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公開日:2018年12月25日/更新日:2022年7月19日
2022年現在、日本で最も利用されているSNSはLINEであると言っても過言ではないでしょう。他にもFacebook・Twitter・Instagram・TikTokなど、さまざまな種類のSNSが存在するものの、LINEの利用率は群を抜いています。
ユーザー数の多いLINEは、広告媒体としても優れているSNSです。LINE広告のターゲティング機能を活用すれば、見込み顧客へのアプローチや潜在層への認知向上が可能になります。当記事ではLINE広告のメリット・配信面といった基礎知識と、LINE広告で利用できるターゲティング機能を詳しく解説していきます。
LINE広告とは?
LINE広告とは、SNSアプリであるLINEが提供する広告配信プラットフォームです。LINE広告を利用することにより、LINEのトークリストやタイムラインなどに広告を配信できます。
LINEは、2022年3月末時点で月間利用者数が9,200万人を超えた、巨大なユーザー基盤を形成するSNSです。LINEはコミュニケーションツールとして利用されているため、他のSNS(TwitterやFacebook)と併用する人が多く、利用率で見てもSNS利用者中83.2%と多くのユーザーを獲得しています。
また、2022年2月時点でのLINEの利用者層は、下記の通りとなっています。
(出典:LINE for Business「【公式】LINE広告」)
(出典:LINE Business Guide「LINE株式会社 マーケティングソリューションカンパニー 2022年7〜9⽉期版 v1.0」)
利用者層の性別は男性・女性で半分に分かれており、年齢も15歳から65歳以上までの層がバランスよく存在します。ユーザーの属性に極端な偏りがない点が、LINEの特徴です。この特徴を活かして、LINEを利用する幅広い層のユーザーにリーチを伸ばせるのが、LINE広告なのです。
LINE広告の成功事例については以下の記事で詳しく紹介しています。
▶︎ LINE広告の成功事例5選|高い新規獲得率・費用対効果の秘訣
LINE広告を活用する2つのメリット
LINE広告は、今大きな注目を浴びている運用型広告のプラットフォームです。
LINEそのものは、家族・友人・知人と連絡を取り合うためのSNSツールとして利用されている方が多いと思いますが、実は広告媒体としての企業利用も活発です。はじめにLINE広告を活用する際に期待できる、メリットについていくつか確認していきましょう。
圧倒的なリーチ拡大が期待できる
LINE広告の最大の特徴は、多くの人に広告が届くことにより、リーチ拡大が期待できる点です。
LINEは、男女関係なく幅広い年齢層で利用されていると前述しました。特に20代・30代の人たちは、何の抵抗もなくLINE・ Twitter・Instagram・Facebookなど複数のSNSツールを楽しんでいる方がほとんどでしょう。しかしながら、50代・60代の人が同じような楽しみ方をしているかというと割合的には少なくなってしまうのかもしれません。
とはいえ、LINEはいかなる年代に対しても有効な広告配信ツールとして利用できます。
LINEは連絡用SNSとして使用している方が多いため、年代に関係なく毎日使うという方がほとんどで約86%と言われています。このことから、他のSNSツールでは取り込めなかったユーザーに対しての認知を広げていくことができると言えるでしょう。
精度の高いターゲティング機能
LINE広告の2つ目のメリットは、精度の高いターゲティング機能です。
他のSNSを使った広告と同様に、ユーザーの性別・年齢・地域・興味・関心などから、広告配信をするユーザーを絞り、戦略的にターゲティングができます。ちなみに、LINE広告に役立てられるデータは、ユーザーの登録情報やLINE内での行動・スタンプ購入履歴などによって識別されています。
LINE広告が精度の高いターゲティング機能を利用して、多くのユーザーにアプローチをすることで、確実なリーチ拡大につながっているのは間違いありません。
ターゲティング機能については、次章で詳しくお伝えしていきます。
LINE広告の配信面
LINE広告には複数の配信面が用意されており、アプローチしたいユーザーや広告クリエイティブに応じて適切な配信面を利用できます。
LINE広告の配信面は、下記の13種類です。
配信面一覧 | 配信面の説明 |
トークリスト | ユーザーがトークを管理する機能で、最上部に広告枠があります。 |
LINE NEWS | 300を超えるメディアと提携し、ニュース記事を配信するサービスです。 |
