。
- 視聴者を維持するためにWebサイトのリピート性を高める施策を行う。
- 提供するコンテンツによって異なるターゲット層に最適なデザイン、UIを提供する。
コンセプトメイキングの考え方
- コンテンツの特性や提供方法によってWebサイトのコンセプトや求められる機能が大きく異なってくる。コンセプトメイキングの段階では、提供するコンテンツは何か、ターゲット層はだれか、収益方法は何かなどを決める必要がある。
- ほとんどのコンテンツ系サイトでは会員登録機能があり、会員に対して最適なコンテンツを提供するレコメンド機能などが搭載されている。ユーザーに繰り返しリピートしてもらうことが重要なコンテンツ系サイトでは、顧客の囲い込みを行うための機能提供、独自コンテンツが求められる。
- 提供するコンテンツとマッチしたデザインコンセプトが求められる。映画コンテンツを提供するネットフリックスは、黒を基調とした映画館のようなカラーデザインになっている。
まとめ
今回は、Webサイトのコンセプトメイキングに一歩踏み込んで、Webサイトの種類によって異なるコンセプトの考え方を紹介しました。
Webサイトに求められる機能や品質は年々上昇しており、ユーザーは「自分にとって最適なものが提供されて当たり前」と感じるようになってきています。このニーズを満たすためには、コンセプトメイキングの段階でターゲット層や提供するものを明確にする必要があります。