無料のマーケティングオートメーションツール~無料で試せるMAツール5選とおすすめ理由

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無料のマーケティングオートメーションツール~無料で試せるMAツール5選とおすすめ理由

MA(マーケティングオートメーション)についてはGrabでも度々ご紹介をしており、ご存知の方も多いと思います。
先日も弊社で開催した「優良顧客が勝手に育つ”仕組み”|マーケティングオートメーションの構築・運用方法」に様々な業種の企業様が来場され、MAを自社の事業に活用する方法をディスカッションし、大変盛り上がりました。このセミナーは定期的に行っているので、皆さんもぜひご来場ください。

マーケティングオートメーションを導入する企業は年々増えていますが、国内外様々なMAツールがあり、興味はあってもどれを選んだら良いかわからない、なかなか導入に踏み切れないといった企業も多いのではないでしょうか。そんな場合に特におすすめしたいのが、無料で試すことができるMAツールです。
そこで今回は、無料のMAツールのおすすめ理由と実際に無料で試すことができるツールをご紹介します。

MA(マーケティングオートメーション)とは

MAとは、見込み客に対し「適切なタイミングで適切なコミュニケーションをとる」というマーケティング施策をプログラムにより自動化し、パーソナライズドマーケティング(One to Oneマーケティング)を効率的に行うツールです。
インターネットの普及により購買プロセスが変化したことから、コンテンツを強化し見込み客に自社を見つけてもらう「コンテンツマーケティング」の施策や、見込み客の自社商材への興味を醸成する「リードナーチャリング」といった施策を実現するために欠かせないツールとなっています。

画像:One to Oneマーケティングの具体例。サイト訪問者のプロフィールや過去の行動に基づいて1人1人最適なコンテンツを提供する。

画像:One to Oneマーケティングの具体例。サイト訪問者のプロフィールや過去の行動に基づいて1人1人最適なコンテンツを提供する。

MAにはさまざまな機能があり、ツールによって特徴も異なります。さらに詳しい内容については「マーケティングオートメーション(MA)とは-定義と機能、基本を学ぶ」の記事も合わせてご覧ください。

無料MA(マーケティングオートメーション)ツールのおすすめ理由~初めてのMAはまず無料から~

MAツールの多くは有料ですが、なかにはトライアル版や無料プランを提供している製品もあります。無料版は単にコスト面だけでなくいろいろな理由でメリットがあります。

理由1:MAツールの機能がわかる

MAの無料版をおすすめする理由の1つは、機能の理解が深まる点です。MAにはさまざまな機能があり、ツールによっても異なります。
どのMAツールを導入するか決めるとき、導入目的を明確にし、その目的達成に必要な機能を備えたツールを選ぶことが必要です。しかし、初めて利用する場合はどのツールが良いのかわからない場合も多いでしょう。実際にツールを使ってみることで、自社に必要な機能かどうか判断がしやすくなります。
最初は必須と考えていたものが実際はあまり使わなかったり、逆に役立つ機能を知ったりというような発見もあるでしょう。

理由2:MAツールの使い勝手がわかる

ツールは導入することではなく、使いこなすことが何より重要です。無料で利用してみる2つ目の理由は、使い勝手がわかるという点です。MAは日々使うものなので、使いやすいと感じるかどうかは選定において重要です。
機能が十分でも実際に導入して使いこなせなかったり、操作を覚えるのに時間を多く取られたりという場合、せっかくMAを導入してもなかなか期待した効果を感じられません。MAは基本的に年間契約のため、長く使えるツールを選びたいものです。その点、無料版であれば、実際に使うことで自社での運用がイメージしやすく、導入後に使いこなせるだろうかという心配もありません。

理由3:導入しやすいMAツールが多い

もう1つの理由は、トライアルや無料プランを提供しているツールは、もともと導入しやすいことが期待できるという点です。
トライアルや無料プランでは、導入に時間かかったりサポートが必要だったりしてしまうと、そもそもベンダー側にとってコスト負担が大きくなり、提供すること自体が難しくなります。導入やサポートに時間を取られず、ツールの良さを理解できるものでなければ意味がありません。よって、無料で提供されているツールは、導入しやすく使いやすいものである場合が多いと考えられます。

以上のように無料版を試すことは、費用の面以外にもメリットがあります。どんな機能が必要かわからない、使いこなせるか心配といった方は特に、トライアルや無料プランのあるMAを使ってみることをおすすめします。

無料のMA(マーケティングオートメーション)ツールを利用する上でのポイントと注意点

無料のMAツールはぜひ活用したいものですが、利用においていくつか気をつけたい点があります。

必要な機能が含まれているか

多くの無料ツールがMAに必要な主な機能を提供していますが、なかにはメール配信やフォーム作成など基本的な機能が含まれていない場合もあります。メールやフォームは使わなくても良い、画面操作が試せれば良いという場合を除き、肝心な機能が試せなければ無料で使うメリットも半減します。
無料ツールだけで「機能が足りない」と判断してしまわないよう、事前に無料と有料でどの程度機能の違いがあるかを確認しておきましょう。

無料で使える期間の確認と施策の準備

もう1点はツールを使える期間です。トライアルの場合は期限付きの場合がほとんどですので、事前に確認をしておきましょう。
また、期間内に実施したいことをスムーズに試せるよう、できれば先に準備をしておくとよいでしょう。対象としたい見込み客のリスト作成やメールの内容などに時間がかかると、施策を十分に試せずトライアル期間が終わってしまいます。また、見込み客を育成するような期間の長い施策は難しいので、トライアルでは短期で確度の高い見込み客を選別できるような施策を行うことをおすすめします。

