目次
Webマーケティングカレンダーは、月ごとのマーケティングニュースから主要な物をまとめたものです。
Webマーケティング業界の最新情報を一括してご確認いただけます。
2019年4月 Webマーケティングカレンダー
- 【3/29】Instagram 日本経済に与える影響の調査結果を発表
Instagramは、国際的な第三者調査機関であるIPSOSによる調査「Instagramが日本経済に与える影響」の結果を発表しました。
Instagramのビジネス活用が進む中で、インバウンド観光、中小規模ビジネス、女性起業家、若手起業家の4つの分野でInstagramがどのような影響を与えるのかを調査したものです。
それぞれの調査結果は次のようになっています。
- Instagramによるインバウンド観光の効果は3,747億円
- 調査対象となった中小規模ビジネスの40%が自社のWebサイトよりもInstagramが重要と回答
- 中小企業で働く女性の56%が、Instagramは自身のビジネスの成長に最も役立つプラットフォームだと回答
- 中小企業で働く35歳以下の56%がInstagramはビジネスの成長に役立つと回答
GrabでもInstagramのビジネス・集客活用のシリーズ記事をお届けしました。中でも「13のデータで捉えるビジネスチャンスの正体」はInstagramがビジネスに有効であることを示すデータを集めたものです。
- 【4/1】LINE 「イオンフードスタイル港南台店」で位置情報活用の実証実験を実施
LINEは位置情報を活用した店舗集客の実証実験を3/30から4/7にかけて実施すると発表しました。
今回の実証実験は、「イオンフードスタイル港南台店」の実証実験用LINE公式アカウントの「友だち」(登録ユーザー)に向け、2種類のデジタルチラシをターゲティング配信するものです。
結果は店頭に設置した「LINE Beacon」を利用し、配信されたデジタルチラシを閲覧したユーザーの来店を計測します。
画像:LINE
Web広告は進歩し、Web上の行動であれば高い精度で計測・評価できるようになりました。しかし、店舗集客などのオフライン施策が課題となっており、「OtoO(online to offline)」を実現できる広告手法が望まれています。
LINEは圧倒的なユーザー数を武器に、「LINEリサーチ」によるアンケート機能、「LINE Beacon」による正確な位置情報を元にした広告手法を開発しています。
すでにブランディング領域で巨大プラットフォームとなった「LINE Ads Platform」ですが、より様々な業界業種・目的で活用されるようになるでしょう。
- 【4/1】Gmail 15周年記念に新機能を発表
今やビジネスからプライベートまで、なくてはならないツールとなったGmailは、2004年4月1日に提供開始しました。偶然にも、この日は現在GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏がGoogleの就職面接に来ていた日だったそうです。
サンダー・ピチャイ氏がエイプリルフールの冗談だと思ったと語っている当時のGmailですが、今や月間15億人が利用する巨大プラットフォームです。
Gmailは、検索システムを提供していたGoogleが、初めて検索以外のサービスを提供したチャレンジでした。
今やGoogleはスマートフォン向けOSのAndroid、ビジネス向け製品のG Site、自動運転システムの開発、Googleマップ、YouTube、クラウドサービス、教育事業など、様々な分野で世界トップクラスを提供しています。
- 【4/2】ソーシャルワイヤー ビジネス情報発信プラットフォーム「NEWSCAST」を提供
外部とのコミュニケーションを担う「広報」と、マーケティング手段である「広告」は別々と考えられてきました。しかし、SNSやキュレーションメディアの登場、新聞やテレビなどマスメディアの衰退などにより、これらの区別はあいまいになってきています。
こうした背景から、ソーシャルワイヤーは、広告や工法の制限を超えた企業の情報発信を支援するビジネス情報発信プラットフォーム「NEWSCAST」をリリースしました。
「NEWSCAST」には自社のニュースページ作成やプレスリリース、広告出稿やSNSマーケティングなど、様々な情報発信手段が集約されています。
画像:NEWSCAST
- 【4/3】サイバーエージェント 動画広告の「アドフラウド対策」を強化
サイバーエージェントは、スマートフォン特化型SSP「CA ProFit-X」の動画広告インプレッション定義を「広告がスマートフォンの画面上に実際に表示されたタイミング」とする計測方法を採用したと発表しました。
過去のマーケティングカレンダーで何度も話題になりましたが、昨年からアドベリフィケーションに注目が集まっています。アドベリフィケーションには、適切なサイトに広告を掲載する「ブランドセーフティ」、広告をターゲットにしっかり届ける「アドフラウド」、広告がしっかり見てもらう「ビューアビリティ」があります。
インプレッション課金が多い動画広告では、広告が実際に視聴されたかどうか、つまりビューアビリティが重要視されます。
