Webマーケティング

【2018年最新版】知らなかったでは済まされないウェブサイトの運営にかかわる法律

Facebookの利用者情報の流出、違法サイト「漫画村」へのアクセス遮断、EUがGoogleに課した5700億円の制裁料…

2018年はウェブサービスの法律問題が数多く取り上げられました。
「海外のことだから…」「違法サイトじゃないし…」と、自分事として感じづらいかもしれません。しかし、ウェブサイトを運営するということは、常にあらゆるリスクにさらされ、世界中の法律を意識する必要があります。
公開された瞬間、世界中のあらゆる場所からアクセスできるウェブサイトは、公開した後で「知らなかった」といってもすまされないこともあります。
ウェブの世界では、良かれと思ってやったことが法律違反だったり、悪意を持った第三者によって知らぬ間に違法行為に加担してしまったりといったことが起こり得ます。

そこで今回は、ウェブサイトを運営する際に知っておきたい法律についてまとめてみました。
ウェブサイトやブログ記事を公開する前に、キャンペーン・プロモーションを実施する前に、もちろん日々の運営で、ぜひこれから紹介する法律をチェックしてみてください。

知的財産権

人間の幅広い知的創造活動の成果について、その創作者に一定期間の権利保護を与えるようにしたのが知的財産権制度です。知的財産権は、様々な法律で保護されています。

知的財産権は、ウェブサイトの運営に限らず、相手に何かを提供するときに必ずチェックしておく必要があります。知的財産権について知ることは、あなた自身が知的財産権に反しないことはもちろん、あなたが生み出した資産を悪用されないためにも重要です。

知的財産権は、大きく「知的創造物についての権利」と「営業上の標識についての権利」に大分され、さらに細かな権利があります。今回は、ウェブサイトの運営で関わってくる「著作権」「著作人格権」「意匠権」「特許権」「不正競争防止法」「商標権」をご紹介します。

著作権(著作財産権)

一般的に「著作権」といった場合、「著作財産権」を指します。著作財産権とは、著作物の財産的利用(複製、上映・上演、放送、展示、譲渡、付与など)を行う権利です。

この権利は、後述する著作者人格権と異なり、著作者が他社に譲渡することができます。例えば、小説の著作者人格権は筆者が持ちますが、著作財産権は所属する事務所や出版社が持ちます。また、著作財産権の保護期間は著作者の死後50年または発表後50年となっていますが、著作人格権については、著作者が「生存している期間」とされています。

著作財産権を持たない場合、著作物の利用が一切できないというわけではなく、一部例外的に利用が認められている場合があります。具体的には、下記のような場合、著作財産権を持たない第三者が財産的利用を行うことができます。

私的利用のための複製
自分自身や家族など限られた範囲内で著作物を利用する場合は、複製や上映などができます。ただし、録音・録画機器を用いて複製する場合は著作者に対する支払いが必要になります。また、違法著作物であることを知りながらインターネットでダウンロードする行為は「私的利用のための複製」にあたらず、知的財産権の侵害となる点に注意しましょう。
引用
自分の著作物に引用の目的上正当な範囲内で著作物の一部を利用することができます。ただし、引用の「正当な範囲内」の判断は主観的な部分が多いため、モラルの観点で考える必要があります。
時事問題、事件の演説による利用
新聞、雑誌に掲載された時事問題は、転載禁止の表示がなければ他のメディアで掲載することができます。また、絵画の盗難事件を報道するために、対象の絵画の写真などを利用することも許可されています。
インターネット情報検索サービスにおける複製
検索エンジンなどの情報検索サービスを行う事業者は、そのサービスを提供するために必要な範囲であれば、著作物を複製することが許可されています。ただし、著作者が情報収集を拒否している場合は、収集できません。また、複製した著作物が違法コンテンツであることを知った場合には、サービスの提供を停止する必要があります。

上記の他にも、例外的に著作物を利用することは可能です。しかし、自身のウェブサイトで他社の著作物を利用する際は、原則として著作財産権に抵触しないか確認してからのほうがいいでしょう。

