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近年注目を集めている動画広告ですが、「社内に制作のリソースが無い」「動画広告を出すほど広告費の予算が取れない」などの理由で、最初から動画広告を諦めてしまっている中小企業の広告担当の方は少なくないのではないでしょうか?
実は、動画広告に注目が集まっている今、中小企業こそ動画広告の活用に力を注ぐべきと言える理由があるのです。
今回は、なぜ動画広告なのか?なぜ中小企業なのか?という点について着目しつつ、中小企業が動画広告を活用する方法について解説していきます。
中小企業こそ動画マーケティングが重要
実は、リソースや予算の少ない中小企業こそ、Webマーケティングで動画を活用することが重要となってきています。
特に、バナーの代わりに配信する動画広告ではなく、YouTubeなどの動画投稿プラットフォームにおける動画広告が重要なのです。
YouTubeに動画広告を配信するとなると、しっかりと動画クリエイティブを作りこまなければならないし、ある程度予算も用意しないといけないし……と、動画広告をある程度知っている人の方が動画広告を始めることに対して尻込みしてしまうかもしれません。
しかし、クリエイティブを作りこむ必要があるのは動画広告に限った話ではありませんし、予算が必要というのも、リスティング広告やディスプレイ広告と比べた場合の話。
以前、YouTube広告の成功事例3選で従業員29名の小規模の会社がYouTubeの動画広告を活用し、新人採用に大きな費用対効果を発揮した例を紹介しました。このように中小企業が動画マーケティングを活用して成果を上げた事例は多くあります。
動画広告を配信することの費用対効果の大きさを知れば、中小企業こそ動画広告が重要ということの意味がすぐにわかることでしょう。
中小企業の動画マーケティングのメリット
中小企業が動画マーケティングを行うことのメリットは、大きく3つあります。
- 制作コストが下がり中小企業でも挑戦できる
- テレビCMよりも低予算でブランディングができる
- 動画は消費者行動のファネルすべてに効果的
ひとつずつ順番に解説していきます。
1.制作コストが下がり中小企業でも挑戦できる
動画広告の流行とともに、動画クリエイティブを制作するためのコストはどんどん下がってきています。
その理由は、動画クリエイティブの制作会社が増えて低料金でハイクオリティな動画を作ってくれる制作会社も出てきたことや、制作会社に依頼するのではなく、自社で動画クリエイティブを制作するための安価なツールが登場してきたことなどが挙げられます。
例えば、動画クリエイティブを外注する場合にオススメの制作サービスのひとつとして、「Kaizen Ad(カイゼン アド)」があります。
Kaizen Adは、1万人規模の動画クリエイターからなる動画制作プラットフォームで、高品質な動画を、安く、早く、簡単に外注することが可能です。動画の発注はクラウドソーシングに近く、Kaizen Adに登録している1万人のクリエイターから、コンペ形式で動画を発注することができます。
コンペ形式なので、多くのクリエイターの作品から最も良いものを利用することができますし、単なるクラウドソーシングと違うのは、動画を一度外注して終わりではなく、定期的に成果改善まで行ってくれるところです。
Kaizen Adは、動画クリエイティブの制作サービスの一例でしかありませんが、このように低コストで高品質な動画を外注できるサービスはどんどん増えてきています。
また、簡単に動画を自分で作成できるプラットフォームも充実してきています。例えば、「FlexClip」という動画作成ソフトはブラウザで動き、素材やテキストをアップロードしていくつかのエフェクトを選ぶだけで動画を作成することができます。
こうしたプラットフォームを利用すれば、プロレベルとまでいかずとも、広告クリエイティブとしては十分効果が見込める動画を作成できます。
このように、社内にクリエイティブ制作のリソースがない中小企業であっても、以前よりも簡単に動画マーケティングに挑戦できる環境が整ってきているのです。
2.テレビCMよりも低予算でブランディングができる
テレビCMを打つためには、中小企業ではとても捻出できないような莫大なコストがかかります。
その上、テレビCMを打ってから業績が良くなったとしても、それが本当にテレビCMによる効果なのか、テレビCMの効果だとしたら具体的に何%改善されたのか、といった費用対効果の面はかなり不透明であると言わざるを得ません。
