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Webフォントの3つのメリットと3つの注意事項

CSS3から登場したWebフォントは、サイトのデザイン面や開発面に大きな影響を与えました。その利便性の高さから、現在数多くの企業が導入しています。

ただ、Webフォントにはメリットがある一方で、デメリットもあるため注意が必要です。

そこで、今回はWebフォントを使う際のメリットや注意事項を解説します。これから、導入を考えている方は、あらゆる角度からWebフォントについて理解し、導入を検討してください。

Webフォントとは?

画像:UXmilk

Webフォントは、「サーバー上に置かれたフォントを呼び出して利用する技術」です。

これまで、Web上で表示するフォントを指定する際は、CSSの「font-family」が一般的でした。ただ、この方法の場合、ユーザーの環境にある「フォント名」や「ファミリー名」を指定しなければいけないため、開発側が使えるフォントは極小数と限られていました。

さらに、日本語フォントはOS間での共通フォントが少ないため、両環境に最適化する場合は「テキストを画像化」する必要があります。理想のフォントが利用できる画像化ですが、データが重くなったり、SEO的にも悪かったりと欠点が多いです。

そんな中、登場したのがCSS3以降の技術である「Webフォント」です。前述した通り、サーバー上にあるフォントの情報を扱うため、ユーザーの環境に依存せず表示したいフォントを利用できます。

Webフォントは、2010年頃から徐々に利用され始め、今では多くの企業が取り入れています。ただし、「欧文に比べて和文のデータ量が多い」、「導入が難しい」、「利用方法がわからない」といった理由で、いまだに敬遠している企業も多いのが現状です。

ここで知って欲しいのは、Webフォントが登場した当初に比べると、さまざまな点が改善されています。現在、Webフォントの導入を考えている方は、あらためてWebフォントを使うメリットや注意事項を確認して、導入を検討してみてください。

Webフォントを使うメリット

  • ユーザー環境に依存せずフォントを表示できる
  • 画像を使わないのでSEO対策に効果的
  • 企業のブランディングが容易にできる

Webフォントの導入を考えている方に、一番知って欲しい点が「利用するメリット」です。これから紹介するメリットを知れば、なぜ多くの企業が導入しているのか理解できます。上記に、3つのメリットをまとめたので、詳細を確認していきましょう。

ユーザー環境に依存せずフォントを表示できる

Webフォントの強みは、ユーザー環境に依存しない点です。

以前に比べて、現代ではインターネットにアクセスできる手段が増えました。パソコンやスマホ、タブレットなど、私たちは容易に複数のデバイスで目的のサイトにアクセスします。この際、デバイスやOSごとにフォントの違いがあれば、一貫した表示ができません。

Webフォントなら、デバイスやOSによるユーザー環境に依存しないため、どの媒体でも一貫した表示が可能になります。

また、最近ではRetinaディスプレイをはじめとする、高解像度ディスプレイが一般的となりました。Webフォントは、拡大縮小に弱い「ラスタ形式」ではなく、劣化せずに表示できる「ベクター形式」です。

Webフォントを導入すれば、あらゆるユーザー環境に左右されずフォントを表示できます。

画像を使わないのでSEO対策に効果的

Webフォントは画像を利用せずに表示できるため「SEO対策」に効果的です。

信じられない話ですが、CSS3のWebフォント機能が登場するまで、特殊なフォントを使いたい場合は、サイトに画像を組み込むのが一般的でした。Webフォントは2010年頃から普及したので、つい最近までは当たり前の手法だったのです。

ただ、この方法では好きなフォントを表示できる反面、文字として認識されないため、SEO的には弱い手法でした。alt属性にしっかりと画像の内容を記述しても、本来文字を使う部分に画像を用いるため、SEOの観点から評価は難しいです。

