オウンドメディアとは?|メリット・デメリットと成功事例10選

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オウンドメディアとは?|メリット・デメリットと成功事例10選

近年、さまざまな企業がコンテンツマーケティングとして運用している「オウンドメディア」。集客や採用などに役立つため、運用を始めようと考えているWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。

ただ、オウンドメディアは導入時のハードルが低い一方、コストに見合わず失敗してしまうケースも少なくありません。

では、どのようにオウンドメディアを運用していく必要があるのでしょうか。今回は、オウンドメディアのメリット・デメリットについてと成功事例を10選紹介いたします。

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは、一体どのような役割を持つメディアなのでしょうか?メリットやデメリットと合わせてご紹介します。

オウンドメディアの概要

オウンドメディア(Owned Media)とは、自社で保有するメディアを意味しています。具体的には、自社サイト、ブログ、パンフレット、SNS(FacebookやTwitter)などを指していますが、一般的には企業が自社で発信しているWebサイトをオウンドメディアと呼ぶことが多いです。

オウンドメディアの目的は、以下の2つ。

  1. 自社製品・サービスの認知度を上げる
  2. 自社製品・サービスのファンを増やす

これら2つの目的を達成するために、さまざまな企業ではオウンドメディアを運用し、自社サービスを知ってもらう機会をつくっています。認知度を上げてファンを増やすことで、自社製品・サービスの購入・契約へ繋げることができます。また、自社製品・サービスを好きになってもらうことで、ロイヤリティの高いユーザーを増やすことも可能です。

オウンドメディアのメリット

多くの企業が運営している「オウンドメディア」。これだけ多くの企業が運営しているということは、多くのメリットがあるからと考えられます。そこでここからは「オウンドメディア」を運営するメリットについてまとめて紹介いたします。

ブランディングに繋がる

オウンドメディアは、ブランドや会社の想いや世界観を伝えたいときに役立つツールです。
専門性が高くユーザーにとって役に立つコンテンツを発信し続けることで、会社や製品・サービスへの信頼度を高められます。結果として、メディアの読者からユーザーへ、そしてファンへ育てることができ、最終的な目標である購入や申し込みにつながることができるのです。

広告費がかからない

ペイドメディアを運用する(広告掲載を行う)場合、継続して広告費を支払う必要があります。
一方、オウンドメディアは広告費を支払う必要がありません。一度コンテンツを掲載すれば、半永続的に資産として運用することもでき、広告費なしで集客を行うことも可能です。

発信内容や設計を自由に決められる

オウンドメディアは、自社で発信したいコンテンツを自由に決めることができます。
他社との差別化を図ったり、リスト獲得に繋がるサイト設計にしたり、企業の目的に合わせたメディアを作ることが可能です。

自社オリジナルの設計が可能

オウンドメディアのデメリット

もちろんメリットだけではありません。何事にもメリットがあれば、デメリットがあるものです。ここではオウンドメディアを運営する際のデメリットを紹介いたします。メリットとデメリットについて深く理解したうえで、オウンドメディアを運営するのかどうかを決めましょう。

効果が出るまで時間がかかる

オウンドメディアを開設してすぐに、効果が出るわけではありません。地道に良質なコンテンツを増やし、オウンドメディアへのアクセスなどを集めていく必要があります。

短期的に集客〜購買へ繋げたくて、オウンドメディアに期待するのは難しいでしょう。

運用コストがかかる

オウンドメディアを運用する場合、以下のような運用コストがかかります。

  • サーバー費
  • 外注費(ライターやエンジニアへ)
  • 運用担当

広告費は必要ありませんが、運用を行うためにコストがかかることを知っておきましょう。

オウンドメディアの成功事例10選

次に、マーケティング、BtoB、ライフスタイルなど、さまざまなジャンルのオウンドメディアの成功事例を10社ご紹介します。似たような業種の方は参考にしてみてください。

①LIGブログ

LIGブログは、Web制作を行う株式会社LIGが運営する自社ブログ。Web制作やマーケティングに関するお役立ち情報や、社員の方々が日々仕事上で学んだことなどを発信しています。

成功のポイントして考えられるのは、社員個人を感じられるブログ記事です。社員の顔を出してコンテンツ提供することで、社内でどんな人が働いているのかを知ることができ、採用活動に繋がっています。それぞれのキャラクターを明らかにすることで親しみを感じさせる手法により、多くのユーザーから人気を得ています。