そのため、中小企業がテレビCMを打つことは非常に難しいのが実状でしょう。
しかし、動画広告であれば、そういった事情はある程度克服することが可能です。
まずコストの面で言うと、動画制作と運用を合わせても、月に100万円~200万円もあれば、十分すぎるほど動画広告の配信ができます。
地域などでターゲットを絞れば、100万円以下の低予算でも運用は可能でしょう。
さらに、YouTube広告をはじめ、Webの動画広告は、Web広告の強みである「費用対効果の計測の正確さ」ももちろん持ち合わせています。動画広告によってどれだけのコンバージョンが生まれたのか、あるいはブランドリフト調査によってどれだけブランドイメージが向上したのか、といった費用対効果の面を正確に知ることができます。
テレビCMを打つ上でネックになっていた、莫大なコストと、費用対効果の不透明さは、YouTube広告であれば問題にならないのです。
その上、今や国民の8割以上がYouTubeで動画を見たことがあり、YouTube広告はテレビCMに取って代わるとも言われる時代。
テレビCMとYouTubeの違いとして、リーチできるユーザーの範囲を心配する方も少なくないかもしれませんが、今のYouTubeの利用者数を考えれば、その心配はほとんどないと言えるでしょう。
このように、YouTube広告であれば、テレビCMが打てない中小企業であっても、効果的に動画マーケティングを行うことが可能なのです。
3.動画は消費者行動のファネルすべてに効果的
動画広告というと、ユーザーに自社の商品・サービスを知ってもらう「認知」のための施策というイメージが先行しがちですが、実は認知だけでなく、検討段階、行動段階のユーザーに対しても効果的です。
そのため、動画クリエイティブをうまく使えば、ブランディングだけでなく、獲得を狙った戦略を立てることも可能になります。
まず認知段階のユーザーに対しては、とにかくインプレッション数を増やしてリーチを広げ、ユーザーに自社の商品・サービスを知ってもらうことが大切です。
次に、検討段階のユーザーに対しては、ユーザーの意識に残り、ユーザーが比較・検討する際の選択肢として想起してもらうことが大切になります。
最後に、行動段階のユーザーには、動画で訴求した内容に興味を持ってもらい、自社のWebサイトに実際に訪問してもらうことが大切です。
こうしたファネルに基づいたストーリー戦略もYouTube広告なら「動画シーケンス」といった機能を活用することで実現することができます。
これらの3段階のファネルに動画広告がどうして効果的なのかと言いますと、まず動画広告は、静止画のバナーと比べて非常に多くの情報を伝えることができます。
静止画のバナーにはない音声はもちろん、商品・サービスを使っているシーンを見せたり、商品・サービスで得られるメリットを具体的に訴求したりすることで、ユーザーがその商品・サービスを利用することを具体的にイメージさせることができるようになります。
これによって、動画を見たユーザーの意識に強く残りやすくなり、ブランド認知を得るとともに、比較・検討時に想起してもらいやすくなります。
また、動画広告は、数秒間~30秒間という短い時間の中で、訴求のストーリーを組み立てることができます。
動画広告では、動画の最後にCTA(Call to Action)と呼ばれる、ユーザーの行動を促す文言やボタンを表示するのが一般的です。「詳しくはこちら」「今すぐ購入」などがCTAにあたります。
動画広告では、動画の中で自社の商品・サービスについてのストーリーを作り上げ、最後にCTAを表示して自社のWebサイトに誘導することで、最終的な購買行動にスムーズにつなげることができます。
このようにして、動画広告は、認知・検討・行動のすべての段階のユーザーに対して効果的に働くのです。
動画マーケティングの実施方法
ここまでで、中小企業こそ動画マーケティングが効果的であるという理由はわかっていただけたでしょうか。
では次に、具体的にどのように動画マーケティングを行っていけばいいのか、その方法について解説していきます。
動画クリエイティブを制作する
動画マーケティングを始める際には、当然ながら、動画クリエイティブを最初に用意しなければいけません。
動画クリエイティブは、社内に制作のリソースがあれば「FlexClip」等のツールを用いて自社で制作し、なければ上述のKaizen Adのような制作サービスを利用して外注しましょう。
