マーケティング

Web広告の出稿前に知っておきたい|主要7種類のWeb広告手法

Web広告の出稿前に知っておきたい|主要9種類のWeb広告手法

    

    

 

最近、Webマーケティング業界では、「いつWeb広告の広告費がテレビCMを追い越すか」がよく話題になります。予測では2018年に追い越すといわれていましたが、電通が発表した「2018年 日本の広告費」によると、Web広告の広告費は1兆7,589億円で、地上波テレビCMの1兆7,848憶円にわずかながらとどきませんでした。
しかし、2ケタ成長を続けるWeb広告に対し、テレビCMは横ばいが続きます。2019年、Web広告が日本の広告費で最も大きな割合を占めることはほぼ間違いないでしょう。

広告費総額推移

画像:nippon.com

とはいえ、まだまだ屋外広告やマスコミ四媒体が中心でWeb広告に投資していない企業は少なくありません。
しかし、そうした企業のほとんどが「Web広告の重要性はわかるけど仕組みや種類がわからない」と考えているようです。

そこで今回は、まだWeb広告を出稿したことがない、これまで広告代理店に任せてきたという方のために、主要なWeb広告手法の特徴をまとめました。

 

主要なWeb広告の種類7選

Web広告最大の魅力は、予算や目的に合わせて手法の選択や運用が柔軟にできることです。また、非常に細かくデータが取れるため、広告が何人に届いて、何人がどれだけ見て、何人がどういった行動をとったか、つまり広告費用対効果が非常に明確なことも魅力です。

一方、Web広告の一番の課題は手法が多すぎたり、運用が複雑だったり、用語や仕組みが難しかったりすることです。
そこで今回の記事では、Web広告で使われる主要な手法をとりあげ、簡単な仕組みや用語を紹介します。自社で実施してみたい広告手法が見つかったらぜひWeb広告の代理店に相談してみてください。

リスティング広告 (検索連動型広告)

リスティング広告とは、検索キーワードに応じて検索結果に表示される広告で、「検索連動型広告」とも呼ばれます。基本的にはユーザーがクリックするごとに課金されるクリック課金という課金形態をとります。
主な出向先にはGoogle広告やYahoo!スポンサードサーチがあります。

Google検索広告の表示イメージ

画像:Google検索広告の表示イメージ:「広告」のアイコンが付いたリスティング広告が表示されている

リスティング広告のメリット

リスティング広告のメリット

画像:リスティング広告のメリット-購買意向の高いユーザーにアプローチできる、クリック課金制で無駄な費用がかからない

リスティング広告のメリットは、「ユーザーが検索したときに表示される広告である」という点です。
ユーザーが特定のキーワードで検索するとき、それについて「知りたい」「ほしい」「興味がある」という明確なニーズがあります。そのため、購買意欲の高いユーザーへアプローチできます。
例えば、「ハワイ旅行 価格」で検索するユーザーはハワイ旅行に行く計画を実際に立てていると推測できます。こうしたキーワードに対してハワイ旅行の格安プランの広告を出稿すれば、高い確率で成果に繋げることができます。

もう一つのメリットは「クリック課金制」です。リスティング広告で費用が発生するのは、その広告が表示され、広告文に興味を示し、もっと知りたいと思ってクリックされた場合のみです。無駄な予算が使われないため、小額から少し試してみるといった運用も可能です。

 

アドネットワーク広告(ディスプレイ広告)

ディスプレイ広告の表示イメージ

画像:アドネットワーク広告(ディスプレイ広告)の表示イメージ

アドネットワーク広告は、通常「ディスプレイ広告」と呼ばれています。アドネットワークサーバーという仕組みを通して、そのネットワークに属するWebサイトやアプリに広告を掲載する手法です。
バナーと呼ばれる画像や、画像とテキストと組み合わせた形式など、様々な広告クリエイティブが用意されています。

主な出向先にはGDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク)というものがあります。GDNは世界最大のアドネットワークで、全インターネットユーザーの90%に広告を届けることができます。機能も非常に豊富なので、ディスプレイ広告を始める際はまずGDNを検討するといいでしょう。

アドネットワーク広告(ディスプレイ広告)のメリット

ディスプレイ広告には「広告を届ける層が非常に幅広い」「細かなターゲティング設定が可能」「広告クリエイティブで様々な魅力を伝えられる」といったメリットがあります

GDN(Googleディスプレイネットワーク)では全インターネット人口の90%に広告が届けることができ、YDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク)も日本国内においてはほぼ全員といっていいほど広告を届けることができます。つまり、ディスプレイ広告で届けることができないユーザーは、Web上に存在しないといってもいいでしょう。

また、膨大なユーザーから自社の商材にマッチするターゲットを絞り込む機能が豊富に用意されています。年齢、性別、エリアに加え、興味関心など無数の項目から最適なターゲットを選んで配信します。そのため、ただ多くの人に広告を届けるだけでなく、しっかり成果に繋がる人にだけ配信することができます。