著作者人格権

著作物の利用に関する権利が著作財産権であるのに対し、著作者自身に対する権利が「著作者人格権」です。著作財産権と異なり、著作者人格権は譲渡することができません。

著作人格権には、公表権、氏名表示権、同一性保持権があります。

公表権
著作者は、自分の著作物を公表するかしないかを決定する権利を持ちます。また、公開する場合はいつ、どのように公表するかを決めることができます。
氏名表示権
自分の著作物を考量するときに、著作者名を表示するかしないか、また表示する場合はどういった名称にするかを決める権利を持ちます。
同一性保持権
著作物の内容を、自分(著作者)の意に反して改変されない権利を持ちます。

つまり、著作財産権を持っているからといって、自由に使いまわしてもよいというわけではありません。著作物を利用する際のルールや利用の際に加える変更については、著作者が権利を持っています。

また、多くの人は企業に属しながら様々なものを生み出しています。その場合、以下の場合は著作権が法人に属します。原則として、仕事の中で作ったものの著作権は法人に属するため、転職先や個人的な目的で利用することはできません。

  1. 法人等の発意に基づくもの
  2. 法人等の業務に従事する者が職務上作成するもの
  3. 法人等が自己の名義で公表するもの
  4. 作成時の契約、勤務規則に別段の定めがないこと

意匠権

商品のデザインは、私たちのニーズやトレンドを先取りするかのように時代とともに変わってきています。個性的なデザインほど商品の売れ行きを左右することがよくあります。

しかし、魅力のあるデザインになってくると、まねをされやすいということがあります。この商品のデザインを財産として守ってくれるのが「意匠権」(いしょうけん)という知的財産権です。

知的財産権のひとつで、物のデザインを独占的に所有できる権利を意匠権といいます。意匠権を取得するためには「工業上利用できること」「新規であること」「創作が容易でないこと」といった条件を満たす必要があり、特許庁に出願しなければなりません。

著作権は主に表現に対する権利で、商品・製品のデザインについては認められません。しかし、意匠権はデザインに対して認められるため、類似の競合製品の進出を防ぐことができます。

意匠権の有名な例としては、本田技研工業株式会社の「スーパーカブ」のデザインがあります。同社は、スーパーカブのデザインで意匠権を取得し、類似デザインのオートバイを販売した競合企業に対して訴訟を起こし、7億円を超える賠償を得ています。

特許権

国が特定の個人や法人の発明に対して、特定の権利を与えることを「特許」といいます。厳密には、その発明の仕様などを公開する代わりに、一定期間その発明を独占的に利用することができます。

特許権を得るには特許庁に出願し、審査を受ける必要があります。審査は主に以下の4点で行われます。

  • 産業上利用性…産業として利用できるものか
  • 新規性…今までにない新しいものか
  • 進歩性…簡単に考え出すことができないものか
  • 先願…先に同種の内容で出願されていないか

特許を取得することで、その発明を利用された場合に利用を停止させたり、賠償を請求したりすることができます。また、ライセンス料として特許利用料を課すこともできます。

不正競争防止法

この法律は、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

意匠権や特許権を得るためには、特許庁に申請し、認可される必要があります。しかし、不正競争防止法はそうした認可を得ることなく、知的財産権を主張することが可能です。

不正競争防止法は、商品の形態をコピーするなど、商品を誤認させる行為が行われた際や、機密情報を不正に入手された場合に適応されます。

他の知的財産権と比較して、非常に柔軟な範囲に適応されます。

よくある事例には、すでによく知られている商品の商品名やパッケージと似ているものを販売し、元の商品と勘違いして購入されるよう促したり、企業の営業秘密を不当に流出、盗難したりといったケースがあります。

特に営業秘密の不当な流出については、一般社員が思いがけず違反してしまう場合があります。例えば、居酒屋で企業秘密にかかわる内容を話し、それを聞いた競合企業の社員がその情報を社内で活用した場合、不正競争防止法に抵触する可能性があります。当然、以前の職場で得た情報を不用意に話すことも不正競争防止法に抵触する可能性があります。

