無料デザインツール「Fotor」を使ってみた|写真編集・画像加工・デザイン制作

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無料デザインツール「Fotor」を使ってみた|写真編集・画像加工・デザイン制作

企業がSNSアカウントを解説し、ユーザーとのコミュニケーションに使う例もかなり一般化してきました。
中でも飲食店やアパレルといった店舗型ビジネスでは、広告費などをかけずにユーザーとの接点を持てるSNSは非常に重要な集客チャネルでしょう。店長やスタッフが日々の業務の間にSNSを運用することは当たり前になってきています。
最近はBtoB企業でもSNSを通じて情報発信することで、顧客体験の向上に繋げた事例が増えてきました。

そこで今回はSNSの運用担当者に向けて、非常に便利なデザインツールを紹介します。

無料のデザインツールには様々な種類があり、Grabでも以前「Canva」というツールを紹介しました。
Canvaはオーストラリアでリリースされたツールですが、日本語にローカライズされており日本語フォントが多い特徴があります。

今回紹介する「Fotor」の特徴はなんと言っても、SNS向けに用意された大量のテンプレートです。
個人的にはCanvaのほうが使いやすい印象がありますが、SNS投稿画像の作成であれば、テンプレートが豊富なFotorがよさそうです。

無料のデザインツール「Fotor」とは?

Fotor

画像:Fotor

Fotorは「革新的なフォトエディタ・デザインツール」として世界各国で利用されています。今回紹介するのはブラウザ版Fotorですが、スマホアプリもリリースされています。
有料版もありますが、今回は無料版を利用してみました。いろいろな特徴がありますが、個人的には次の3つが魅力的です。

特徴①:無料版でも機能が多い

テンプレートや素材が限定される、広告が表示されるなど不便な点はあるものの、Fotorは無料版でほぼすべての機能を利用できます。素材は他のフリー素材や自前のもので十分、ある程度のデザインスキルがあるからテンプレートはあまり使わないという場合、無料版で十分すぎるほどデザインできます。

無料版でも画像の切り取りや回転、カラー調整が可能。「マジッククリッパー」の欄にあるダイヤモンドのマークは無料では利用できない印

無料版でも画像の切り取りや回転、カラー調整が可能。「マジッククリッパー」の欄にあるダイヤモンドのマークは無料では利用できない印

効果は無料版だと利用できないものが多い。しかし、RGBやカラーレベルが調整できるため、知識があれば同様の効果を無料版でも再現できる

効果は無料版だと利用できないものが多い。しかし、RGBやカラーレベルが調整できるため、知識があれば同様の効果を無料版でも再現できる

無料のデザインツールでRGB色調補正やカラーレベル、色調整までできるものは少ない

無料のデザインツールでRGB色調補正やカラーレベル、色調整までできるものは少ない

美顔機能では、シワ・シミ取り、美肌や化粧など様々な効果をカスタマイズできる

美顔機能では、シワ・シミ取り、美肌や化粧など様々な効果をカスタマイズできる

矢印やラインなど様々なデザイン素材も利用できる

矢印やラインなど様々なデザイン素材も利用できる

フォントは無料とは思えないほど豊富。無料ツールではなかなかない日本語フォントもそろえている

フォントは無料とは思えないほど豊富。無料ツールではなかなかない日本語フォントもそろえている

このように、無料版でも非常に機能が多いことが特徴です。特にカラーレベル、色調整、美ネット、色調補正に関してはPhotoshop等プロ向けのツールとそん色ありません。使い慣れれば、写真編集に困ることはないでしょう。
また、フォントがすべて無料で利用できる点も魅力です。数は多くありませんが、特徴的な日本語フォントも用意されています。

特徴②:SNSに特化した大量のテンプレート

テンプレートを用意しているデザインツールは多くあります。しかし、テンプレートを使ってしまうと同じような投稿ばかりになってしまいますよね。
Fotorは各SNSに特化したテンプレートが非常に豊富です。ほとんどが有料ですが、写真と文字を入れ替えるだけで見栄えのいいデザインを作ることができます。

