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【助成金制度一覧】中小企業が令和元年に利用できる12種類の助成金

【助成金制度一覧】中小企業が令和元年に利用できる12種類の助成金

※当記事は2019年11月29日に作成しています。助成金は頻繁に制度変更が行われ、厚生労働省から告知されます。当ページは信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。最新の内容は厚生労働省ホームページを確認するか、弊社までお問い合わせください。

企業の経営者、個人事業主の方なら、「助成金」という言葉を聞いたことがあると思います。資金面の苦労が多い中小企業にとって、助成金はぜひ活用したい仕組みです。

しかし、補助金や助成金は年間5000種類以上も発表されており、それぞれ適応される業種や業態、企業規模、受け取る金額や条件が異なります。
そのため「よくわからない」「手間がかかりそう」といった印象がありあまり積極的に活用していない企業が多いことも事実。

そこで今回は、中小企業の経営層向けに、令和元年に利用できる代表的な助成金12種類を紹介します。

助成金とは? 補助金の違い

助成金とは? 補助金の違い
助成金とは厚生労働省から企業に支給される原則的に返済不要な支援金のことです。
※経済産業省から支給される研究開発型の助成金もあります。

助成金は、国が何かの事業関連の政策を掲げ、その目標達成のために広く周知したい、実際に取り組んでほしいとき、そのサポートとして交付されます。ここ数年「働き方改革」が話題ですが、助成金にも働き方関連のもの増えています。

似た言葉に「補助金」がありますが、仕組みとしては大きく異なりません。補助金は経済産業省から支給されますが、大きな違いは支給予算です。

補助金は最初に予算が決められており、最大何件といった制約があります。そのため、抽選や公募方法によっては早い者勝ちになってしまいます。
一方、補助金に予算上限などはなく、条件に満たしていればほぼ間違いなく支給を受け取ることができます。

助成金 補助金
返済義務 なし なし
支払い時期 後払い 後払い
審査 ほとんどない あり
申請期間 長い 短い
支給上限数 なし あり

どちらも公的機関から支給され、返済義務はありません。
基本的には支払った費用に対する後払いで支給されます。例えば、「インターバル制度の導入助成金」の場合、インターバル規定を取り入れた就業規則の作成やシステム導入等の費用がかかります。その支払った費用の一部が助成金として返金されます。
補助金は支給条件に加え、様々な審査があります。一方、助成金は条件に合致すればほぼ支給されるため、難易度が低いことが特徴です。

補助金は経済産業省や地方自治体の管轄のため、事業拡大に関する費用に対する給付が多く、助成金は厚生労働省が管轄しているため、働き方改革など労使関連の給付が多くなっています。

助成金の取得には時間がかかるが社会的信用が上がる

助成金を受け取るには、申請から1年~1年半ほどかかってしまいます。実施計画を作成し、厚生労働省の認可を受け、助成金の対象となる業務を実施。その後また書類の作成や審査を経てようやく給付されます。
不正受給を無くすためには敷かないことなので、急ぎの資金繰りなどが目的であれば助成金は向いていないかもしれません。

しかし、助成金が受け取れるということは、こうした申請手続きをスケジュール通りに実施している証です。また、当然過去に不正受給をしていたり、労働保険を滞納していたり、労働関連法規に違反していたりしていたら当然審査が通りません。
助成金が受け取れるということは、信頼できる企業の証でもあります。

助成金の取得は長い目で見ると企業成長につながる

助成金の取得は長い目で見ると企業成長につながる
助成金の目的は「もらうこと」ではありません。助成金を受け取るには労働環境の整備を行う必要があります。

例えば、

  • 従業員の教育と正社員化
  • 育児休暇・有給休暇の増加と取得率向上
  • 賃金アップと新しい評価制度の導入
  • 残業時間の削減や健康・メンタルヘルスの向上

などです。

こうした労働環境の整備で給付される助成金は多くありますが、これらはどれも企業にとってはコストがかかります。育児休暇を推奨や残業時間の削減は生産力低下につながりますし、賃金アップやパートタイマーへの健康診断実施はそんままコストとなります。

しかし、これらはどれも企業の長期的な成長に欠かせません。
教育によってスキルアップした社員の生産性は上がり、賃金アップによってもモチベーションも高まります。健康・メンタルヘルスの向上は離職率の低下や従業員満足度の向上に繋がります。

助成金とは、多くの企業にとって「やっておいたほうがいいけれど、今すぐやるとコストや手間がかかってできない」ことをサポートするものです。

助成金について考えるときは、「お金をもらうもの」ではなく、「労働環境の改善のため様々な努力をした結果としてお金がもらえる」と考えましょう。

令和元年注目の助成金制度一覧12種類

令和元年注目の助成金制度一覧12種類
では、令和元年、注目の助成金を12種類紹介します。それぞれの内容は記事執筆時点のものなので、最新の情報は厚生労働省のホームページを確認するか、弊社にお問い合わせください。