商標権

自社の商品と他社の商品とを区別するためのマーク(文字、図形、記号、色彩など)を独占的に使用できる権利を「商標権」といいます。

ユーザーは商品の名前に対して、信頼感・安心感といったブランドイメージを抱く場合があります。そのため、特許庁に出願し、認められたら事業の資産として保護されます。

著作権と近い対象を保護しますが、著作物に対して自動的に発生する著作権と異なり、出願の上認可される商標権は、侵害に対する罰則・規則が非常に強くなります。著作権は「知らずに近いものを作ってしまった」「偶然似たものになってしまった」といったケースも多くあり、侵害にあたらないこともあります。

しかし、商標権に対してはその名称やマークが商標登録されていることを知らなかったとしても、侵害行為として罰則が発生します。

実際にニュースになった商標権にまつわる訴訟も数多くあります。有名な例では、北海道の人気菓子「白い恋人」に関する事例があります。吉本興業の子会社が販売した「面白い恋人」という商品に対して、「白い恋人」を製造する石屋製菓が訴訟を起こしました。この事例では最終的に和解しましたが、商標登録されている商品名に対しては、たとえパロディであっても大問題に発展する可能性があります。

景品表示法

景品表示法は、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」といい、略して「景表法」と呼ばれることもあります。その名の通り、不当な景品を提示したり、不当な表示を制限したりする法律です。

景品とは、顧客を誘引する手段として、金銭や物品などの付加価値を提供することで、一般的には「粗品」「おまけ」「賞品」と呼ばれるものが該当します。景品表示法では、過大な景品の提供を禁止しています。これを「景品類の制限及び禁止」といいます。

表示とは、消費者に対して提示する商品・サービスの品質や規格、価格などで、広告やパッケージなどの記載が該当します。景品表示法では、不当にいいものと思わせる(優良誤認表示)や、不当に競合と比較して自社製品をよく見せる(有利誤認表示)などを禁止しており、「不要表示の禁止」といいます。

景品類の制限及び禁止

商品に対して、非常に高価な景品を付けることは、その商品本来の価値を誤認させることにつながるため制限されています。景品類の表示については一般懸賞、共同懸賞、総付懸賞の3種類があります。それぞれ提供できる景品の限度額などが決められています。

一般懸賞
商品・サービスの利用者に対し、くじ引きなどの偶然性、または特定の行為によって景品を提供することを一般懸賞といいます。一般懸賞では、5,000円未満の商品に対しては、取引価格の20倍、5,000円以上の商品に対しては10万円を景品の限度額としています。また、どちらにおいても景品の総額は、商品の売り上げ予測の2%と定めています。
共同懸賞
一定の地域や業界の事業者が共同して景品を提供することを、共同懸賞といいます。お中元や年末セールなどを商店街が実施する場合が共同懸賞に当たります。共同懸賞では、景品額は取引価格にかかわらず30万円、景品の総額は売り上げ予測の3%と定めています。
総付懸賞
くじなどの偶然性、特定の行為にかかわらず、商品・サービスを利用したり、来店したりした人全員に景品を提供することを総付懸賞といいます。総付懸賞では、取引価格が1,000円未満の場合は200円、1,000円以上の場合は取引価格の10分の2と定められています。

ウェブサービスでは、原価がかからないものを景品として提供することがあります。そのため、景品の価格を不要に高く設定し、利用者を誘致しようとする例がありますが、景品表示法に抵触する場合があります。

ウェブサービスを提供する場合には、消費者庁のインターネット上の広告表示に一度目を通しておきましょう。

不要表示の禁止

消費者は商品・サービスを選ぶ際に、その品質や価格を基準にします。当然、それらの情報は正確でわかりやすいものである必要があります。もしも、実際の商品・サービスよりも優良と見せかけるような表示があれば、不正競争防止法に抵触する場合があります。