LINE VOOM | 動画の投稿・視聴ができるLINEユーザー向けの動画プラットフォームです。 |
LINEマンガ | 若年層を中心に利用されている電子コミック配信サービスです。 |
LINEポイント | 「友だち追加」「動画視聴」などの指定条件を達成することでポイントを獲得できるサービスです。 |
ホーム | LINEアプリのホーム画面であり、友だちや各種サービスへの導線があります。 |
LINE BLOG | LINEが提供する、スマートフォン利用に特化したブログサービスです。 |
LINEチラシ | 地域店舗のセール・特売情報などを配信できるサービスです。 |
LINEマイカード | 店舗のポイントカードや会員証を管理できるサービスです。 |
LINEクーポン | 提携ショップで利用できるクーポンを管理するサービスです。 |
LINEショッピング | 提携する約250社・1億点以上の商品をLINEアプリ上で購入できるサービスです。 |
LINE広告ネットワーク | LINE提供のアプリや、提携するアプリに広告配信できるサービスです。 |
ウォレット | LINE Payなどの金融サービスを管理する機能です。 |
LINE広告は基本的にネイティブ広告であり、配信面にマッチする形の広告配信を行えます。
【LINE広告】複数のターゲティング機能
LINE広告には複数のターゲティング機能があります。リーチ拡大を狙うのなら、配信機能をうまく使い分けることが大切です。
この使い分けによって、LINEプラットフォームが抱えている膨大なユーザーの中から、今まで隠れていた潜在顧客を見出すことができるのです。
デモグラフィックデータ
LINE広告に限らず、他のSNS媒体でも主として使われているターゲティング方法になります。LINEの場合は登録データやみなし属性をもとに判別され、ユーザーの性別や年齢・地域・興味・興味関心に応じたターゲティングとなっています。
ここで、気になるワードが「みなし属性」です。実名登録をしているFacebookと違い、LINEは実名で登録する必要もなければプロフィール設定もありません。その気軽さが多くのユーザーが便利に利用している点でもありますが、ターゲティングにおいては属性データがあいまいになってしまうため「みなし」と言われています。
このみなし属性は、LINE内でのユーザーの行動やスタンプ購入履歴、また公式アカウントや友達登録の履歴などから、割り出されたものです。包み隠さず端的にいうと、LINEにはFacebook広告ほどの精度の高いターゲティングは期待できません。しかしながらLINEの強みである、圧倒的なリーチ力があるのは確かです。
▶︎ 【2022年版】LINE公式アカウントのビジネス活用法
精度に関しては多少劣るもののリーチ拡大を大きく期待するのなら、LINE広告は非常に有効な手立てです。
オーディエンス機能
的確なターゲットに対して広告を配信したいのなら、LINE広告のオーディエンス機能をおすすめします。これは広告を配信する側が「ある一定のオーディエンス」に対してのみ、アクションを起こす手法で詳細なターゲティングが可能となります。
オーディエンスは、メッセージメニューの「オーディエンス」を選択→「作成をクリック」→「オーディエンスタイプを選択」の流れで可能です。
ここからは6つのオーディエンスタイプについて紹介していきます。
ユーザーIDアップロード
友だち追加で使用する個人の「LINE ID」と「ユーザーID」は、名前が似ていますが、それぞれ異なるものです。
ユーザーIDとは、プロバイダーごとにユーザーを識別するための識別子になります。このユーザーIDをTXT・CSV形式のファイルでアップロードをして、作成していくオーディエンスタイプがユーザーIDアップロードです。
他のオーディエンスタイプと比較して、少し使い方が難しいため慣れるまでは使わなくても問題ありません。
クリックリターゲティング
クリックリターゲティングとは、その名の通り広告主が過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしてくれたユーザーに配信するオーディエンスタイプです。
インプレッションリターゲティング
インプレッションリターゲティングは、過去に配信したメッセージを開封したユーザーに配信するオーディエンスタイプです。クリックリターゲティングと少し似ていますが、「リンクをクリックしたユーザーなのか、メッセージを開封したユーザーなのか」という点で違いがあることを覚えておきましょう。
チャットタグオーディエンス
チャットタグオーディエンスとは、チャットに付けたタグを対象にして配信していくオーディエンスタイプです。