新たな動画広告インプレッション定義の「広告がスマートフォンの画面上に実際に表示されたタイミング」は「ビューアブルインプレッション」とも呼ばれ、ページがロードされたタイミング(実際に見られていないタイミング)で計測される「ノンビューアブルインプレッション」と比較して、広告認知が高くなるという結果もあります。
- 【4/4】Google SpeedUpdate導入による状況を発表
2018年7月、Googleが「Speed Update(スピードアップデート)」を導入しました。このアップデートにより、ページの表示速度がSEO上重要な要素となり、多くのWeb関係者が考え方をシフトするきっかけとなりました。
それ以降、Webサイトのページスピードがどのように変化したか、Googleがウェブマスター向けブログで報告しました。
Googleによると、次のような改善が見られたとのことです。
- 表示速度が遅いサイトへの流入の「ユーザー中心のパフォーマンス指標」が 2018年には15%〜20%改善
- 国単位で見た場合、95%の国で表示速度が改善
- 表示が遅いと離脱が増えるが、スピード改善により検索トラフィックの離脱率が20% 減少
- 2018年は、2億の固有のURLが10億回にわたってPageSpeed Insightsでパフォーマンス検証を実施
GoogleがHTTPSを推奨したことでSSL化が進み、モバイルファーストインデックスによりスマホ対応サイトが増加しました。
Googleの検索アルゴリズムがいかにWeb業界全体に力を持っているかがわかります。
- 【4/8】スターバックス 「LINE Pay」の仮想プリカ導入によりキャッシュレス化を推進
スターバックスとLINEは2018年12月に業務提携しました。LINEは4月8日に「革新的でシームレスなデジタル体験をスターバックスとLINEで実現」というニュースの中で、提携後の具体的な取り組みを発表しました。
画像:LINE
発表内容は次の3つです。
- LINE上で発行・利用できる「LINE スターバックス カード」の提供
- スターバックスの「LINE公式アカウント」を開設
- スターバックス全店舗への「LINE Pay」導入
メッセージアプリとして始まったLINEが、生活のあらゆるシーンに入り込んできています。特に店舗ビジネスでは、Googleマイビジネスと並ぶ重要な集客チャネルになるでしょう。
- 【4/8】欧州委員会がAIに関する倫理ガイドラインを発表
2014年ごろから、私生活・ビジネスに限らず「AI」や「機械学習」という言葉を聞く機会が増えてきました。非常に便利で、大きなイノベーションに繋がっている反面、様々な課題も生じています。
例えば、Amazonは2014年ごろからAIによる人材採用システムを利用してきました。しかし、男女差別的な判断をする欠陥が見つかり、中止したことが話題になりました。
また、AIを利用した国際美容コンテスト「Beauty.AI」が2016年に開催されました。しかし、美しさを判断するAIが白人のデータから学習したため、白人が有利に判定されることが問題となりました。
そんな中、欧州委員会がAIに関する倫理ガイドラインを発表しました。
全文はこちらから読むことができます(英語版)
- 人間による監視…AIは、人間の活動と基本的人権を支援するものであり、人間が監督することで主体性を持つ必要がある
- 堅牢性と安全性…エラーや矛盾に対処できる安全性、十分な堅牢性のあるアルゴリズムを持ち、信頼できるAIである必要がある
- プライバシーとデータのガバナンス…ユーザーが自身に関するデータを管理し、基本的な権利を阻害したり、差別に繋がったりしないプライバシー保護が必要である
- 透明性…情報をどのように処理し、AIがどのように決定するのかのプロセスを明文化する必要がある
- 多様性・非差別・公平性…AIは、人間の能力・技能・要求を考慮し偏見や差別を回避するとともに、アクセスしやすいものにすべき
- 社会・環境福祉…AIは、社会をより良くし、持続可能性と環境に対する責任を向上するため、理想的にはAIが将来の世代を含むすべての人間に利益をもたらすために使用されるべき
- 説明責任…AIとAIにより得られる結果について、責任と説明責任を果たすための仕組みを導入すべき
日本においても、内閣府が「AI戦略(有識者提案)及び人間中心のAI社会原則(案)について」という資料を発表しています。また、定期的に「人間中心のAI社会原則検討会議」を開催するなど、国が先導してAIのあり方を模索しています。
- 【4/9】凸版印刷 家電保有状況によるターゲティングが可能な広告プランを提供
凸版印刷は、家電や住宅設備をPCやスマートフォン上で管理できるWebサービス「IEMANE(イエマネ)」を提供開始しました。ユーザーは、「IEMANE」に持っている家電を登録することで、説明書や保証書を一元管理することができます。
「IEMANE」では、製品のバーコード・QRコードの読み取りや品番の検索で、簡単に登録でき、取扱説明書や製品情報は自動で登録されます。ユーザーは手軽にサービスを使用できるだけでなく、家電のメンテナンス時期やリコール情報等を受け取ることもできます。
また、「IEMANE」のデータを活用することで、家電量販店などはユーザーの家電保有状況や郵便番号などと連携した広告施策を展開することができます。