無料プランの場合は期限の心配はありません。ただ、完全に無料ツールの場合でも、途中から無料プランが廃止され有料に切り替わったり、ツール自体が終了してしまったりという例もありますので、その点だけ留意しておきましょう。

MAで扱える見込み客数とメール配信数の上限

期間と同様に、トライアルや無料プランで制限されていることが多い条件は、MAに登録できる見込み客数や1カ月に配信できるメールの上限数です。見込み客数の上限は100件~数千件の単位とツールにより異なります。自社の見込み客が上限数より多い場合、「トライアルではまず、前回のセミナー参加者を対象にMAを使おう」というように特定のセグメントのみに施策を行う方法がよいでしょう。

無料で使えるMA(マーケティングオートメーション)ツール5選

それでは、実際に無料プランやトライアル版を提供しているツールをいくつかご紹介します。

世界シェアNo1のMAツール【HubSpot】

HubSpot

画像:HubSpot

「インバウンドマーケティング」を提唱した米国HubSpot社が提供するツールで、世界100か国以上で利用されています。日本国内でも早くから使われており、代表的なMAのなかでは無料版を提供している数少ないツールの一つです。
HubSpotは複数のツールにわかれており、顧客管理のHubSpot CRMは完全無料なうえ、マーケティングオートメーションにあたるMarketing Hubにも無料版のMarketing Hub Freeが用意されています。無料版にも関わらず、コンタクト数は最大100万件の追加が可能であり、1カ月のメール配信数は2000件までと、無料ツールのなかでも特に上限数が多く設定されている点が特徴です。使える機能は、メールやフォーム、広告管理など基本的なものが揃っています。

期間無期限(完全無料)
リード数100万件まで
メール配信数2000件(月間)
無料で使える機能Eメール
フォーム
コンタクト管理
コンタクトインサイト&アクティビティー
Facebook、Instagram、Google、LinkedInの広告管理
ウェブチャット
トラフィックとコンバージョンの解析
その他無料版ではEメールにHubSpotのロゴが表示されるなど条件や制限事項あり

匿名データ管理が強みの国産MA【SATORI】

Satori

画像:Satori

SATORIは国産のMAツールの一つです。メールアドレス取得前の匿名の見込客に対してもデータを管理・蓄積し、コンテンツの出しわけなどの施策を行うことができる点が特徴です。トライアルでは有料版と同様の機能を試すことができます。一方、リード数は100件、メール配信数は1000件と上限が低いため、トライアルでは一部のセグメントのみ試すというような運用になるでしょう。

無料期間不明
リード数100件
メール配信数1000件(月間)
無料で使える機能:有料版と同様の機能
その他トライアル期間はサポート対象外

BtoB、BtoCそれぞれに最適化された【Majin】

Majin

画像:Majin

Majinは国産のMAツールで、BtoB向け、BtoC向けと製品がわかれている点が特徴です。トライアルは一通りの機能が提供されていますが、WebプッシュやLINE連携など含まれていないものもありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

期間30日間
リード数記載なし
メール配信数記載なし
無料で使える機能:カスタマー管理
スコアリング
広告連携
メール
フォーム作成
セグメント設計・シナリオ設計
レポート

最低限の機能を最低限の価格で提供する【BowNow】

BowNow

画像:BowNow

BowNowは「低コスト」で「使いやすい」をコンセプトとした国内のMAツールです。無料プランでは、スコアリングやシナリオ設計といった機能がなく、企業単位でマーケティングを考えるABM(アカウント・ベースド・マーケティング)向けのテンプレートが用意されている点が特徴です。フォームは1点まで、メール機能等も無料版には含まれておらず、企業や個人の行動履歴と属性情報をもとに確度の高い対象を抽出する機能がメインとなっています。

期間無期限(完全無料)
リード数1000件まで
メール配信数メール機能は有料
無料で使える機能:リード管理
行動トラッキング
フォーム作成(1点のみ)
ABMテンプレートを用いた企業単位のセグメント抽出
その他フォーム1つまで
行動トラッキングのログは過去1か月まで保持

メールマーケティングに強みのある【Salesautopilot】

海外製のツールのため、メニューなどはすべて英語です。トライアル版として提供されていますが、期限の指定がないため実質無料のMAツールといえます。
リード管理、メール配信などの機能を備えており、リード数に上限がない点が大きな特徴です。ただし、メール配信数は月400件まで、フォームや行動トラッキングの機能は別途有料のため、MAというよりはメールマーケティングツールに近いといえます。英語に抵抗がない、メールマーケティングから始めたいという方にはおすすめです。

期間無期限(完全無料)
リード数無制限
メール配信数400件(月間)
無料で使える機能:リード管理
メール配信
メールマーケティング
CRM機能
有料で使える機能:トラッキング
ランディングページ作成
ユーザーの追加やメール上限数の追加は有料
その他日本語未対応
1ユーザーアカウントまで

無料で試せるMAツールまとめ

今回は無料のMAをおすすめする理由と無料で使えるツールをご紹介しました。無料版でも有料版とほぼ同等の機能を使えるものもあれば、特定の機能に特化したもの、メールの配信数や登録できるリード数が少ないものなど特徴が異なります。無料ツールであればマーケティング予算を気にせず使えますので、いろいろと試しながらツールの違いなどを理解し、ぜひ自社にあうMAツールを見つけてください。

特に弊社でも導入しているHubSpotは無料版でも基本的な顧客管理とメールマーケティングを無料で実施できます。導入サポートもしているので、ぜひご相談ください。