【2021年上半期】SNSキャンペーンの成功事例

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気づけば2021年も残り3ヶ月となりました。昨年春から猛威を奮ったコロナウイルスは、収束するかと思いきや、また感染拡大、そして緊急事態宣言と、予測できない状況が続いています。
実店舗を持つ小売店や飲食店などは、従来の集客方法が通用しなくなり、新しいマーケティングに取り組む必要性を強く実感しているのではないでしょうか

現在のような人との関わりが制限される中、存在感を増しているのがSNSです
この1年半は、人と直接関わることの価値を再認識した人も多いでしょうが、同時に、SNSなどを使ってオンラインでつながることの価値に気づいた人も多いと思います。

そこで今回は2021年上半期に実施されたSNSキャンペーン事例と、そこから学べるSNSマーケティングの基本を見ていきましょう。

SNSはまさにこの1年半で大きく変わった新しいライフスタイルの一つ。ぜひ最近の事例から、自社のマーケティングに活かせるノウハウを見つけてください。

【2021年上半期】SNSキャンペーン事例

Instagram:記念日を使ったプレゼントキャンペーン

化粧品・健康食品を製造、販売するファンケルが行った「無添加の日」キャンペーンは、SNSキャンペーンの鉄板である「記念日キャンペーン」を上手く活用した事例です。

このキャンペーンは、ファンケルで絶大な人気を誇る3アイテムの中から、「大好きor気になる」モノを一つを選んで、理由とともにコメントすることで、3アイテムの詰め合わせを抽選10名にプレゼントとするというものです。

キャンペーン参加手順

・ファンケルの公式アカウント(@fancl_official )をフォローする
・キャンペーン投稿にある3つの商品から「大好き」or「気になる」商品を1つ選択する
・選んだ理由や感想をコメントして参加完了

記念日に関連するキャンペーンはSNSと相性がよく、かつ「無添加の日」という、同社のコンセプトに最適な日を選定することで、商品やブランドPRに繋がっています。投稿欄にコメント例を紹介することでユーザーに内容をわかりやすくし、参加ハードルを下げているのもポイントです。

お店のオープン日や会社の創業日、自社製品に合わせた語呂合わせができる日などを、自社独自の記念日に設定することで、成功事例と同じようなキャンペーンを違和感なく展開させられます

Instagram:家族で参加したくなるテーマでUGC(口コミ)創出に成功

こちらはドレッシングやパスタソースなどを扱うピエトロの「おうちでピエトロチャレンジ」です。

このキャンペーンは「ものまねコース」と「お料理コース」に分かれており、料理の写真だけでなくユーザーの顔写真を投稿するタイプの家族で楽しめる内容でした。

キャンペーン参加手順

①ピエトロ公式アカウントをフォロー(@pietro_19801209)をフォロー
②コースを選び、テーマに合った写真を撮影
③コース指定のハッシュタグをつけてInstagramに投稿

■ピエトロおじさんものまねコース
#おうちでピエトロチャレンジ
#ピエトロおじさんものまねしてみた

■ピエトロっぽいお料理コース
#おうちでピエトロチャレンジ
#ピエトロっぽいお料理作ってみた

ピエトロ商品以外にも調理器具など多数の豪華賞品を用意し、幅広いターゲットに認知を広げる目的として実施されていました。このキャンペーンによって、同社はUGC(口コミ)を効果的に生み出すことに成功しています。
また、フォトコンテストのコースを分けることで家族全員で参加できるため、企業のブランディングとしても効果的な事例です。

Twitter:機能をフル活用し参加を促す

続いてはTwitterで行われたバッファローのキャンペーン事例です。新商品であるWi-Fiルーターの認知拡大を目的として5日間にわたり実施されました。

その結果、リツイートキャンペーンではないにもかかわらず2000件以上もリツイートされ、キャンペーンで指定されたハッシュタグ3つがそれぞれTwitterトレンド1位を獲得するなど、しっかり数字で確認できる成果が出ました

このキャンペーンの特徴は、最新ルーターという魅力的なプレゼントを用意していることの他にもう一つ、Twitterの「カンバセーショナルカード」という機能を使っている点です。
「カンバセーショナルカード」はTwitter広告のフォーマットの一つで、CTAボタンを押したときに自動で入力済みツイート本文を入れることができます。

