Instagram広告のサービス業事例5選-優れたターゲティングで成果を上げた成功事例

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Instagram広告のサービス業事例5選-優れたターゲティングで成果を上げた成功事例

「今最も熱いSNS広告」それがInstagram広告です。
急激なユーザー数の伸びももちろんですが、非常に高いエンゲージメント率、企業の情報を受け入れる独自の文化があることから、主にBtoCのマーケティング手法として急激に注目を集めています。

4月のマーケティングカレンダーの中で、デジタルインファクトの「広告プラットフォーム調査」を紹介しました。この中でも、「デジタル広告市場をリードしている」「広告フォーマットが魅力的」「今後の成長性がある」などで高い評価を得ています。

今回はInstagram広告の事例について、特にサービス業に絞って紹介していきます。
紹介する企業は、「結婚相談サービスを提供するツヴァイ株式会社」「アメリカの有料ネットワークサービスSTARZ」「イギリスの映画配給会社LIONS GATE」「アメリカの教育機関ADEN BUSINESS SCHOOL」「ニューヨークに拠点を置く国際的な出版社CondéNast」の事例を紹介します。
国内外の事例をミックスして紹介していきますが、特に海外の事例は秀逸なコピー、説明文のシンプルさやビジュアルで魅力的に見せる方法などを学ぶことができます。日本の事例も、ユーザーの価値観や感覚にフィットしたストーリーが表現されており、負けていません。

【Instagram広告事例】
海外事例5選 -集客に繋げたエンターテインメント・サービス業
BtoC事例5選-ブランディングに成功した消費者向けサービス
海外事例5選-ブランディングに成功した企業

株式会社ツヴァイ -結婚相手紹介サービスの新規会員獲得事例

Instagram広告のサービス業事例_新規会員獲得事例
画像:Instagram

株式会社ツヴァイは業界大手の結婚相談所を運営する会社です。価格が比較的リーズナブルな点やサービスの豊富さに加え、厳格な入会審査や直接相談が可能なコンサルティングサービス、店舗という場を介したマッチングサービスが人気を呼んでいます。

ツヴァイは今回のInstagram広告キャンペーンを通して、結婚相談所のターゲットである若い女性たちにもっと身近な存在として捉えてもらいたいという課題を持っていました。確かに「結婚相談所」と聞くと「敷居が高そう」「料金が高そう」「年齢層はもっと上なんじゃないか」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。ツヴァイはそのイメージを払拭すべく「年齢」「結婚ステータス」によるターゲティングを活用し、アプローチしました。
ストーリーズ広告のカルーセル形式を活用し、クリエイティブはルヴァイが提供しているサービスを、ユーザー目線で伝えるという手段を取りました。「ツヴァイを使って成立したカップルの生活の様子」、「自分の恋愛観が知りたいor相性の良い人に出会いたい」という質問形式、「恋愛傾向診断の結果」を受け取る、という流れです。このメッセージは、多くの人がイメージする「いわゆる結婚相談所」とは大きくかけ離れています。
ユーザー自身の価値観と親和性が高いクリエイティブを使うことにより、自分事化をプロモートした事例と言えます。結果的に「63%のクリック率の向上」、「クリック単価を41%抑制」することに成功しました。

STARZ(有料テレビネットワークサービス) -『Outlander』シーズン2放送開始に合わせた認知拡大事例

Instagram広告のサービス業事例_認知拡大事例
画像:Instagram

STARZは人気の映画・ドラマ、クオリティの高い作品を扱っているアメリカの有料テレビネットワークです。1年以上の期間をあけて始まった人気ドラマシリーズ『Outlander』シーズン2の放送開始に合わせて、告知をしたいと考えていました。
長い期間が空いてしまったので、シーズン1を観ていたファンや原作本のファンへのリマインドに加え、新規ユーザーの獲得が狙いでした。
フォーマットとしてはフィード動画広告を活用し、クリエイティブはドラマの映像をクリップしたものに「時間」「人生」「戦争」というストーリーの中でもキーワードとなるタイトルをつけ、関心を誘う工夫がされています。さらに動画の最後に出てくる「TONIGHT 9PM」というクレジットは臨場感を演出しています。認知を高めたいという目的があったので、ターゲットは「アメリカに住む22歳以上の女性」と広く設定し配信を行いました。
広告配信後のブランドリフト調査では、「ターゲット層の認知度6ポイント上昇」「広告想起率4ポイント上昇」「ターゲット層へのリーチ73%」という成果に加え、シーズン2プレミアがシリーズ史上最高の視聴率を獲得するという結果を得ることができました。

