リスティング広告で効果的な広告文を作成する5つのポイント

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リスティング広告で効果的な広告文を作成する5つのポイント

リスティング広告で成果を得るために、広告文の仕様や枠組みの理解は重要です。
しかし、リスティング広告でもっとも重要なのは、広告文そのものです。広告文はクリック率、コンバージョン率を左右する要素のひとつで、広告成果に大きく影響します。

効果的な広告文の作成にはそれなりの知識や経験が求められます。競合各社も広告文に力を入れているため、多少の知識だけでは対抗できない現実があります。

今回は、リスティング広告を左右する広告文のコツを解説します。広告文はユーザーが何を求めているのか、優先順位を明確にして文章に起こすことが基本です。こうしたコツを知っておけば、すぐに効果を体感できます。

リスティング広告の成果がいまいちだと悩んでいる方は、広告文のコツを理解して、魅力的な訴求を配信しましょう。

リスティング(検索)広告はキャッチコピーと異なる

リスティング広告の広告文について考える前に、キャッチコピーとの違いを考えてみましょう。
「広告文=キャッチコピー」と考えている方も多いと思いますが、リスティング広告で効果的な広告文と、いわゆるキャッチコピーと呼ばれるものは全く違います。

リスティング広告は、別名「検索連動型広告」と呼ばれています。検索エンジンでキーワードを検索することで表示され、広告文のみが情報源となります。そのため、すぐわかる具体的な文章が必要です。

リスティング広告は、「少数」のユーザーの「強い」ニーズに対して、「パッと見」で読める、「具体的」な内容が好まれます。

  • “アイテム数1万点以上 有名メーカー100社以上取り揃え”
  • “2万円以上で送料無料 即日発送対応 クチコミ件数1万件以上”

例えば「家具」をテーマにすると、上記のようなイメージです。

一方、キャッチコピーは検索連動ではなく、あらゆる媒体に存在します。すでにキャッチコピー周りの世界観ができており、情報量が多いです。そのため、具体的な文章ではなく、抽象的な文章で構いません。

キャッチコピーの文章は、「多数」のユーザーの「弱い」ニーズに対して、「じっくり」と読める、記憶にイメージが残る「抽象的」な内容が好まれます。

  • “上質な家具はあなたの日々を美しくする”
  • “ワンランク上の家具で映画のようなワンシーンを”

例えば、「家具」をテーマにすると、上記のようなイメージです。

【リスティング広告とキャッチコピーの違い】

人数ニーズ読まれ方内容
リスティング広告少数強いパッと見具体的
キャッチコピー多数弱いじっくり抽象的

2つの違いを上記にまとめました。同じ文章でもターゲットが異なるため、意識するべき点が異なります。リスティング広告の文章を作る前に、まずはキャッチコピーと異なることを覚えておきましょう。

リスティング広告

リスティング広告の広告文:「英会話」で検索すると「2か月集中」「1レッスン129円から」「入会金半額/冬の短期集中」「最大3万円割引」など具体的な広告文が多い。

キャッチコピー

キャッチコピーの例:リスティング広告では「入会金半額/冬の短期集中」と具体的に伝えていたGabaも電車の車両広告では「すぐ近くで話せるから、世界がすぐ近くになる。」と抽象的な言葉でメッセージを伝えている。

リスティング広告には検索ニーズを満たす具体的な言葉が必要

例えば、検索エンジンで「家具」と検索すると、検索結果には「家具」というキーワードが含まれたテキスト広告が表示されます。

多くの広告主は、ユーザーのクリックを促すため、「家具」などの抽象的なキーワードではなく、より具体的なニーズを満たすキーワードを広告文に入れます。

例えば、「家具 おしゃれ」「家具 北欧」「家具 中古」といった2単語以上の複合キーワードや、「家具 おしゃれ 通販」「家具 北欧 安い」「家具 中古 店舗」など、3単語以上のキーワードは検索ニーズを満たしやすいです。

リスティング広告を作る上で重要なのが「具体性」です。
一般的なキャッチコピーは、抽象的な表現(数字や固有名詞を含まない)が多いのですが、リスティング広告は具体的な表現が基本となります。
魅力的なリスティング広告は、ユーザーの検索ニーズを汲み取り、適切な表現を用いた広告文が使われているのです。

行動を促す魅力的な言葉を考える

リスティング広告には、具体性に加えて「行動を促す魅力的な言葉」も重要です。
先ほどの「家具」を例にすると、「家具 おしゃれ」「家具 北欧」「家具 中古」というキーワードで検索したユーザーが、具体的に動くためには行動を促す魅力的な言葉が必要になります。

この「行動を促す魅力的な言葉」があるかどうかで、リスティング広告の成果が大きく変わります。

例えば、「家具 おしゃれ」なら、家具のテイスト(ナチュラル、モノトーン、北欧、西海外など)、家具の種類(ソファー、ベッド、収納など)といった家具自体の情報。また、家具を買う方向けの情報(最短翌日発送、5,000円以上で送料無料、駅近、地下駐車場あり)などが考えられます。
リスティング広告の広告文には文字数制限があるため、こうした情報をいかに制限内で伝えるかが腕の見せ所です。

リスティング広告では、裏側にあるユーザーのニーズを考えた上で、行動を促す魅力的な言葉を加えましょう。

リスティング(検索)広告の仕様とは?

