マイクロインフルエンサーとは?|3つの事例と活用のコツ

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マイクロインフルエンサーとは?

近年話題になっている広告宣伝の手法の一つに、「マイクロインフルエンサーマーケティング」というものがあります。
元々は「インフルエンサーマーケティング」と呼ばれていたものの派生で誕生したのがこのマイクロインフルエンサーマーケティングなのですが、マイクロインフルエンサーとは何なのか?インフルエンサーマーケティングとは何が違うのか?など、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

今回は、このマイクロインフルエンサーマーケティングに焦点を当てて、その意味や事例について詳しく解説していきます。

マイクロインフルエンサーとは

マイクロインフルエンサーとは
「マイクロインフルエンサー」とは、「インフルエンサー」と呼ばれる人たちの中でも、特に一部の狭い領域で活躍している人のことを指します。
そもそも「インフルエンサー」とは何なのかと言いますと、英語の「influence」、日本語に訳すと「影響を及ぼす」という言葉が元になっていて、多くの人々に影響を及ぼす影響力のある人のことをインフルエンサーと呼びます。
「インフルエンサー」が、業界や分野に限定されない幅広い影響力を持つ人を指すのに対して、特定の比較的小さな分野でのみ強い影響力を持っている人を、インフルエンサーと区別して、「マイクロインフルエンサー」と呼ぶのです。
マイクロインフルエンサーとインフルエンサーの間に明確な区別はありませんが、マイクロインフルエンサーはフォロワー数が数千から10万人以下の人を指すことが多いようです。

マイクロインフルエンサーマーケティングとは

「マイクロインフルエンサーマーケティング」は、マイクロインフルエンサーを活用したインフルエンサーマーケティングの一種です。
インフルエンサーマーケティング自体は数年前からブームになっていますからご存知の方も多いでしょう。

簡単に説明すると、自社の商品・サービスを宣伝するためにインフルエンサーの力を借りて、そのインフルエンサーのフォロワーに自社の商品・サービスを紹介してもらい、購買行動を促すというマーケティング手法です。

フランスのファッションブランド「クリスチャン・ディオール」のインフルエンサーマーケティング事例。ファッション誌「ViVi」の公認インフルエンサーの一人である古川貴絵さんがインスタグラムに投稿。

通常の広告の場合、「広告」というだけで嫌悪感を示す人も少なくないのに対し、インフルエンサーマーケティングの場合は、ユーザーからすると自分がフォローしているインフルエンサーからオススメされる形でその商品・サービスを知ることになるので、広告感が薄れ、心理的な障壁がなくなりやすいというメリットがあります。
このインフルエンサーマーケティングのうち、マイクロインフルエンサーを活用したものを、特に「マイクロインフルエンサーマーケティング」と呼ぶのです。
通常のインフルエンサーではなく、マイクロインフルエンサーを活用することには、様々なメリットがあります。

マイクロインフルエンサーのメリット①:エンゲージメント率が高い

マイクロインフルエンサーのメリット①:エンゲージメント率が高い
マイクロインフルエンサーは、影響力を持っている領域が狭く、フォロワー数も比較的少ない代わりに、フォロワーひとりひとりに対する影響力が強いことが多いです。言うなれば、通常のインフルエンサーよりも「濃い」繋がりを持っているのです。
そのため、マイクロインフルエンサーのフォロワーは、通常のインフルエンサーのフォロワーよりも、エンゲージメント(何らかの反応を返すこと)率が高いことが、実際の調査によって示されています。
フォロワー数こそ少なくても、エンゲージメント率が高ければ十分な広告宣伝効果を上げることができ、費用対効果も高くなります。
このようなフォロワーとの結びつきの強さが、マイクロインフルエンサーのメリットです。

