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近年、注目を集めているWeb広告の配信形態のひとつに、動画広告があります。
動画サイトであるYouTubeで動画の前後、あるいは途中に表示されるものはもちろん、FacebookやInstagramのサービス内でバナー広告の代わりに短い動画広告を配信するという手法も増えつつあります。
こちらはサイバーエージェントが発表した動画広告の市場規模の推移予測です。2018年、1,843億円だった動画広告でした。Web広告全体の投資額や1兆8,000憶円ほどなので、約1割程度が動画広告ということになります。
それが僅6年ほどで、4,957億円、つまり全体の3割程度が動画広告になる見込みです。
つまり、多くの企業にとって動画広告は当たり前のものになり、まだ取り組んでいない企業の多くも検討の必要性が出てきます。
今回は、そういった動画広告が持つ5つのメリットと、従来のバナーやテキスト広告との違いについて、一挙に解説していきます。
動画広告が注目を集めている理由
そもそも、なぜ動画広告が注目を集めるようになったのでしょうか。
その理由としてはいくつか挙げられますが、最も大きいのは、消費者にとって動画を見るという行為が当たり前になってきたことでしょう。
スマートフォンの普及により、広告市場はテレビからWebへとその中心を移すようになりました。そして、YouTubeの流行によって、スマートフォンを使って動画を見る消費者は爆発的に増加しました。
これにより、消費者にとって動画が身近な存在になり、広告主にとっても、静止画のバナーではなく動画を広告として配信することが簡単になったのです。
これが、動画広告が注目を集め始めた大きな理由の一つと言えます。
動画広告に期待できるメリット
動画広告が注目を集めているのは、動画という配信形態ならではのメリットが多くあるからでもあります。
ここでは、動画広告が持つ5つのメリットについて、順番に解説していきましょう。
動画広告のメリット①使用感などイメージが具体的に伝わり購買意欲に繋がる
動画広告のメリットの1つ目は、商品やサービスを利用しているシーンを具体的に訴求することができ、ユーザーの購買意欲を高めやすいことです。
使いやすさが売りの新商品を発売したとしても、従来の静止画のバナーやテキスト広告だけではその商品の強みが伝わりづらく、ユーザーに手に取ってもらうのが難しいのが実情です。
しかし、動画広告であれば、その商品を実際に使用しているシーンをそのまま動画として見せることができ、従来よりも格段に商品の強みを伝えやすくなります。
結果として、ユーザーの購買意欲を高めやすく、費用対効果が高くなります。
動画広告のメリット②訴求できる情報量が多い
動画広告のメリットの2つ目は、訴求できる情報量が従来よりも多い点です。
動画を消費者に「見てもらう」ことが前提にはなりますが、例えば5秒間の短い動画であったとしても、静止画のバナー1枚と比べた場合、訴求できる情報量の多さが圧倒的に異なります。
動画そのものがユーザーにとって想像力をかきたてるという効果もありますし、動画の中にテキストを入れれば、文面での訴求も静止画よりも多くすることができます。
5秒間の動画を用意することが難しければ、5枚の静止画を1秒ずつ順番に表示するだけでも、単純に5倍の情報量を詰め込むことができますので、情報量という点では動画広告に勝るものはありません。
動画広告のメリット③興味のない人にも見てもらいやすい
動画広告のメリットの3つ目は、興味のない人にも見てもらいやすいという点です。
人の目は、止まっているものよりも動いているものに向きやすいという性質があります。
そのため、ただの静止画のバナーよりも、少しでも動きを付けた動画広告の方が、ユーザーの目に入りやすいのです。
動画広告に限らず、広告は、とにかくユーザーの意識に入らなければ出稿している意味がありません。
その点で、動いていることでユーザーの目に入りやすい動画広告は、広告主にとっては出稿する意義が大きい配信形態と言えるでしょう。
動画広告のメリット④画面の占有率が高い
動画広告のメリットの4つ目は、画面の占有率が高いことです。
YouTubeやInstagramのストーリーズなど、動画広告が出稿できる広告枠は、そもそも大きめに用意されていることが多いです。
特にスマートフォンユーザーにとっては、全画面表示で動画広告を見る機会も多いでしょう。
PCユーザーにとっても、YouTubeの画面占有率は高いですし、他にもYahoo!のトップページに表示されるブランドパネルと呼ばれる枠でも、大画面で動画広告を配信することが可能です。
動画が静止画と比べて目に入りやすいのはもちろんですが、画面の占有率が高ければ、それだけユーザーの意識に残りやすくなります。
動画広告のメリット⑤認知から購買までのストーリーが作れる
動画広告のメリットの5つ目は、認知から購買までのストーリーを動画という形で表現することができることです。
一般に、動画広告は認知獲得を目的として出稿されることが多い配信形態です。
しかし、Call to Action(CTA)と呼ばれる、ユーザーの行動を促すボタンや文言(今すぐ購入、詳しくはこちら、など)の入れ方を工夫すれば、認知から購買までをひとつの動画で繋げて完結させることも可能です。
CTAは静止画のバナーでももちろん入れることが多いですが、動画であれば、動画の内容で自社の商品やサービスについて訴求した後にCTAを表示できるので、ユーザーにとっては実際の購買行動に至るまでの流れがスムーズです。
認知獲得と購買促進を同時に行えるのは動画広告の大きな強みでしょう。
動画広告に期待できる5つのメリットまとめ
動画広告に期待できるメリットとして、以下の5つについて解説してきました。
- 使用感などイメージが具体的に伝わり購買意欲に繋がる
- 訴求できる情報量が多い
- 興味のない人にも見てもらいやすい
- 画面の占有率が高い
- 認知から購買までのストーリーが作れる
これらはどれも、従来の静止画のバナー広告にはない、動画広告ならではのメリットです。
動画・静止画を問わず、ディスプレイ広告を配信する際に意識しなければならないのは、「ユーザーはそもそも広告に興味が無い」という点です。
リスティング広告であれば、ユーザーは「検索する」という行動を通じて自分から情報収集を行っていますから、広告にも比較的興味のある層が多くなりますが、ディスプレイ広告はそうではありません。
そんなディスプレイ広告に興味が無い層には、とにかく広告を「見てもらう」ことが最も重要になってきます。
その点で、今回解説してきたような、動画広告ならではのメリットというのが非常に大きな威力を発揮します。
画面の占有率が高く、動きがついていることがユーザーの目に入りやすいというところから始まり、静止画よりも多くの情報量を伝えることで自社の商品・サービスについて訴求し、動画の最後にCTAを入れてユーザーの行動を促す、というように、広告に興味のないユーザーを引き込むことができるのです。
これが、動画広告に期待できる一番の強みであり、他の広告手法との違いでもあると言えるでしょう。
最近では、いくつかの素材を用意するだけで、簡単に短い動画広告が制作できるツールや、動画広告を制作してもらえるサービスも登場しており、動画広告を出稿すること自体のハードルは比較的下がってきています。
ディスプレイ広告をもっと広げていきたいと考えている方は、ぜひこの機会に、動画広告の出稿を検討してみてください。