②ferret

ferretは、株式会社ベーシックが運営する「マーケターのよりどころ」をコンセプトとしたWebマーケティングメディア。

成功のポイントは、流入経路のコントロールと会員限定コンテンツの配信にあります。ferretでは、ソーシャル(SNS)とSEOからの各流入経路ごとにタイトルを変え、異なるニーズをキャッチしています。さらに会員限定のコンテンツを提供することで、リード獲得に繋げ自社のファン・顧客を増やしています。

③AdverTimes

AdverTimesは、株式会社宣伝会議が運営する広告業界の情報プラットフォーム。幅広いマーケティングに役立つ最新情報や調査結果、セミナー情報などを提供しています。

成功のポイントは、広告に特化したコンテンツに絞ることです。「宣伝会議(AdverTimes)=広告に詳しい企業」というブランディングができているため、広告のことを知りたいときに見るメディアと、読者の記憶に残っています。

④サイボウズ式

サイボウズ式は「新しい価値を生み出すチームのメディア」がコンセプトのサイボウズ株式会社が運営しています。

成功のポイントは、働き方やチームに関する情報に絞って発信していることだと考えられます。最新の働き方や社外の専門家へのインタビュー記事などを提供することで、チームマネジメント=サイボウズという認知を広め続けています。

⑤LISKUL

Webマーケティング全般のノウハウが詰まったメディア「LISKUL」は中小企業に向けたマーケティング支援事業を行うソウルドアウト株式会社が運営しています。

外注ライターに頼らず、現場に立つ社員が記事を執筆していることが強みです。実際に現場で顧客のお悩みを肌で感じている社員の記事ばかりで、実践的な課題解決に繋がる熱量と専門性の高いコンテンツを提供でき、さまざまなユーザーから人気を得ています。

⑥ジモコロ

ジモコロは、求人事業を行う株式会社アイデムと、WEBコンテンツ制作事業を行う株式会社バーグハンバーグバーグによる地元メディア。“もっと地元が好きになる”をコピーとしており、地元に焦点を当ててコンテンツを発信しています。

地元だからこそのユニークなコンテンツを製作するライターにもファンが多く、つい最後まで読んでしまう記事を資産とすることで、継続的に集客を行うことができています。

⑦THE BAKE MAGAGINE

THE BAKE MAGAGINEは株式会社BAKEが運営するオウンドメディアで、「お菓子を、進化させる」をミッションとして自社ブランドや社員、製菓業界で活躍する人たちの情報を提供しています。

このメディアでは独自性の高い業界情報を発信していて、製菓業界で活躍する会社や人たちの想いやこだわりなどに焦点を当ててコラムなどが多く掲載されています。そのためBAKE=製菓業界の先駆者といったブランディングになり、製菓業界の中での立ち位置を確立しています。

⑧北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店は、ライフスタイルメディアとして人気を集めていて、EC事業やメディア事業を行う株式会社クラシコムが運営しています。

メディア内を北欧らしい世界観に統一していることと、ECメディアを掛け合わせていることがポイントです。メディアの雰囲気を好むコアなユーザーを集客することができ、商品の購買に繋がっています。

⑨くらしの良品研究所

くらしの良品研究所は「無印良品」でおなじみである株式会社良品計画が運営するオウンドメディアです。衣服や食品、生活雑貨、ローカルでの取り組みなどを中心にコンテンツを発信しています。

メディア内で自社の研究成果を公開し、日本でのものづくりに関する知識や新素材・技術の研究結果などをユーザーへ提供しています。無印良品の「質」にこだわるというブランディングへ繋げています。

⑩キナリノ

キナリノは、さまざまな消費活動支援を事業として行う株式会社カカクコムが運営する女性向けライフスタイルメディア。ファッションや雑貨、インテリアなど、ライフスタイルに関するコラムを発信しています。

メディア内は「暮らしを素敵に丁寧に。」というコンセプトの元で運営されており、共感したユーザーからの支持を集めています。

まとめ

今回はオウンドメディアのメリット・デメリット、成功事例10社をポイントと合わせてご紹介しました。

大切なのはどんな目的を持ってオウンドメディアを運用するかということ。今後オウンドメディアを導入検討中の方は、どんな目的をもって運用していくのか、オウンドメディアで何を伝えたいのかを事前に明確にしておきましょう。