YouTube広告を使った企業ブランディングの成功事例【BtoB編】

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YouTube広告を使った企業ブランディングの成功事例【BtoB編】

Googleは、2016年4月に「YouTubeはテレビよりも80%以上、広告の効果がある」とのレポートを発表しました。現在、世界では毎月19億人以上のユーザーがYouTubeを利用しており、YouTubeを使った企業ブランディングは当たり前の時代となっています。

これまで、多くの企業がYouTube広告を使ったブランディングに成功してきました。今回は、YouTube広告を使った企業ブランディングの成功事例BtoB編と題して、YouTube広告と企業ブランディングについて解説します。

動画広告といえばYouTube広告

インターネットの登場により、従来の紙媒体の広告に加えて、Web上での広告が一般的になりました。インターネットでおなじみのバナー広告は、1994年10月にウェブ雑誌「HotWired」上に掲載された、電話会社AT&Tの広告が最初といわれています。

それから数十年が経過し、私たちの生活にインターネットは欠かせない存在となりました。現在は、静的なバナー広告よりも、動的な動画広告が注目されており、中でも、YouTubeを使った「YouTube広告」は特に効果的だといわれています。

現在YouTubeは、毎月19億人以上のユーザー(ログイン済み)が利用。1日あたりの動画視聴時間は10時間越え、視聴回数に至っては数十億回に上ります。

Googleがアメリカのマーケティングリサーチ会社・Nielsenに調査を依頼したところ、日本の 20~34 歳のインターネットユーザーのうち、男性は40%、女性は30% を超える人が、 1 日に 1 時間以上 YouTube を利用しているというデータが明らかになりました。

こうした需要を考えて、すでにYouTube に広告を掲載する中小企業の数は、過去 2 年間で倍増しています。現在YouTube広告は、広告媒体を選ぶ際に当たり前の選択肢となっています。

2019年5月、サイカが行った「動画広告の活用実態アンケート調査」の結果。過去1年間で広告予算全体の中で動画広告への投資が占める割合がどのように変化したかについて、42%の企業が増加したと回答している。

画像:サイカ 2019年5月、サイカが行った「動画広告の活用実態アンケート調査」の結果。過去1年間で広告予算全体の中で動画広告への投資が占める割合がどのように変化したかについて、42%の企業が増加したと回答している。

まだまだテレビCMが全盛期なのか?

BtoB向けに広告を配信する際の選択肢として代表的なものはテレビCMです。現在も多くの企業がテレビCMを使って、商品やサービスの宣伝や企業イメージの向上を狙っています。

ここで気になるのは、ネット広告全盛の時代になぜテレビCMを利用するのか?その理由は、主に「企業の決定権を持つ人に訴求できる」「企業側に安心感や信頼感を与えられる」「視聴者数が圧倒的に多い」といったことが考えられます。

まず、「企業の決定権を持つ人に訴求できる」点。動画広告は前述した通り、20〜34歳といった若者の利用者が多いです。

これだけインターネットが当たり前となった時代でも、まだまだ企業の決定権者が使いこなしているケースは少ないです。そのため、テレビ世代には、テレビCMで訴求した方が効果的といわれています。

また、「企業側に安心感や信頼感を与えられる」点も見逃せないメリットです。認知バイアスのひとつであるハロー効果は、「ある対象を評価する際に、対象者の持つ特徴に引っ張られて、評価が歪められてしまう」現象を指します。

テレビCMに芸能人を起用する理由は、視聴者が商品やサービス、企業のイメージを具体的に理解していなくても、ハロー効果により良いイメージを与えられるからです。

最後に、「視聴者数が圧倒的に多い」点。令和元年10月1日時点で、日本の総人口は1億2614万人(総務省統計局参照)です。

視聴率1%でも約126万人が視聴したことになります。もちろん、単純計算なのでテレビを見ていない層や地区によっては視聴数に差が出ますが、CMの広告効果は大きいといえるでしょう。

このようにテレビCMには何かとメリットが多いです。一点だけデメリットがあるとすれば、それは「広告費」です。テレビCMは制作費に加えて、数十万から数百万(中には数千万)もの広告費が発生します。

そのため、商品やサービス、企業イメージの向上のため、いきなり大きな予算を捻出できる企業は少ないのが現状です。

ここまでまとめると、広告費が高い点を除けば、YouTube広告よりもテレビCMの方が優れているように思えます。しかしYouTube広告には、ここまで紹介したテレビCMのメリットがすべて含まれています。

YouTube広告のメリット

画像:YouTube広告のメリット

テレビCMのようにYouTube広告をブランディングに使う企業が増加

テレビCMのメリットは、すべてYouTube広告でも実現可能です。

  • 「企業の決定権を持つ人に訴求できる」=セグメント機能でターゲットを明確化
  • 「企業側に安心感や信頼感を与えられる」=芸能人を起用した動画を制作
  • 「視聴者数が圧倒的に多い」=毎月19億人以上のユーザー数

YouTube広告は、テレビCMのメリットを持ちつつ、デメリットを解消しています。YouTube広告なら、もっとも気になる広告費でさえ、自分で予算を決められるため、予算内に収めることが可能です。