1.正社員の新規雇用-最大72万円(1人当たり)

正社員の新規雇用は中小企業とって大きな決断です。人は企業の最も重要な資産ですから悩まれている経営者も多いと思います。
しかし、積極的な新規雇用が企業の力を底上げすることは確かで、国も後押ししています。

    おすすめ度:★★★★★
    受給額:57万円or72万円×新規雇用人数
    概要:有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換する
    受給要件:新入社員を有期雇用で採用し、半年間経過した後、賃金を5%アップした上で正社員として再契約をおこない、さらに半年間の勤務を終えて支給される
    注意点:雇用して1年以内に退職すると受給できなくなる事と賃金の5%アップが必要、法人は対象者の社会保険加入が必須

2.パートタイムの新規雇用-最大36万円(1人当たり)

仕事量や売り上げに応じて柔軟に増減できるパートタイマーは企業にとって非常にありがたい人材です。しかし、パートタイマーにとっては収入が不安定など様々な不安があります。
雇用期間に定めのない雇用を行うことで、パートタイマーのモチベーションも上がります。

    おすすめ度:★★★☆☆
    受給額:28.5万円or36万円×人数
    概要:有期契約パート等を雇用期間に定めのないパートに転換する
    受給要件:新入パートを有期雇用で採用し、半年間経過した後、期間の定めがないパートとして再契約と賃金の5%アップをおこない、さらに半年間の勤務を終えて支給される
    注意点:雇用して1年以内に退職すると受給できなくなる事と賃金の5%アップが必要、週に30時間を超えて勤務するものは社会保険の加入が必須

3.パートタイマーへの健康診断-最大48万円

従業員の健康管理は経営者の重要な仕事の一つです。それは正社員だけでなくパートタイマーに対しても同様です。

    推奨度:★★★☆☆
    受給額:38万円or48万円
    概要:有期契約者やパートタイマー等を対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、延べ4人以上実施
    受給要件:会社負担で人間ドック(基本健康診断と歯周病検診で約1万円)に行ってもらう
    注意点:同じ従業員も年度が変われば、再度人数として換算できる

4.共通賃金の導入-最大72万円

同じ仕事でも雇用形態や性別、役職、年齢によって賃金が異なることがあります。日本では長く当たり前とされてきましたが、世界基準では古い賃金体系です。
働き方改革においても重要なテーマで、2016年12月に働き方改革実現会議によって「同一労働同一賃金ガイドライン案」が打ち出され、2018年7月6日に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が公布されました。その中に「同一労働同一賃金」という言葉があります。

    推奨度:★★★☆☆
    受給額:57万円or72万円
    概要:同一賃金同一労働の考え方に基づき、同じ職務の従業員に関しては、正社員、有期雇用社員問わず、同じレベルの賃金を支払う給与体系の構築をする
    受給要件:正社員と有期雇用社員に共通の賃金規定を規定し、半年以上適用した場合
    注意点:例えば、同じ事務作業をする社員とパートがいた場合、社員の月給÷ひと月の労働時間=パートの時給と同じになるように設定する

5.新しい手当の導入-最大48万円

健康促進のために自転車通勤を推奨している株式会社はてなでは、自転車通勤をすると月2万円の「自転車通勤手当」が出るようです。最近はユニークな手当てが注目を集め、採用や離職率の低下、従業員のモチベーション向上につなげている例もあります。
そういう弊社も、毎月社員全員のじゃんけん大会で優勝者に臨時ボーナスが与えられる「じゃんけん手当」など、ユニークな手当てがあります。

    推奨度:★★★★☆
    受給額:38万円or48万円
    概要:正社員、有期雇用社員、それぞれ最低1名は対象となる新しい手当の導入
    受給要件:新たに設けた諸手当の対象者に対して毎月3,000円以上の手当を支払う
    注意点:手当を支払う期間は最低でも1年必要

6.インターバル制度の導入-最大100万円

社員の健康管理は経営者の重要な仕事といいましたが、健康診断を受けさせるだけでは不十分です。日頃の働き方から、ストレスフリーで十分な休息が取れるようにしなければいけません。

    推奨度:★★★★★
    受給額:7.5万円or100万円(導入経費の75%)
    概要:勤務終了時間から翌日の勤務開始時間まで必ず11時間以上のインターバルを設ける
    受給要件:インターバル規定を入れた就業規則の作成(7.5万)求人広告の掲載費用(7.5万)ホームページの作成( 7.5万)その他労務関係のシステムの導入等
    注意点:実際に支払った経費に応じての支給なので、先に費用の支払いが必要

