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「Webマーケティングって、実際に何をすればいいんだろう。」「取り入れて売り上げは上がるのだろうか。」このように考えている人もいらっしゃると思います。
しかし、今やWebマーケティングは売り上げアップに不可欠です。2021年、インターネット広告費は、ついにマスコミ四媒体の広告費を上回りました。コロナ禍を契機に企業の営業活動はデジタルシフトが進んでいます。Webマーケティングの社会的な影響力は年々拡大しているのです。この流れは今後、ますます加速していくでしょう。
今回の記事ではWebマーケティングの基本的な考え方や、売り上げを上げる際におすすめの施策を紹介していきます。また、成功のために必要な戦略も合わせて説明しています。これからさらに力を入れていきたいという方は、ぜひ、参考にしてください。
マーケティング担当者になったら、まず始めるべきことは下記の記事にまとめています。こちらもぜひ、ご覧ください。
▶Web広告・マーケティング初心者が担当になったら始めるべき3つのこと
Webマーケティングについての解説
WebマーケティングとはSNS運用、Web広告、オウンドメディアなどWebを中心として行うマーケティングを指します。電話営業などのアナログなマーケティングと違い、Web上で完結できるのが特徴です。テレビCMや雑誌広告と異なり、小規模予算でも宣伝や集客に結び付けられます。
ただし、成果を出すためには、ターゲティングや効果計測など、事前に準備を整えておく必要があります。自社でWebマーケティングの実施が難しい場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。
Webマーケティングの重要性について
多くの人がスマホやパソコンを活用し、インターネットを使うようになり、Webマーケティングの重要性は高まっています。LINE株式会社が毎年発表しているインターネットの利用環境定点調査では、下記のデータが示されています。
2021年下期には、スマホまたはPCを使ってインターネットを活用する15歳~59歳の割合は98%にも達しています。スマホやパソコン経由での購入機会が増え、企業側はWeb上での集客や販促の手段が求められています。その結果、下記のようなWebマーケティングが活発に行われるようになってきました。
- オウンドメディアを作り、ファンを育てて契約や購入につなげる。
- SNSでユーザーとコミュニケーションを図り、商品をアピールする。
他にも手法は多岐にわたります。時代の流れによってできる取り組みも変わってくるため、トレンドを読みながら自社に合った施策を展開しましょう。
売り上げを上げるためのWebマーケティング施策5選
ここからは下記に示すWebマーケティングの代表的な5つの手法について解説します。
SEO対策
SEO対策とはGoogleなどの検索エンジンでWebサイトを上位表示化する対策です。アクセス数アップによる新規顧客の獲得、自社のブランディングなど様々な効果が期待できます。代表的なSEO対策の例は下記の3つです。
- コンテンツSEO:潜在顧客の意図を汲み取り、良質なコンテンツ発信を継続する。
- 内部対策:Webサイト内部のタグなどを調整し最適化する。
- 外部対策:良質な外部リンクの獲得やSNSでの言及を狙う。
なお、キーワードの詰め込みすぎや不正なリンク購入などを行うと、Googleからのペナルティを受ける可能性があります。ペナルティを受けると検索順位が下がってしまうので、正しい方法での実践が大切です。
Web広告
Web広告には多様な手法があり、それぞれ特徴が大きく異なります。特徴を見極めた上で運用しないと、効果が実感できない場合もあるので注意してください。
代表的なWeb広告の例は下記の3種類です。
- リスティング広告:ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を掲載する手法。1クリックごとに料金が発生するクリック課金が一般的。購買意欲の高いユーザーにアプローチできるので、短期的な効果を狙える。
- リマーケティング広告:自社のサイトやコンテンツに訪れたユーザーにもう一度広告を表示する手法。興味や購買意欲があるユーザーにアプローチできるため、 購入につなげやすい。
- ディスプレイ広告:画像や動画を使用し、ビジュアル面で潜在顧客にアプローチできる。クリック単価やインプレッション単価が安く、多くのユーザーに広告を届けられる。
Web広告を出稿すれば必ず効果が出るとは限りません。リスティング広告ではキーワード設定、ディスプレイ広告ではクリエイティブの質が求められます。また、効果的に運用するためには各種データの計測が重要です。
SNS
各種SNSアカウントを運用し、ファンと交流を図る手法です。商品を宣伝できるため、売上アップにつながります。企業のマーケティングで活用される代表的なSNSは下記の4つです。
- Facebook:30代~50代のユーザーが多く、ビジネスの場でも良く活用される。実名運用のため、攻撃的な発言が少なく炎上リスクも低い。
- Twitter:拡散力が高く、ユーザーとのコミュニケーションが取りやすい。商品紹介やブランディングに向いている。
