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BtoC向けマーケティングオートメーションツール比較【価格・機能で選出した8つを紹介】

MA(マーケティングオートメーション)元年といわれた2014年から数年がたち、MAを導入する企業も年々増えています。
以前は海外からのツールが主流でしたが、日本の製品も少しずつ増え始め、様々な特徴を持ったMAツールが登場しています。
選択肢が増えた分、どのツールにすべきか選ぶのが難しくなっていると思います。MAツールはマーケティング戦略に大きく影響しますが、機能が豊富な分、自社に適切なツールを導入しないと効果も半減するでしょう。

同じMAといっても、ツールによって特徴が異なり、BtoBかBtoCかなど扱う商材により必要な機能も変わってきます。
実現したいマーケティング施策や運用体制などを考慮し、自社にあうツールを選びたいものです。

以前、BtoB向けのMAツールを8つ紹介しましたが、今回はBtoCに向いている代表的なMAツールを8つご紹介します。

Aimstar -豊富な分析機能で最適なターゲティング抽出や効果検証が可能

Aimstarは、分析からOne to Oneアプローチまで、すべてのキャンペーン管理を効率的に行えるMAツール

Aimstarは、分析からOne to Oneアプローチまで、すべてのキャンペーン管理を効率的に行えるMAツール

画像:supreme

Aimsterはスプリームシステム株式会社が提供するMAツールで、メール配信、レコメンド機能、Web接客、データマイニング、BIツールを搭載しており、すでに自社で使っているものがあれば併用や連携も可能です。

ターゲティングや分析に強く、100種類以上の分析用テンプレートがあり、統計解析の知識がなくとも複雑なターゲティング抽出や分析をできる点が特徴です。ターゲティングでは、機械学習によるクラスタリングや重回帰分析といった統計にもとづいたターゲティング用のテンプレートが標準で搭載されています。分析においては、RFM分析や顧客セグメントの分析など、キャンペーン施策の検証に役立つあらゆるタイプの分析機能があります。

キャンペーンシナリオはフローチャート形式で視覚的に設定が可能なうえ、分析画面で実行した操作をテンプレート化し、フローチャートで実行することもできます。

ライセンスはLite、Standard、Advanceと3種類から選べ、クラウド型以外にオンプレミス型のタイプもあります。ターゲティングや分析の機能を重視する企業に特におすすめです。

Adobe Campaign (Adobe Marketing Cloud) -Adobe製品との連携やシームレスな施策に強みがあるMAツール

Adobe CampaignはAdobe Marketing Cloudに含まれるBtoC向けのMAツールで、クロスチャネルキャンペーンの最適化を図ることができる。

Adobe CampaignはAdobe Marketing Cloudに含まれるBtoC向けのMAツールで、クロスチャネルキャンペーンの最適化を図ることができる。

画像:Adobe

Adobe Marketing Cloudは複数の製品からなり、コンテンツ管理のAdobe Experience Manager、キャンペーン管理のAdobe Campaign、AIによるパーソナライゼーションを行うAdobe Target、マルケト日本法人の統合により加わったMarketo Engagement Platformがあります。このうちBtoC向けのMAにあたる製品がAdobe Campaignです。

Adobe Campaignには、メールマーケティングやカスタマージャーニーの作成、オフラインも含めた様々な施策をシームレスに統合するオムニチャネルマーケティングの機能などが備わっています。オフラインチャネルでは、ダイレクトメールとの連携機能やルールにもとづいてカタログを提示するオファー機能などがあります。

Adobeの各製品と連携が可能であり、Adobe Analyticsのデータにもとづいたセグメント抽出や、Dreamweaverで作成したアセットが利用できます。クラウドだけでなくオンプレミスやハイブリッド型もあり、Adobe製品をすでに利用している企業や、クラウドを使用できない企業に向いたツールといえます。

b→dash -あらゆるデータが一つのプラットフォームで統合

b-dashはあらゆるデータを1つのプラットフォームで統合し、事業戦略の多くを最適化できる

b-dashはあらゆるデータを1つのプラットフォームで統合し、事業戦略の多くを最適化できる

画像:b→dash

b→dashは株式会社フロムスクラッチが提供している国産のMAツールです。「いつでも・ひとつで・誰でも」というキャッチフレーズのとおり、あらゆる機能とデータが一つに集約されている点が特徴です。メール配信、ランディングページといった機能のほか、広告配信やプッシュ通知などの集客機能、BIツールなどのダッシュボード機能も備えています。

※BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)…企業に蓄積されたデータを収集・分析し、意思決定や経営管理を行うツールの総称。営業支援を行うSFA、売上を管理するERP、顧客管理を行うCRMなど様々な種類がある

