【オウンドメディアの作り方】集客を強化する運用ポイント

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オウンドメディアの作り方

公開日:2021年5月31日/更新日:2021年12月21日

情報が渦巻く現代。発信力の強化手段としてオウンドメディアを活用する企業がますます増えています。しかしオウンドメディアの運用を始めたものの、集客に苦労しているマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。

オウンドメディアでの集客を成功させるには、ユーザーのニーズを満たすコンテンツの制作と適切な運用が必要です。今回はオウンドメディアの作り方と集客を強化する運用ポイントを解説します。

オウンドメディアが注目されている理由

現在、企業が自社で所有する発信媒体「オウンドメディア」を活用したマーケティングの重要な位置を占めるようになっています。オウンドメディアによる情報発信が活発になった背景にあるのは、インターネットの急速な普及と従来型の広告に対する閉塞感です。

まず、なぜオウンドメディアがマーケティング手法として注目されているのか、どんなメリットがあるのかを見ていきましょう。

オウンドメディアのメリット

オウンドメディアのメリットは、ユーザーへのアプローチをピンポイントに行えることです。

従来型の広告は一般的に幅広い層を対象としており、認知度を高めることが目的になります。一方オウンドメディアは認知度向上のみならず、より深いニーズを持つ見込みユーザーに対して情報提供を行い、コンバージョンに繋げる運用もできます

またソーシャルメディアと連携させることも可能です。企業の信頼感・親近感の向上にも寄与し、企業のファンを獲得することにも繋がるでしょう。加えて、オウンドメディアは広告のように高額なコストがかからないことも大きなメリットといえます。

広告から集客を目指す場合、継続的に広告を出し続ける必要があり、実施する度に費用がかかります。その上、ユーザーのクリック率は低下傾向で、コストに見合う効果が得られなくなってきているという現状もあります

オウンドメディアを活用したマーケティングは、コンテンツ制作のリソースはかかりますが、広告を出稿するよりもコストはかかりません。広告のような即効性はないものの、制作したコンテンツが長く活用できる資産として積み重なっていく点でも、優位性があると言えるでしょう。

オウンドメディアの集客方法

オウンドメディアはマーケティングに不可欠となってきましたが、漠然とメディアを運用しているだけでは成果を得られません。良質なオウンドメディアを公開していても、そのメディアがユーザーの目に止まらなければ、コンバージョンは期待できないからです。

ユーザーの目に止まり集客へ繋げるには、検索やSNSなど流入経路の確保が必要です。オウンドメディアの集客方法には、検索・SNS・広告の3つがあります

検索流入

ユーザーがインターネットで情報を得たいときにまず行うのは、Googleなど検索エンジンでの検索です。検索結果上位に表示されることで、当然多くの流入が期待できるでしょう。

ユーザーが検索エンジンで検索してアクセスに至るのは、多くても大体2ページ目位までと考えられています。一方、1位に表示されたサイトは20~30%が実際にクリック(アクション)に至るともいわれており、検索で上位に表示されるようにSEO対策が重要です。

SNS流入

ソーシャルメディアによる流入を目指すのはひとつの手段ですが、より広いターゲットへアプローチするSNSも積極的に活用していくことが必要です。

SNSでは企業自らが公式アカウントを運用してオウンドメディアへ誘導する方法が多く取られています。InstagramやTwitter、Facebookは積極的に活用しましょう。

中でも、Twitterはリアルタイム性が高くリツイートにより拡散しやすいという性質があり、InstagramやFacebookは画像や動画などメディアを活用した露出に適しています。それぞれの特性ごとに適切な運用を行い、ユーザーとの接点を作ってオウンドメディアへのアクセスに繋げていく手法です。

広告流入

新サービス発表時など即時的にアクセスを集めたい場合には、広告を出稿することも効果的です。広告は検索エンジンに出稿するリスティング広告と、SNS上に出稿するSNS広告があります。

オウンドメディアを運用する上での注意点

オウンドメディアを運用することはメリットが大きい反面、注意点もあります。

ユーザーファーストのコンテンツ作りが重要

オウンドメディアにおいて重要なことは、ユーザーファーストの視点に立った設計を行うことです。
Googleは、ユーザー第一主義を掲げる検索エンジンです。つまり、ユーザーにとって有益なコンテンツを書くことができれば、Googleからの評価も高まるといえます。
ユーザーの検索意図と違った情報は、機会損失につながることは言うまでもありません。

ユーザーの検索意図を前提に、発信するコンテンツ作ることが、オウンドメディアを成功させる上で重要なポイントとなります。

運用にリソースが必要である

オウンドメディアの運用にはリソースがかかります。オウンドメディアは一度制作したら終わりではなく、継続的に良質なコンテンツを提供し続けていくことが必要になります。

またオウンドメディアは広告のようにすぐに反応があらわれるわけではなく、長期的な視点で運用に取り組まなければなりません。

ゼロの状態からオウンドメディアを始めようとすると、コンテンツの制作に半年程度、完成して検索流入が期待できるようになるまでにもさらに半年程度と時間がかかります。即集客を期待するのであれば、同時に広告運用が必要になるでしょう

