インターネット広告

効果的なリスティング広告のために必要なキーワードの見つけ方

「ウェブ広告を始めるなら?」

これまでウェブ広告を出稿したことがないのであれば、まずはリスティング広告をお勧めします。
というのも、電通グループが発表した「インターネット広告媒体費 広告種別構成比」によると、リスティング広告の予算が全体の約4割を占めており、最もスタンダードな広告手法といえるからです。

リスティング広告は、低予算から出稿できるうえ、様々なデータが取得できるため、運用改善により高い費用対効果が期待できます。
しかし、アカウント構築、キーワード選定、広告文、広告表示オプション、入札戦略など、セッティングすべき項目は多岐にわたるため、専門的な知識・スキルが必要とされることも確かです。

そこで今回は、リスティング広告成功の肝である「キーワード」をテーマにお送ります。

リスティング広告におけるキーワードの重要性

リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示される「検索連動型広告」です。

例えば、ユーザーが結婚式場を探している場合、「結婚式場 大阪」や「結婚式場 比較」などと検索されると予測できます。
結婚式場の運営者やウェディングプランナーは、そうしたキーワードにリスティング広告を出稿し、表示された広告がクリックされると、広告費を支払います。

クリック単価を決める「セカンド・プライス・オークション」

キーワードのクリック単価は、広告主による入札によるオークションで決まります。
リスティング広告をはじめ、多くのウェブ広告では「セカンド・プライス・オークション」というオークション形式が導入されています。

セカンド・プライス・オークションとは、「一番高い価格を入札した人が、二番目に高い価格の入札金額を支払う方式」です。
つまり、自社がクリック単価を200円で設定しており、他社がその広告枠に対して150円で入札していた場合、実際のクリック単価は150円になります。
「入札価格=クリック単価」ではなく、必ず入札価格よりも低い金額で課金されることを覚えておいてください。

掲載順位に影響する「広告ランク」

そして、リスティング広告でクリック単価と同じくらい重要になる指標が「掲載順位」です。
広告の掲載順位はキーワードの入札単価と品質インデックス(広告ランク)によって決定します。そのため、キーワードの入札単価は広告掲載順位に大きく影響してきます。
広告ランクは「キーワード」「広告文」「ランディングページ」それぞれのマッチ度や質によって決まります。

つまり、リスティング広告の運用では「どのようなキーワードに対していくらで入札するのか」が非常に重要となります。
たくさん広告を表示させたいからといって、手当たり次第にキーワードを入札するのはオススメできません。
リスティング広告のメリットは、興味・関心のあるユーザーに直接アプローチできる点にあります。関連性の低いキーワードを入札しても、クリックされない、クリックされてもコンバージョンに繋がらない可能性があります。さらに、広告ランクが低くなってしまい、余計な費用がかかってしまうということもあり得ます。
興味・関心の高いユーザーに届くようなキーワード選びが必要です。

それでは、次にキーワードの種類についてみていきましょう。

リスティング広告で出稿するキーワードの種類

検索キーワードは、主にビッグワード、ミドルワード、スモールワードの3種類に分けられます。ビッグワードは検索数が多いワードです。海外旅行の広告であれば、ずばりそのまま「海外旅行」や「海外 ツアー」などが当てはまります。
ミドルワードはビッグワードよりは検索数が少ないが、スモールワードよりも大きいキーワードです。「ハワイ 海外旅行」「海外旅行 格安」のように複数のワードを重ねて、ニーズを絞り込んだもの似なります。
スモールワードは検索ユーザー数の少ないワードです。例えば「ワルシャワ 旅行」のように行き先をかなり限定したものや、「女子旅 海外 2泊3日」のように対象やニーズを細かく切ったものが考えられます。

ビッグワードは検索数が多いため広告表示の機会も多くなります。一方で、購買意欲の低いユーザーにも広告が表示される機会が多くなり、コンバージョン率が低くなる可能性があります。さらに、競合が入札している可能性も高く、クリック単価が高騰しがちです。

一方、スモールワードは検索するユーザー数は少ないですが、より具体的に検索しているので購買意欲の高いユーザーが多く、広告表示の機会は少なくてもコンバージョン率が高くなる傾向にあります。競合も少ないためクリック単価を抑えやすく、高い費用対効果が期待できます。
ビッグワードを競合が多くつらい戦いが繰り広げられる「レッドオーシャン」とすると、競争の少ないスモールワードは「ブルーオーシャン」です。

つまり、費用対効果の高い運用を目指すには、ビッグワードだけでなく、いかにミドルワード、スモールワードを見つけ、適切に入札していくかが重要になります。

それでは、効果的なリスティング広告運用のため、キーワードの見つけ方をいくつかご紹介しましょう。

効果的なキーワードの見つけ方

レッドオーシャンのビッグワードではなく、ブルーオーシャンのスモールワードに入札する。
とはいえ、多くの運用担当者が見落としているからこそ、そのキーワードはブルーオーシャンなのです。当然、スモールワードを見つけることは簡単ではありません。