Webフォントなら、文字をそのまま使えるので、SEO対策に効果的です。画像部分をWebフォントに変更すれば、検索エンジンに評価されやすいサイト作りができます。

企業のブランディングが容易にできる

Webサイトのブランディングにおいてフォントは重要です。

世界の名だたる企業も、ロゴやWebサイトのフォント使いにこだわっています。試しに、企業のロゴに使われているフォントを違う書体に変更してみてください。明朝体やゴシック体など同じファミリーでも、書体が違うだけでイメージが大きく変わります。

Webサイトにとって、ユーザー側の環境でフォントが変わるのは、ブランディングの観点から致命的といえるでしょう。

Webフォントなら、ユーザー側の環境に左右されないため、理想のフォントでブランディングできます。企業側が提示するイメージとユーザー側のイメージのすれ違いが起きないため、適切なブランディングが可能です。

 

Webフォントを使う際の注意事項

  • 日本語対応フォントが少ない
  • データ量が多く表示速度が遅くなる
  • ライセンスの問題に注意が必要

Webフォントのメリットを理解したら、注意事項も知っておきましょう。CSS2から比べると飛躍的にフォントの自由度を高めたWebフォントですが、いくつかの注意事項も存在します。さっそく、どんな注意事項があるのか確認してください。

日本語対応フォントが少ない

英語フォントに比べると日本語フォントは圧倒的に少ないのが現状です。その理由として、英語はアルファベットのみですが、日本語は、ひらがな、カタカナ、漢字を含めて2万文字以上存在します。日本語の文字の多さやデータ量は、Webフォントを作成する上での障壁となります。

Webフォントには、無料のものと有料のものが存在しますが、無料で使う場合、日本語フォントは数が少ないです。例えば、Googleが提供している「Google Fonts」では、2019年8月現在、952種類中9種類しか日本語フォントがありません。

日本語フォントを使いたい場合は、定額で使える「FONTPLUS」や「LETS」といったサイトを利用する必要があります。つまり、自由に日本語フォントを使うためには、それなりのコストが発生するので注意が必要です。

データ量が多く、表示速度が遅くなる

Webフォントは、サーバー上のフォント情報を利用して、Webサイトに文字を表示します。これにより、ユーザー環境に依存せずフォントが表示できるようになりましたが、一方でデータ量の多い日本語フォントは「表示速度が遅くなる」デメリットが存在します。

Webサイトにとって、表示速度はユーザーの離脱を防ぐ手段のひとつです。快適に利用してもらうために導入したWebフォントによって、表示速度が遅くなれば本末転倒ですよね。

一般的に、Webフォントは、Webサイトの数ある読み込みが終わった最後に読み込みが行われます。そのため、Webフォントの表示が遅い理由の多くが「サイト自体の読み込みの遅さ」となります。

もし、Webフォントの表示速度を改善するなら、「最初にフォント情報を読み込ませる」「フォント情報をキャッシュとして読み込ませる」「代替えフォントを設定して空白化を防ぐ」などの対処を行いましょう。

Webフォントはデータ量が多く、表示速度が遅くなりますが、サイトの読み込み速度の改善で対処できるデメリットです。

ライセンス問題に注意が必要

Webフォントは、その自由度の高さがある反面、ライセンス問題が厳しいです。Webフォントを提供しているサイトによって、使用料や商用利用などのライセンスが異なります。

無料・有料を問わずにライセンスが定められているため、企業でWebフォントを使う場合は先に要件を確認しておきましょう。個人ならライセンスの範囲が狭い場合がありますが、企業となると一気に厳しくなります。

Webフォントを導入する場合は、メリットだけに囚われず、ライセンスもしっかりと確認した上で導入してください。

まとめ

Webフォントを使う際の注意事項について解説しました。

Webフォントは、企業にとって利便性の高い技術です。これまでのデメリットを払拭して、多くのメリットを与えてくれます。特に、Webフォントはブランディングの観点から優れた技術なので、企業イメージを固めたい場合は、迷わず導入することをおすすめします。

また、利用する上での注意事項も存在するので、メリット・デメリットを精査しながら、導入を検討してください。