FotorにはFacebook、Instagram、Twitterの投稿、カバー画像、YouTubeのサムネイルなど、利用シーンによってカテゴライズされた無数のテンプレートがある

FotorにはFacebook、Instagram、Twitterの投稿、カバー画像、YouTubeのサムネイルなど、利用シーンによってカテゴライズされた無数のテンプレートがある

「母の日」「父の日」「ハロウィン」などシーン別に用意されており、Instagramだけでも400を超えるテンプレートがある

「母の日」「父の日」「ハロウィン」などシーン別に用意されており、Instagramだけでも400を超えるテンプレートがある

月数百円程度の有料版にするだけでこうしたテンプレートを自由に使うことができます。テンプレートは手間をかければ似たようなものを自分で作ることもできます。頻繁に利用するなら有料版にしてしまってもいいでしょう。

特徴③:コラージュが面白い

Fotorは大きく「写真編集」「コラージュ作成」「デザイン作成」の3つの機能があります。すでにお伝えしたように、写真編集は色調補正などプロ向けツールに近い機能を持っています。また、デザイン作成もテンプレートを使えば写真とテキストを入れ替えるだけで作ることができます。
そしてもう一つがコラージュ作成機能です。コラージュのテンプレートが豊富なデザインツールはあまりありません。

コラージュ作成では様々なテンプレートに沿って画像を当てはめるだけでオシャレなコラージュアートを作成できる

コラージュ作成では様々なテンプレートに沿って画像を当てはめるだけでオシャレなコラージュアートを作成できる

Fotorの使い方についてはテキストで紹介するよりも、公式の紹介動画を見たほうが早いでしょう。


この動画では色調補正などで写真をよりきれいにしたり、文字やスタンプを入れる方法を紹介しています。


こちらはテンプレートを使ったデザイン作成ですね。使い方はCanvaなど他のデザインツールと大きく違いはありません。


こちらはコラージュアートです。素材をぽいぽい当てはめていくだけでオシャレなコラージュができていく様は見ていて面白いですね。

まとめ

今回は無料で利用できるデザインツール「Fotor」を簡単に紹介しました。
私もGrabで記事を書いたり、SNSに投稿したり、ちょっとしたデザインを作る機会は多くあります。こうしたツールは「デザイナーに頼むほどじゃないんだけど、素人臭くないデザインが作りたいな」といったシーンで重宝します。

そんな時、私が普段使っているCanvaと比較すると、Fotorの特徴がよくわかります。

無料で利用できるテンプレートの数はCanvaのほうが多い

Grabのアイキャッチ画像を作成する場合、私はCanvaのテンプレートを利用しています。Fotorにも多くのテンプレートがありますが、その多くが有料プランでしか利用できません。
無料利用を前提としたうえで、テンプレートに頼りたい場合はCanvaのほうが向いているでしょう。

基本機能はFotorのほうが上

写真編集の色調補正など、基本機能はFotorのほうがいいと思います。Canvaは写真にフィルタをかぶせる程度ですが、FotorはPhotoshopのように非常に細かな設定が可能です。有料版にするとシワやシミを消したり、肌の色を変えたりと本格的なフォトレタッチもできるため、こうした機能が利用したい場合はFotorがお勧めです。

どちらが安いかは使い方次第

Fotorの有料プランは8.99ドル/月、年間契約だと3.33ドル/月になります。Canvaは12.95ドル/月、年間契約で9.95ドル/月です。
Fotorのほうがずいぶん安いですね。しかし、月単位の契約しかないFotorに対し、Canvaには素材単位で購入することもできます。例えば、ほとんど無料テンプレートで十分だけど、どうしても使いたい有料テンプレートがある場合、Fotorは月単位で契約するしかありませんが、Canvaはそのテンプレートだけを購入できます。
私はほとんど無料テンプレートを利用しているので、Canvaのほうが安くなる印象です。しかし有料テンプレートの購入は月契約よりも割高なので、利用頻度が高いようであれば契約したほうがいいでしょう。