知っておきたい!SNSアカウントの使い分け【Twitter・Instagram・Facebook・LINE】

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SNS使い分け

公開日:2021年4月22日/更新日:2021年9月30日

近年SNSは個人だけではなく、多くの企業が宣伝や顧客獲得のために日々運用しています。

新聞・テレビCM・雑誌広告という広告媒体がメジャーだった時代は過ぎ去り、現在はTwitter、Instagram、Facebook、LINEといったSNSを通して広告宣伝に力を入れているところも非常に多くなっています。しかしながら各媒体の特徴を理解し、媒体ごとに適した投稿を行うのは非常に手間がかかり、実践できていない企業がほとんどです。

多くの企業はSNS同士を連携させ、すべてのSNSに同じ内容を表示させているのが現状です。確かに効率的に運用していくのならそれも方法の1つですが、企業のSNS活性化のためには特徴を見極めた上で、目的に応じた使い分けを実践していくのが理想形でしょう

そこで今回は「SNSアカウントの使い分け」と題して、Twitter、Instagram、Facebook、LINEの4つのSNSを使い分けるポイントをお伝えます。

SNSアカウントのビジネス活用が一般的

SNSが社会全体に広く浸透していることから「お金をかけずに広告宣伝ができる」「集客につながる」という目論見で、確実にビジネスアカウントも増えているのが現状です。

しかしながら、日経BP社が平成27年に行った「ソーシャルメディア情報の利活用を通じたBtoC市場における消費者志向経営の推進に関する調査」では、驚くべき結果が出ています。なんとSNSを積極的に利用している企業が年々増えているのにも関らず、SNSを活用してる半数以上の企業が思うように効果が得られていないというのです。この調査では、約半数の54%の企業がSNSの効果を感じていませんでした。

投稿記事の内容、写真のクオリティなどさまざまな要因が考えられますが、注視したいのは「各SNSの特徴や運用ポイント」を押さえられているかどうかです。

SNS同士の連動は便利だが落とし穴も

Twitter、Instagram、Facebook、LINEには異なる特徴があり、それを活かすことで集客や売上につながる効果を発揮するケースも少なくありません。

Twitterは文章重視、Instagramは画像重視など、SNSによって特徴やターゲットが違います。SNSを連携させた一括投稿では、同じ文章と同じ画像が一斉に配信されるため特性を生かしきることができません。複数のSNSをフォローして下さっているお客様に対して、何度も同じ情報ばかりを流していることになるので、しつこく感じさせてしまいフォローを外されてしまうことも考えられます。

SNS同士の連携はとても便利な機能ですが、集客や売上効果を期待するビジネスアカウントの場合は、各SNSの特徴に合わせて投稿内容を変化させることをおすすめします。

SNSを使い分けるポイント

SNSから集客効果や売上UPを期待する企業は、大前提としてSNSの使い分けが必要です。

そのためには、Twitter、Instagram、Facebook、LINEの特徴や登録しているユーザーのタイプや特性を理解しておくことが大切です。

各SNSの利用者

まず各SNSごとの利用者層の違いからチェックしていきましょう。

上記は総務省情報通信政策研究所が2021年の8月に発表したデータをもとに作成したグラフです。全年代でLINEの使用率が高いことがわかります。年代別に見ると、10代はTwitter・Instagramを利用している人が約7割、30代はFacebookの利用率が高いことがわかります。

ここからは利用者層以外の特徴を紹介していきます。自社のターゲットとなる年代にマッチしたSNSを選ぶことも重要ですが、年代だけでなく媒体の特性を知ることも重要です。

Twitter:気軽で拡散力が高い

Twitterは気軽に情報発信ができて、その上情報のスピードも非常に速いSNSです。

ニュースではまだ手に入れられない情報も、Twitterで検索をかけるとものすごいスピードで投稿されているということは珍しくありません。注目されたツイートはリツイートという拡散機能によりどんどん拡散されて、情報がひとりでに広がっていくため、フォロワー外へも拡散されていきます。ですから、Twitterは「企業が今まさに世の中に発信したい情報」を伝えるツールとして役立ちます

