コンテンツマーケティングとは?SEO・リスティング広告との違い

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コンテンツマーケティングとは?SEO・リスティング広告との違い

Webマーケティングの中の一手法として、近年少しずつ存在感を増してきているものに、「コンテンツマーケティング」と呼ばれるものがあります。
コンテンツマーケティングは、その名の通り「コンテンツ」を売り出すことで収益に繋げるマーケティング手法なのですが、メディアサイトだけでなく、ECサイトやコーポレートサイトでも導入して成功している事例がいくつもあります。

顧客行動、価値観の多様化により、広告など一つの手法だけで成果を得ることが難しくなっています。コンテンツをうまく活用し、SNSや検索エンジンなど様々な経路からユーザーに見つけてもらえるコンテンツマーケティングの重要性が上がっています。

今回は、このコンテンツマーケティングとは何なのか、SEOやリスティング広告といった従来のWebマーケティングの手法とはどう違うのかについて解説していきます。

コンテンツマーケティングの考え方

コンテンツマーケティングとは、「コンテンツ」、つまり多くの場合はWebサイト上の「記事」によって集客を図るマーケティング手法です。

コンテンツマーケティングはブログなどのWebメディアで集客する
非常にざっくりとした言い方をすれば、ブログのようなものです。
ブログやメディアサイトは、記事を公開することでその記事を読みたいユーザーをWebサイトに集め、広告やアフィリエイトを通じて収益を得るビジネスモデルですが、これらはまさにコンテンツマーケティングの代表例と言えます。

しかし、近年ではこのコンテンツマーケティングの考え方はブログやメディアサイトに留まらず、ECサイトやコーポレートサイト、ブランドサイトなど、本来は記事の公開による集客を目的としていないWebサイトでも取り入れられるようになってきています。
Webサイト本来の目的とは別に、ブログやメディアサイトのように記事を公開するページを設けることで、それらの記事を使って集客を図っているのです。

リスティング広告・SEOとの違い

コンテンツマーケティングは、記事による集客ですから、基本的には検索エンジンを通じた流入を増やすための施策と言えます。
しかし、検索エンジンを通じた施策と言えば、従来はリスティング広告SEOが主流で、現在でも非常に幅広く活用されています。
コンテンツマーケティングと、リスティング広告・SEOとの違いは、以下の大きく2つが挙げられます。

  1. 時間的な違い
  2. コスト的な違い

時間とコストという2つの観点から、コンテンツマーケティングとリスティング広告・SEOの違いについて、順番に解説していきます。

コンテンツマーケティングの特徴①:時間的な違い

コンテンツマーケティングとリスティング広告・SEOとの違いの1つ目は、時間的な違いです。この「時間」というのは、施策を始めてから実際に集客の効果が表れるまでの時間を指します。
まずリスティング広告の場合、広告の配信を開始すれば、すぐに集客の増加が効果として表れてきます。
逆に、配信を停止すれば、リスティング広告というひとつのチャネルを失うことに直結するため、リスティング広告による集客の増加分はすぐになくなってしまいます。
このように、施策と効果のタイムラグが非常に短いのがリスティング広告の特徴と言えます。

SEOは効果が出るのにある程度時間がかかり、検索エンジンのアップデートや外部対策の有無などによって変動がある
次に、SEOの場合、Webサイトが検索エンジンに評価されて検索結果の上位に表示されるようになるまでには、Webサイトによって差が大きいものの、一定の時間がかかります。
特に、新規のドメインを取得してSEO施策を開始する場合は、ドメイン自体の評価がゼロの状態からスタートしますので、長い時間が必要です。
また、SEOは検索エンジンのアップデートや、検索ボリュームの増減など、外部要因による影響を受けやすく、もしも掲載順位が急に低下してしまったり、検索ボリュームが急に減少してしまったりした場合、リスティング広告ほどではないものの、短い期間で流入が減少してしまうことにも繋がります。

