コンテンツSEOを成功させる8つの運用・ライティング術【初心者必見】

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コンテンツSEOを成功させる8つの運用・ライティング術

公開日:2018年10月14日/更新日:2021年11月16日

Googleを中心とした検索エンジンの進化により、過去に流行っていたキーワードの詰め込みなど無作為なSEO対策は効果がなくなりました。最近のSEO対策の主流は自社のサービスについて情報発信する「コンテンツSEO」です。コンテンツSEOとは記事などのコンテンツを使って、検索エンジンでの上位表示を狙う取り組みのことです。

ユーザーは何らかの意図をもって検索します。そのため、SEO対策によって獲得したアクセスは他の経路からのアクセスより質が高く、自社の有効な見込み顧客となる可能性が高いのです。

今回は初心者でもわかる「コンテンツSEOを成功させる8つの運用・ライティング術」をテーマにお送りします。SEOは非常に奥が深く、難しい取り組みです。SEO対策にお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、簡単にまとめると良質なコンテンツを発信し続けることにより、検索エンジンからの評価を高める方法です。

検索ユーザーの意図を考え、マッチするコンテンツを増やし続けると、サイト全体の評価も高まり検索結果で上位表示されやすくなります。
コンテンツSEOはユーザーの検索キーワードに対して、受け手となるコンテンツを整備しアクセス数を増やすことが目的です。

コンテンツSEOは集客効果の持続力が高く、長期間集客効果があります。マス広告やテレビCM等は発信してすぐには爆発的な効果がありますが、あくまでも一時的なもので時間がたてば効果は薄くなります。反対にコンテンツSEOは長距離ランナーのように少しずつ着実に効果をあげてくれます。Webコンテンツは自分で削除しない限りWeb上に残り、効果を発揮し続けるからです。

コンテンツSEOとは、自らの資産となるような良質なコンテンツをユーザーの意図に合わせて発信し続け、長期的な集客効果を得るための方法だと覚えておきましょう。

コンテンツSEOを成功させる運用術

コンテンツSEOについて理解したところで、さっそく成功させる運用術を順番に見ていきましょう。基本的な知識も含まれていますが、コンテンツSEOを成功させるには必要な知識です。しっかりと基本を押させておきましょう。

1.検索の仕組みを理解する

ブラウザ等の違い

ブラウザと検索サービス、検索エンジンの違い

SEO対策の話に入る前に「検索」の仕組みから考えてみましょう。

検索とは、検索サービスを使って求める情報に行きつくことです。普段意識することはありませんが、私たちはブラウザやアプリといったソフトウェアで検索サービスにアクセスし、検索しています。検索した際、検索エンジンが持つ様々な定義に従って、検索結果が表示されます。
言葉の定義が意外に複雑ですが、SEO対策に取り組むうえで理解しておいた方が良いでしょう。「ブラウザ」「検索サービス」「検索エンジン」はそれぞれ違うものです。ブラウザとは、Webサービスを利用するためのアプリケーションのことで、「Google Chrome」「Safari」「firefox」「Microsoft Edge」などがあります。
検索サービスとは、検索エンジンを利用するためのもので「Google」「Yahoo!Japan」「Bing」などです。検索エンジンとは、検索サービスに情報を提供する仕組みで、日本では「Google」が大半を占めていす。
ブラウザや検索サービスは個々人の趣向によりいろいろなものが使われていますが、検索エンジンはGoogleが1強というのが実情です。Yahoo!も独自の検索エンジンを持っていますが、肝心のアルゴリズムはGoogleからライセンス提供を受けています。

SEO対策は日本語で「検索エンジン最適化」なので、キモは検索エンジンです。SEO対策=Google対策と言われていますが、それは大半の検索サービスでGoogleの検索エンジンが採用されているからです。
検索エンジンはクローラーという仕組みで世の中のWebサイトの情報を見て回り、内容を把握します。そして、検索エンジンはクローラーが収集した情報をもとに、検索キーワードに対して最適な検索結果を生成します。

検索エンジンがどのようにWebサイトの情報を見て、どういった要因でランク付けしているか、明確な基準は明らかにされていません。しかし、次のような記事からヒントを得られます。

