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公開日:2020年2月18日/更新日:2022年1月4日
スマートフォンの普及に伴い、気になるお店についてスマホを使って情報収集するユーザーが増えています。そんなユーザーに向けて、店舗への来店を促進することを目的とした広告を出稿できることをご存じでしょうか。
Google広告には、Web広告でありながらも実店舗への来店を誘導でき、かつ来店をコンバージョンとして計測までできる仕組みが用意されています。今回は、来店を目的とした「ローカル検索広告」について解説していきます。店舗ビジネスを運営している方必見ですので、ぜひご一読ください。
ローカル検索広告とは
ローカル検索広告とは、Google広告に用意されている広告メニューのひとつで、店舗型ビジネスに特化した機能を持っています。ローカル”検索広告”という名前の通り、検索(リスティング)広告のひとつでもあります。
ユーザーの位置情報(GPS)と店舗の住所や電話番号などの情報を紐づけて、自社の店舗の周辺でインターネットを利用していたり、自社の店舗の周辺地域について調べていたりするユーザーに対して表示されます。
リスティング広告との違い
リスティング広告とローカル検索広告は掲載される場所が異なります。どちらも検索キーワードに紐づいて表示される点は同じですが、ローカル検索広告は検索結果だけでなく、Googleマップにも掲載されます。
Googleマップで店舗情報を検索することは、もはや当たり前になっています。「地名+居酒屋」など、地名を絡めた検索キーワードで、検索結果にGoogleマップが掲載されることも増えています。こうしたユーザー行動にアプローチできるローカル検索広告は、実店舗なら必須といえる広告施策です。
リスティング広告について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
MEOとの違い
MEOは「Map Engine Optimization」の頭文字を取った言葉で、マップエンジン最適化やローカルSEOとも呼ばれています。Googleマップを中心とした地図アプリや検索結果で、店舗や企業の情報を上位表示させる施策の名称です。
ローカル検索広告は、MEOと同様にマップと検索結果に自社の情報を上位表示させる広告です。MEOと違い、広告を出稿すれば確実に上位に表示させられるため、効率的に多くのユーザーにアプローチできます。ローカル検索広告とMEOを並行して実施し、継続的な集客を狙っていくのがおすすめです。
MEOについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ローカル検索広告の掲載費用
ローカル検索広告は上限の金額を設定し予算内でクリックを集めていく、クリック課金方式です。
- 電話
- ルート検索
- 広告
- Webサイト
これらをクリックすることにより、広告費が発生します。
競合の状況により異なりますが、クリック単価は安ければ50円程度とされています。ただキーワードによってはクリック単価が1,000円程度になる場合もあるため、注意が必要です。
ローカル検索広告のメリット
ローカル検索広告を利用することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。ローカル検索広告のメリットは、大きく3つ挙げられます。
ローカル検索広告のメリット1:即効性がある
ローカル検索結果の上位に表示されるためには、MEO対策かローカル検索広告の出稿が必要です。
MEO対策はSEO対策よりも競合が少なく、効果が表れるまでの時間は短いとされていますが、広告の即効性には敵いません。
ローカル検索広告を出稿し、上位に掲載されることで、集客効果が表れるまでの時間が短縮されます。すぐに効果を実感できる点がローカル検索広告のメリットです。
ローカル検索広告のメリット2:確度の高いユーザーにアプローチできる
ローカル検索広告は位置情報に基づいて広告が掲載されます。店舗の近くにいるユーザーに対してアピールができるだけでなく、店舗が複数ある場合は、最もユーザーに近い場所にある店舗の住所を表示することも可能です。
具体的にはユーザーがGoogleマップで検索したときに、自社の店舗の情報とマッチしていれば、検索候補の一番上に自動的に広告が掲載され、マップ上にもピンが掲載される仕組みです。視認性が高く、ユーザーに興味を持ってもらいやすいため、近くで店舗の情報を収集している確度の高いユーザーを来店に繋げられるのがメリットです。
ローカル検索広告のメリット3:効果計測の精度が高い
ローカル検索広告を使うと、ウェブサイトへの訪問だけでなく、実店舗への来店や、店舗への電話、Googleマップでのルート案内など、オフライン・オンラインの様々なユーザー行動をコンバージョンとして計測できます。