ここからは、実際のリスティング広告運用担当者が、効果の出るキーワードを見つけるために使っているツールやノウハウをご紹介します

ツール

Googleのキーワードプランナーをはじめ、キーワードを見つけるために活用できる無料ツールは沢山あります。
過去の検索履歴をもとに関連性の高いワードを提示してくれるものや、ランディングページからふさわしいキーワードを提案してくれるものまであり、広告運用ではキーワードツールの活用が欠かせません。
自分の力だけで考えると限界がありますが、上手くツールを使うことでキーワードに広がりが出て効果的な広告運用が実現できます。

Google広告のキーワードプランナーは、リスティング広告では必ずといっていいほど活用するツールです。
入札したいキーワードの候補があれば、キーワードの検索ボリューム、推定のクリック単価、競合状況などを知ることができます。
また、商品・サービスやランディングページのURLを入力することで、Googleからキーワードの提案をもらうこともできます。

  • Yahooキーワードアドバイスツール

簡単に言ってしまうと、Google キーワードプランナーのYahoo!版です。
キーワードプランナーのようにキーワードの検索ボリューム、推定のクリック単価がわかることはもちろん、推定掲載順位やクリック率、インプレッションなども提示してくれます。
GoogleとYahoo!では検索キーワードの傾向が異なることがあります。Yahoo!でもリスティング広告を検討しているのなら、ぜひ活用しましょう。

出稿するキーワードを見つける際、参考になるのがサジェストです。
サジェストとは、GoogleやYahoo!の検索結果の上や下に「〇〇に関連する検索キーワード」「〇〇を検索した人はこのワードも検索しています」のように表示されるものです。
サジェストに出るということは、そのキーワードで検索した後によく検索されていたり、一緒に検索されているということです。

Goodkeywordでは、Google、Yahoo!、Bingのサジェストを一覧で表示してくれます。
次の写真は「結婚式」をGoodkeywordで検索したときの結果です。
サジェストとして表示されるキーワードがグーグルで110件も表示されています。この中には、ニーズは高いけれどまだ出稿していないキーワードがたくさん含まれているでしょう。

とにかく関連キーワードを大量に見つけたい場合は、関連キーワード取得ツールが利用できます。
ここでは、Googleのサジェストだけでなく、「キーワード + a」「キーワード + b」のように、キーワードに続くと考えられる関連キーワードをアルファベット、五十音それぞれに対して提示してくれます。

ここで紹介した以外にも様々なキーワードツールが存在します。ぜひ活用してみてください。

ランディングページ・ウェブサイト

広告出稿をするランディングページ、ウェブサイトから直接キーワードを見つける方法もあります。
キーワードの広がりはありませんが、確実にサイトと親和性の高いキーワードが見つかります。
キーワードツールを利用する前に、ランディングページから重要なキーワードを見つけてみましょう。

実際の配信データ

これはリスティング広告を始める前にはできないことですが、運用改善の中でキーワードを追加していくこともできます。
リスティング広告を開始するとユーザーが実際に検索をおこなったキーワード(検索クエリ)のデータを取得することができます。ツールや予測とは異なるリアルな検索データなので、ここから新たなキーワードを見つけることができます。

リスティング広告を運用する際には、最初に大量のキーワードを入札して成果を見ながら絞っていくパターンと、まず少ないキーワードから出向して徐々に増やしていくパターンがあります。
前者はユーザーの検索意図の汲み取りができ、キーワードツールを使いこなせる上級者向けの方法です。
リスティング広告の運用経験が少ないうちは、確実に成果が出そうなキーワードから初めて、データを見ながら徐々に増やしていったほうがいいでしょう。

広告成果を左右する「マッチタイプ」の重要性

リスティング広告のキーワード選びにおいて、その後の成果を大きく左右するといっても過言ではないのが、「キーワードのマッチタイプ」です。
このマッチタイプの指定が異なるだけで、どんな検索語句で広告が表示されるのかという条件が大きく変化し、その結果広告を配信するユーザーの量と質に影響を与えます。

マッチタイプは運用経験がないと理解しづらい要素です。しかし、マッチタイプを理解しないと成果を得ることはもちろん、運用改善に必要なデータを得ることも満足にできません。

「このキーワードはどのマッチタイプがふさわしいのか」
この判断ができて初めてリスティング広告運用担当者として一人前といえるでしょう。

Google、Yahooのリスティング広告において指定可能なマッチタイプは次の4種類です。

部分一致

マッチタイプの中でも基本的な指定方法で、最も多くの検索語句に対して広告を表示させることができます。
部分一致を使用すると、入札したキーワードの誤字や送り仮名の違いなどの表記ゆれ、さらには関連性のある語句までも、広告表示の対象語句として含みます。
表記ゆれとは、例えば「売上」「売り上げ」、「ネコ」「猫」「ねこ」、「Google」「グーグル」など同じ意味を示すキーワードを指します。

広告表示の条件を広く取れるため多くのユーザーの検索に対して広告を表示できるメリットがある一方で、自分の意図とは異なる検索でも広告が表示されてしまい、無駄な露出やクリックを引き起こすデメリットもあります。