集客を強化するオウンドメディアの運用ポイント

オウンドメディアに人を集めるには、ユーザーにとって価値の得られるコンテンツを提供することが必要です。ここからはオウンドメディアによる集客を成功させるために、制作・運用において押さえておきたいポイントを5つ紹介します。

ペルソナを明確にする

まず情報発信の対象となるペルソナ像を明確にしておくことが重要です。集客したいユーザーのペルソナを設定し、検索ニーズからキーワードを設定、検索クエリや競合サイトの内容を調査・分析した上で、コンテンツ内容に落とし込みましょう。求める情報が得られることでユーザーの満足度を高めることができますし、検索エンジンの評価が高まることによる検索流入の増加も期待できます。

具体的な目標を設定する

オウンドメディアの運用方法が適切であるかどうかを判断するために、数値目標を設定し振り返ることも効果的です。具体的には、アクセス数やUU数、検索順位などをKPIに設定し、効果測定を行うという方法などが挙げられます。

もし、思ったような数値結果が得られない場合には、ターゲット設定やコンテンツ内容を見直すことで改善を目指すPDCAサイクルを回せます。

集客のルートを増やす

オウンドメディアは、その存在を認知されない限りは集客を図ることはできません。検索流入のためにSEO対策を綿密に行うことはもちろん、SNSや広告を使って露出を増やし、より多くの集客ルートを確保しましょう。特にSNSによる拡散やファン獲得は、オウンドメディアへの自然な流入が期待できます

このほか、積極的にプレスリリースを発行することも有効です。リリース発行によりニュースメディア経由のアクセスが期待できます。さらに、ニュースメディアに取り上げられることでオウンドメディアへの被リンクが増え、サイトドメインが高く評価され、検索順位上昇にも繋がるでしょう。

運営体制を整える

オウンドメディアは、継続的に取り組んでこそ効果を発揮するものです。随時更新やブラッシュアップが行えるような運営体制を整えておきましょう。良質なコンテンツであっても情報が更新されないようであれば、ユーザーは離れてしまいます。また滞在時間が少なくなることで、検索エンジンの評価も落ちるでしょう。

オウンドメディアの運営には調査・分析から実際のコンテンツ作成、デザインなど多くの工程を必要とします。社内の人員のみで運営が難しい場合には、外部委託で運営するという方法もありますので、状況に応じて検討してみるとよいでしょう。

SEO対策をする

オウンドメディアの集客において最も流入数が多いのは、GoogleやYahooなど検索エンジンからのオーガニック検索です。ユーザーは何らかの意図をもって検索します。そのため、SEO対策によって獲得したアクセスは他の経路からのアクセスより質が高く、自社の有効な見込み顧客となる可能性が高い傾向にあります。
つまり、オーガニック検索に強いコンテンツを設計することが重要です。

ユーザーにオーガニック検索でオウンドメディアへアクセスしてもらうためには、コンテンツが検索エンジンで上位表示される必要があります。コンテンツは自分で削除しない限りWeb上に残り続け資産となり、継続した集客が可能です。

SEO対策は、オウンドメディアでの集客を最大化させるポイントとなることを忘れないようにしましょう。

また、Googleのアルゴリズムのアップデートは定期的に行われます。SEO対策をして上位表示を獲得したコンテンツでも、アップデートの内容によっては検索順位が大幅に下落してしまうことがあります。
Googleの検索エンジンがどのようにWebサイトの情報を見て、どういった要因でランク付けしているか、明確な基準は明らかにされていませんが、次のような記事からヒントを得られます。
▶ 【決定版】SEO対策大全-検索からの集客力を高める方法
▶ コンテンツSEOを成功させる8つの運用・ライティング術【初心者必見】
▶ 「質の高いコンテンツ」とは?4つの検索意図から考えるコンテンツ企画

他にもコンテンツごとの導線を確保したトピッククラスターというサイト構造が注目されています。詳しい構造については下記記事を参考にしてみてください。
▶ SEOに強いWebサイト構造【トピッククラスターとピラーコンテンツ】

まとめ

オウンドメディアは企業の売上げ向上に繋がるだけでなく、企業イメージの向上やブランディングにも役立つ重要なマーケティング手法です。

ただしメディアを制作すればすぐに人を集められるわけではありません。良質なコンテンツを提供することはもちろん、SEO対策やSNSの利用などの手段を活用しながら、長期的な視点で集客に取り組みましょう。

オウンドメディアでのコンテンツマーケティングについてより深く学びたい方はこちらをご覧くださいませ。