オフラインコンバージョンの計測は、通常であればオフライン上で記録されたデータをGoogleにアップロードする必要がありますが、ローカル検索広告はすべて自動で計測されるため、その必要はありません。実店舗への来店も、ユーザーと店舗の位置情報を元に計測してくれます。
店舗の集客をWeb広告で行うという仕組み上、効果計測が難しいと思ってしまいがちですが、その点も補ってくれるのがローカル検索広告の大きなメリットのひとつです。
ただし、実店舗への来店コンバージョンはすべての広告主が利用できるわけではないため、Google広告ヘルプをチェックして条件を満たしているか確認する必要があります。条件をクリアできるように、Googleビジネスプロフィールでオーナー認証を行い、広告アカウントとの連携を済ませておくことをおすすめします。
ローカル検索広告の設定方法
ローカル検索広告を利用するためには、まず自社の店舗の情報をGoogle上に登録しておく必要があります。店舗の情報を登録するための専用のサービスがGoogleには用意されており、これをGoogleビジネスプロフィールと言います。
Googleビジネスプロフィールに自社の店舗を登録すると、Google検索で表示される自社の店舗情報を管理できるだけでなく、口コミの投稿を集めたり、営業時間を表示したりといった、店舗にもユーザーにとってもメリットがあります。
Googleビジネスプロフィールに店舗情報が登録できたら、Google広告のアカウントとGoogleビジネスプロフィールのアカウントを連携させます。
すると、Googleビジネスプロフィールに登録された店舗の位置情報がGoogle広告にもリンクされて、検索広告の広告表示オプションとして「住所表示オプション」が使えるようになります。
住所表示オプションを有効化すると、ユーザーが店舗の情報を検索したときに、広告表示オプションとして店舗の住所が自動的に表示されるようになり、ローカル検索広告の設定は完了です。
GoogleビジネスプロフィールとGoogle広告の連携、住所表示オプションの有効化、ローカル検索広告の設定の3つは、ほぼ等しいと言っていいほど綿密な関係にありますので、Googleビジネスプロフィールに店舗の情報を登録さえすれば、非常に簡単にローカル検索広告を設定できます。
ローカル検索広告の効果計測
ローカル検索広告を設定すると、店舗ビジネスのためのコンバージョンポイントが自動で設定されます。
具体的には「通話ボタンをクリック」「ウェブサイトの訪問」「その他のエンゲージメント」「経路」「実店舗への来店」の5つが、ローカル検索広告のコンバージョンポイントになります。
店舗への集客を目的としてローカル検索広告を中心に広告運用を行うのであれば、「ウェブサイトの訪問」以外のコンバージョンポイントをコンバージョンとして設定すると、より実態がつかみやすくなるためおすすめです。
発展編:ローカルキャンペーンについて
今回は、実店舗への来店を促すための広告手法として、ローカル検索広告に焦点を当ててきましたが、さらに実店舗への集客に特化した「ローカルキャンペーン」という広告手法もGoogle広告には存在します。
ここでは軽い紹介に留めておきますが、ローカルキャンペーンは検索面やGoogleマップだけでなく、あらゆるディスプレイ面にも広告掲載が可能で、かつ入札設定は実店舗への来店を最大化するように自動で行われるという、店舗集客に最適化された配信メニューです。
ローカル検索広告とは異なり、ウェブサイトへの訪問は一切目的とせず、とにかく実店舗への来店というオフラインでの行動を促すためのキャンペーンですので、例えば店舗ビジネスを営んでいて自社のウェブサイトを持っていない方などにはおすすめです。
自社のウェブサイトがある場合も、ローカル検索広告では店舗への集客が弱いと感じた場合は、ローカルキャンペーンを試してみると良いかもしれません。
店舗ビジネス必見!ローカル検索広告とはまとめ
ローカル検索広告とは何か、ローカル検索広告のメリットや設定方法は何なのか、そしてオフラインコンバージョンにさらに特化したローカルキャンペーンとは何か、といった、店舗ビジネスでWeb広告を出稿するならぜひ押さえておきたい知識について一挙に紹介してきました。
ローカル検索広告は、Googleビジネスプロフィールの設定さえすればすぐに掲載ができる簡単な広告手法ですし、店舗ビジネスを営んでいるならGoogleビジネスプロフィールに登録しておいて損はありませんので、ぜひ利用すべきと言えるでしょう。
何も難しいことはなく、大きなメリットを得られるローリスクハイリターンな広告手法とも言えます。
店舗の集客で悩んでいる方は、ぜひ今回の内容を参考にして、ローカル検索広告の配信を検討してみてください。