不要表示の禁止には「優良誤認表示」「有利誤認表示」「その他誤認されるおそれのある表示」があります。

優良誤認表示
商品に関する成分(原材料や純度、添加物など)や属性(性能、効果など)を、実際よりもいいものと偽って書いた場合、優良誤認表示に抵触します。また、そのほかにも原産地や製造方法、受賞といった内容を偽ることも同様です。消費者庁は、事業者に対して表示の裏付けとなる具体的な資料の提出を求めることができます。もしも、その商品が本当にいいものであるならば、表示の根拠を示す資料を用意しておきましょう。

商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であって、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

有利誤認表示
価格を安く見せかけたり、同種のサービス・商品と比較する際に、実際よりも高い価格を表示したりすることは有利誤認表示に抵触します。他にも、景品表示法では「不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがある」と判断される競合比較は禁止されています。
その他誤認されるおそれのある表示
たとえ優良誤認表示や有利誤認表示に抵触しなくても、景品表示法に抵触する場合があります。商品・サービスやユーザー行動、購入方法の多様化により定められました。具体的には、おとり広告や有料老人ホーム、無果汁の清涼飲料水などの特定分野に対して、それぞれ広告上の表現や表記方法などが定めています。

特定商取引法

特定商取引法は、店舗での購入ではなく、広告やインターネットを通じて、直接商品に触れずに購買する取引が対象になります。つまりインターネットでのサービス提供は、ほとんどの場合、特定商取引にあたります。商品、取引を行う事業者が実際に見えないゆえに、より適切な情報提供が定められています。

訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引、訪問販売の7つの取引形態が定められています。今後、売買方法の多様化に伴って新しい形態が定められる可能性があり、インターネットでの取引は特に注意が必要です。

この7つのうち、インターネットでの取引は「通信販売」が該当します。注意すべきポイントは「事業者情報の明示」「誇大広告の禁止」「顧客の同意なく申し込みに誘導しないこと」などがあります。

ECサイトなどで「特定商取引法に基づく表示」といったページを見かけることがあると思います。たとえ表示がなくても刑事罰が科されることはありませんが、業務改善の指示や業務停止命令などが下される可能性はあります。原則的に必要であると認識しておきましょう。

例えば、通販事業で広告を行う場合は、以下の項目を表示する必要があります。

  1. 販売価格
  2. 代金の支払い時期、方法
  3. 商品の引渡時期
  4. 商品の売買契約の申込みの撤回又は解除に関する事項
  5. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
  6. 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
  7. 申込みの有効期限があるときには、その期限
  8. 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
  9. 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
  10. いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
  11. 商品の売買契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件
  12. 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件があるときには、その内容
  13. 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
  14. 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス

迷惑メール防止法

正式には、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」といいますが、一般には「迷惑メール防止法」や「特定電子メール法」と呼ばれます。インターネット、携帯電話の普及により、迷惑メールが社会問題化したことにより施行されました。特定電子メールとは広告宣伝メールを意味します。

現在では、原則としてあらかじめ同意したユーザーに対してのみ送信が行える「オプトイン規制」が導入されています。そのほかにも「送信者情報を偽った送信の禁止」や「送信を拒否したものへの送信の禁止」、「送信者の氏名や名称など、特定情報の表示義務」が定められています。

不正アクセス禁止法

不正アクセス禁止法とは、その名の通り、不正なアクセスを禁止する法律です。不正アクセスには以下のような行為が該当します。

なりすまし行為
他人のIDやパスワードを盗み出して、無断で使用する行為
セキュリティホールを攻撃する行為
コンピューター、ウェブサービスにおけるセキュリティ上の弱点を「セキュリティホール」といいます。このセキュリティホールを攻撃し、本来制限のあるサービスに対し、アクセス制御を突破し、IDやパスワードを用いずにそのサービスを使用する行為

不正アクセス禁止法は非常に厳しく、実際に不正アクセスを行っていなくとも、以下のような行為は罰則の対象となります。

不正アクセスを助長する行為
他人のID、パスワードを第三者に提供するような行為は罰則の対象で、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。
他人のID、パスワードを保管する行為
他人のID、パスワードを持っているだけでも不正アクセス禁止法の対象となる場合があります。
他人にID、パスワードを入力させる行為
無理やりID、パスワードを入力させたり、銀行のログイン画面を偽装してID、パスワードを入力させたりする行為は罰則対象になります。