以前ではタグのついているユーザーに個別でメッセージを送ることはできましたが、広告配信のように一度に複数人にメッセージを送ることができませんでした。しかし、チャットタグオーディエンス機能は、2020年3月12日に追加されたことにより、タグのついているユーザー複数人にメッセージを配信できるようになりました。
ただし、このオーディエンスを利用するにはチャットでユーザーへのタグ付けをする必要があることに注意してください。
追加経路オーディエンス
追加経路オーディエンスとは、ブログに記載してあるURLから友達追加に至ったのか、またトークルームでのシェアにより追加されたのか、などの経路によってユーザーを分類し、絞り込みをした状態で広告を配信できる機能です。
ウェブトラフィックオーディエンス
ウェブトラフィックオーディエンスとは、自分が選んだサイトに「LINE Tag」を設置することにより、サイトに訪問したユーザーに焦点を当てて広告を配信できるオーディエンスタイプになります。
注意点はLINE Tagの利用開始後にオーディエンスも作成可能になることと、LINE経由以外のデータもオーディエンスに含まれるという点です。
類似配信
類似配信とは、上記のオーディエンス配信でアプローチするユーザーに対して自分で類似濃度を選択しながら広告を配信することです。類似濃度は1~15%まであり、濃度が高いほどオーディエンスの規模は小さくなりますが、獲得見込みが高くなります。
このようにユーザーを狙って配信することにより、確実なリーチ拡大につながるというわけです。
高精度な「クロスターゲティング」
より高精度なターゲティングを利用したい場合は、「クロスターゲティング」をおすすめします。
クロスターゲティングとは、「LINE公式アカウント」や「LINEポイントAD」などから取得した情報をLINE広告の配信に活用する機能です。クロスターゲティングによってLINE広告のターゲティングに利用できるデータの幅が広がり、ユーザー行動に基づく広告アプローチが可能になります。
クロスターゲティングの設定方法
クロスターゲティングの設定はLINE公式アカウント上で行います。
(1)LINE公式アカウントの管理画面にログインする ↓ (2)ホームの「メッセージ配信」から「オーディエンス」を選択する ↓ (3)画面下部の「公開設定を変更」から、オーディエンスの共有設定をONにする |
以上の手順により、LINE公式アカウントで作成したオーディエンスを、各データで利用できるようになりました。クロスターゲティングで利用できるオーディエンスタイプ(配信方法)は、下記の通りです。
LINE広告 |
インプレッション・クリック・ユーザーIDアップロード・IDFA/AAIDアップロード・チャットタグ・友だち追加経路・Webトラフィック
Point CV・Point Click・Point transition
Video Start・Video Completions・Click |
LINE公式アカウント |
Webトラフィック・モバイルアプリ・動画視聴・画像クリック
Point CV・Point Click・Point transition |
共有されたオーディエンスデータは、LINEの広告マネージャーである「LINE Ad Manager」の管理画面上で確認できます。
クロスターゲティングの活用方法
クロスターゲティングの活用方法を3つ、例を挙げながら紹介します。
LINE公式アカウントで配信したメッセージを開封したユーザーを、LINE広告でリターゲティングします。購入意欲が高いユーザーに対して、効率的に訴求できます。
メッセージを開封したユーザーを除外して、広告を配信します。ユーザーの認知拡大に効果を発揮する手法です。
メッセージの開封やリンク先へ遷移したユーザーのデータを基に類似配信することで、興味・関心の高い見込み顧客を獲得できます。 |
LINEサービス間でのデータ連携ができる高精度なクロスターゲティングを利用して、LINE広告の成果を高めましょう。
LINE広告の配信面とターゲティング方法 まとめ
LINEで広告配信するためには、広告配信プラットフォームのLINE広告を利用する必要があります。LINE広告は国内最大級のユーザー数を背景としたリーチの広げやすさと豊富な配信面、そしてターゲティング機能が特徴です。
LINE広告のターゲティング機能には、デモグラフィックデータやオーディエンス機能があります。より高精度なターゲティングが必要であれば、LINE公式アカウント・LINEポイントADとデータ連携するクロスターゲティングがおすすめです。
もともとユーザー数が多くリーチを広げやすいLINE広告は、ターゲティング機能により成果につながり安いユーザーの獲得を期待できます。ターゲティング機能に優れたLINE広告をぜひ利用してみてください。
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