広告クリエイティブの豊富さもメリットの一つです。リスティング広告では基本的にテキストしか掲載できませんが、ディスプレイ広告は画像がメインになります。画像が伝える情報量は非常に多いため、広告を見た段階でユーザーにメリットをしっかり伝えることができます。
また、最近ではレスポンシブディスプレイ広告というフォーマットにより、より豊富な情報を伝えられるようになりました。

動画広告

近年、急速に注目を集めているのが動画広告です。動画広告は、動画形式の広告で、YouTubeなどの動画メディアをはじめ、各Webサイトやアプリが持つ動画広告枠に掲載されます。
動画はテキストや画像により圧倒的に豊富な情報量を伝えることができるうえ、記憶にも残りやすいことから、急速に利用が広がっています。

YouTube広告の表示イメージ

画像:動画広告の表示イメージ 動画を見せるだけでなく、「今すぐ登録」などのアクションを具体的に促すことができる

課金体系は媒体によって様々で、YouTubeであれば動画を30秒以上視聴したか何らかのアクションをしたら課金される「視聴課金」です。YouTubeの広告は5秒経過したらスキップできるようになりますが、30秒以内にスキップされた場合、費用は掛かりません。
多くの媒体で同じような視聴課金を採用していますが、定義は様々です。

動画広告市場の成長

画像:サイバーエージェント 動画広告市場の成長

サイバーエージェントの調査によると、動画広告市場は成長を続け、2024年には5,000億円近くになります。主な要因はスマートフォンの普及と5Gなど通信の進歩です。今後、Web広告で成果を得るなら動画広告の活用が必須になってくるでしょう。

動画広告のメリット

動画広告のメリットはなんと言っても動画というクリエイティブ自体が持つ情報量が多い、記憶に残りやすいといった点です。この点においては他の広告手法は敵わないでしょう。
まだまだ動画の制作コストが高いなどの課題はありますが、すでに低価格化が進んでいるためより多くの広告主が利用しやすい手法になるでしょう。

 

リマーケティング広告(リターゲティング広告)

リマーケティング(リターゲティング)広告とは、一度Webサイトを訪問したり、何らかの接触を持ったユーザーを対象に広告を届ける手法です。Googleは「リマーケティング」、Yahoo!は「リターゲティング」といい、広告媒体によって呼び方は違いますが手法としては同じです。

Google広告リマーケティングの仕組み

画像:Google リマーケティング広告のイメージ

リマーケティング広告は一度接触を持ったユーザーに広告を届けるます。そのため、「以前広告をクリックしてくれたけれど購買に至らなかったユーザーに購買してもらう」「一度購入したユーザーにもう一度購入してもらう」「頻繁に見てもらってブランド認知度を高める」など、様々な目的で活用できます。
Google広告やYahoo!プロモーション広告だけでなく、これから紹介するインフィード広告を出稿する各種SNSやDSP広告でもリマーケティング広告を利用できます。

最近は「ダイナミックリターゲティング」と呼ばれる手法も登場しています。これは単にWebサイトにアクセスしたユーザーではなく、そのユーザーの行動に基づいて配信する広告を自動で切り替える手法です。例えば、靴の商品詳細を閲覧したけれど購入しなかったユーザーに、靴のセール情報を届けるといったことが可能です。

リマーケティング広告(リターゲティング広告)のメリット

広告経由でWebサイトを訪問したユーザーのうち、90%以上は成果に繋がる行動をせずに離脱してしまいます。これはタイミングが悪かったり、他と検討するためだったり、商品に魅力を感じなかったりといった様々な理由からです。
商品に魅力を感じなかった場合は仕方がないにしても、タイミングが悪かった、他の商品も検討したいというユーザーを逃してしまうのは大きな機会損失です。
そうしたユーザーにもう一度広告を配信し、成果に繋げることがリマーケティング広告最大の魅力です。

インフィード広告

スマートフォンでニュースアプリやSNSを見ているとき、タイムライン上に「広告」や「プロモーション」と表示されたコンテンツを見たことがあると思います。こうした広告のことを「インフィード広告」といいます。

インフィード広告の表示イメージ

画像:インフィード広告広告の表示例 左:Yahoo!News 右:Twitter

上図のYahoo!Newsに掲載されているインフィード広告は、主要ニュースの中に同じフォーマットで「Yahoo!Japan広告」と掲載されたコンテンツが表示されています。知らないと普通のニュースのように感じてしまうほど、なじんで表示されています。
Twitterでもタイムラインで友達の投稿を見ているときに「プロモーション」と掲載された投稿が表示されます。
これらすべて「インフィード広告」と呼ばれ、ニュースアプリやTwitter、Facebook、Instagram、LINEなど主要なSNSが採用している広告手法です。

インフィード広告のメリット

インフィード広告のメリットはなんと言っても、ユーザーの体験を邪魔しないことです。ユーザーは最新のニュースを見る中で、自然と広告に接触し、興味があれば詳細を確認します。
一方、ユーザーの体験を邪魔しないことが魅力であるため、いかにも広告らしい画像やテキストを掲載すると、効果が減少する傾向にあります。特にSNSでは、画像にテキストを多く入れると一目で広告とわかってしまうため、敬遠されます。