広告施策は2019年6月から開始予定で、「同じ冷蔵庫を10年以上使用しているユーザー」のように、非常に確度の高いターゲティング広告が可能となります。
- 【4/11】Zuora サブスクリプションビジネスの評価レポートを発表
サブスクリプションビジネス収益化のためのプラットフォームを提供するZuoraは、収益成長率や利用動向を隔年で調査をしているサブスクリプション・エコノミー・インデックスを発表しました。
主なトピックとしては、次のものがあります。
- サブスクリプション・エコノミーは、この7年で300%以上成長
- 収益成長は、1アカウントあたりの平均収益ではなく、サブスクライバーの獲得に後押しされている。
- B2C企業では解約率が低下し、B2Bを超える成長を記録。
- アジア太平洋地域(APAC)のサブスクリプション・エコノミーの成長率は、この地域の株式指数構成 企業の成長率を大幅に上回る。
- IoT分野で最も高い成長率を記録
- 【4/11】フルスピード 広告配信プラットフォーム「ADMATRIX DSP」が地図検索サービス「Mapion」とデータ連携
インターネットマーケティング事業を展開するフルスピードは、子会社が運営する広告配信プラットフォーム「ADMATRIX DSP」が、地図検索サービス「Mapion」のデジタルマーケティング支援サービス「マピオンDMP」とデータの連携を始めたと発表しました。
マピオンDMPは、1200万ユーザーの地図検索や閲覧履歴などのデータを保有しており、広告配信のターゲティングに活用すると、生活者の位置、行動、周辺環境などの情報を元にした高精度の広告配信が可能になります。
ADMATRIX DSPは、国内最多のIPデータ量を元に、国内の企業へ広告配信するBtoBに特化したDSPで、ブランドセーフティを重視した配信が可能です。他にも転記連動配信など、ユニークなターゲティングが用意されており、マピオンDMPとの連携により、BtoBに限らずBtoCでも活用が広がると考えられます。
画像:フルスピード
- 【4/11】LINEショッピング シェア機能「Shoppin’トーク」を搭載
LINE株式会社は、LINEで買い物が楽しめるショッピングサービス「LINEショッピング」の公式アカウントのお友だち数が3,000万人を突破したことと、LINEトーク画面にお気に入りの商品やショップ情報を簡単にシェアできる新機能「Shoppin’トーク」を発表しました。
「LINEショッピング」は、ファッションや雑貨、スポーツ・インテリア・家電・コスメなど3億点を越える商品をLINEアプリ上で手軽に検索・比較・購入できる総合ショッピングサービスです。2018年6月には写真から商品検索ができるビジュアル検索機能「ショッピングレンズ」を搭載、2019年1月にはLINEショッピング内での行動履歴に応じた「リコメンド機能」が搭載されるなど、新たなECチャネルとして存在感を増してきました。
画像:PRTIMES
今回新たに追加された「Shoppin’トーク」は、LINEトーク上でお気に入り商品やショップを友だちやグループにシェアできる機能です。家族間でのお買い物の連絡や、友人へのお気に入り商品の紹介、複数名でのプレゼント選びなど、様々な場面での活用が期待できます。
ユーザーの利便性が増すことはもちろん、EC出品者にとっても自社商品が広がりやすくなるなど、双方へのメリットが期待できます。
- 【4/15】電通デジタル シェアリングサービスの意識調査を実施
電通デジタルは、デジタルネイティブ世代のインサイトや購買行動等のデータを軸に、最新トレンド、戦略立案を行うマーケティングの専門チーム「YNGpot.(ヤングポット)」を発足させ、シェアリングサービスに着目した「国内シェアリングサービスに関する生活者意識調査(2018年度)」を実施しました。
詳細ピックアップニュースにて
- 【4/15】ATELU Instagramのハッシュタグキャンペーンに対応
SNSマーケティング支援事業のコムニコは、SNSキャンペーンツール「ATELU(アテル)」に、Instagramでのハッシュタグキャンペーンに対応したことを発表しました。
ハッシュタグキャンペーンは特定の「#ハッシュタグ」をつけて投稿してもらうタイプのキャンペーンで、InstagramだけでなくTwitterで活用されているキャンペーン手法です。
ユーザーは手軽に参加できるメリットがありますが、企業側は応募投稿の収集や応募条件を満たしたアカウントの選別等に手間がかかっていました。
「ATELU」はこうしたキャンペーンの煩雑さを解消するツールです。
- 【4/15】UUUM&電通 「生活者のインフルエンサー受容性調査」を実施
インフルエンサーマーケティング大手のUUUMは電通と競合で「生活者のインフルエンサー受容度調査」を実施しました。
以前、インフルエンサーマーケティングに関するデジタルインファクトの調査結果を紹介しましたが、2017年に175億円だった市場規模は2023年には500億円を突破する見込みです。
今後、マーケティング手法の主流になっていくであろうインフルエンサーマーケティングですが、今回の調査で興味深い発見がありました。
- 生活者の購買プロセスにおいては、自分に合うという「親和性」の重要性が高まっている