コンテンツマーケティングは、どちらかというとSEOに近い特徴を持ちますが、リスティング広告・SEOのどちらとも違う時間で効果が表れてくる施策です。
コンテンツマーケティングは、記事を公開することで集客を図るため、SEOと同じく検索結果の上位に表示されるようになるまで時間がかかります。
しかし、たくさんの記事コンテンツを公開して積み重ねていくうちに記事の数だけ流入元を増やすことができます。かつ検索エンジンからの評価も外部SEO対策などに頼らず安定して上がっていくため、一旦軌道に乗れば指数関数的に流入が増えていくという特徴があります。
そして、記事の積み重ねはそのままブランディングにも繋がるため、外部要因による影響にも比較的強く、SEOよりも流入が減少しにくいのが強みです。

施策と効果のタイムラグが短い順に、リスティング広告、SEO、コンテンツマーケティングと考えてください。

コンテンツマーケティングの特徴②:コスト的な違い

SEO対策、リスティング広告、コンテンツマーケティングは効果が出るまでの時間とコストに違いがある
コンテンツマーケティングとリスティング広告・SEOとの違いの2つ目は、コスト的な違いです。

リスティング広告の場合は、コストを考えるのがわかりやすく、リスティング広告の出稿にかかる広告費がそのままコストと言うことができます。コストと効果の関係性が最も強いのがリスティング広告です。

SEOの場合は、内部SEO対策だけであれば対策そのものに直接お金がかかることはあまりありません。キーワードの検索ボリュームを調べたり、市場のトレンドを追って調査を行ったりという工数とmetaタグなどの調整工数がコストにあたります。
リスティング広告と比べると、コストと効果の関係性が見えづらいですが、リスティング広告よりはコストを低く抑えられるのがSEOです。ただし外部SEO対策を行う場合は施策期間中、継続的にコストがかかってくる場合があります。

コンテンツマーケティングは、基本的には記事を書いて公開していくだけですので、直接的な費用は特になく、記事を書くのにかかる工数がコストになります。
さらに、コンテンツマーケティングの記事で扱う内容は、その会社の商品や市場についての情報といった、元々持っている資産を元にして作っていくことが基本になるため、記事の内容を用意するためのコストは思いのほか大きくないことがほとんどです。
リスティング広告・SEOと比べ、かかるコストが非常に少なく済むというのが、コンテンツマーケティングの大きな強みと言えます。

コンテンツマーケティングがスモールビジネスに向いている理由

コンテンツマーケティングは、スモールビジネスに向いていると言われます。
その理由としては、先に説明したように、コンテンツマーケティングという施策を打つことに対してかかるコストがほとんどないことが挙げられます。
成功するしないはともかくとして、コストをほとんどかけずに始めることができるため、資金に余裕がない場合でも始めるハードルが低いのです。
また、コンテンツマーケティングは「記事」、特にその会社が元々持っている情報を記事としてまとめて発信することで集客を図る手法ですので、ニッチで小さい事業であることが逆に武器となり、ユーザーの興味を惹いて集客に繋がる可能性が高くなります。
「こんな細かい内容で読んでもらえるのかな?」と思ってしまうような、誰も知らない内容が、実はユーザーにウケて大成功した、というのはコンテンツマーケティングの成功事例としてはよくあることです。

スモールビジネスのWebサイトの集客に苦戦しており、広告にかける予算はないが、どうにか流入を増やしたい……という方は、まずは1週間に1回などの少ない回数でいいので、コンテンツマーケティングを選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

コンテンツマーケティングとは?SEO・リスティング広告との違い

今回はコンテンツマーケティングの特徴と、SEO・リスティング広告との違いについて解説してきました。

施策を始めてから集客の効果が出るまでに長い時間がかかるものの、コストはほとんどかからず、スモールビジネスに向いている、というのがコンテンツマーケティングの特徴です。
Grabもコンテンツマーケティング(より正確にはインバウンドマーケティングと呼ばれる手法)のメディアですが、成果が実感できるまでに丁度1年ほどかかりました。しかし今はほとんどコストをかけずに継続的な成果に繋がっています。

コストが小さいためスモールビジネスに向いているといいましたが、もちろん大手企業でも成功事例が多くあります。あのコカ・コーラも、ブランドサイトでコンテンツマーケティングを行って大成功を収めている会社の一つです。
集客にかけるコストを削減したいという方、リスティング広告やSEOでうまく成果が出ず困っているという方は、ぜひコンテンツマーケティングについて検討してみてください。