マイクロインフルエンサーのメリット②:ターゲットに確実に届く

通常のインフルエンサーが、様々な領域に幅広い影響力を持っているのに対し、マイクロインフルエンサーは特定の領域に影響力を持っています。
つまり、同じ商品・サービスを紹介してもらうにしても、通常のインフルエンサーの場合はマス広告に近い効果が見込まれます。
つまり、ターゲティングを絞っておらず、とにかく多くの人の目に入るような形です。
反対に、マイクロインフルエンサーの場合は、あらかじめ自社の商品・サービスと親和性の高いマイクロインフルエンサーを選んで紹介してもらえば、ターゲティングを絞った広告と同じような効果が見込まれ、狙ったターゲット層に確実に届けることができるようになります。
通常のインフルエンサーが「浅く、広く」だとすれば、マイクロインフルエンサーは「深く、狭く」です。
特定のターゲット層を狙って広告宣伝がしたいのであれば、インフルエンサーよりもマイクロインフルエンサーの方が効果が高いと言えるでしょう。

マイクロインフルエンサーのメリット③:費用が安い

マイクロインフルエンサーのメリット③:費用が安い
マイクロインフルエンサーは、インフルエンサーと比べてフォロワー数が少ないため、総合的な影響力は弱いです。そのため、自社の商品・サービスの紹介の依頼をする際の相場も、インフルエンサーよりも低い傾向にあります。
つまり、インフルエンサーよりもマイクロインフルエンサーの方が低い料金で商品・サービスの紹介を依頼できるのです。
特に、マイクロインフルエンサーの場合は事務所などに所属していない個人で活動している人も多いため、そういった個人の場合はより安く依頼しやすくなります。
依頼する側にとっては、当然料金が安く済む方が良いですから、マイクロインフルエンサーは比較的活用しやすいでしょう。
それでいてエンゲージメント率は通常のインフルエンサーよりも高いため、費用対効果で見るとマイクロインフルエンサーは通常のインフルエンサーの何倍にもなります。
これはマイクロインフルエンサーを活用する大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

マイクロインフルエンサーのメリット④:ユーザーが身近に感じやすい

通常のインフルエンサーは、影響力が強すぎるあまり、活動も派手な印象を受けることから、ユーザーからするとテレビタレントと同列のような、雲の上の存在に見えてしまいがちです。
そういった人々が紹介する商品・サービスというのは、受け手からするとどうしても「広告感」が強くなってしまいます。

反面、マイクロインフルエンサーは、通常のインフルエンサーと呼ばれる人たちと比べると、フォロワー数が少ない分、活動がやや地味に映ることが多いです。マイクロインフルエンサーは、ユーザーにとっては比較的身近な存在で、手を伸ばせば届くような親しみやすい憧れを感じていることが多く、そういった人たちが紹介する商品・サービスは、広告感がありません。
同じインフルエンサーマーケティングでも、宣伝を依頼するインフルエンサーの影響力の度合いによって、受け手が抱く「広告感」に大きな差が出ることからも、マイクロインフルエンサーならではの「親しみやすさ、親近感」は、マイクロインフルエンサーを活用するメリットの一つとして挙げることができます。

マイクロインフルエンサーの活用事例

ここからは、マイクロインフルエンサーマーケティングの実際の事例についてご紹介します。インフルエンサーではなくマイクロインフルエンサーを使うことによるメリットにも注目です。

マイクロインフルエンサーの活用事例①新商品の試食会

マイクロインフルエンサーの活用事例の1つ目として、手打ちうどんチェーンの「たも屋」の事例をご紹介します。
「たも屋」は国内外に店舗を展開するチェーンで、2017年にシンガポールにある1店舗で新商品の試食会を実施しました。
それに合わせ、有名インスタグラマーや雑誌の出版社、ラジオDJなど様々なマイクロインフルエンサーに試食会の招待状を出しました。
ここで、招待状を送ったインスタグラマーは、フォロワー数1万人弱の人を対象としており、まさしくマイクロインフルエンサーと呼ぶにふさわしい人々を招待しています。
結果として、試食会の感想はブログやFacebook、Instagramに投稿され、Instagramでは1,200以上のいいねがつく投稿もありました。
試食会の実施期間中、その店舗の売上は最大で昨対約140%にまで達し、大きな成功を収めました。