購買に至るまでに「その商品に興味を持った」「その商品について調べた」「その商品を他の商品と比較した」といった意思決定の回数を調査したところ、平均回答数は一般ユーザーで2.39回、SNS影響ユーザーで2.74回、インフルエンサー影響ユーザーで3.14回という結果が得られました。インフルエンサーに影響を受けるユーザーは、一般の消費者よりも慎重に検討していることがうかがえます。
また、商品を買う際に決め手になるポイントとして「その商品が自分に合うと感じた」を挙げたのは、一般ユーザーで33.9%、SNS影響ユーザーで38.0%、インフルエンサー影響ユーザーで44.0%となりました。
インフルエンサー影響ユーザーは比較検討段階で「自分に合うか」という親和性を重視しており、そこに身近な存在であるインフルエンサーの情報発信が役立っていることが分かります。
このことから、インフルエンサーマーケティングでは、ユーザーに衝動買いを推奨するよりも、よりユーザーに近い立場からの接触回数を増やすことが効果的といえます。
- インフルエンサーに対しては、個人の親しみや共感を意味する「信望性」を感じている
画像:UUUM
こちらは購買に影響する各メディアや接触ポイント、人物を社会的な信用、伝統からなる「信頼性スコア」と、パーソナルな親しみ、好感、共感性からなる「信望性スコア」で分布したものです。
見ての通り、インフルエンサーにあたるInstagramクリエイターや動画クリエイターは両方のスコアで高い数値を得ています。「マスメディアに登場するタレント・芸能人の発言・投稿」と比較しても、同程度の信頼性と、高い信望性があることがわかります。
- インフルエンサーの「信望性」は、その活動の内発性や本音感に支えられている
インフルエンサーの信望性が高い理由として、「本音で発言している」ことが信頼性を高めると考えるのは、一般ユーザーで51.9%、SNS影響ユーザーで56.8%、インフルエンサー影響ユーザーで71.1%となっています。また、「純粋に楽しんでいる」ことが信頼性を高めると考えるのは、一般ユーザーで39.1%、SNS影響ユーザーで36.0%、インフルエンサー影響ユーザーで50.0%となりました。
つまり、インフルエンサーの高い影響力、受容度を支えるものは、「他社から依頼された宣伝」ではなく、インフルエンサー自身の感覚で本音を語っていることが重要ということです。
- 【4/16】デジタルインファクト 広告プラットフォーム調査を実施
株式会社デジタルインファクトは、大手サービスプラットフォームであるAmazon、Facebook・Instagram、Google、LINE、Twitter、Yahoo!JAPAN、楽天の広告サービスに関するアンケート調査を実施しました。
この調査結果からは、多くの広告主が広告プラットフォームに何を望み、どう感じているかがよくわかります。
詳細ピックアップニュースにて
- 【4/16】ニールセン 動画広告に対する意識の分析レポートを発表
ニールセンデジタルは、動画コンテンツと動画広告の利用動向調査「ニールセン・ビデオコンテンツアンドアドレポート2019」をもとに、動画コンテンツの利用状況と動画広告に対する意識を分析しました。
「有料インターネット動画」の利用状況調査では、インターネット利用者のうち27%が利用していること明らかになり、10代では37%、20~34才では36%と若年層ほど高い結果となっています。しかし、増加率でみると、どの年代も同程度上昇しており、インターネット動画サービスが幅広い年代に浸透していることがわかります。
画像:ニールセン
画像:ニールセン
上図は各メディアで表示される動画広告の許容度の調査結果です。テレビCMと比較して、想像以上に動画SNSやキュレーションメディアでも、動画広告を許容していることがわかります。
また、動画の視聴シーン/態度別に見ると、移動中や受け身で視聴しているときほど動画広告に対しての許容度が高くなることがわかりました。
- 【4/17】シンカー AIサイト解析ツール「CACICA」のβ版を公開
データ分析・デジタルマーケティング事業を展開するシンカーは、Webサイトの改善点を発見するAIコンサルタントサービス「CACICA(カシカ)β版」の提供を開始しました。
AI搭載型のサービスが数多く導入される中、「課題が分っても施策につなげられない」等の課題が生まれており、「CACICA」はその課題に対応するためのサービスです。
「CACICA」はタグ設置を行うだけで、AIがアクセスログを分析し、Webサイトの改善点を可視化します。
画像:シンカー
- 【4/17】LINE LINE Pay専用アプリをリリース
LINEは、モバイル送金・決済サービス「LINE Payの機能を別アプリ化した「LINE Payアプリ」をリリースしました(※発表時はAndroidのみ。4月23日にiOSでも対応)。
別アプリにすることで、ユーザーはより簡単に「LINE Pay」を立ち上げ、スムーズに買い物を行うことができます。
また、位置情報取得を許可することで、現在地周辺の「LINE Pay」対応店舗をマップ上に表示して探す機能も付きました。
- 【4/19】IT導入補助金2019 ITツール登録申請の受付開始