7.評価制度の導入と賃金アップ-130万円

適切に評価することは、従業員のモチベーションアップ、自主的なスキルアップに繋がります。
最近は新しい技術を次々登場し、求められるスキルが変わってきています。しかし、評価制度は数年前から変わっていない、ということも珍しくありません。

    推奨度:★★★☆☆
    受給額:50万円or130万円(導入経費の75%)
    概要:業務の評価等によって賃金の向上が見込まれる制度の導入及び実施
    受給要件:人事評価制度等整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受け、実際に全従業員に実施すること
    注意点:評価制度構築の際に従業員全員の給与を2%あげることが必要になっている(基本給に加えて固定の手当など全てが対象)

8.離職率をさげる取り組みを行う-最大72万円

離職率が高いと、採用コストがかかり続けるうえ長期的な事業計画、スキル・ノウハウの蓄積に悪影響があります。助成金によるサポートもありますが、離職率を下げる取り組みは積極的に行うべきでしょう。

    推奨度:★★★★☆
    受給額:57万円or72万円
    概要:正社員を対象に人間ドッグをおこなう制度を取り入れ、1年前と比較し離職率が下がっていれば受給される
    受給要件:人間ドッグの実施(健康診断+歯周病検診)1万円以下の安価なものでも可。離職率が1年前と比べてさがっていること
    注意点:従業員10人以下くらいの規模であれば、1年以内に1人でも雇用保険被保険者が離職すると対象にならない

9.働き方改革に伴う従業員の採用-最大75万人(1人当たり)

働き方改革で残業を減らした、しかし仕事の量は変わっていない。新しいツールの導入等で補えたらいいですが、新しい人を雇うのが現実的な選択肢でしょう。

    推奨度:★★★★☆
    受給額:60万円or75万円
    概要:働き方改革の導入で不足した人員をおぎなうための新規採用をおこない1年以上従業員が定着した場合に支給
    受給要件:インターバル制度導入の認定を受けている事業所であること、計画期間内に採用した従業員が1年以上勤務が続いたこと
    注意点:新しくできた助成金で運用しながらのルールづくりであり、労働局から突然の条件変更などを指示される可能性が高い

10.経験が未熟なスタッフを育成する-最大75万円

企業の長期的な業績は、従業員の教育によって決まるといっていいでしょう。従業員のレベルが上がらないと、当然仕事のレベルも上がりません。教育に対する投資は数年後大きく帰ってくると考え、積極的に行いたいです。

    推奨度:★★★★☆
    受給額:訓練時間×760円(最大6か月で約60万円) / 社外研修費用109万円(当社指定の20時間)
    概要:正社員を目指す有期契約労働者を対象に、社内訓練等をおこない能力の向上に取り組んだ事業所に助成
    受給要件:OJT(事業活動中におこなう実務訓練)とOff-JT(事業活動以外の訓練)を組み合わせておこない訓練日誌にて日々の所感を報告すること
    注意点:訓練日誌は毎日記入が必要なこと(毎月提出の期限に遅れると不支給になる)、訓練開始前におこなうキャリアコンサルティングは別途費用が必要(16,200円)

11.メンタルヘルスチェック等を導入-最大10万円

健康管理に関する助成金には様々な種類があります。健康診断などで体の健康も大切ですが、メンタル(精神・心)の健康も忘れてはいけない健康管理です。

    推奨度:★★★★★
    受給額:10万円
    概要:産業保険総合支援センターに在籍するメンタルヘルス職員からの指導に基づき、メンタルチェック等のシステムを導入した会社に支給
    受給要件:メンタルヘルス職員と2回の打ち合わせ(1回20分程度)と1回の指導(約1時間)を受けると助成される(受講者は経営者、従業員どちらでも可能)
    注意点:人気の助成金なのでタイミングによっては、締切の可能性あり出来るだけ早く申込みをおすすめします

12.生産性向上の投資を行う-最大100万円

生産性向上は言われるまでもなく、企業活動の重要なテーマです。生産性向上のために積極的な投資を行い、その利益を従業員に還元することで支給される助成金もあります。

    推奨度:★★★★★
    受給額:100万円
    概要:生産性向上の投資などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成される
    受給要件:1.賃金引上計画を策定し、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる / 2.引上げ後の賃金額を支払う/ 3.生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行う/ 4.解雇、賃金引下げ等の不交付事由がない など
    注意点:人気の助成金なのでタイミングによっては、締切の可能性あり。出来るだけ早く申込みをおすすめします

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今回は令和元年に活用したいおすすめの助成金を12種類紹介しました。
中小企業の経営において、助成金の活用は欠かせません。課題である資金繰りを助けてくれるだけでなく、助成金を受け取るための企業活動が業績にいい影響を与えます。

今回の内容をまとめたPDF資料を用意いたしました。助成金は年に一度大きく見直され、その後も細かく更新されます。
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