【2022年版】LINE公式アカウントのビジネス活用法

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公開日:2018年10月9日/更新日:2022年1月11日

メールマガジンの到達率が下がり続ける中、販売促進の方法で注目を集めているのがLINE公式アカウント(旧:LINE@)です。
“スマホ時代“と呼ばれる現代、連絡はLINEをはじめとするSNSで完結させ、そもそもメールアドレスを持たないというユーザーも少なくありません。

LINE公式アカウントについて、「聞いたことはある」「よくメッセージを受け取っている」という方は多いでしょう。
しかし、いざ自社のマーケティング活動に活用しようとすると、どうすればいいのかわからないといった悩みはありませんか?

LINE公式アカウントは無料ではじめられる手軽な販売促進ツールです。今回はLINE公式アカウントの基本的な機能、そして始め方と活用術をまとめました。

LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントは、ビジネスや情報発信に活用できる事業者向けのLINEアカウントです。
日本国内で月間8,900万人(※2021年6月末時点)以上が利用しているLINEを通して、ダイレクトに情報を届ける事ができます。

飲食店などに足を運ぶと、LINE公式アカウントのキャンペーンをよく見かけると思います。公式アカウントはここ数年、飲食店や美容室、洋服店などリピート顧客が重要なビジネスでの活用が広がっています。

顧客にリピートしてもらうには、継続的な情報発信とコミュニケーションが欠かせません。
LINE@でコミュニケーションをとるために、ユーザーは専用アプリをダウンロードしたり、会員登録をしたりといった手間が必要ありません。日本の人口の約7割以上に浸透しているLINEから簡単に情報発信出来できることがLINE公式アカウントの強みです。

LINE公式アカウントには、認証済み・未認証に分けられます。LINE側の審査を通過した企業のみが認証済みアカウントとして、アプリ内の検索結果に表示されたり、認証済みバッジが付与されたりと、さまざまな特典が受けられます。

未認証アカウントは誰でも簡単に作成できますし、基本的な機能は認証済みアカウントとさほど変わりありません。まずは未認証アカウントを開設することからはじめてみましょう。

また、なんといってもLINE公式アカウントは無料から利用できる点が魅力です。リピーターを増やしたいとお考えの企業は、フリープランからはじめて、用途に合わせてプランを変更するのがおすすめです。

参考:LINE公式アカウント料金プラン

無料でもこんなに使える!LINE公式アカウントの機能

LINE公式アカウントには企業、ブランド、商品の魅力を発信するためのさまざまな機能が備わっています。
販売促進ツールとして最適化されており、メールマガジンやチラシ、店内ポップ、Webプッシュなどではできなかったアプローチが手軽に実現できます。

メッセージ

友だちになってくれたユーザーにメッセージを配信できます。配信予約が可能なので、キャンペーンやイベントに合わせて利用できます。また、自動応答メッセージを設定し、ユーザーからの質問や問い合わせにすぐ対応することも可能です。

LINEチャット

通常のLINEアプリで友だちと会話する感覚で、ユーザーと1対1でチャットすることができます。
顧客と1対1で直接コミュニケーションがとれるため、お問い合わせの対応はもちろん、ファン化、リピーター化といった施策に向いています。

アカウントページ

LINE内に専用のホームページ持つことができます。LINE内での表示はもちろん、Googleなどのブラウザで検索した際にも表示させることができます。
求人情報やアクセス情報を表示できるため、Googleビジネスプロフィールのように小規模ビジネスを運営するための機能が揃っています。

店舗型ビジネスの集客方法 Googleビジネスプロフィールの活用方法

LINE VOOM(旧:タイムライン)

2021年11月にタイムライン機能は、LINE VOOMにリニューアルされました。

LINE VOOMは動画をメインとしたプラットフォームで、TikTokやInstagramのリール動画に近いイメージです。タイムラインよりも動画にフォーカスされているのが特徴です。

タイムラインでは、友だち追加もしくはフォローしている相手の投稿が表示されていましたが、VOOMはフォロー関係がベースになります。友だち追加されているだけでは、投稿を見てもらうことはできないため、フォローを促す工夫が必要です。

VOOMに投稿された情報はフォロワーによって共有が可能です。フォロワーから共有されたユーザーが自社のVOOMをフォローしていなかったとしても、情報を閲覧できます。

ショートムービーはトレンドになっているため、今後活用する企業が増加していくのではないでしょうか。

クーポン

LINE公式アカウントではクーポンをユーザーに配布できます。配布方法は友だち登録している全員に送る「全員配布」、ユーザーが応募して当選した人に配る「抽選」があります。
リピーターが増えることはもちろん、クーポンの使用数などを測定し、PDCAサイクルを回して改善できることが大きな特徴です。
リピーターの増加、長期的な集客の底上げのため、ぜひ活用したい機能の一つです。

