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BtoBマーケティングで活躍!ABMを成功させる方法

今回のテーマは、近年マーケティング業界で話題になっている「ABM」です。

アメリカのITSMA(ITサービス・マーケティング協会)によって提唱されたマーケティング手法であり、特に企業を対象とする「B2Bマーケティング」で活用できる手法として注目されています。

ここでは、そんなABMとは何なのか、どのようにして進めていくべきものなのか、まとめてみました。

BtoBマーケティングに活かしたいABMとは?

BtoB-企業間取引

ABMとは、「Account Based Marketing(アカウント・ベースド・マーケティング)」の略称です。

直訳すると、「アカウント」をベースにしたマーケティング手法ということです。これまで、「カスタマー」や「コンシューマー」、「ユーザー」を対象としたマーケティング手法は数多くありました。
「カスタマー」でも「ユーザー」でもなく、あえて「アカウント」といっていることろが、”BtoB“マーケティングで活躍するABMの特徴です。

「アカウント」とは、マーケティング戦略の基本的なフレームワークであるSTP分析でいう、T(ターゲティング)にあたります。
「カスタマー」や「コンシューマー」は顧客や消費者を示すため、ターゲティングにあたりますが、同じターゲティングでも「アカウント」は、企業や団体を示しています。

つまりABMの考え方は比重にシンプルで、より有力な(受注確率が高い、利益になる)企業や団体にフォーカスしてマーケティング活動を行うというものです。

ABMでは、無数の「アカウント=企業」の中から高い利益が期待できるところを絞り込み、そのアカウントをターゲットにした戦略を練り、「アカウントベースのマーケティング」を行います。
簡単にいえば、ターゲットとする企業向けにマーケティング戦略を行っていくというのがABMの考え方です。

例えば、1000万円の売り上げにつながる見込みがある企業Aと、1億円の売り上げが見込める企業Bがあった場合、企業Bにリソースを割いて、優先的に取り組むということです。
同じ売り上げ見込みであっても、受注確率が10%の企業Cと70%の企業Dでは、企業Dにマーケティング活動を行った方が効率的です。

もちろん、優先順位だけではなく、アプローチ方法もアカウント方法により最適化したほうがいいでしょう。

例えば、担当者が専任であなたの会社との付き合いが中心業務である企業Eと、他の業務で忙しい人が担当者である企業Fでは、アプローチ方法を変えたほうが効果的です。
企業Eであれば、頻繁にコミュニケーションをとりより深い関係性を築くことにフォーカスし、企業Fであれば、電話ではなく簡潔なメール、送る資料も最低限にし、担当者の負担を減らすアプローチが良い関係が築けるでしょう。

言葉にすると当たり前ですが、これまではそれぞれの企業の見込み売り上げが分かりにくかったり、受注確度が判断しにくかったため、すべての見込み企業に対して、同じリソース、同じ戦略でアプローチしていました。
しかし、最近では、CFA(セールス・フォース・オートメーション)やMA(マーケティング・オートメーション)といったツールが進歩してきたため、企業・団体を指定し、個別の戦略でコミュニケーションをとることが可能になりました。
そうした背景により、アカウント別に最適なアプローチを行うABMが急速に広がっています。

ABMを実施する流れ

ABMの具体的な流れは、以下の通りです。ABMはマーケティング手法というよりも、一つの考え方です。そのため、流れや手順に固執するよりも、「アカウント」を基準にするという考え方を大切にしましょう。

①アカウントを選ぶ

ターゲットとする「アカウント」を選定します。
まずは、「これまでの営業活動の中で大なり小なり関係を築いてきた」、「これから関係を構築していきたい」などさまざまな企業のリストをまとめます。その中で、特に大きな利益をもたらすと考えられるところを絞り込んでいきます。
絞り込み方は業種・業界によって様々だと思います。事業規模や将来性、過去の関係性や競合性など、いろいろな角度から絞り込んでいきます。

②アカウントの情報を得る

アカウントに選定した企業について調べていきます。
「アカウント企業は何に困っているのか?」、「決裁者は誰なのか?」、「予算は確保できるのか?」、「自社の強みはアカウント企業にとって有益なのか?」
さらにはどの部署に、あるいはどの役職に働きかけていけばいいのか、さまざまな方法で得た情報をもとにまとめます。
ここでは、以前紹介したビジネスフレームワークが活用できます。

マーケティングに欠かせないビジネスフレームワーク集-現状分析編Part1

③アプローチ方法を考える

ビジネスフレームワークを用いて、自社分析を行うようにアカウント分析を行えば、適切なアプローチが見えてきます。

例えば、「ファーストコンタクトをどのように取るか」を考えてみます。
単純に考えると、担当営業が狙った部署に電話やメールでアポイントを取ろうとします。もちろん、それでも問題ありませんが、次のような戦略も考えられます。

1. アカウント企業が困っていることが見つかった
2. それを解決するコンテンツを自社サイトに掲載
3. アカウント企業がそのコンテンツを自然検索で訪れた後で、営業が電話をかける

ABMは、リソースを適切に割り振り、最大の成果を得るための考え方です。MAやCFA、CMSなどのツールを最大限に活用し、最適な相手へ、最適なタイミングで、最適な方法でアプローチする方法を考えましょう。

④実施し、評価し、改善する

PDCA

アプローチ方法が決まったら、施策を実施しましょう。
ただし、実施して終わりではありません。実施したら、それを評価し、改善し、次の施策に活かす必要があります。
たとえばサイトにコンテンツ掲載して成果が出るまで放置、ではよくありません。サイトの来訪者数、直帰率などをチェックして、反応に合わせて適宜ブラッシュアップしていく作業がとても重要になります。

効果的なABMのために、「MA」を活用しよう!

2010年代に入ってから多くの企業が導入を開始しているMA(マーケティング・オートメーション)は、BtoBマーケティングを効率よく進めるために活用できるシステムです。
文字通り、マーケティングをオートメーション(自動化・効率化)できるシステムで、自社で開発する商品、サービスに興味を持ってくれると思われる顧客のデータを一元管理できます。MAには様々な種類がありますが、どれもマーケティングや営業活動をよりスムーズに、より高精度で進めるための機能が数多くあります。

例えば「③アプローチ方法を考える」で例に出した「アカウント企業がそのコンテンツを自然検索で訪れた後で、営業が電話をかける」ということは、MAを活用することで実施できます。
MAでは様々なフラグを立てることができ、「ある特定のIPアドレスから、特定ページのURLにアクセスが来た際にアラートを出す」といったことも可能です。
そのほかにもメールマガやプッシュ通知などが利用できるため、MAを使うとアプローチの幅が大きく広がります。

また、MAの代表的な機能として、「点数付け」があります。
「このページを見たら3点」「このボタンを押したら10点」など、ユーザーの行動に点数をつけ、受注確度や見込みを評価することができます。

このように、MAはアプローチの幅が広がることはもちろん、ABMの基本である「アカウント」を評価する際にも役立ちます。
ABMを開始する際には、まずはMAツールの導入から始めてみてはいかがでしょうか。