インサイドセールスの勝ちパターン【セミナーレポート】

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インサイドセールスの勝ちパターン【セミナーレポート】

近年、働き方改革の影響もあり、「インサイドセールス」が注目を集めています。インサイドセールスとは「内勤営業」のことで、以前はテレアポやメール営業を指していました。
しかしインバウンドマーケティングという考え方が日本にも普及し始めて、単なる営業効率化、アポ獲得以上のレベルを求めるインサイドセールスが広がっています。

この流れを受け、弊社では「インバウンドマーケティング」を提唱し、日本の営業活動に対する啓蒙も行うHubSpot社より、インサイドセールスのスペシャリスト宮滝様をゲストに招き、セミナーを開催しました。
12月26日という年末の忙しい時期だったこともあり、少人数セミナーになりましたが、来場者様それぞれと濃い話ができたかと思います。

当記事ではセミナーレポートとして、セミナーの内容や雰囲気を簡単に紹介します。

インサイドセールスとは?

HubSpotインサイドセールス担当宮滝様
今回のセミナーでは、HubSpot社の宮滝様に登壇いただき、インサイドセールスについて教えてもらいました。
セミナー来場者にだけお見せできる社外秘の情報もあったので、スライド等をお見せすることはできませんが、インサイドセールスとはなにかについて簡単に紹介します。

マーケティングステージ
こちらは弊社で以前開催したインバウンドマーケティング構築セミナーのスライドですが、同様のことが宮滝様からも語られました。
インサイドセールスについて語る前に、まず理解すべきはマーケティングステージという考え方です。マーケティングステージを理解することで、そもそも自社にインサイドセールスは必要かといった議論ができます。

情報過多社会で消費者が欲しい情報と企業が届けたい情報にミスマッチがある

情報過多社会で消費者が欲しい情報と企業が届けたい情報にミスマッチがある

そこで重要なキーワードが「情報過多社会」です。世の中に情報が溢れすぎて、情報を届けたい企業と、不要な情報をシャットアウトしたい消費者との間にギャップが生じています。

インサイドセールスはそのギャップを埋めるために存在します。マーケティングステージにのっとり、必要な時に必要な情報を消費者に届け、少しずつニーズを発掘していくことが重要です。


また、インサイドセールスとフィールドセールスの役割についての項目では、来場者様からの質問も多く、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスそれぞれの引き渡し方やインサイドセールスの評価体制など、非常に具体的な話が聞けました。
弊社もインサイドセールスを導入したばかりの企業なので、このセッションは非常に勉強になりました。

HubSpotのインサイドセールス担当が教えるインサイドセールス成功の秘訣
この後デモンストレーションでHubSpotを使ったインサイドセールスの具体的な方法を紹介してもらいました。
中でも好評だったのが「タスクのキュー機能」と「レポーティング」です。キューという機能を使えば、インサイドセールスの担当者は自分のタスクが明確になり、効率的に営業活動が行えます。
また、レポーティングではインサイドセールスを評価する様々な指標が1つのダッシュボードにまとまっている様子を見せていただきました。
誰がどれだけ電話やメールを行い、どれだけアポイントや売り上げにつながっているか、それぞれの目標達成率、進捗状況はどうなっているかが一目でわかるため、管理職にとってはありがたい機能です。

自社の営業活動を見直してみよう

このほかにもインサイドセールスを成功させる様々なポイント、そしてHubSpotの活用方法について教えていただきました。
その後は学んだことを活かしてディスカッションを行いました。ディスカッションでは「現在の営業フローとその課題」そして「インサイドセールスを組み込んだ新しい営業フローの構築」です。
ディスカッション

ディスカッション
ディスカッションは宮滝様だけでなく、弊社のHubSpot営業担当米田や、Grab編集長の安居も参加しました。

営業フローを見直してみよう
こちらはBtoB企業の営業部の方のワーク内容です。現状、マーケティングから引き渡されるリード(見込み顧客)が玉石混交で、商談に発展する確率が低く、また営業の手が足りていないことに課題を感じられていました。
その原因はマーケティングから引き渡される情報が名刺にあるような名前と連絡先、企業名程度で確度やニーズが一切入っていないことにありました。

ではインサイドセールスを導入し、マーケティングから営業までの情報をしっかり引き渡せるプラットフォームを導入した場合、どうなるかを一緒に考えていきました。

HubSpotを導入すればリードが過去に閲覧したページ、メールや電話の情報などが蓄積され、ニーズや確度を予測しやすくなります。また、インサイドセールスが簡単なヒアリングを行うことで、BANT情報(予算・決裁権・必要性・導入時期)が分かった状態で営業に引き継がれます。