集客機能では、PCやモバイル上でのWeb接客、LINE連携、SMS配信、アプリからのプッシュ通知、レコメンド機能など一通りの機能が揃っています。
BIはRFM、ROAS、LTVなど様々な分析が可能です。顧客情報やWebの行動履歴だけでなく、商品情報や広告の出稿データなどもツール上に統合されており、顧客情報にもとづいた広告配信を行うことができます。
集客や広告機能を重視したい場合や、MA以外の機能も含めて一つのツールで実施したい企業に特におすすめです。

HubSpot -インバウンドマーケティングを提唱した元祖MAツール

インバウンドマーケティングを提唱したHubspot社が提供する元祖MAツール

インバウンドマーケティングを提唱したHubspot社が提供する元祖MAツール

画像:HubSpot

「インバウンドマーケティング」を提唱した米国HubSpot社が提供するツールで、世界100か国以上で48,000社が導入しています。弊社でも導入を進めており、HubSpotの連載記事でご紹介しています。
HubSpotには複数のツールがあり、そのなかの一つであるMarketing Hub ProfessionalがMAにあたります。そのほかのツールとして、顧客管理のHubSpot CRM、営業支援ツールのSales Hub Professional、カスタマーサービス向けのService Hub、すべてを統合したProfessional Growth Suite があります。各ツールは単体で使うことも連携して使うことも可能です。

HubSpotの特徴はまず、MAを含めた各ツールにおいて無料プランが用意されており、CRMにおいては完全に無料という点です。有料プランも月額6,000円からスタートと始めやすい価格設定となっているため、まずは基本的な機能から使い始め、使い慣れたら上位のプランに変更するといったことも可能です。

また、メール配信やランディングページ、シナリオにそったワークフローなどの機能のほか、広告管理、SEOとコンテンツ戦略、ブログとコンテンツ作成ツールといった集客やインバウンドマーケティングを実現する機能が揃っている点も特徴です。まずはMAを始めて徐々に施策をレベルアップしていきたい、コンテンツやインバウンドマーケティングに力を入れたいという企業に特におすすめです。

  • 費用例:(Starterの場合)
  • 初期費用:0円
  • 月額費用:6,000円~
  • コンタクト数:1,000件
  • メール配信数:契約コンタクト数の5倍
  • 無料トライアル(Free)あり

IBM Watson Campaign Automation(Silverpop) -世界最高峰のAIを搭載したMAツール

IBM Watson Campaign AutomationはAIを活用したMAツールで、メールマーケティング、ソーシャルなど様々な施策を最適化されたカスタマージャーニーを実現する

IBM Watson Campaign AutomationはAIを活用したMAツールで、メールマーケティング、ソーシャルなど様々な施策を最適化されたカスタマージャーニーを実現する

画像:IBM Watson Campaign Automation

SilverpopはもともとIBMが買収したメールマーケティングツールで、その後IBM Marketing Cloudの一つとなり、現在ではIBM Watson Campaign Automationと名称が変更されています。IBMのAI機能「Watson」を活用したマーケティングツールです。
メール配信、モバイルプッシュ通知、ソーシャル関連などの機能があり、複数のチャネルに対して、個別にパーソナライズされた One to One マーケティングが可能な点が特徴です。分析機能に強く、各キャンペーンの結果からチャネルを横断したカスタマージャーニーの分析まで様々な種類の分析が可能です。

また、セキュリティに関しては、選択したエディションごとに、EU-USプライバシー シールドやISO27001などの規定に対応しています。

プランはEssentials、標準、プレミアムと3タイプあり、プランにより月間のマーケティング上のやりとりや、ユーザー数、使用可能なプログラム数などが異なります。顧客レコード数はどのプランも無制限のため、顧客数が多いBtoCの企業に特におすすめです。

Kairos3 -マーケティングによる行動ニーズ把握と営業活動をつなぐプラットフォーム

メール配信ツールから派生したKAIROS3は、低価格で導入し、従量課金制で利用できるため、大企業からスタートアップ、個人事業主まで導入が広がっているMAツール

メール配信ツールから派生したKAIROS3は、低価格で導入し、従量課金制で利用できるため、大企業からスタートアップ、個人事業主まで導入が広がっているMAツール

画像:カイロス

カイロスマーケティング株式会社によるMAツールです。もともとはメール配信ツールでしたが、現在はMAとしてリード管理、フォーム作成、スコアリング、セグメンテーションなどの基本機能を備えています。