- Instagram:画像や動画が投稿のメインとなるSNS。ビジュアル面での訴求力を高められる。
- Tiktok:若年層の使用率が高く、若年層向きのキャンペーンを行う際に活躍する。
SNSは拡散性が高く、不特定多数のユーザーに発信内容を見られます。信ぴょう性の低い情報を発信すると、炎上しやすくなります。運営する場合は複数人でのチェックがおすすめです。
メ―ルマーケティング
メールマーケティングは見込み顧客に対してメールを配信し、ナーチャリングや商品の販売などにつなげる施策です。リストに一斉配信できるため、効率重視で施策を行いたい企業に向いています。下記のポイントを工夫するとさらなる効果を狙えます。
- 配信するメールの内容を見込み顧客のニーズに合わせる。
- タイトルや、盛り込むキーワードを精査して作り込む。
- 読んでもらえるタイミングを考慮して配信する。
商品紹介だけではなく、有意義な情報を発信すれば、自社との信頼関係の強化やアップセルが狙えます。上記のポイントを把握して実施しましょう。
オウンドメディア
オウンドメディアは自社でメディアを立ち上げ、お役立ち情報や自社情報を発信するマーケティング施策です。ターゲットやキーワードを意識して、クオリティの高いコンテンツを量産していけば、検索上位に表示されやすくなり、さらなる流入が狙えます。
SNSとの相性も良く、取り組みやすいので、多くの企業がオウンドメディアの運用に着手しています。しかし、ただコンテンツを作ってもあまり効果は得られません。ターゲットやキーワードの選定が甘いと上位表示化は困難です。
コンテンツの内容に不備があると信頼性が下がり、最悪の場合は炎上してしまいます。初めてオウンドメディアを制作する場合は、十分な運用体制を構築してからスタートしましょう。
売り上げ向上のために必要なWebマーケティング戦略
Webマーケティング施策を成功させるためには徹底した分析と戦略の練りこみが重要です。特に自社、周囲の環境、ライバル企業の情報を集められる3C分析は必須です。
ここからはWebマーケティング施策の立案に重要な3C分析について詳しく解説していきます。
市場分析
まずは市場調査により自社の商品・サービスがどのような顧客に求められるか、市場のトレンドは何かを把握してください。市場規模や成長性、顧客ニーズ、顧客の購買意欲などをリサーチし、それに基づいてマーケティング戦略を立案します。市場調査する際は下記の2つの視点を持ちましょう。
- マクロ視点:大まかに市場の状況を捉える視点。政治、経済、社会、技術の変動やトレンドを見極めること。
- ミクロ視点:新規参入の脅威、業界内の敵対関係、代替品や後発企業の脅威、買い手や売り手の交渉力など細かい情報を確認すること。
マクロとミクロ、両方の視点から観察し、市場や顧客の状態を分析します。後述する競合分析、自社分析と合わせて、自社の利益を最大化する施策を展開しましょう。
競合分析
競合分析では他社がどのような商品・サービスを販売しているのか調査し、参入の可否を判断します。ビジネスの成果や上手くいっている要因を調査し、分析すれば自社の施策に活かしやすくなります。実施している施策やコスト、売り上げ、利益率などについて具体的な数値まで分析できると、より参考にしやすくなるでしょう。
使用している技術や販売手法、ルート、開発体制、顧客サポート、展開している施策などを確認し、成果を挙げている理由を掘り下げて考えましょう。細かい部分まで分析すると、戦略をより充実させられます。
自社分析
自社分析では、自社の経営資源や売上高、社員数、市場シェア、開発体制、販売商品、リソースなどを確認しましょう。市場分析と競合分析の結果を元にして比較し、自社の強みや弱み、成功要因を割り出します。よく使われるSWOT分析は、下記の視点で行います。
- Strengths(自社の強み)
- Weaknesses(自社の弱み)
- Opportunities(機会)
- Threats(脅威)
そして、1つ1つの要素だけを見るのではなく、強み×機会、強み×脅威、弱み×機会、弱み×脅威というクロス分析も実施しましょう。相互の要素を掛け合わせて確認すると、多角的な視点で情報を割り出せます。
マーケティング戦略の基礎を作るフレームワークは下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください。
まとめ
今回の記事ではWebマーケティングの全般的な説明をしました。また、売り上げを上げるために必要な施策と戦略についても解説しました。記事を読んで「では、実際に何をすればいいのか」という疑問を持った方もいると思います。
それを考えるためにもまずは、自社の状況把握が必須です。なぜなら、企業によって向いているマーケティング施策が異なるからです。
例えば、社内リソースに余裕がある場合はオウンドメディア、なるべくコストを掛けたくない場合はSNS運用やメールマーケティングという施策選択ができます。ただ施策を実行するだけではなく3C分析などを行うと、より適切な手法を選択できます。
ただし、自社での戦略立案や効果的なWebマーケティングの実施は、人的リソースやノウハウの課題もあり、ハードルが高いです。その場合は、専門業者への依頼をおすすめします。専門業者であれば、施策展開や分析なども任せられ、自社のノウハウ獲得にもつながるので、是非、検討してください。