リサーチ機能

アンケートや人気投票といったユーザーの関心を調査できるのがリサーチ機能です。リサーチ機能を使うと、商品・サービスを調査したり、ユーザーの性別、年齢などの属性を取得したりといったことが可能です。
複数選択肢からユーザーが1つを選択するリスト形式、複数選択肢を画像で見せるパネル形式、2つの選択肢から一方を選ぶVS形式、日付やセレクトBOX、ランキングなどから作成するアンケート形式があります。

LINE ショップカード

ショップカードは、LINE公式アカウントでポイントカードを作成し、管理できる機能です。

従来の紙製のポイントカードと比べ、お客さまが忘れたり紛失したりすることもなく、リピート強化に繋がります。
紙や磁気のポイントカードは、読取り機器や印刷のコストがかかってしまいますが、ショップカードカードであれば配布枚数に制限がなく、無料で何枚も発行できます。
ポイント付与は来店時にQRコードでプレゼントしたり、メッセージで送ることができます。

分析

LINE公式アカウントをうまく活用すると、LINE公式アカウントだけで顧客管理や販促活動ができてしまいます。ビジネス上のインパクトが非常に大きいため、運用には日々のPDCAが欠かせません。
統計情報では、日々の友だち追加数、メッセージ開封率などを確認し、運用改善が可能です。

LINE上で利用できるポイントカード機能、アンケート機能は、チラシ作成やDMに比べ制作コストがかかりません。
LINEチャット、クーポン配信など、キャンペーン内容や目的にあわせて、最適なツールを使い分けましょう。

LINE公式アカウントの活用方法

LINE公式アカウントの機能について、ざっくりと紹介したところで、実際に運用を行い、顧客を増やしていく方法を紹介します。

1.友だち・フォロワーの集め方

LINE公式アカウントは顧客とのコミュニケーションを最適化するツールです。せっかくアカウントを作っても、友だち追加やフォローしてもらわなければ活用できません。

集めるポイントは大きく2つです。

  • LINE公式アカウントの存在をお客様に知らせること
  • 友だち追加・フォローしたいと思ってもらうこと

まずはLINE公式アカウントの存在を知ってもらう方法を店頭、ネット、有料広告の3つを紹介いたします。

店頭

  • 声かけ
    レジでの声かけ、QRコード入りのカードを提げたスタッフの声かけ等
  • 店内掲示
    レジ・トイレ・試着室にポスターを掲示、デジタルサイネージへの表示等
  • ショッパー(袋)にチラシを入れる
  • メニューに挟む
  • 店内放送

ネット

  • 自社サイトやブログ
  • SNS
  • メルマガ
  • ECサイト
    商品ページ、注文完了メール、チラシを商品に同梱する等
  • プレスリリース

広告

  • フリーペーパー
  • 地域情報誌orサイト
  • 折込チラシ
  • 業種別ポータルサイト
  • SNS広告
  • リスティング広告
  • LINE広告

LINE公式アカウントはQRコードを読み取ったり、URLをクリックしたりするだけで登録できるため、できるだけ多くユーザーの目に触れるようにすることが大切です。
どの媒体を利用する場合でも、自分の店舗や企業のお客さまの行動をイメージし、最も目に触れやすいと思われる場所に告知を設置することがポイントです。

次に「友だち追加・フォローしたい」と思ってもらう方法を紹介いたします。

告知の中には、お客さまが思わず「友だち追加・フォローしたい」と思うような要素が必要です
最も多く使われているのが「友だち追加で○円(or○%)off」「フォローでトッピングプレゼント」といった、割引や無料プレゼントのクーポンを提供する方法です。

クーポンを出せないという店舗は、LINE公式アカウントを友だち追加・フォローしたお客さまだけが得られる情報を発信します。
例えば「友だち追加でセールの情報などのキャンペーン情報が届きます」というような、LINEの友だちだけが受け取れる情報を受け取れることをアピールしましょう。

2.情報を発信する

友だち・フォロワーが集まり始めたら、積極的に情報を発信していきましょう。配信するメッセージの4つのポイントを紹介いたします。

1.LINE公式アカウントの配信対象者は「リピーター」

配信対象者(LINEの友だち)は、少なからず店舗や企業に興味を持っているお客様です。
この「リピーター」であるお客さまに対して、求めている情報や喜んでいただけるメリットを提供できるかがポイントになります。
LINE公式アカウントにはアンケート機能もありますので、お客さまがどのような情報を求めているか把握できない時には、お客さまに尋ねてみるだけでも、ひとつの配信内容になります。