▶ 「質の高いコンテンツ」とは?4つの検索意図から考えるコンテンツ企画
▶ 【決定版】SEO対策大全-検索からの集客力を高める方法
▶ 【今日から始めるSEO対策】SEO対策の全体像と基本理念~全52ページ

2.SEO対策はリサーチから始める

コンテンツSEOの成功ポイント② SEO対策はリサーチから始める

SEO対策はリサーチから始まります。ここでいうリサーチとは、人々がどんな意図をもって、どんなキーワードで検索し、どんな情報にアクセスしているかです。
例えば「Google広告を始めるために、アカウントを作る方法が知りたい」という意図をもって検索されたとします。その場合のキーワードは何が考えられるでしょうか?そのキーワードで検索した際、どんなサイトが検索結果に表示されるでしょうか?ユーザーが求める情報は何でしょうか?これから作るコンテンツは、その検索結果に入り込めるでしょうか?
こうしたことを知ることが、SEO対策のリサーチです。

SEO対策のリサーチ方法は無数にあります。コンテンツから出発して「こういうコンテンツを作りたい。このコンテンツはどんな質問に答えられるだろう?課題を解決できるだろう?」と考えてもいいですし、最近伸びている検索キーワードから出発してもいいでしょう。

【2022年3月最新版】SEO対策ツール65選|役割ごとに徹底紹介!

3.レイアウトやサイト構造も意識する

主に制作段階で注意すべき点ですが、Webサイトのレイアウトやサイト構造はSEOに大きく影響します。ここでも考えることはユーザーにとってどうであるか、です。
Googleはモバイルファーストインデックスというアップデートで、スマートフォンでの表示を評価基準に置きました。これは、スマートフォンで検索するユーザーが増えたからです。
従来表示できるコンテンツ量やサイト遷移のしやすさから、2カラム、3カラムといったレイアウトが主流でしたが、コンテンツそのものの見やすさ、特にスマートフォンでの見やすさから1カラムのデザインが主流になってきました。
この変化もオシャレさ故ではなく、ユーザーにとって最適なことだからです。カラム数はSEO評価と基本的には関係ありません。しかし、スマートフォンで使いやすいWebサイトにすることにより、ユーザーの滞在時間などが向上すれば、SEO効果があります。
ディレクトリ構造が浅い方がSEO対策に効果的、という意見もありますが、これもGoogleが勝手に言っていることではありません。ディレクトリ構造が浅く、メニューが明確なほうが、ユーザーが求める情報を探しやすいからです。

他にもコンテンツごとの導線を確保したトピッククラスターというサイト構造が注目されています。詳しい構造については下記記事を参考にしてみてください。

▶ SEOに強いWebサイト構造【トピッククラスターとピラーコンテンツ】

コンテンツSEOを成功させるライティング術

運用に関する知識を身につけたところで、ここからが本番です。コンテンツSEOを始める際に重要なのは記事コンテンツの作成です。ここからはユーザーを満足させ、Googleからの評価を得られるテクニックを紹介します。

1.Googleのポリシーに基づいてキーワードを選定する

Googleのポリシーに基づいてキーワードを選定する

Googleは、「ユーザー第一主義」を掲げる検索エンジンです。
実際、彼らのポリシーを記した「10の事実」の第1項には次のようにあります。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる

Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいWebブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。

つまり、ユーザーにとって有益なコンテンツを書くことができれば、Googleからの評価も高まるといえます。

SEO対策は、言い換えると「ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを作り、そのことを検索エンジンに知ってもらう」ことです。そして、ユーザーの検索意図が一番はっきり出るのが、検索キーワードです。
コンテンツを作るときは、検索キーワードを選定し、「このキーワードで検索するユーザーの意図を満たすことができるか」を考えます。

例えば、Grabにある「世界シェアNo1のMAツールが無料? 「Hubspot」無料版の機能とでできること」という記事が想定する検索キーワードは「HubSpot 無料でできること」です。この記事は、「【HubSpot 無料でできること】と検索するユーザーが望んでいる情報を与える」ことを目標に作りました。
その結果、「HubSpot 無料でできること」で検索すると検索結果の上位に表示されています。