例:「結婚式 プラン」を部分一致で入札した場合
「結婚式」→表示される
「結婚式 プラン 費用」→表示される
「結婚式 プランニング」→表示される
「結婚 費用」→表示される
「ブライダル プラン」→表示される可能性がある
「ウェディング」→表示される可能性がある

絞り込み部分一致

部分一致の表示条件を絞った指定方法です。絞り込みの指定をおこなったキーワードが検索語句に含まれる場合(順序は問わない)に広告が表示されます。
検索語句の並び(順序)を問わないことや、表記ずれも対象となるため、ある程度は広告表示の条件を広めにとれますが、類義語は表示の対象とならないため部分一致と比べると無駄な露出やクリックを防ぎやすい特徴があります。

例:「結婚式 プラン」を絞り込み部分一致で入札した場合
「結婚式」→表示されない
「結婚式 プラン 費用」→表示される
「プラン 結婚式」→表示される
「結婚 プラン」→表示されない
「ブライダル プラン」→表示されない
「ウェディング 結婚」→表示されない

フレーズ一致

指定したキーワードを含み、且つ同様の語順である場合の検索に対して広告が表示される指定方法です。部分一致や、絞り込み部分一致とは異なり、キーワードを指定して順序も問うため、広告表示の条件は狭くなります。
自分が意図しているユーザーの検索で表示がおこなわれるため想定を超える無駄なキーワードはないものの、露出を大きく絞り込まれるためCVにつながる新たなキーワードは見つけにくい指定方法になります。

例:「結婚式 プラン」をフレーズ一致で入札した場合
「結婚式」→表示されない
「結婚式 プラン 費用」→表示される
「結婚式 プラン 相場」→表示される
「結婚式 相場 プラン」→表示されない

完全一致

指定したキーワードと検索語句が完全に一致した場合(類似パターン含む)に広告が表示される指定方法です。
CVが狙えるキーワードが限られている場合などは、無駄な露出をなくし高いCV率を見込めるものの、キーワード次第では配信量が少なくCVの獲得機会を逃す場合もあります。そのため、データの少ない運用初期に完全一致で配信するのは、あまりおすすめできません。

例:「結婚式 プラン」を部分一致で入札した場合
「結婚式」→表示されない
「結婚式 プラン」→表示される
「結婚式 プランニング」→表示されない
「結婚式 プラン 相場」→表示されない

費用対効果を高めるために欠かせない「除外キーワード」

ここまでは出稿すべきキーワードに関して触れてきました。
しかし、「どのキーワードに出稿するか」と同じくらい「どのキーワードに出稿しないか」つまり、除外すべきキーワードも重要です。

リスティング広告を運用し始めると、ユーザーの検索キーワードが見えてきます。
そこで、表示はされるがクリックはされないもの、クリックはされているがコンバージョンに繋がっていないものなど、ターゲットに合わないキーワードが出てきます。

それらは不必要なキーワードとなるため、細かく除外していく必要があります。何も対応せずにそのままにしておくと、スコアの悪化や無駄コストの増加に繋がります。

部分一致は最も利用機会の多いマッチタイプですが、「英語 学校」で入札すると、「中国語  学校」にも出稿されてしまいます。
英語と中国語ではニーズが違うので、「中国語」は除外キーワードに指定したほうがいいでしょう。

これは、同音異義語がある場合は特に重要です。
例えば、食器のグラスを販売している場合、「グラス」というキーワードで入札するでしょう。
しかし、「グラス」というキーワードで出稿すると「サングラス」や「グラスファイバー」で検索したユーザーにも広告が表示されています。

また、形容詞のつけ方や動詞の活用形でも検索意図が全く異なる場合があるため、除外キーワードを指定したほうがいいかもしれません。
「犬が住む家」と「犬が住める家」の場合、前者はペットハウスを探しており、後者はペット可の家を探していると考えられます。

運用上級者になると、出向前からある程度予測して除外キーワードを設定し、高い費用対効果をたたき出すことも可能です。
しかし、除外キーワードのセッティングにはかなりの運用スキルが必要になるため、最初は深く考えず、運用成果を見ながら少しずつセッティングしていきましょう。

まとめ

今回はリスティング広告の運用の中でも、キーワードに焦点を当てて紹介しました。
キーワードのほかにも、リスティング広告には広告文やランディングページ、ターゲティング設定、入札戦略など重要な要素が数多くあります。
しかし、何といっても最も重要になるものはキーワードです。

効果的なリスティング広告のキーワードを見つけるには、ツールの活用やマッチタイプの理解も重要ですが、最も肝心なことは「ターゲットの検索意図に対する理解」です。

「この商品を欲しがっているユーザーはどんなキーワードで検索するか」
その答えを創造することこそが、ツールや知識だけでは補えない“運用スキル”といえるでしょう。

最初から効果的なキーワードを見つけ、運用を成功させることは簡単ではありません。
様々なデータが取れることもリスティング広告の強みの一つなので、まずは運用を開始し、継続的なメンテナンスによる運用改善を目指しましょう。