プロバイダー責任法

「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、通称「プロバイダー責任法」は、インターネット上で名誉棄損や著作権侵害などが発生した場合に、その場を提供したプロバイダー、管理者に対する責任を規定する法律です。

プロバイダーという言葉を使っていますが、ウェブサイトや掲示板、アプリなど様々なウェブメディアにおいて適応されます。

ウェブサービスでは、自由な口コミや書き込みが行われており、名誉棄損やプライバシー侵害、著作権侵害が起こりやすい現状があります。プロバイダー責任法は、被害者はもちろん、プロバイダーの責任を制限し、そのメディアを守るためにもあります。

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合、被害者がプロバイダーに対して、加害者の情報を開示するよう要請することができます。また、プロバイダー側は被害者に求められれば、加害者のコメントを削除や非表示といった措置を取ります。

また、過失がなければプロバイダーは被害者に対して賠償責任等を負う必要がりません。自身でウェブメディアを運営している場合、コメント欄で全く関係ない誹謗中傷や著作権侵害が行われたりする場合があります。そんな時、自身のウェブメディアを守るためにも、プロバイダー責任法をチェックしておきましょう。

個人情報保護法

個人情報保護法は、正確に「個人情報の保護に関する法律」、または単に「保護法」といわれます。個人情報を取り扱う事業者の義務について定められた法律です。

個人情報の適用範囲には、以下の3つがあります。

個人情報
生存する個人に関する情報であり、特定の個人を識別できるものを指します。氏名や住所、性別、生年月日などはもちろん、他の情報と照合することで個人を特定できるもの(学籍番号など)も含みます。
個人データ、保有個人データ
個人情報データベースなどを構成する個人の情報を個人データといい、個人情報を取得・取り扱う事業者が持っている個人データを保有個人データといいます。これには、顧客情報や従業員の人事管理情報などが含まれます。

これらの個人情報に対して、取り扱う事業者は以下のような義務が発生します。

利用目的の特定と制限、通知
個人情報を収集する際、利用目的を特定し、本人の同意を得る必要があります。また、同意を得た際に通知した利用目的を超えて利用することはできません。
正確性の確保
個人情報の利用目的の範囲内において、その情報の正確性を保ち、最新の内容に保つ努力義務があります。
安全管理
取得した個人情報の漏洩や紛失の防止などの安全管理に努める必要があります。また、この義務は業務委託先であっても発生するため、委託先の監督も行わなければなりません。
開示と訂正
個人情報を取り扱う事業者は、本人による情報開示の要求に応じる必要があります。また、本人からの情報の訂正や追加、削除にも応じる必要があります。

以前は保有する個人情報の量によって法律の適応範囲が違いましたが、2017年の改定により、たとえ1人でも個人情報を持っている場合は、個人情報保護法の対象となりました。この1人には従業員の個人情報も含むため、実質すべての事業者が個人情報保護法を理解し、対応・対策する必要があります。

ウェブサービスが充実し、私たちの生活が便利になる一方、取得できる個人情報の種類、量も格段に増えています。個人情報保護法に対する理解と対応は、スタッフ・関係者全員で進める必要があるでしょう。

まとめ

今回はウェブサービスを提供するうえで必須の法律に関してご紹介しました。中でも特定商取引法と個人情報保護法は、適応範囲が広く、実質すべての事業者が関係するため、基本的な内容を理解しておく必要があります。

生活においてインターネットの占める割合が大きくなり、規制する法律も次々と誕生しています。ここで紹介したときも数年後には変わっているかもしれませんし、他に対応すべき法律が施行されているかもしれません。

最近では、GDPR(EU一般データ保護規則)が施行され、グローバルにサービスを提供する事業者が大慌てで対応した事例もあります。

ユーザーが安心してサービスを利用できるように、また自身の事業が長期的に運営できるように、常にインターネット関連法律にアンテナを張っておきましょう。