画像は4枚まで、文字数は140字という制限があるTwitterですが、拡散力に関しては群を抜いて秀でており、マーケティングツールとして企業から再注目されているSNSです

Twitterは複数アカウントを持つこともできるがゆえに、発信用・情報収集用・趣味用と使い分けが容易にできます。ユーザーは10代~30代が多い印象を受けますが、基本的には幅広い年代に活用されていますので、不特定多数の人に一度に広げたい情報がある時はTwitterがおすすめです。

どうやって拡散力を高めていくのか

インパクトのある文章や写真を載せるのも拡散を促す方法の1つですが、Twitterが面白いのは「いかに人々の共感を得ることができるか」も拡散ポイントになっているところです。

少ない文字数の中で、いかに人々の気持ちをグッと掴める文章を考えられるのか、共感を得られるのかが大切になります。

強気で攻めている文章・どうでもいいつぶやき・ゆるすぎてくすっと笑ってしまう文章などTweetそのものがネタとなるような文章は、効果を感じられる傾向があります。

フォロワー数やインプレッションの伸びが悪い時には、投稿文章や投稿のタイミングを見直してください。

事例:森永製菓株式会社

あえて「買わない理由」というネガティブな情報を募集し、しかも買い取るというユニークな内容で大きな話題を呼び、大成功した事例です。

焼きチョコBAKE好きではないユーザーも思わず参加したくなるような内容で、引用ツイートを促進しています。自然に拡散が広がり、幅広い層への認知拡大に成功しています。

Instagram:多様な機能があり、クリエイティブが重要

Instagramは投稿にハッシュタグを入れて、写真や動画をメインに投稿していくSNSです。フィード投稿というメイン機能以外に、ストーリーズという24時間で消滅する動画コンテンツやショッピング機能など日々機能が増え、バージョンアップし続けているのがInstagramです。

シェア機能がない分、いかにクリエイティブでユーザーの興味を引き付けて、新規フォロワーにつなげていくことができるかがポイントとなります。おいしそうな料理の写真、真似したくなるようなヘアアレンジなど、写真メインのSNSのため、男性よりも女性のユーザーが多い傾向にあります。

近年SNSが急速に世の中に浸透したことにより、「タグる」という文化が出来ました。そういった点からも検索エンジンを使ってのリサーチではなくハッシュタグから検索していく人が増えています。そのため企業がInstagramを活用して、顧客獲得・売上増加を狙う場合はハッシュタグの使い方が重要です。

どんなに素敵な画像で投稿したとしても、ハッシュタグがついていなければ新規ユーザーに読んでもらう機会が少なくなってしまうのです。

ユーザーのほとんどがビジネスアカウントをフォローしているため、企業とユーザーの距離が近いという特徴がります。

どうやって新規ユーザーに投稿を見てもらうのか

Instagramにもアルゴリズムがあります。Instagram独自のルールと指標により、投稿の表示範囲が決まります。Instagramのアルゴリズムは日々進化し、変化し続けているため、専門的な知識がある程度必要になります。まずは定期的に投稿するクセを付けることから始め、徐々にクリエイティブの質を高めていってみてはいかがでしょうか。

事例:任天堂株式会社

こちらは任天堂株式会社が提供している人気ゲーム「あつまれどうぶつの森」の公式Instagramです。ゲームの楽しさのひとつである部屋作りに特化したアカウントづくりで、ゲームの世界観を味わえるように動画で投稿されています。

まだゲームを持っていないユーザーに対して、ゲームをやってみたいと思わせるだけでなく、既存ユーザーに対しても新しい発見を提供し、ゲームをより楽しめるように工夫しています。