このようにSEO対策は、ユーザーの検索意図を前提に対策キーワードを決め、ふさわしいコンテンツを作ることが基本の流れになります。

TOPIC: Googleサーチコンソールで解析する

Googleサーチコンソールの設定方法

SEO対策はリサーチが肝心で、リサーチのキモはユーザーの検索意図と検索キーワードです。これを解析する際に活用できるツールがGoogleサーチコンソールです。Web担当になったばかり、SEO対策に取り組み始めたばかりであれば「名前は知っているけれど何をするツールなのかはよくわからない」というのが正直な感想ではないでしょうか。
Googleサーチコンソールで何ができるか、詳しくは「【Googleサーチコンソール】SEO分析のための基本機能」という記事をご覧ください。
SEO対策キーワードツールおすすめ13選【2021年5月更新】」という記事で紹介したように、SEO対策に役立つツールは無数にあります。しかしどれか一つしか使ってはいけないなら、間違いなくサーチコンソールですし、無料とは思えないほど精度の高いデータと、SEO対策のヒントが得られます。ぜひ基本的な使い方を学んでください。

2.オリジナリティのあるコンテンツを作成する

テキストコンテンツには正しい情報を盛り込んで書くことが欠かせませんが、ほかのWebサイトや書籍などから引用してきた文言で記事を埋め尽くすようなものはご法度です。

たとえば、他サイトのコンテンツを丸写しする「コピペ」は、Googleに「コピーコンテンツ」の烙印を押されて検索順位を大幅に下げられてしまいます。
また、正しい方法で「引用」している場合も、引用部分が多量すぎると低評価を受ける可能性があります。
ユーザーにとっても、他サイトを見ればわかることを羅列しているだけのブログページは有益とはいえません。

仕入れた情報を書き手が咀嚼して吟味し、オリジナリティのあるコンテンツを書くことが大切です。

【Webライティング初心者向け】読まれる記事を書く5つのコツ

TOPIC:テーマについての理解を深める

オリジナリティのあるコンテンツを作成するためには、書き手がそのテーマについて理解していることが欠かせません。作成するテーマについて自身の知識や経験をもとに頭の中を整理し、独自の切り口から記事を作成するのがコツです。

もちろん、より良い記事、より正確な情報をユーザーに届けるために、引用を活用することは大切です。しかし、あくまでも記事全体にオリジナリティを持たせ、正しい引用を心がけましょう。

正しい引用を行うための「著作権(著作財産権)」については、こちらの記事で紹介しています。

3.Googleが正しく評価しやすいライティングを行う

Googleが正しく評価しやすいライティングを行う

せっかくユーザーに有益な情報を載せて作成したテキストコンテンツも、Googleにイマイチ正しく認識されなかったせいで評価につながらないというケースがあります。
コンテンツSEOの基本は、すでにまとめたように「Google=ユーザーに向けて書く」ということですが、ここでは特に“Googleに読ませる”ためのポイントをまとめてみましょう。

TOPIC:【記事タイトル】クリック率やSEO評価に大きく影響する

ブログのタイトルにこだわることは、ユーザーにブログの内容を示すため(=クリック率を高める)に欠かせませんが、Googleの評価を得るためにも必要不可欠です。

どうすればGoogleに評価されやすいか、という明確な指標はありませんが、一般的には以下のことを意識するといいでしょう。

  • 検索キーワードを組み込む
  • キーワードは前半に組み込む

重要なキーワードは省略されてしまわないようにタイトルの前半に入れることを心がけましょう。

【SEO対策決定版】第5回- SEOライティングの基礎|タイトルとディスクリプション・コンテンツライティング

4.自然に対策キーワードを含める

記事の中でSEO対策キーワードはどの程度含めるべきでしょうか。これも様々な議論があり、一時期はキーワード含有率を調べるツールも流行りました。
これについても、明確な指針はありませんが、現在ではキーワードを不自然に含めることはNGとされています。