2.メルマガ、他のSNSで投稿したものと同じ内容は避ける

他のSNSやメルマガで投稿したものと同じ内容をLINE公式アカウントで送ることは、お客さまから早々に飽きられてしまい、ブロックされる原因にもなるため避けましょう。
「LINE公式アカウントを登録しておくといいことがある」というポジティブな印象をもってもらう事が大切です。
例えば、飲食店の場合は日替わりメニューをランチタイムの直前に配信したり、小売店の場合は新商品のひとつをピックアップしてその商品にまつわるストーリーを配信したり、先行販売の情報をLINE@限定で他媒体より先に告知する、その日のリアルタイムな空席情報を告知する、といった内容も良いでしょう。

3.過去成果が出た配信内容を参考にする

何度か配信していると、反応があったもの、なかったものが見えてくると思います。
配信内容のURLに流入元を識別するパラメータをつけ、Googleアナリティクスなどでアクセス数を計測しましょう。クーポンの利用率や開封率も重要な指標です。

4.お客さまが喜ぶ配信以外は必要なし

ユーザーが集まってくると、どうしてもセールス色が強くなってしまいます。しかし、LINEはあくまでもコミュニケーションツールであることを忘れないでください。
割引情報やクーポン配布も、もちろんユーザーにとってうれしいものですが、来店・利用を促すものばかりだとうんざりしてしまいます。
ユーザーと楽しいコミュニケーションが取れるよう、セールス目的ではない投稿内容も考えていきましょう。

LINE公式アカウントの活用事例

ここからはLINE公式アカウントの活用事例を紹介します。なぜLINE公式アカウントを活用しているのか、どのような結果になったのか、企業ごとに紹介しますので、参考にしてみてください。

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社:LINE公式経由のLTVが約117%アップ

電子書籍配信サービス「コミックシーモア」は、さまざまなLINEサービスを駆使し、LINE公式アカウント経由のLTVを約117%アップさせることができました。

施策としては、まずLINE公式アカウントでメッセージを配信。クリックデータを分析した結果を見て、反応が良かったものをLINE広告として出稿し、効率的に新規顧客を獲得しています。

初めからターゲットを絞り込むのではなく、反響があった属性をターゲットにする方法で、LINE広告の効果を高めているのです

LINE公式アカウントを導入する前は、メルマガでユーザーとのコミュニケーションを図っていたコミックシーモア。双方を比較したデータの効果を比較してみると、差は一目瞭然です。

LINEの強みはユーザー数の多さと自由度の高さにあります。他メディアとの連携など、今後より便利になると考えられています。

ユーザーに合わせたマーケティング活動を実施していきたい企業は、LINE公式アカウントを導入してみてはいかがでしょうか。

のぞみ社会保険労務士事務所:2ヶ月で500人以上の友だちを獲得

神奈川県横浜市にある「のぞみ社会保険労務士事務所」は、事務所の認知度を上げるためLINE公式アカウントの活用をスタートしました。チャットボットの開発やLINE広告を実施し、2ヶ月間の広告配信で500人以上の友だちを獲得することに成功しました。

業界全体の悩みである新規顧客の獲得を課題とし、スムーズにユーザー対応が行えるチャットボットを開発しました。業界的に専門用語が多く、電話でのお問い合わせが多くなりがちでしたが、チャットボットの開発により、タップするだけで悩みを解決できるようになったのです。

同時にLINE広告を配信し、500人以上の友だち獲得に成功しています。今後もクリエイティブや友だち獲得数の推移を分析し、LINE広告を出稿していく予定だそうです。

士業界など、専門用語が多い業界でのLINE公式アカウント活用は、ユーザーの問い合わせハードルが下がり、コミュニケーションを取りやすくなるメリットがあります。電話対応のコスト削減にもなり、一石二鳥の手法でしょう。

▶ その他LINE公式アカウントの事例はこちら

▶ LINE広告の事例はこちら

まとめ

今回はLINE公式アカウントの機能と活用方法をご紹介しました。

LINE公式アカウントは、リピーターを増やせる強力な販売促進ツールです。上手に活用する事で、来店率(売り上げ)アップやコスト削減につながった事例がいくつもあります。
現在は飲食店や洋服屋、美容室など、店舗ビジネスでの活用が盛んですが、企業間取引で利用される例も増えてきています。

これだけの機能のあるツールが無料で利用できるなんて、試してみたい手はありませんよね?
是非、試してみてはいかがでしょうか。