ITツールを導入した中小企業に政府が補助金を交付するIT導入補助金制度について、IT導入支援事業者の登録申請が4月15日から、ITツールの登録申請が4月19日から開始されました。
2019年度のIT導入補助金制度の上限額は450万円で、導入費用の50%が補助されます。
補助対象となるITツールは、会計ソフトやMA、SFAといったクラウドシステム、コミュニケーションシステム、セルフオーダーシステムなどです。
IT導入補助金は、中小企業の生産性向上や販路開拓支援などを目的とした「中小企業生産性革命推進事業」の1つです。高度なITツールは、海外のグローバル企業に比べて遅れがちな日本企業が生産性を上げるために欠かせません。しかし、複雑化、価格の上昇が進み、導入障壁が上がっていることも確かです。
MA、SFAなどのITツールを導入する際は、こうした制度について調べておいた方がいいでしょう。
- 【4/19】Yahoo! ガイドライン改定により約5,900件の広告配信を停止
Yahoo!は、アドフラウド撲滅のため、2018年10月25日に広告配信ガイドラインを改訂しました。その結果、2019年3月31日までに、改定されたガイドラインに抵触する約5,900件の広告を停止したと発表しました。
ガイドライン改定を発表した際、Yahoo!は次のようにコメントしています。
昨今、サイトを訪れた人を広告で埋めつくされたサイトに飛ばしたり、そもそも広告を人の目には見えない状態にして表示し、サイトを訪れた人には実際に見えていない広告を「見た」とカウントしたり、ボット(※2)などを使用し無効なインプレッションやクリックを行ったりすることで、広告費用に対する成約件数や広告効果などを不正に水増しする「アドフラウド」が問題となっています。
Yahoo! JAPANでは、このような問題の解決のために、Yahoo! JAPANとYahoo!ニュースなどですでに直接契約があり、安全性が確認できているサイトを除き、広告配信の一部を一時的に停止します。今後、一時停止したサイトについては、基準を厳格化した上で、あらためて安全性の確認を行い、順次配信を再開していく予定です。
引用:Yahoo!
新しいガイドラインは下記のようなもので、「掲示板サイトの情報をまとめたサイト(まとめサイト)、「個人運営のゲームなどの攻略サイト」などが該当したとのことです。
- 広告配信先運営者によるクリックや表示の繰り返し
- 広告ページ閲覧、購買、その他広告主の目的と異なる第三者からのクリック
- 自動クリックを発生させるプログラム(ボット)や表示ツールの使用
- ボットネットによるクリック、インプレッション
- 広告配信先へのトラフィックを集めるトラフィックエクスチェンジの利用
- 他のサイトから広告配信先サイトを強制的に表示して発生させるトラフィック
- その他当社が不適切と判断したもの
- 【4/22】アクセンチュア 「テクノロジービジョン2019レポート」を公表
アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2019(テクノロジービジョン2019)」を発表しました。
「テクノロジービジョン2019」は、今後3年間でビジネスに大きな影響をもたらす重要なテクノロジーのトレンドを予測した年次調査レポートです。今年のテーマは「ポストデジタル時代の到来 – 次への備えはできているか(The Post-Digital Era is Upon Us – Are You Ready for What’s Next?)」でした。
詳細ピックアップにて
- 【4/22】Google Grow with Googleを提供開始「新しいスキルを、すべての人に」
Googleは、デジタル技術習得をサポートするプログラム「Grow with Google」を発表しました。2020年までに日本国内で1000万人に対してデジタルスキルトレーニングを行うとのことです。
「Grow with Google」は、オンラインで受講するビデオトレーニングと、セミナーやイベントなどの対面式トレーニングがあり、すべて無料で受講できます。
Googleはこれまでも、GAIQやGooglePartner、デジタルワークショップなどのスキルトレーニングを提供してきました。今では、これらはWebマーケティング関係者にとって当たり前の資格になっています。
「Grow with Google」は、トレーニング分野がAIプログラミングや「働き方改革」などにまで広がったため、より多くのビジネスパーソンにとって重要な学習の場となるでしょう。
- 【4/23】MBF 「ブランド生態調査 Brand Seitai 2019」を発表
丸の内ブランドフォーラム(MBF)は、日本マーケティング協会(JMA)と協力し、「ブランド生態調査 Brand Seitai 2019」を実施し、記者発表会を開催しました。
この調査は、首都圏・関西圏の18歳以上の男女7,410人を対象に、「好きなブランド」と「好きな理由」を自己記入してもらう純粋想起法に基づくもので、今後毎年行う予定とのことです。
今回実施した「ブランド生態調査」は次のようになりました。
1位 ディズニー
2位 イオン
3位 ユニクロ
4位 パナソニック
5位 Amazon
6位 Yahoo!