インフィード広告を活用する際はその媒体の特徴をよく知り、ユーザー体験にあった広告配信を目指すことが重要です。

DSP広告

2012年ごろから注目され始めた比較的新しい広告手法に「DSP広告」と呼ばれるものがあります。細かな説明をすると非常に複雑ですが、前述のアドネットワークを巨大化させたイメージです。

DSP広告の仕組み

画像:DSP広告の仕組み

上図のように、DSP広告が配信される裏側にはかなり複雑な取引があります。しかし、広告主がこうした仕組みを正確に理解する必要はありません。DSP広告について広告主に知ってほしいことは次の3つです。

  • DSP広告とは複数のアドネットワークを横断して出稿できる手法である
  • DSP広告では大量のユーザーデータ(DMPと呼ばれる)を活用して精度の高いターゲティングができる
  • DSP広告のテーマは「枠から人へ」であり、配信先のWebサイトを細かく管理することは難しい

ざっくりと仕組みを説明すると、DSP広告ではDMPと呼ばれるユーザーデータから適切なターゲットを選出して配信します。そして、SSPと呼ばれるアドネットワークを横断する仕組みにより、ターゲットユーザーが見ている様々な広告枠に広告を掲載します。

Googleディスプレイ広告で配信したユーザーがYahoo!の広告枠を見ているとき、広告は表示されません。GoogleとYahoo!では持っているユーザーデータが違い、出稿する方法も異なるからです。
その課題を解決するため、ユーザーデータを蓄積するDMP、アドネットワークを横断するSSPを活用し、Googleディスプレイ広告でターゲットにしたユーザーがYahoo!の広告枠を見ていても広告を届ける仕組みがDSP広告です。

非常に複雑な仕組みなので、実際に検討する際はWeb広告代理店のサポートを受けたほうがいいでしょう。

DSP広告のメリット

DSP広告のメリットは「枠から人へ」というコンセプトにあります。特定の広告枠を買い付けても、ターゲットがいつもその広告枠を見続けているわけではありません。ユーザーはGoogleで検索することもあれば、Yahoo!Newsで情報を受け取ったり、他のアドネットワークの広告枠があるWebサイトを見ることもあります。
そうした広告枠の制限を超えて、徹底してターゲットユーザーに広告を届けることがDSP広告の魅力です。

一方、どの広告枠に表示されるかをコントロールすることが難しいことが課題になっています。DSP広告ではターゲットユーザーがYahoo!Newsを見ていても、著作権を侵害している海賊版サイトを閲覧していても広告が表示されてしまいます。
自社の広告が違法サイトに掲載されていればブランド棄損リスクが生じてしまいます。そのため、DSP広告の活用にはアドベリフィケーションなどの理解が欠かせません。

※GoogleやYahoo!など大手アドネットワークで違法サイトに掲載される心配はほとんどありません
※DSP広告によってはそうしたブランド棄損リスクのある配信先を自動でブロックする仕組みを持っているものもあります

純広告

現在ではあまり主流でなくなりましたが、ブランディングに効果的な手法として純広告があります。純広告とは、アドネットワークなどの仕組みを介さず、特定の広告枠を直接買い取る手法です。
大手の媒体ではYahoo!Japanが提供する「Yahoo! JAPAN ブランドパネルビジョン」などがあります。他にも日本経済新聞社や東洋経済オンラインなど信頼性のおける媒体で純広告が提供されています。

純広告の表示イメージ

画像:純広告の表示イメージ

純広告のメリット

純広告のメリットはなんと言っても、掲載先媒体が持つブランドイメージの影響を受け、自社のブランディングに効果的であることです。
日本経済新聞社が提供する純広告のメニューに「ビルボード」というものがあります。これは、日本経済新聞社のトップページ上部中央に動画やバナー広告を掲載するプランです。

日本経済新聞社 ビルボード

画像:日本経済新聞社が提供する純広告「ビルボード」の表示サンプル

日本経済新聞社のトップページに掲載できるということは、商材によっては非常に大きなブランディング構築に繋がるでしょう。

しかし、純広告の多くは、効果が大きい分費用も大きくなります。
前述の日本経済新聞社のビルボードで、トップページに画像を掲載するには1週間で1,080万円もの広告費が必要になります。

Web広告の強みである運用の柔軟性はほとんどないため、テレビCMや新聞、雑誌などの広告と近い使い方になります。

主要なWeb広告手法まとめ

今回はこれからWeb広告を検討される広告主向けに、主要なWeb広告手法を紹介しました。
Web広告では、どの手法を用いるかで効果や運用方針が大きく異なります。適切な手法を選ぶためには、各広告手法がどういったもので、どういった目的に使えるのかをしっかり知る必要があります。
そのうえで、自社の商材とターゲット、目的とマッチするものを選びます。

今回は7種類でしたが、細かく分けるとさらに多くに分類できます。

弊社はWeb広告を中心とした総合広告代理店です。広告手法の選定、プランニングから運用まで、広告主様の課題解決をサポートしてきました。
「この手法についてもっと詳しく知りたい」「どれがいいのかまったくわからない」など、お気軽にご相談ください。

※表示イメージとして掲載している画像は2019年10月9日に実際に掲載されていたものです。