では、どのように記事を作ればよいのでしょうか。

ユーザーが読みやすいように文章を書けば問題ありません。自然にキーワードを使って、検索ユーザーの意図を満たす記事を作成しましょう。

TOPIC:検索エンジンが正しく内容を読み取れる“こそあど言葉”を意識する

続いて、こそあど言葉です。「これ」「それ」「あれ」「どれ」に代表される指示語です。一時期、SEO対策において「こそあど言葉」を使わないことが推奨されていました。

サイトの評価はGoogleクローラーが各サイトの情報を収集し、その情報をもとにGoogleアルゴリズムで決められます。
そして、このGoogleクローラーは指示詞・代名詞を読み取ることができないといわれています。

日本語の文章は、「これ・それ・あれ・どれ」といった“こそあど言葉”や「彼・彼女」といった代名詞を効果的に使うことで、同じ単語が続いたり回りくどくなってしまったりするのを防げます。
しかし、Googleのクローラーは文脈を深く読み取り、“これ”が何なのかを判断することができないとされていたからです。

そのため、指示詞・代名詞を多用しすぎると、「何が書いてあるかわからない=低品質なコンテンツ」と見なされてしまう可能性があります。
もちろん、まったく指示詞・代名詞を使わないとなるとそれこそ回りくどい文章になってしまうでしょう。あくまでも、ユーザーにとってわかりやすい文章であることを前提に、「“こそあど言葉”は使いすぎないようにする」というスタンスで作成するのが適切でしょう。

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5.定期的にリライトする

過去記事を少し見直し、手を加えるだけで大幅な流入改善につながることもある

過去記事を少し見直し、手を加えるだけで大幅な流入改善につながることもある

最後に、公開した記事は定期的にリライトしましょう。リライトは単に情報を追加するのでも構いません。1年前に公開した記事は、古く、間違った情報になっているかもしれません。そうした記事は積極的にリライトしましょう。

また、分析からリライトすることも効果的です。Googleサーチコンソールを使って「順位が高いのにクリック率が低い記事」「表示回数は多くても順位が低い記事」を見つけましょう。「順位が高いのにクリック率が低い記事」はタイトルやディスクリプションを少し変えるだけで大きな流入を生む可能性があります。「表示回数は多くても順位が低い記事」も、検索意図が多いことが分かるので、何とか上位化できれば流入増加が狙えます。
SEO対策に正解はないので、競合となる検索結果を見て「なぜ自社の記事はクリック率多低いんだろう?」「なぜ1ページ目に表示されないんだろう」と考えてみてください。

TOPIC:リライト後はインデックス登録リクエストを行う

リライト後は、何もしなくてもいずれGoogleのクローラーが回ってきて、リライトした内容を読み込んでくれますが、クローラーの巡回を待っているだけだと、リライト内容が反映されるのに時間がかかってしまう場合があります。

せっかくのリライトを早く反映させるためにも、Googleサーチコンソールから「インデックス登録リクエスト」を行って、クローラーを呼び込みましょう。

【コンテンツマーケティング】記事リライトの重要性とポイント

コンテンツSEOを成功させるために|まとめ

今回はコンテンツSEOの考え方として、成功のポイントを紹介しました。
Grabには600本以上記事がありますが、大きな流入、成果につながっている記事はごく一部です。SEO対策は取り組んでいても、なかなか簡単に成果が出るものではありません。

これからコンテンツSEOを始めようとお考えの方も、すでに取り組んでいて課題を感じている方も「なぜこの記事が上位化されないのか」と悩む機会が多いでしょう。しかし、その悩みについてユーザー目線で考え続けることがSEO対策であるといえます。
コンテンツSEOは2015年ごろから急速に広がり、BtoC、BtoB問わずにオウンドメディアを立ち上げる企業が増えました。多少の流行り廃りや方法、テクニックの変化はあれど、ユーザーに価値のあるコンテンツを届ける重要性はいつまでも変わらないでしょう。

まずはユーザーが求める情報を提供することを意識し、ユーザーの目線に立った運用とライティングを心がけることからはじめてみてはいかがでしょうか。

SEOの内部対策・外部対策についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事も併せてご覧ください。

SEOの成否を左右する内部・外部対策リスト

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