7位 トヨタ
8位 USJ
9位 楽天
10位 マクドナルド
同調査について、MBF 代表 片平秀貴氏は次のように説明しています。
「今回の調査は、ブランド力の測定を目的にしているが、『何人の頭の中に、好きなブランドとして刻印されているか』を測ることがブランド力の測定につながるのではないかと考え、企画・実施している。『生態』という言葉を使ったのは、動植物が土壌や風土に合った環境で生育していくように、ブランドも人の脳を土壌として育っていくものではないかと考えたから。人の脳を土壌に見立て、育つブランドと育たないブランドとがあると考えた」
「(ほかのブランド調査との違いは)こちらからブランドを提示して尋ねるのではなく、どのブランドが好きでそれはなぜか、オープンクエスチョンで生活者の生の声を純粋想起で聞いていること。また、方法論・計算式がシンプルであること」
引用:アドタイ
- 【4/23】イーベイ 「越境ECに関する実態」レポートを発表
イーベイ・ジャパン株式会社は、世界へ向け越境EC事業を3年以上展開している日本企業111社の担当者111名に、越境ECに関する実態調査を実施しました。
画像:イーベイ・ジャパン株式会社
こちらは「越境ECサイトへ出店するようになったきっかけ」と「越境ECでの販売商品カテゴリー」の調査結果です。
越境ECを利用する理由として、「日本よりも高い価格で販売できる」「日本では売れない商品が、海外では売れる」「購入者が日本よりも多い」など、ニーズや市場規模に関する理由が上位になりました。
画像:イーベイ・ジャパン株式会社
こちらは「越境ECサイトに関しての課題」の結果です。「商品配送にかかわるリスク」や「顧客対応」など、開始時に課題と感じていたことの多くは継続して事業を行うことで解消されているようです。しかし、「必要な人員の不足」や「プロモーション」など、開始時は課題と感じていなかったことが大きな課題となっているケースもあるようです。
- 【4/24】アウトブレインジャパン 新たな広告ガイドラインを発表
レコメンドコンテンツなどを提供するアウトブレインジャパンは、同社が提供するディスカバリー・プラットフォームで配信する広告コンテンツの質の向上を図るため、新たな広告ガイドラインを発表しました。
新しいガイドラインは、「ユーザーの真の興味・関心に基づき、有益なコンテンツをプレミアムなパブリッシャーサイト上で提供する」というアウトブレインの方針に基づいて、審査基準を厳しくすることで、ユーザーが健全で高品質なコンテンツに触れることを目標としています。
アウトブレイン ジャパンの嶋瀬宏氏は今回のガイドライン改定について次のように述べています。
「アウトブレインは業界において先駆けて厳しいコンテンツ審査基準を設けており、コンテンツの質向上のため、薬機法の対応や、専任の国内審査チームの設置、外部団体とのパートナーシップなどあらゆる施策を講じてまいりました。ユーザーにとって有益かつ健全なコンテンツを提供するために、今後もコンテンツ審査基準に関わる試みに一層取り組んで参ります。」
引用:アウトブレイン
画像:アウトブレイン
ピックアップニュース
【4/15】電通デジタル シェアリングサービスの意識調査を実施
電通デジタルは、デジタルネイティブ世代のインサイトや購買行動等のデータを軸に、最新トレンド、戦略立案を行うマーケティングの専門チーム「YNGpot.(ヤングポット)」を発足させ、シェアリングサービスに着目した「国内シェアリングサービスに関する生活者意識調査(2018年度)」を実施しました。
Grabでも何度かシェアリングエコノミーをテーマに取り上げたことがありますが、この分野は今後多くの業界・業種にインパクトを与えることが予測されています。
YNGpotの調査では次の3つが明らかになりました。
- 1.シェアリングサービスの認知度は86%
シェアリングサービスの認知は全体で 86%となり、シェアリングエコノミーの社会への浸透を示しています。サービスカテゴリ別にみると、認知・利用経験ともに「モノのシェアリングサービス」が突出しています。
- 2.18歳~20代の高所得者が「シェア先端層」となっている
シェアリングサービスの利用頻度・利用傾向を年収・年代別に見ると、18歳~20代の年収が高い層で利用が活発であることがわかりました。また、年収が低くとも若年層のほうがシェアリングサービスの利用が活発である傾向が見えます。
- 3.18 歳~20 代高所得層の高タイムパフォーマンス/高コスパ意識とシェアリングサービス特有のサービスメリットが合致
年代別、年収別にシェアリングサービス利用理由・生活価値観を見ると、18 歳~20 代高年収層には「使わなくなったものはすぐに手放す」というミニマリスト的趣向を持つ人が多いことが見えます。
また、利用理由が「スマホで簡単に利用できる」「すぐに利用できる」ことを重視しており、タイプパフォーマンスを求めるニーズと、シェアリングサービスの特徴が合致していると見えます。
【4/16】デジタルインファクト 広告プラットフォーム調査を実施
株式会社デジタルインファクトは、大手サービスプラットフォームであるAmazon、Facebook・Instagram、Google、LINE、Twitter、Yahoo!JAPAN、楽天の広告サービスに関するアンケート調査を実施しました。
画像:デジタルインファクト
広告主に「デジタル広告市場をリードしている広告プラットフォーム」について聞いたところ、「Google」と回答した割合が最も高くなりました。数年前はGoogleと並んで語られていたYahoo!ですが、大きく低下していることがわかります。次いで、「Facebook・Instagram」、「Amazon」という順になりました。
