【機会損失を防ぐ】指名キーワードで広告を出稿する際、押さえたいポイント

7a8733e2aaa3cc5e966e21755bc59ea1a710a057

指名キーワードでリスティング広告を出稿するべきか迷っている方に向けて、出稿するべき理由と注意点を解説していきます。

また、予算の都合で広告出稿が難しいと考えている方向けに、コストを抑えて指名キーワードで出稿するコツを解説しています。
リスティング広告で機会損失を出したくない方は、ぜひ参考にしてください。

指名キーワードとは

指名キーワードは自社の社名やブランド名、サービス名、店舗名など自社特有のキーワードを指します。対義語は汎用性の高いキーワードを指す一般キーワードです。
ケンタッキーフライドチキンを例にすると、指名キーワードは社名の「ケンタッキーフライドチキン」、一般キーワードは「フライドチキン」「ファストフード」などとなります。

さらに、指名キーワードをインターネット上で検索することを「指名検索」と呼びます。指名検索を行うユーザーは既に社名やブランド・サービス名を認知し主体的に検索しているため、一般キーワードで検索するユーザーと比較し、購買意欲が高い傾向にあります。

リスティング広告は数ある広告手法の中で顕在層にアプローチ可能なWeb広告です。その中でも指名キーワードで出稿することで、特にCVに近いフェーズにあるユーザーにアプローチすることができます。

指名キーワードでリスティング広告を出稿するべき理由

指名キーワードの特徴を考えると、わざわざ顕在層である検索ユーザーに広告費を使ってしまうため、必要性があまりないように感じる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、指名キーワードを出稿することで得られるメリットが多くあります。

競合他社へのユーザーの流出を防ぐ

指名キーワードでリスティング広告を出稿すると、競合他社へのユーザーの流出を防げます。

リスティング広告には自社にまつわる指名キーワード以外出稿できないというルールはありません。例えばマクドナルドが「ケンタッキーフライドチキン」のキーワードで広告を出稿することも可能です。

リスティング広告の表示枠は自然検索の検索結果よりも上部に表示されるため、ユーザーの興味が競合他社に移ってしまう可能性があります。

例えばファストフードを食べたいユーザーが「ケンタッキーフライドチキン」と指名検索したとしましょう。この時ファストフードチェーンのA社が「ケンタッキーフライドチキン」のキーワードで出稿した広告が、ケンタッキーフライドチキンのサイトよりも上部に表示されれば、ユーザーの興味がA社に移ってしまうことが懸念されます。

検索結果の占有率を増やしサイトへの流入数を増やす

検索結果の占有率を増やし、ユーザーの注意を引くことでサイトへの流入数を増やすことができます。

指名検索では、自社のサイトは比較的簡単に自然検索結果の上位に表示されます。ユーザーは検索結果を上から順に見る傾向があるため、自然検索結果に上位表示されるサイトは閲覧されやすいです。

下記のデータを見ると、自然検索1位のクリック率は31.73%となっており、上位表示されていても68.27%のユーザーを逃していることが理解できます。

上記のグラフからもわかるように、サイトの流入数を増やすためには検索結果の占有率を上げる必要があります。
しかし、2019年のダイバーシティアップデートと呼ばれるGoogleのアルゴリズムアップデートにより、自然検索結果の1ページ目に表示されるのは、例外を除き1ドメイン2ページまでに制限されました。
そのため、自然検索結果の1ページ目に複数のページを表示するのは難しい状況です。

参考:同一サイトからのページを2件までに制限するようにGoogleが検索結果の仕様を変更、多様性を高めるため

そこでリスティング広告を活用し、自然検索結果の上部に位置するリスティング広告枠を押さえることで、自然検索結果の自社サイト表示と合わせて占有率を高めることができるのです。

伝えたい情報をすぐに効果的に訴求できる

リスティング広告は、出稿してすぐに検索結果の上部に表示できるため即効性があります。

例えば来週から開催する期間限定のバーゲンセールを宣伝するとしましょう。自然検索のタイトルとディスクリプションを変更しても、ユーザーへ届けるには時間がかかります。クローラーの更新を待つ必要があるためです。

一方、リスティング広告であれば、広告を出稿したその日から検索結果の上部に表示できます。また広告の検索結果に表示される見出しや説明文を変更したい場合、その時々に応じてほぼリアルタイムで変更可能です。

指名キーワードでの広告出稿の注意点

個別セッション

除外キーワードを設定する

ニュースやテレビ番組で取り上げられると、指名キーワードの検索数が増加します。事件やトラブルなどが原因で取り上げられてしまった場合には、流入数が増加しても会社にとってプラスがないだけでなく、一瞬で予算を消化してしまう可能性があります。

また「(指名キーワード)+キャンセル」「(指名キーワード)+退会」「(指名キーワード)+解約」など、ネガティブな理由で広告が表示される場合も同様です。

さらに指名キーワードがユニークでない場合、ユーザーが同名の企業やサービスと間違ってクリックしてしまうことがあります。これは同名他社が扱っており、自社で扱っていないサービスなどのキーワードを除外設定することで防止できます。

なお広告予算を無駄に消化しないために、自社IPのフィルタリングを忘れないようにしましょう。

指名キーワードと一般キーワードでキャンペーンを分ける

指名キーワードは一般キーワードよりもCTR・CVRが高くなる傾向があり、キャンペーンを分けないと効果測定や予算消化の調整が難しくなります。

このようなことから指名キーワードではなく、一般キーワードばかりに予算を割り当てしてしまうといった事態を避けましょう。

より正確に効果測定したい場合、一般キーワードのキャンペーンでは指名キーワードを除外設定しておくのもおすすめです。

指名キーワードを配信しない場合のポイント

指名キーワードで出稿しない場合、機会損失をうむ可能性があります。一部の時間帯に絞って広告を配信するのもおすすめです。

このような場合は、広告の配信時間をメディア露出に合わせたり、ビジネスタイムに絞ることで、より効果を高めることができます。

まとめ

指名キーワードでリスティング広告を出稿することにより、競合他社へのユーザーの流出を防ぎ、検索結果の占有率を高め、流入を増やすことが可能です。

指名検索を行うユーザーは購買意欲が高い傾向があるため、指名検索を行うユーザーの流入を増やすことができれば、売り上げ改善効果が期待できます。

大きな広告予算をかけられない場合も、広告表示オプションや除外キーワードの設定、自社IPのフィルタリングなどを行うことで、コストを抑えて指名キーワードで広告を出稿可能です。
指名キーワードで広告を出稿することで、機会損失を防止しましょう。