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弊社で定期的に開催しているGoogle広告関連のセミナー、9月25日は「Google広告で最大限の成果を得る【検索+ディスプレイの戦略】」というテーマで開催しました。
平日の夕方という忙しい時間にも関わらず、様々な企業のWeb担当者様、広告運用担当者様に来場いただきました。
当記事ではセミナー内容やディスカッションの中でいただいた様々な質問などを紹介します。
Google広告で最大の成果を得るために何をするべきか?
今回のセミナーはGoogle広告で最大の成果を得るための方法がテーマです。Web広告への投資量は年々増えており、ついにテレビCMに追いつきました。その中でもGoogle広告はWeb広告業界をリードする存在として、多くの広告主が利用しています。
- Google広告セミナーで得られる知識・スキル
- Google広告で成果を上げる具体的な方法
- 検索広告、ディスプレイ広告の基礎知識[特徴と役割]
- 検索広告、ディスプレイ広告、リマーケティングの予算分配の考え方
- ディスプレイ広告で使えるターゲティングの種類
- Google広告のPDCAの回し方[確認すべき指標と評価期間]
- 検索+ディスプレイで成果を上げた5つの事例
- 弊社開催セミナーの特徴
- 現場で広告運用をプランニングしている担当者が登壇
- Google広告認定代理店によるセミナー
- 広告主の実数値による事例紹介
- Google広告管理画面で実際の設定方法を紹介
セミナーの内容では、この5つの事例に対し実際の管理画面をお見せし、利用した設定などを紹介しました。
メインとなっているのは「検索広告+ディスプレイ広告」の2つを掛け合わせる手法です。この手法で成功した5つの事例はWeb担当者、広告運用者必見です。
事業の目的・課題をGoogle広告で解決できるか?
当セミナーではまず簡単なワークをやっていただきました。事業の目的や課題をGoogle広告の度の機能・手法を使えば解決できるか考えるものです。
右側の課題と左側の機能・手法とつなげるだけです。実際の広告業務経験があれば簡単かもしれません。しかし広告運用を代理店に任せきりだと少し難しいかもしれません。
数分で終わるワークなのでぜひやってみてください。
下記はワークの回答例です。広告運用において明確な正解というものはありませんが、セオリーとしては下記のようになります。
こうしたことを知っておけば、例えば「Web上では成果が上がっているのに実際の成約にはつながっていない。つまり問い合わせの質が低い」という課題に対して、どういう手法を取ればいいかが分かります。
検討期間が長い/比較検討される商品をしっかりクロージングしたい | リマーケティング |
ニーズが強い顕在層にディスプレイ広告でアプローチしたい | 購買意向の強いユーザー層 |
Web上の成果ではなく実際の成約を増やしたい | オンライン成果を計測 |
少ないコストでディスプレイ広告のPDCAを回したい | レスポンシブディスプレイ広告 |
興味関心のあるユーザーにアプローチしたいがGoogleに適切な興味関心が用意されていない | カスタムアフィニティカテゴリ |
今回のセミナーでは、Google広告を用いてこうした課題を解決する方法を紹介するものです。最初にワークをやったときは「レスポンシブディスプレイ広告なんて聞いたこともない…」という方もいらっしゃいましたが、セミナー終了時には「ぜひ自社でもレスポンシブディスプレイ広告を使ってみます!」といっていただきました。
Google広告管理画面のデモンストレーション
Google広告の機能を紹介する際、実際の管理画面でどのように設定するのかをデモンストレーションしました。
事例や機能を紹介するセミナーは多いのですが、機能の名前と概要を聞いただけでは自社の広告運用に活かすことができません。
今回のGoogle広告セミナーは5つの事例と、それぞれで活用した機能を紹介しました。そしてそれらの機能を設定する方法や、「例えばこんな風に設定してみたらこうなります」といったディスカッションを行いました。
参加いただいた方からも「弊社はこういう商品を扱っているのですが、○○という購買意向の強いユーザー層はありますか?」「この部分はリスティング広告の設定と共通ですか?」などいろいろな質問をいただきました。
では、実際にどんな機能を紹介したのか、セミナーの中で人気だった3つを紹介します。
Google広告で使いたい3つの機能
機能①:購買意向の強いユーザー層
弊社でも、すでに検索広告を出稿していて新しくディスプレイ広告を検討されている場合、まず試すターゲティング手法が「購買意向の強いユーザー層」です。
購買意向の強いユーザー層は、Googleが機械学習に基づいて「もうすぐ購買に至るであろう」と判断されたユーザーに対して広告を配信する機能です。
購買意向の強いユーザー層を利用すると、従来は認知獲得やクリック獲得目的だったディスプレイ広告で、「コンバージョン獲得」が狙えます。
直近の検索キーワード、広告のクリック、動画やWebサイトの閲覧視聴履歴などから、判断しており、例えば「フェイスケア」というオーディエンスで配信すると、「最近よくフェイスケア商品について調べたり、フェイスケアのサイトを見たり、フェイスケア関係の動画や広告をクリックしている」ユーザーが対象になります。
従来主流であった「アフィニティカテゴリ(興味関心)」が認知拡大を目的としているのに対し、購買意向の強いユーザー層は成果(コンバージョン)を得ることを目的に設計されています。
500以上のリストがあり、例えば旅行関係には「バスや鉄道での旅行」のように方法に方法やシーンによるリスト、「キューバへの旅」のように行き先に関するリストが大量に用意されています。