つまり、ユーザーがこの投稿のCTAボタンを押した時、参加条件であるハッシュタグなどがすでに入力されたツイート画面が表示されるということです。ボタンをクリックしてツイートするだけなので、キャンペーン参加のハードルを下げ、参加者のハッシュタグミスを防ぐことができます。
さらにお礼メッセージの表示やお礼URLなども設定することができ、ユーザーがキャンペーンに参加した後の適切な誘導も可能です。

Twitterには多くのフォーマットがありますが、それらを活用することで、キャンペーンの効果を最大化することができるのです。

Twitter:ニーズを捉えたプレゼントで効果最大化

電化製品の製造、販売を行うパナソニックは、「おうち時間が増えた今こそ」という内容で、フォロー&リツイートキャンペーンを実施しました。

フォロー&リツイートキャンペーンはTwitterキャンペーンの代表的な方法です。このキャンペーンのプレゼントはコードレス掃除機と魅力的ですが、対象は抽選で1名のみ。参加するメリットが多いわけでも、キャンペーン方法がユニークなわけでもありませんでしたが、2.8万回もリツイートされる大成功を収めました

その理由は企画自体のシンプルさと、ニーズを捉えたメッセージでしょう。フォロー&リツイートキャンペーンは、ユニークではありませんがその分、多くのユーザーが慣れ親しんだキャンペーンでもあります。2021年2月に実施されたこのキャンペーンは、「おうち時間が増えた今こそ」「新生活はラクに使えるコードレス」など、コロナ禍である社会の雰囲気や時期を的確に捉えたメッセージを届けています。そもそもSNSはキャンペーンに参加する場でも、広告を見る場でもありません。コミュニケーションの場です。だからこそ、このようにユーザーの現状やニーズに寄り添ったメッセージが重要になります。

4つのSNSキャンペーンから学べること

今回は2021年上半期に実施されたSNSキャンペーンを4つ紹介しました。

プラットフォームの特徴を理解し、ユーザーの視点を持つ

各SNSプラットフォームは、それぞれが目指している姿や実現したい世界感を持っており、日々そのための機能開発やアップデートを行なっています。
また、プラットフォームごとにユーザーがSNSを利用する目的や、心理状態、好むコンテンツも異なります。

そのため、良いキャンペーンを行うには、各プラットフォームの特徴を理解し、ユーザーの視点にたったキャンペーン設計を行うことが大切です。

ユーザーの参加ハードルを下げる

簡単なキャンペーンを打ったとしても、ユーザーにメリットの少ないものであれば、参加者は集まりません。またリツイートではなくユーザー自身に投稿してもらう場合、ハードルが上がってしまいます。今回ご紹介した4つの事例は、どれも気軽に参加できるよう工夫されていました。

リツイートよりもユーザー自身で投稿すると集客に効果的ですが、参加者の母数が減ると推測できます。ユーザーの投稿を促す場合は、ピエトロのようにテーマで工夫するか、バッファローのようにSNSのフォーマットを上手く活用することがポイントになります。

そして、ユーザーの参加ハードルを下げるためには、参加するユーザーへのメリットや、何かしらのサプライズがあると分かるような、抽選のプレゼントや魅力的な動画での訴求といった、ユーザーの心理に働きかけることが重要です。

キャンペーンの目的を明確化する

SNSキャンペーンは「何のためにキャンペーンを行うのか」を明確化されないまま行うと、キャンペーン自体が曖昧になってしまいます。今回紹介した4つのSNSキャンペーンは、成功によって自社の強みが伝わるように設計されています

キャンペーンを実施する際は「自社製品が認知されてファンを獲得する」「既存顧客との関係を強化する」など、目的を明確化して自社製品やサービスの強みが伝わる内容にしましょう

まとめ

2021年上半期のSNSキャンペーン事例をご紹介しました。
SNSがユーザーにとって馴染みとなり、日々たくさんのSNSキャンペーンが実施されています。
その中で、キャンペーンの目的も、フォロワー獲得や認知拡大といったものから、UGCの生成、ファンコミュニケーションや販促など、多様化・細分化しています。

SNSキャンペーンを検討する場合、「誰に」「何のために」「何を伝えたいのか」といったことを考慮することが大切なポイントです。

そうすれば、SNSキャンペーンを成功させるための秘訣や自社でどのように応用すれば良いのかが見えてくるはずです。
ぜひ今回の事例から、2021年下半期のキャンペーン設計にご参考ください。