画像:デジタルインファクト
こちらは、広告主に「広告フォーマットが魅力的な広告プラットフォーム」を聞いた結果です。「Facebook・Instagram」が前回調査から向上し、Googleを抜く結果となりました。
画像:デジタルインファクト
「広告運用がしやすい広告プラットフォーム」について、「Google」の割合が最も大きく、「Facebook・Instagram」が続きました。デジタル広告市場をリードしているプラットフォームとして割合が高まっている「LINE」や「Amazon」の割合が低く出ており、これは新しいプラットフォームであるため、使いこなせる人員が少ないことや、頻繁にアップデートが行われ改善の最中であることが要因と考えられます。
画像:デジタルインファクト
「今後の成長性がある広告プラットフォーム」については、「Amazon」と回答した割合が最も大きくなりました。「LINE」もGoogleに近い割合となっています。「Amazon」と「LINE」はデジタル広告に算出して数年しかたっていないにも関わらず、消費者の生活に浸透している強みを活かして急速に成長しています。
【4/22】アクセンチュア 「テクノロジービジョン2019レポート」を公表
アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2019(テクノロジービジョン2019)」を発表しました。
「テクノロジービジョン2019」は、今後3年間でビジネスに大きな影響をもたらす重要なテクノロジーのトレンドを予測した年次調査レポートで、今年のテーマは「ポストデジタル時代の到来 – 次への備えはできているか(The Post-Digital Era is Upon Us – Are You Ready for What’s Next?)」です。
世界最大の経営コンサルティングファームであるアクセンチュアは、長年ビジネスに最先端をリードしてきました。そんなアクセンチュアは「顧客や従業員、ビジネスパートナーに対し、パーソナライズされたリアルな体験をもたらすことが可能な最新のテクノロジー群をいかに活用できるかがビジネス成功のカギを握る」と予測しています。
発表されたトレンドは5つ。どれも単なるテクノロジートレンドというよりも、より大きな考え方や変革につながるものです。
画像:アクセンチュア
- “DARQ”の力(DARQ Power):”DARQ”のDNAを理解する
分散型台帳(distributed ledgers)、人工知能(artificial intelligence)、拡張現実(extended reality)、量子コンピューティング(quantum computing)の4つのテクノロジー、略して“DARQ”は、技術変革を起こし、企業に新しい機能を提供することで、業界全体の再構築を可能にします。「これらのテクノロジーのうち、今後3年間で自社に最も大きな影響を与えると思われるものは何か」という質問に対しては、経営層の41%がAIを第1位に挙げており、これは分散型台帳の19%、量子コンピューティングの19%、拡張現実の18%を大きく上回る結果となりました。
- 「私」を理解せよ(Get to Know Me):唯一無二の顧客と機会を見つけ出す
消費者が活用しているテクノロジーや、そこから得られるデータにより、企業は顧客一人ひとりの具体的な消費者像(テクノロジーアイデンティティ)を捉えることができるようになってきました。こうした情報基盤は次世代の消費者を理解する手助けとなるだけでなく、体験に基づいたカスタマイズされた関係を築く上でも重要なカギとなります。経営層の83%が「デジタル・デモグラフィックス(デジタル動態統計)の活用により、企業は潜在的な顧客ニーズ発掘に向けた新たな市場機会の見極めが可能になる」と回答しています。
- 「ヒューマン+」としての労働者(Human+ Worker):新世代の労働者に、新世代の働き方・働く場を
労働者は「ヒューマン+(プラス)」(Human+)”という存在へと変わりつつあります。どういうことかというと、労働者がさまざまなスキルや知識に加え、テクノロジーによって新たな能力を身につけることで、一人ひとりが大きな力を発揮できるようになるということです。ポストデジタル時代では、企業は従業員の新しい働き方を支援していくことが求められています。経営層の71%は「デジタル化に対しては、従業員の方が会社よりもうまく対応しており、逆に彼らは会社が自分たちのレベルに追いつくのを“待っている”状態である」と回答しています。
- 自身を守るために全体を守る(Secure Us to Secure Me):エコシステムでは誰もが感染元になりうる
エコシステムを活用したビジネスは相互のつながりによって恩恵を受けている半面、これらのつながりに起因するリスクにさらされる危険も増加しています。大手企業は、エコシステム全体と協働して優れた製品やサービス、体験を提供する取り組みの中で、セキュリティも担保する重要性を理解しています。一方、調査では「自社のエコシステム・パートナーが、セキュリティに関するコンプライアンスや復旧への対応に懸命に取り組んでいる」と答えた経営層は29%に留まるなど、エコシステム全体としての取り組みが不十分である点も浮き彫りになりました。
- マイマーケット(MyMarkets):顧客ニーズに「今」応える