結果、営業の人手不足が課題でしたが、営業の1人にインサイドセールスを担当してもらうだけで、課題が解決できそうだということが分かりました。

今回はマーケティング担当者が多かったため、マーケティング分野での課題も多く上げられました。インサイドセールスはマーケティングと営業をつなぐ存在なので、ぜひ営業担当者と一緒に考えていただきたいと思います。

オウンドメディア構築について

ディスカッションの後はオウンドメディア構築のテーマで少しお話ししました。
そもそもリードの数が足りていない状態でインサイドセールスを導入してもあまり意味がありません。インサイドセールスを導入するには質の高いリードを獲得し続ける必要があるからです。
そのための最善の方法として、弊社が支援しているのがオウンドメディア構築です。

オウンドメディア構築について
オウンドメディアとは、自社が保有するメディアのことで、サービスサイト、オフィシャルサイト、ブログ、SNSの公式アカウントなどが該当します。
広告費をかけ続けなければ効果が持続しないペイドメディア(広告など)、コントロールできないアーンドメディア(口コミなど)と比較して、オウンドメディアは自社で完全にコントロールできるうえ、コンテンツが資産として残り続けます。

コンテンツが資産として残り続けるということは、投資を積み立てることと似ています。
例えば、ブログのオウンドメディアを構築して月10本の記事を作成したとします。
最初は10記事の投資に対して10記事しかありませんが、1年後は10記事の投資ですでに120記事あることになります。

コンテンツが資産として残るため成果は右肩上がり
セミナーでは上記のような実績を紹介しました。グラフを見てわかる通り、アクセス数もリード獲得数も右肩上がりを続けています。
しかしこの間、投資額に変化はありません。ずっと同じ投資コストで記事を書き続けていたのですが、記事コンテンツが資産として残り続けるため効果が伸び続けるのです。

記事コンテンツが資産として積みあがる
また、オウンドメディア運営の10か条として、オウンドメディアの設計から記事作成の方法、流入を集めリードに繋げる方法などを紹介しました。こちらについては今後、オウンドメディア構築テーマのセミナーでより詳しく紹介する予定です。

また、オウンドメディア運営で一番課題に感じやすい記事作成、ライターのリクルーティングをピックアップして紹介しました。

記事の外注は重要だが難しい
オウンドメディアに取り組む時、最初はどうにかして自社のスタッフで記事作成まで行おうとしてしまいます。オウンドメディアは効果が出るまで時間がかかるため、稟議をとりにくいといった要因もあるのかもしれません。
しかし、更新頻度や品質の維持を考えたとき、外注ライターを起用することは重要な選択肢です。

外注コストがデメリットに感じるかもしれませんが、社内スタッフのリソースのほうが高くつくことが一般的です。
例えば、3000文字の記事を作成するとき、早い人でも2時間、ライティングになれていないスタッフだと4~5時間くらいかかってしまいます。時給換算して会社が負担しているコストを想像してみてください。

クラウドソーシングを利用すれば3000文字の記事は高くても10,000円程度です。外注コストがかかるというデメリットは現実にはあまりないことが分かると思います。

オウンドメディア+インサイドセールス

オウンドメディア+インサイドセールス

今回のセミナーはHubSpot社の宮滝様をスペシャルゲストに招くという貴重な機会になりました。宮滝様は普段東京でインサイドセールスをされているので、大阪に来られることはめったにありません。

我々自身、オウンドメディア、インバウンドマーケティングについては自社で実践し、クライアント様へサポートも行っていますが、インサイドセールスに関しては取り組み始めたばかり。この貴重な機会に、来場者様と一緒に勉強させていただきました。

伝えたいメッセージは最後のスライドにある「オウンドメディア+インサイドセールスで見込み顧客が好んで顧客化する“仕組み”を作り上げよう」ということです。

コールドコール(テレアポ)の場合、1件のアポイントを獲得するために100件電話をかけなければいけません。そんなやり方ではなく、オウンドメディアでリードを獲得し、インサイドセールスがヒアリングし、適切なタイミングで適切な情報を添えて営業からアプローチするという流れを作りましょう。

また宮滝様をゲストに招きセミナーを開催する機会があるかもしれませんが、我々も今回なまんだことを活かし、実践し、Grabやセミナーを通じてアウトプットしていきます。

弊社の次回セミナーは2020年1月23日「“最適“なWeb広告手法の選び方」です。
前回も非常に好評だったため、今後も定期的に開催する予定のセミナーです。興味がございましたら、ぜひご来場ください。