初めて動画クリエイティブを制作する場合は、15秒の動画を1本制作しておくと、YouTubeはもちろん、FacebookやLINEなどの他の広告媒体にも使いまわせるのでオススメです。
動画広告をYouTubeで配信する
YouTube広告には、インストリーム広告とバンパー広告の2種類がありますが、バンパー広告は6秒間という制約があるため、15秒の動画を使う場合はインストリーム広告で配信することになります。
インストリーム広告は、動画の前後、あるいは途中に挿入される動画広告で、基本的には最初の5秒間が経過するとスキップ可能になります。
スキップされた場合は広告費が発生しないという課金形態ですので、広告費を低く抑えられることからも、中小企業が動画広告を出稿する場合は、インストリーム広告がオススメと言えます。
動画広告をSNSでも配信する
動画広告を制作したら、YouTubeだけで配信するのではなく、Facebook、Instagram、LINE、Twitterなどの他のSNS媒体でも同時に配信してみましょう。
これは、動画広告の効果にSNSの拡散性の高さを組み合わせ、より多くのユーザーに対して動画広告を届けるという意図と、同じユーザーに複数の媒体でリーチすることで、そのユーザーのブランド想起率を高めるという意図があります。
また、同じCMをテレビで2回見るよりも、テレビで1回、YouTubeで1回の計2回見た方が、ブランド想起率が高くなると言われています。
テレビで同じCMを何度も見せられても、そのCMに興味が無ければ特に意識することなく流れていってしまいますが、テレビで一度見たCMと同じ動画をYouTubeで見ると、「見たことがある」という意識が脳に残るので、動画に集中しやすくなるという人間の心理によるものです。
これと同じ効果で、YouTubeと他のSNSで同時に動画を配信することで、ブランド想起率を高めてくことができます。
YouTubeでチャンネルを作成してファンを増やす
動画マーケティングに慣れてきて複数の動画クリエイティブを制作するようになったとき、動画を広告にしか活用していないのはもったいないですよね。
過去の動画もしっかり再利用するために、YouTubeでチャンネルを作成して、自社で制作した動画クリエイティブをチャンネルで公開するようにしましょう。
そして、他のSNS媒体での広告や、インフルエンサーマーケティングなども活用して、自社のチャンネルの登録者数を増やしていきましょう。
そうすることで、自社の動画のファンを作ることができます。ファンが生まれれば、そのファンが自社の動画や商品・サービスについて拡散してくれるかもしれませんし、どこかのインフルエンサーが自主的に自社の商品・サービスを紹介してくれるかもしれません。
それだけでなく、自社のチャンネルのファンが増えるということは、自社の知名度が上がるということにも繋がります。
結果として、採用にも良い影響を及ぼす可能性があるのです。
中小企業の場合、新しい人材を募集しても、会社の知名度が低いためになかなか応募が集まらず、せっかく掲載料金を支払って求人メディアを利用したのに思ったような成果が上げられなかったという経験がある方も多いと思います。
そこで、YouTubeのチャンネルのファンを増やすことで自社の知名度・ブランドイメージを底上げすれば、求人メディアを利用する場合にも応募が集まりやすくなりますし、求人そのものにYouTube広告を活用して成功を収めたという事例もあります。
あくまで動画マーケティングの副次的効果ではありますが、若い世代ほど動画を活用している企業というだけで魅力的に感じます。採用の強化という面からも、中小企業には動画マーケティングがオススメできます。
中小企業のマーケティングこそ動画活用まとめ
いま、中小企業こそ動画マーケティングを活用すべき理由と、動画マーケティングによって得られるメリット、動画マーケティングを実際に行う方法などについて一挙に解説してきました。
動画マーケティングは、一見敷居の高いものだと思ってしまいがちですが、最近ではどんどん始めるための環境が整ってきています。多少の予算は必要かもしれませんが、費用対効果を考えれば十分用意する価値のあるものです。
それに、動画マーケティングが採用にも良い影響を及ぼすというのは、今まで持っていなかった視点なのではないでしょうか?
今回ご紹介したように、中小企業の動画マーケティングには本当に多くのメリットがありますので、ぜひこの記事の内容を参考にして、動画マーケティングの第一歩を踏み出してみてください。