マイクロインフルエンサーの活用事例②招待制アプリ

マイクロインフルエンサーの活用事例の2つ目として、アディダスのスポーツシューズ用公式アプリの事例をご紹介します。
アディダスは、サッカー用のスパイクシューズとして「GLITCH」というモデルを販売していますが、このGLITCHは、プロモーションとして公式アプリがリリースされています。
そして、公式アプリ上で注文する以外にGLITCHを購入する手段はないという、非常に珍しいマーケティング戦略をとっています。
しかも、GLITCHの公式アプリは、このプロモーションを行っていた当時は招待制となっており、既にGLITCHのアプリを利用しているユーザーからの招待がないとアプリが利用できない仕組みになっていました。

そのため、サッカーファンでありサッカー関連のコミュニティで影響力を持っているマイクロインフルエンサーたちが、自分たちのフォロワーを一斉に招待する動きが出て、招待制という閉じたコミュニティでありながら、マイクロインフルエンサーの動きをきっかけに多くのユーザーがGLITCHのアプリを利用するようになり、GLICTHのプロモーションは大盛況となりました。

マイクロインフルエンサーの活用事例③SNSキャンペーン

マイクロインフルエンサーの事例の3つ目は、恐らくマイクロインフルエンサーマーケティングとしては最もイメージがつきやすい、SNSキャンペーンの事例です。
格安SIMでお馴染みの通信会社であるmineo(マイネオ)は、自社でSNSキャンペーンを実施するにあたって、20,000人以上のマイクロインフルエンサーが所属する事務所である「SPIRIT」を活用し、フォロワー数が1万人以上のマイクロインフルエンサーの募集をかけました。
その結果、フォロワー数が4万人の比較的影響力の強いマイクロインフルエンサーも参入し、およそ38万人のユーザーにリーチすることに成功しました。
SNSでのキャンペーンはマイクロインフルエンサーとの親和性が高く、効果が実感しやすいことから、キャンペーンを実施する際にはぜひマイクロインフルエンサーを活用すべきと言えます。

マイクロインフルエンサーマーケティングのコツ

ここまで、マイクロインフルエンサーマーケティングのメリットや、実際に行われた事例について解説してきました。それでは、マイクロインフルエンサーマーケティングを成功させるためのコツ・ポイントとしては、どのようなものがあるのでしょうか。

マイクロインフルエンサー活用のコツ①:広告感をなるべく出さない

マイクロインフルエンサーを活用することの一番のメリットは、ユーザーに「広告感」を感じさせないことです。そのため、マイクロインフルエンサーを活用しようとしても、とにかく強い訴求をするように依頼してしまうと、マイクロインフルエンサーの裏側にある広告の存在をユーザーが察知して離れていってしまいます。
こうなってしまっては、広告主にもマイクロインフルエンサーにもいい状態とは言えませんし、マイクロインフルエンサーの中にはフォロワーが離れていくのを嫌ってそういったオファーを断る人もいます。
マイクロインフルエンサーを活用する際は、その人の活動のスタイルをよく理解して、あくまでも自然に商品を紹介してもらうようにしましょう。

マイクロインフルエンサー活用のコツ②:事務所を利用する

マイクロインフルエンサーを活用する際は、個人に直接オファーを出すのもいいですが、事務所を活用した方が効率的です。
マイクロインフルエンサーの多くはフォロワーと濃い繋がりを持っていますが、その影響が及ぶ範囲はごく小さいものです。
そのため、個人で活動しているマイクロインフルエンサーを活用するだけでは大規模なPRには向かず、ある程度専門性を持ったマイクロインフルエンサーを多く集める必要があります。
そういった場合は、ひとりひとり探して依頼をしていくよりも、事務所を通した方が格段に効率的にマイクロインフルエンサーを集めることができます。
事務所を通すことで依頼の料金は上がるかもしれませんが、PRの成功のためには、事務所の利用も選択肢に入れておきましょう。

Grabにはインフルエンサーマーケティングサービスの記事もあるので、ぜひご覧ください。

マイクロインフルエンサーとは?まとめ

今回は、マイクロインフルエンサーとは何か、インフルエンサーとはどう違うのか、どういった事例があるのかなどの観点から、マイクロインフルエンサーマーケティングについて一挙に解説してきました。
マイクロインフルエンサーマーケティングは、昨今のSNSの流行に合わせて、どんどん存在感を増してきている手法の一つです。
ぜひ今回の内容を元にして、マイクロインフルエンサーマーケティングの実施を検討してみてください。