Kairos3の特徴は、費用の安さと導入の早さ、そして初心者でもわかりやすい画面操作です。初期費用は1万円、利用開始までは1営業日とMAツールのなかで極めて低い導入期間と価格設定です。月額費用は5,000円からプランがありますが、顧客数やメール送信数は従量課金のため、数により価格やプランが異なります。また、独自ドメインやシナリオに沿ったワークフローの機能は別途月額料金となります。
まずはスコアリングやホットリードの抽出などMAに関する機能を使ってみたいという場合や、比較的対象顧客数が少ない企業に特におすすめです。

  • 初期費用:10,000円
  • 月額費用:5,000円
  • 保有リード数:〜100まで
  • 月間PV数:〜5,000まで
  • 月間メール送信数:〜1,500まで
  • 利用状況に応じた重量課金

オプション:月額費用
シナリオ:25,000円
独自ドメイン: 25,000円
SFA:25,000円

Oracle Marketing Cloud(Responsys) -あらゆるデータを統合し顧客の姿をとらえる

Oracle Responsysは、Eメール、モバイル・アプリケーション、Webサイト、Eコマース、リアル店舗での購買や来店データなど、バラバラだったデータを統合し、顧客の姿をとらえ、最適な施策を提供することができる

Oracle Responsysは、Eメール、モバイル・アプリケーション、Webサイト、Eコマース、リアル店舗での購買や来店データなど、バラバラだったデータを統合し、顧客の姿をとらえ、最適な施策を提供することができる

画像:ORACLE

Oracle Marketing Cloudは米国オラクル社が提供するマーケティングの製品群であり、そのうちBtoC向けのMAにあたる製品がResponsysです。

Responsysの特徴は、メール配信、モバイル・アプリケーション、Webサイト、オンラインショップや店舗での購買データなど、チャネルごとのデータを統合したクロスチャネル施策が可能な点です。

また、もともとメール配信ツールからスタートしたことから、顧客の好みや過去の購買履歴にもとづきカスタマイズされたメッセージを送信したり、メールの到達率を高めるためのIPウォーミングを用いてメールを配信したりと、メールに関しての機能が充実しています。データの処理能力も高く、膨大なトランザクション・データの処理が可能です。

DMP(データマネージメントプラットフォーム)のBlueKaiなどOracle製品との連携も可能であり、一度に大量のメールを配信する場合や、すでに同社の製品を導入している企業には特におすすめです。

※IPウォーミング…配信したメールがスパムと判定されないよう、メールの送信量を段階的に増やし、送信元IPアドレスの信頼性を高めること

Salesforce Marketing Cloud -セールスフォースが提供する専門ツールが連結されたプラットフォーム

Salesforce Marketing Cloudは、メールマーケティングからソーシャルメディアマーケティング、広告管理までを行うツールだが、各ツールがそれぞれ専門的に独立しており、必要な機能を取捨選択できる

Salesforce Marketing Cloudは、メールマーケティングからソーシャルメディアマーケティング、広告管理までを行うツールだが、各ツールがそれぞれ専門的に独立しており、必要な機能を取捨選択できる

画像:Salesforce

Salesforce Marketing Cloudは米国に本社がある株式会社セールスフォース・ドットコムが提供しているマーケティングプラットフォームです。メールマーケティング、モバイルマーケティング、ソーシャルメディアマーケティング、DMP、広告管理などあらゆるツールがあります。すべてが含まれた統合ツールではなく、各ツールがそれぞれ専門の機能をもち、単体または必要なものを連携して利用するようになっています。

SalesforceのCRMと連携し、顧客情報にもとづいたOne to One マーケティングを行える点が特徴です。また、Journey BuilderやInteraction Studioというツールにより、チャネルを横断した顧客行動の管理やアプローチなどオムニチャネルの施策が可能です。店舗のPOSデータ、ATM、コールセンターなどのオフラインを含む、あらゆるチャネルで顧客の購買や会員登録などの消費者行動を視覚化し、メール、モバイル、広告、Webなどチャネルを横断した顧客へのアプローチや統一したメッセージの訴求ができます。

すでにSalesforceのSFAやCRMを導入している企業や、さまざまなチャネルを用いたオムニチャネル施策を強化したい企業に特におすすめです。

まとめ

今回は、BtoC向けMAツールを8つ紹介しました。
一言でMAといっても、ツールによりいろいろな点で特徴が異なります。価格や機能も重要な要素ですが、どこまでカスタマイズできるのか、自社が今使っているツールからの移行や連携は可能かなど、自社のシステム環境や導入目的とあわせて検討する必要があります。また、BtoCの場合は特に、顧客数やメール配信数、オフライン施策の有無なども選定に影響します。MAにおいて実現したいゴールと優先順位を考えてツールを選ぶと良いでしょう。

多くのMAツールは、無料で手に入る資料が用意されています。気になったものがあれば、まずは資料請求を行ってみてはいかがでしょうか。