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新型コロナウィルス感染症(Covide-19)蔓延による影響が長期化する中、7都府県に対して緊急事態宣言が発令されました。
リーマンショック以上の経済損失が発生するのでは、と危惧され暗いニュースばかりですが、こんな状況だからこそ活路を見つけようと腐心している企業も数多くあります。
本記事ではコロナショックを乗り切るために、ユニークな対策をとって注目されている企業の事例をシリーズでご紹介します。
3回目は日本の基幹産業と言われて久しい「製造業」や、外出自粛要請の影響が大きい「小売業」などその他業種の事例をご紹介します。
ニトリ(製造小売業)
【O2O(Online to Offline)の推進】
家具製造業の「ニトリ」は外出自粛が長期化する中、去る4月6日の決算まさかの増収増益計画を発表し、衝撃を走らせました。
今回のコロナショックを受けて策定したわけではありませんが、その自信の根拠となるひとつが【O2Oの推進】です。
【O2O】とはオンラインの情報を活用して、実店舗へ顧客を誘導するマーケティング施策のこと。
ニトリの公式ECアプリでは、2019年にインターネット上の画像を検索するとニトリ製品の中から類似のものが表示される画像検索機能を実装。
店頭在庫の検索機能もあり、実物が見たくなったユーザーを店舗へ誘導する動線が引かれています。
新型コロナウイルスの感染が収束を迎えた後を見据えて、今後どのようなO2O対策を打ち出すのか注目です。
ホームセンターグッディ(小売業)
【3密防止の対策・POPを無償公開】
ニトリのとっている対策はランチェスター戦略で言うところの資本力の大きな「強者の戦略」ですが、発想次第で注目を集めることは可能です。
九州北部や山口県でホームセンターを展開するグッディでは、レジの前に透明なアクリル防護板を設置。店員と客の間での飛沫感染を防ぐ対策をしました。
また、レジ待ち客の足元に2メートル感覚の立ち位置を示した案内表示や注意喚起のPOPも掲示しました。
グッディがユニークなのはそのPOPデザインのPDFデータや、アクリル防護板の設計図を無償で公開。
他の小売店でも同様の対策ができるようにしました。
このユニークかつ社会貢献にもつながる取り組みは、日本経済新聞など多くのメディアに取り上げられました。
キャディ株式会社(製造業支援)
【医療物資供給支援】
製造業の資材調達におけるコストの最適化に向けた、自動見積り算出やメーカーとサプライヤーのマッチング自動化を支援するキャディ株式会社。
世界的に人工呼吸器やサージカルマスク等の医療機器が不足する中で、様々なメーカーが増産や新規生産に乗り出しているものの取引のあるサプライヤーだけでは材料が足りないという事態が起こっています。
様々なサプライヤーと繋がりのあるキャディが供給支援を行うプログラムを提供し、医療機器・製品不足を乗り越えようとしています。
盒馬(小売業)
【他業種からの従業員確保】
ここからは海外での事例をご紹介します。
中国オンラインショッピングの巨人、アリババ参加の”盒馬鮮生(Hema Fresh・フーマーフレッシュ)”はオンライン注文・配送を特徴とした食品スーパーマーケットです。
新型コロナウイルスの蔓延に伴い、休業が長期化している飲食店従業員を盒馬の従業員として借り入れたのです。
オンラインショッピング需要の急増によって、配達スタッフ確保に迫られていた盒馬。
休業の長期化によって収入が途絶えていた従業員。
売上減少により固定費の確保にも追われていた飲食店。
三者にとって利益のある解決策を導き、飲食店だけではなくタクシーや酒類販売会社などさまざまな業種と提携が進んでいるようです。
康師傅(食品メーカー)
【予測・分析】
こちらも中国の企業。即席麺や飲料を製造する中国の食品メーカー”康師傅(Tingyi・カンシーフー)”は、新型コロナウイルスの拡大が始まって間もない時期から、買いだめ予測やリアル店舗販売からオンライン販売への切り替え、閉鎖された小売店の分析をはじめました。
小売店の分析が功を奏しはじめたのは、3月半ばに中国でのコロナウイルス流行がピークを過ぎたと発表されてから。
サプライチェーンを柔軟に対応する準備を行っていたので、50%以上をまたたく間に回復。販売再開した小売店の60%に商品を供給できたそうです。
デジタル化を含めた柔軟な対応と、先を見越した対策がポスト・コロナの命運を分けるといっても過言ではありません。
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