Facebook:実名登録により、信頼性が高い

Facebookは、世界最大のユーザー数を誇るSNSです。基本的に実名での登録となっており、友達・職場の関係者・友達の友達などのつながりが主となり、信頼性が高いSNSといえるでしょう。Facebook上の友達が投稿した記事だけではなく、友達がコメントやシェアをした記事もタイムラインに上がってくることを考えると、Facebookは比較的公式なSNSと捉えられる傾向があります。

そのためユーザー自身や企業のカラーがよくわかる、分かりやすく丁寧な文章だと好印象を得られます。比較的長い文章でも受け入れられるので、企業としての想いやこだわりを存分に語りたい時には便利に使えるでしょうし、実名でのコメントが届くので、信ぴょう性も高くなります。

現状ではユーザーの年代は30代・40代のビジネスパーソンが多く、反対にプライベート利用の10代が少ない傾向にあります。

テキストのみ、テキストと画像、テキストと動画、テキストとリンク、カルーセル投稿など投稿種別がさまざまですが、基本的にはテキストにしっかり情報を掲載することを忘れずに、ビジネスの目的に合わせて画像などを組み合わせることがおすすめです。

どうやって活用するのか

Facebookを利用している人たちビジネスパーソンが多いため、求められているのは「有益な情報」です。単に新サービスの告知をするだけでなく、ちょっとした豆知識や思わず周りに話したくなる内容を盛り込むと、ユーザーの目を奪うことができます。

このように広報的な役割を持ちながらも、有益な情報を混ぜて更新しユーザーの信頼を得るために活用してくのもひとつでしょう。

事例:ドミノ・ピザ

ドミノ・ピザは画像や動画を使った投稿に、ユーモアのあるテキストを追加し、ユーザーの気持ちを惹きつけることに成功しています。どのタイミングで何を投稿するのかをしっかりと準備し、ファンの増加とともに売上に繋げています。

LINE:ユーザーにダイレクトに届く

今回比較する4つのSNSの中で、最もユーザーにダイレクトに届く可能性が高いのがLINEです。

プライベートシーンで家族や友人とコミュニケーションを図る時にお使いの人も多いでしょうが、LINEにはビジネスシーンで手軽に利用できる「LINE公式アカウント」があります。

自動登録されることはなく、興味があるユーザーが自らLINE登録をしているので、受け取るユーザーにダイレクトに響きやすいのが最大のメリットです。新商品情報やクーポンなどの情報も、売上につながりやすいSNSと言えるでしょう。

ただしスマートフォンへプッシュ機能で連絡がいくので、あまりに多用しすぎるとユーザーから嫌悪感を抱かれてしまうこともあるので注意が必要です。

どうやってコミュニケーションをとるのか

プッシュ通知として企業側から一方的に情報を送り続けると、嫌悪感を抱かれてしまうので、上手にコミュニケーションをとる必要があります。例えば、ユーザーの気になる質問にトークで回答したり、タップすると気になるサービスの情報が出るなど、ユーザーの要望を叶えることが重要です。

事例:株式会社ユーキャン

通信で資格を取得できるユーキャンのLINEアカウントでは、初回メッセージで自分に合った講座診断を配信しています。簡単な操作ですぐに結果が出るので、講座の内容に興味を持ってもらいやすい流れを作り出しています。

まとめ

今回は、Twitter、Instagram、Facebook、LINEの4つのSNSアカウントについて、事例も含めて詳しくお伝えしました。

連動してSNSを運用していくのは確かに効率的かもしれませんが、SNSにはユーザー層や特徴に違いがあります。SNSの特徴に合わせて投稿内容やクリエイティブを工夫することで、効果を得やすくなります。

まずは自社サービスのターゲット層はどこなのか、どのような目的を達成したいのかをよく考えて、活用するSNSを選ぶことがおすすめです。

どのSNSを運用するにしても「なんとなく」の運用は禁物です。KGI/KPIを定めて効果測定を行いながら運用していくことが成果につながります。SNSだけでなく他の業務と兼任されている方は、分析まで手が回らないでしょう。そういった場合は分析や効果測定を外注するのもひとつの手です。

興味のある方は一度お問い合わせくださいませ。