比較的リスト数が少ない美容商品でも「フェイスケア商品」「ヘアケア商品」のように商品やサービスに関する10のリストがあります。一方、アフィニティカテゴリの「美容」の欄には「美容通」「頻繁にサロンを訪問」という2種類しか用意されていません。
ぜひGoogle広告管理画面から自社の商品と関連するキーワードで調べてみてください。
この機能を利用された広告主様は、利用開始翌月から大幅に効果が改善し、約半年の間にCPAが8割以上改善されました。
機能②:レスポンシブディスプレイ広告
セミナーの中で最も多くの質問を受け、アンケート結果でも「ぜひ自社の広告運用でも使いたい」とおっしゃっていただけたのが「レスポンシブディスプレイ広告」です。
レスポンシブディスプレイ広告の登場により、ディスプレイ広告に対するイメージが大きく変わりました。
従来、ディスプレイ広告というと、「コンバージョン獲得には向いていない」「バナー制作のコストがかかる」「PDCAサイクルが回しづらい」というイメージがあったと思います。
しかし、レスポンシブディスプレイ広告ではバナー制作のコストもかからず、機械学習を軸にコンバージョン獲得を狙ったPDCAサイクルを高速で回すことができます。
レスポンシブディスプレイ広告は複数の画像とテキストからなるアセットを入稿するだけで、Googleが自動で素材を組み合わせ、20種類以上あるGoogleディスプレイネットワークの広告枠に配信されます。
画像とテキストを組み合わせるため、以前のようなしっかりデザインされたバナーは必要ありません。画像もシャッターストックのようなフリー素材サイト、ランディングページ内の画像を自動で抽出するGoogle広告の機能により、数クリックで簡単に用意できます。
上図のように、レスポンシブディスプレイ広告は通常のバナー広告よりもクリック率が高く、平均クリック単価が低く、コンバージョン率が高い。つまり費用対効果が圧倒的にいいという成績が出ています。
これは入稿した素材を元にGoogleが機械学習により自動で最適化するためです。
レスポンシブディスプレイ広告の登場により、ディスプレイ広告の役割が大きく変わりました。いまやデフォルトといってもいい機能なので、もしも使っていない方はぜひ使ってみてください。
デモンストレーションでは、「画像とテキストは何パターン入りますか?」「この場合、実際にはどのように表示されますか?」などいろいろな質問をいただきました。
レスポンシブディスプレイ広告を利用された広告主様は、検索広告の費用対広告が低下する中、費用対効果を7割以上改善することができました。
機能③:カスタムアフィニティカテゴリ
続いてはカスタムアフィニティカテゴリという機能を紹介しました。カスタムアフィニティカテゴリはオーディエンスターゲティングの一種で、Googleが定義していないアフィニティカテゴリ(興味関心)をターゲティングするものです。
Google広告には様々なアフィニティカテゴリが用意されていますが、もちろん全商品・サービスを網羅しているわけではありません。
カスタムアフィニティカテゴリでは、URLやキーワードなどで自由にアフィニティカテゴリを作ることができます。
例えば、「高級な中国茶に興味のある人」をターゲティングしたい場合、「高級茶葉を紹介するブログ記事のURL」「通販サイトの茶葉カテゴリのURL」を入れたり、「高級茶葉」「中国茶」「プーアル茶」など関連するキーワードを入力したりします。
すると、Googleは入力したURLを閲覧しそうな人や、入力したキーワードで検索しそうな人、キーワードが含まれたコンテンツを閲覧しそうな人などを集め、ターゲティングします。
この機能はまず用意されているアフィニティカテゴリで適切なものを探し、なかった場合に検討する機能です。
Googleがどういった基準で「特定のURLに興味を示しそうな人」をターゲティングするのか正確には分かりません。なので、利用するときは運用改善が非常に重要です。
上記の例のように「高級茶葉に興味を持っていそうな人」を想像してURLやキーワードを入れても、実際にGoogleがそのように判断するかは配信してみないとわかりません。配信して数字を見ながらいろいろと試すことが成果を上げる秘訣です。
カスタムアフィニティカテゴリを利用された広告主様は、一時的に費用対効果が悪化しました。しかし、運用改善を行うことで大幅な費用対効果の改善に繋がりました。
また、今回のセミナーでは強く触れていませんが、カスタムアフィニティカテゴリと同様に、Googleが用意していないターゲティングを行う「カスタムインテントオーディエンス」という機能があります。
こちらはインテント(購買意向)をカスタマイズするもので、アフィニティカテゴリよりもより顕在層にアプローチしやすい設計になっています。
購買意向の強いユーザー層、レスポンシブディスプレイ広告、カスタムアフィニティカテゴリの3つが今回紹介した中でも、広告主様にとって注目が高いようです。実際、弊社の運用でもこれらの機能を使う機会は非常に多く、成果に繋がっています。
Google広告セミナーレポート
Google広告で最大限の成果を得る【検索+ディスプレイの戦略】
同じテーマで2回目の開催となりました。運用経験が全くない方にとっては少しハードルが高かったという声もありましたが、Google広告で成果を出すには必須の知識、ノウハウです。
参加いただいた方からも「広告代理店に任せきりで初めて知ることばかりだった」「名前は知っていたけれど使い方を知らなかった」といった声を多くいただきました。
弊社ではGoogle広告関連の無料セミナーを定期的に開催しています。ご予定が合いましたらぜひお越しください。