また、広告料金はあくまでユーザーが自発的に再生した分(スキップされた場合発生しない)のみカウントされるので無駄な費用がかかりません。

加えて、

  • 「興味を持つユーザーを追跡できる」
  • 「視聴者の統計データを閲覧できる」
  • 「広告から自社サイトに誘導できる」

など、テレビCMよりもメリットが豊富です。

画像:YouTube広告の活用例。顧客の行動に合わせて施策をプランニングし、プロモーションも目標を達成できる。

画像:YouTube広告の活用例。顧客の行動に合わせて施策をプランニングし、プロモーションも目標を達成できる。

こうした点を踏まえて、現在では多くの企業がテレビCMのようにYouTube広告を利用しています。

YouTube広告を使った企業ブランディングの成功事例 BtoB編

最後にどんな企業がYouTub広告を活用しているのか?実際の活用事例を見ていきましょう。

事例1:Google Japan|時事ネタを絡めてメリットを訴求

Google Japanでは、2020年に開催されるオリンピックに合わせたYouTube広告を配信しています。

初めてのオリンピックの際にやっておけば良かったことを当時体験した方々に聞くという内容です。その際の後悔をGoogleなら解決できるよと提案しています。

芸能人やイラストといった内容でも訴求できますが、時事ネタを絡めるとさらに訴求率が上がります。無理やり時事に結びつけることはおすすめしませんが、時事ネタと結びつきが強いジャンルなら、こうしたブランディングもありです。

また、Googleマイビジネスのターゲットは小規模な飲食店や小売店など、インターネットリテラシーがあまり高くない層です。誰もが話題にしている東京オリンピックという時事ネタと、ターゲット層の現実にフィットしたストーリー展開が特徴です。

事例2:SanSan株式会社|芸能人を起用したユニークなドラマ広告

SanSan株式会社では、芸能人を使ったユニークなブランディングを行っています。緻密に練られたドラマ仕立てのストーリーと最低限のサービス紹介は、広告が飽和した現在のインターネットユーザーにもウケています。

最近では、BtoB向けといっても、企業関係者だけでなく、一般の方が見ても飽きないYouTube広告を配信する企業が多くなっています。

当たり前ですが、YouTube広告は企業の方だけではなく、一般の方も目にする機会があります。その際に、印象に残る動画制作すれば、SNSなどで話題となり、企業側に伝わることも少なくありません。

また、当然ですが、SanSanのような名刺管理アプリを求めるビジネスパーソンも、YouTubeを見ているときはプライベート中です。堅苦しいビジネスシーンを描くより、ディナータイムに気軽にみて笑えるテイストのほうが、YouTubeの閲覧シーンと相性がいいでしょう。

SanSan株式会社は、YouTube広告でサービス紹介から信頼性の獲得までを行っており、特に参考になる一例といってもいいでしょう。

事例3:b→dash|複雑なツールを様々ストーリでわかりやすく訴求

b→dashでは、人気お笑い芸人・おぎやはぎを使った広告を展開しています。

芸能人の中でも人気のお笑い芸人は目を引きやすく、YouTube広告と相性がいいです。また広告自体は、現場のあるあるを織り交ぜたストーリーなので、インパクトだけではなく、中身もしっかりとしています。

共感しやすいネタはシェアされやすいため、SNSなどの話題性も考えると、大切な要素のひとつといえるでしょう。

また、b→dashが扱う商材は複雑で機能を簡単に説明することができません。そんな時、複数のストーリーでイメージを伝えることは非常に有効です。

こうした芸能人を起用する動画を制作する場合、ある程度の料金がかかりますが、YouTube広告の場合、広告費自体が抑えられているため、テレビCMよりは展開しやすいでしょう。

事例4:Bizreach|ターゲット層の課題とメリットをユニークに訴求

Bizreachの上記の動画は、企業向けのみならず、一般の方にも話題になりました。サービス内容とユニークな中身が一致しており、相乗効果を生み出しています。

有名な方が出演していなくても、内容にセンスがあれば、効果的な訴求が見込める一例といえるでしょう。
訴求内容は非常にシンプルなのですが、その見せ方が動画ならではで印象に残ります。

事例5:freee株式会社|イラストを使って商品ハードルの高さを低減

freee株式会社では、イラストを使ったグラフィカルなYouTube広告を展開しています。わずか15秒ながら、サービスのメリットを簡潔に紹介しており、参考になる点が多いです。

また、freee株式会社のイメージを損なわない、優れた広告に仕上がっており、ブランディング効果も高いといえるでしょう。
製品の使い方やメリットがシンプルに表現されているだけですが、イラストによってより使いやすく便利な印象が伝わります。

一般的な企業の場合、芸能人を起用するのは難しいため、こうしたグラフィカルなイラストを利用するのがおすすめです。

BtoB企業のYouTube広告ブランディング事例まとめ

今回は、YouTube広告を使った企業ブランディングの成功事例を解説しました。

これまで動画広告として主流だったテレビCMに代わって、現在はYouTube広告がトレンドになっています。
今後、動画広告を利用して企業ブランディングを行いたい方は、迷わずYouTube広告を利用しましょう。その際は、本記事で紹介したメリットや成功事例を参考に、優れた動画広告を配信してください。