広告文のコツを理解する前に、一般的なリスティング広告の仕様を確認していきます。今回は、例としてGoogleのリスティング広告の仕様を紹介します。
リスティング広告の文は、仕様の中で適した文章を作成するのが基本です。まずは、広告文を作る前に、出稿先のルールを確認しておきましょう。

【Googleリスティング広告の要素】
・広告見出し
・説明文
・表示URL

上記は、Googleリスティング広告を構成する3つの要素です。それぞれには最大文字数が存在するので、各要素の説明で確認してください。

広告見出し

広告見出しは、Googleリスティング広告のメインともいえる要素です。商品やサービスの宣伝が可能で、ユーザーの検索ニーズに適した語句を含めると反応率が高くなります。

広告見出しは、「広告見出し1」「広告見出し2」「広告見出し3」から構成されています。最大文字数はすべて共通で半角なら30文字、全角なら15文字です。また、広告見出しは縦線記号「|」で区切られて表示されます。

説明文

説明文は、広告見出しで商品やサービスの詳細を伝える要素です。広告見出しとは違って、ユーザーの行動を促すフレーズが効果的といわれています。

例えば、オンライン上で商品を販売するなら、「今すぐ購入」や「今なら割引」、サービスを提供しているなら、「無料キャンペーン中」や「無料見積もり」などが適しています。端的に行動を促すフレーズを生み出しましょう。

説明文は、「説明文1」「説明文2」から構成されています。最大文字数はすべて共通で半角なら90文字、全角なら45文字です。

表示URL

表示URLは、ウェブサイトのURL(通常緑色で表示)のこと。最終ページのドメインとパス項目に入力されるテキストで構成されています。
この要素では、ユーザーがクリック後、どんなサイトに移動するのか、その内容を知らせる役割があります。パスの最大文字数は15文字です。

リスティング(検索)広告のキャッチコピーを作る5つのコツ

リスティング広告のキャッチコピーを作る5つのコツを解説します。普段、文章を書かない方でも、キャッチコピーを作るコツを理解しておけば、魅力的なフレーズを作成できます。今回は基本的な5つのコツをまとめました。

具体的な数字を入れる

具体的な数字は、反応率が高められる簡単な手段です。広告文を書く上で、数字に置き換えられる部分は積極的に変えていきましょう。

例えば、「多い」「少ない」「有料」「無料」などは具体的な数字にできます。ただし、数字が続く場合は、無理に置き換える必要はありません。

「送料無料2,980円」という文章の場合、数字に置き換えてしまうと「送料0円2,980円」になります。この場合、数字が連続して読みにくくなるため、文章によっては読みやすさを重視した対応が必要です。

自社だけの強みを書く

競合他社と差別化できる要素は「自社だけの強み」です。恐らく、商品やサービスを展開する際に、価格やサービス内容、時間、特典、キャンペーンなど、他社よりも重視している点があるはずです。

広告文を作るときは、この自社だけの強みを全面に押し出す必要があります。

価格を重視するなら数字を中心とした広告文、サービスを重視するならサービス内容を中心とした広告文、キャンペーンを重視するなら具体的なキャンペーン内容を中心した広告文がおすすめです。

自社だけの強みは、競合他社と被らない点なので、数字や具体性と組み合わせて魅力的な文を作成しましょう。

検索ニーズに沿った付加価値を加える

広告文を作成する際に、検索キーワードのみで完結する文章を考えがちです。

例えば、「家具 安い」という検索キーワードに対して、広告を出稿する場合、安さを中心とした広告文になります。実際には、これでもある程度のクリック率は見込めますが、ユーザーが行動を起こすまでには発展しません。

なぜなら、競合他社も同じように”安さ”を中心とした広告文を作成しているからです。「家具 安い」という単語からユーザーの背景を考えるなら、安いことは当たり前として、さらなる付加価値を加えましょう。

例えば、「家具 安い」に加えて、”送料無料”、”人気”、”手軽”、”駐車場完備”など、背景から付加価値を言語化し、広告文に加えてください。こうした付加価値は、前述した自社の強みでも構いません。

検索ニーズに沿った付加価値を加えることで、他社よりも魅力的な広告文が完成します。

過剰な広告文は控える

「競合他社よりもとにかく広告文を作りたい」
「どうにかしてユーザーのニーズを満たしたい」
「今度の出稿は絶対に失敗したくない」

上記のような考えで広告文を作成すると、過剰な宣伝になる可能性が高いです。広告文に、ルールが存在するため、過剰な広告文は審査落ちすることがあります。

広告文とサイトの内容が異なる
広告文に書いてある内容と、ランディングページの内容が異なる場合、審査落ちする可能性があります。当たり前ですが、詐欺に近い行為となるので注意してください。広告文とサイトの内容は一致しているか、しっかりと確認しましょう。

薬機法違反
広告文では、医療系の文章の効果を保証する内容は禁じられています。特に、サプリなどの効果を宣伝する場合、過剰な効果を謳っていないか注意してください。

薬機法は線引きが難しいため、専門家に依頼するなどして、違反していないか確認しましょう。

優良誤認表示
根拠を示すデータがない状態で「No.1」「世界一」「業界1」といった表現を使用してはいけません。優良誤認表示と呼ばれる不当な表示に該当します。

もちろん、根拠を示すデータを用意しておけば、審査は通過できるので、強い言葉を利用する際は準備しておきましょう。

常にテストを行い進化させる
優れた広告文を作成する際に重要なのは常にテストを行うこと。これから、広告文を作る方は、商品やサービスの訴求ポイント別(価格、サービス、付加価値など)に複数の文章を作成してください。

同じ条件下でテストを行うと、反応率に違いが出てきます。そこから成果の高い広告文のみを残して、微調整を行うことでよりユーザーに刺さる広告文が作れます。常に、テストを行い、自社だけの優れた広告文を作成してください。

まとめ

リスティング広告における広告文のコツを紹介しました。
リスティング広告は、一般的にキャッチコピーと混同されていますが実は異なります。どんな相違点があるか確認した上で、広告文作成のコツを理解すれば、すぐにでも優れた広告文が作れます。

今回、紹介した広告文のコツを理解して、反応率の高い文章を作成してください。