LIONS GATE(映画配給会社、イギリス) -映画『La La Land』公開に合わせた動画広告キャンペーン

Instagram広告のサービス業事例_動画広告キャンペーン
画像:Instagram

イギリスの映画配給会社LIONS GATEは、2016年に公開され、日本でも大ヒット映画となったミュージカルムービーの傑作と言われる『La La Land』の告知にInstagram広告を活用しました。
『La La Land』は今でこそアカデミー賞やゴールデングローブ賞など名誉ある賞を獲得した名作と言われていますが、LIONS GATEは当初イギリスの若者が「古典的なハリウッドのミュージカル映画」に興味を示すのか懸念していました。その課題に対して、若年層との親和性が高いInstagram、そして『La La Land』の最大の魅力である音楽を最大限活用してアプローチを検討しました。
クリエイティブは全て30秒以内の動画で、映画の中の主要なシーンをいくつか抜粋し制作されました。映画の主役であるRyan GoslingとEmma Stoneが丘の上でタップダンスをする印象的なシーンも使われました。
LIONS GATEの当初の不安とは裏腹に、クリエイティブが見た人のインサイトを刺激し、キャンペーン後の調査では「広告想起率24ポイント上昇」、「映画の認知度8ポイントUP」、「映画鑑賞意向4ポイント上昇」「ターゲットとした女性の映画鑑賞意向12ポイント」という大きな成果につながりました。

ADEN BUSINESS SCHOOL(ビジネススクールネットワーク) -セグメントを活用したターゲティングにより新規リード獲得

Instagram広告のサービス業事例_セグメントを活用したターゲティングにより新規リード獲得
画像:Instagram

ADENは1992年に設立されたインターナショナルビジネススクールのネットワークで、17カ国で教育プログラムを展開し、今までに約50,000人の卒業生を輩出しています。経営者やマネージャーとなる人材を育成することを目的としたプログラムは、世界中で評価されており2016年にはアメリカで正式に大学として認定を受けるまでに拡大しました。
ADEN BUSINESS SCHOOLは、次世代のリーダーや起業家を目指す若い世代の人に向け、「1年間のMBAプログラム」の認知を上げたいと考え、カルーセル広告を活用しました。キャンペーン成功の鍵となったターゲティングは、Facebookの類似オーディエンスのセグメント活用し、過去に関連した商品やサービスに興味を持っている人に絞って配信しました。
ターゲティング精度の良さが奏功し、「Instagramから獲得した SQL(Sales Qualification Leads:営業活動から獲得したリード数)の割合が10%」「広告費用対効果7倍」という驚異的な成果を残すことに成功しました。

CondéNast(出版社、アメリカ) -『Vogue』サブスクリプション会員拡大事例

CondéNastはアメリカ・ニューヨークに拠点を置き、世界中の人々に向けてクオリティの高いコンテンツを制作、発信している多国籍雑誌出版企業です。印刷物だけに止まらず、デジタル、ビデオなどのコンテンツによって、全世界1億4,400万人を超えるユーザーを魅了しています。日本でも出版されている『Vogue』『GQ』『WIRED』などを刊行しています。
CondéNastはInstagramを使ってオンラインマガジンの年間購読者数を増やし、売上を拡大したいと考えていました。キャンペーンは、秋シーズンのスタートであり、年間を通して最も重要な9月号に合わせて行われました。その中でも『Vogue』はファッショニスタ達が最も注目、期待を寄せる雑誌です。
9月号が発売される前に、その表紙モデルの告知と合わせて、動画広告、ストーリーズ・カルーセル広告などのフォーマットを使って広告を制作しました。そこからも最も成果が高かったクリエイティブをストーリーズに合わせて再設計し、9月号の表紙モデルに選ばれた「Beyoncé」とゴージャスな衣装によって「Vogue」の世界観を演出しました。
「VOGUE 1YEAR FOR $10」というメッセージとともに表示されている「Subscribe(購読する)」を押すと、すぐに申し込み画面が現れるシンプルな構造です。ターゲットはBeyoncéとはファッションに関心を持つアメリカ在住の16-65歳の成人、Vogue.comサイトの訪問履歴がある人などに配信されました。
この大規模なキャンペーンは成功を収め、「購読者全体の20%がInstagramストーリーズ広告によるもの」「通常のキャンペーンと比較してコンバージョン率40%上昇」「他媒体の広告成果と比較してCTR77%上昇」「他媒体の広告成果と比較して獲得コスト20%減」という結果を残すことができました。

Instagram広告のサービス業事例まとめ

今回はInstagram広告の事例として国内外のサービス業におけるケーススタディを紹介しました。
今回の事例からは「ターゲット設定の範囲によって、ビジュアルやコピーなどクリエイティブを変えることの重要性」が学べるのではないでしょうか。「LIONS GATE」の映画予告や、「STARZ」によるドラマシリーズの新シーズン告知などターゲットを広く設定し、認知率を上げる事例は老若男女誰が見ても目を引くクリエイティブを意識しています。その一方、「ADEN BUSINESS SCHOOL」「株式会社ツヴァイ」などターゲットを絞って配信した事例は、設定した“人”に届けるメッセージを意識してクリエイティブやコピーが作られています。
また最後に紹介した「CondéNast」の事例からは、CTAにつなげるために「ステップの最少化・簡素化」の重要性を学ぶことが出来ます。

個人的に興味深いのは、ADEN BUSINESS SCHOOLの事例です。ビジネススクールはInstagramとマッチしない媒体だと感じていましたが、利用者が広がるにつれ、活用方法によってはマッチするようです。
以前は「インスタ映え」する商材が効果的でしたが、国内で約3000万人、全世界で10億人の利用者がいるからこそ、業種・業界は問わなくなってきているのかもしれません。

是非これらの事例を参考に、Instagram広告を検討してみて下さい。