テクノロジーの進化により、より最適にカスタマイズされた世界とオンデマンドの体験が生み出されています。そうした中、企業がビジネス機会を捉えるには、組織の再編が不可欠です。企業に求められるのは、それぞれの機会を個々の市場(瞬間の市場)として捉えることです。経営層の85%が「カスタマイズされたサービスをリアルタイムで提供することが、競争優位性を確保する上で次の大きな波になる」と回答しています。
今回のレポートによると、デジタル変革の過程にある企業は、革新的なサービス、効率化、高度なパーソナライゼーションといった強みを今まさに追い求めている段階にあるといいます。まさに今、日本でMAツールやインバウンドマーケティングという考え方が広がりつつあるのと同じ状況です。
一方で、ポストデジタル時代の企業はそのはるか上を目指しています。ただ「最新のテクノロジーを使ってより便利に・より効率的に」と考えるのではなく、市場そのものの仕組みを変えることで、他社を凌駕しようとしています。この傾向は中国のスタートアップ企業等で顕著のようで、数年後、日本にもやってくる流れと考えられます。
アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)兼最高イノベーション責任者(CIO)であるポール・ドーアティ氏は次のようにコメントしています。
「ポストデジタル時代の到来は、デジタル技術の終わりを意味するものではありません。むしろその逆であり、あらゆる企業がデジタル技術の特性を生かした取り組みを進める中、どうすれば他社より優位に立てるのかという新たな疑問を投げかけています。このポストデジタル時代においては、単にデジタル化を進めるだけでは十分ではありません。
アクセンチュアがまとめたテクノロジービジョン2019では、有力な最新テクノロジーをうまく活用してビジネスモデルを革新し、顧客体験をパーソナライズするための方法を紹介しています。その一方で企業の経営層は、信頼や責任などに代表される人間的な価値観を重視することを一過性の取り組みとして捉えるのではなく、成功に欠かせない重要な要素であると認識する必要があります」
まとめ|MAとSNSを活用せよ
多くのマーケティングニュースがあった2019年4月ですが、次の3つに注目できると思います。
- アドベリフィケーションは広告業界全体の課題
継続的にマーケティングカレンダーをご覧いただいていると、アドベリフィケーションに関するニュースが多いことにお気づきと思います。
しかし、広告の費用対効果を求める広告主、媒体の売上を求める広告媒体、その間にいる広告代理店と、3つの立場で様々な考えがあるため思うように対策が進みません。
単にインプレッション数やクリック数だけで広告成果を判断する広告主がいたり、課題を認識したり対策する方法を持ち合わせていない代理店がいることも問題になっています。
しかし、Googleが広告なしの有料版YouTubeをリリースしたように、お金を払ってでも広告を見たくないというユーザーは増加しています。広告以外で収益化する媒体が増加する流れが続くと、Web広告自体の失速・収束してしまいます。
立場に関係なく、Web広告に関わるすべての人が、アドベリフィケーションを意識すべきといえるでしょう。
- AIよりもMAによるパーソナライズ
アクセンチュアの「テクノロジービジョン2019」によると、今後最も影響を与えるテクノロジーについて、AIを上げた経営層が41%に上りました。一方、顧客行動データなどを活用し、潜在的なニーズ発掘が重要になると回答した経営層は83%に上ります。
AIも重要で、大きなイノベーションが期待できるテクノロジーです。しかし、それ以上にMAやCRMといったマーケティングプラットフォーム導入により、企業が顧客を知り、適切なアプローチを行うことが重要と考えられています。
- 広告業界の戦力図は予測できる
デジタルインファクトによる広告主の広告媒体に関する意識調査は、非常に興味深いデータです。
広告業界の戦力図は頻繁に変わってきました。しかし、今回の調査結果から、今後しばらくの戦力図はわかりやすく予想できるでしょう。
私の個人的な予測は次の3つです。
- Yahoo!の広告媒体を使う機会は減っていく
- GoogleとFacebook・Instagramの2台巨頭が独占
- EC業界はAmazonとFacebook・Instagramに集約
従来、Googleと並んでいたYahoo!ですが、データを見る限り魅力や将来性を感じている広告主は減って生きています。少なくとも検索をWebサイト・アプリのディスプレイ広告においては、圧倒的なサービス力を持ったGoogleに集約されていくでしょう。Yahoo!は「Yahoo!知恵袋」「Yahoo!ニュース」など、特定の力を持った媒体を持っていますが、こうした媒体を狙う場合を除けば、利用は減っていくでしょう。
Facebook・Instagramは「広告フォーマットが魅力的な広告プラットフォーム」という項目でGoogleと並んでいます。さらに、20億人が利用するFacebook、10億人が利用するInstagramは、どちらも成長途中で影響力を増し続けています。日本ではコミュニケーションツールとしてのLINEが広告媒体として力を付けていますが、世界単位で見ると、Web広告は「GoogleかFacebook・Instagramか」という状態になっていくでしょう。
EC業界はまた少し違った動きがあり、Amazonの動向によって大きく変わるでしょう。しかし、多くの広告主が期待しているように、今後ECマーケティングの中心がAmazonに変わっていくことは間違いないでしょう。楽天も利用者が多いECモールですが、広告媒体としての魅力を感じている割合は多くありません。
また、Facebook・Instagramも広告フォーマットが豊富で、ECと密接につながった広告機能が用意されています。