インターネット広告

学習コスト・運用負担ゼロで今すぐ始められる広告手法3選

インターネット広告の市場規模は年々増加しており、2017年は日本国内だけで1兆5千億円になりました。最も広告費が大きいテレビ広告の1兆9千億円に迫る勢いで増加しています。インターネット広告の次に広告費が大きい新聞広告の5千億円を大きく上回っています。

これは、インターネット広告が一部の大企業だけでなく、日本企業の99%を占める中小企業の間でも浸透してきたためです。

とはいえ、まだまだ広告投資に抵抗がある企業も多いと思います。確かに、テレビCMや新聞広告を出稿しようとすると、企画から出稿、放映まで非常に長い期間と費用がかかってきます。インターネット広告も、有名メディアに掲載しようとすると数日で数百万円必要なことも珍しくありません。

そこで今回は、お試し感覚で試せるインターネット広告を3つご紹介します。

この3つは以下の基準で選定しました。

  • すぐに始められる
  • 低予算で始められる
  • 審査や手続きなどが少ない
  • 設定が単純で学習コストが低い
  • 業界・業種にかかわらず効果が期待できる

クイックプロモート(Twitter広告)

Twitter広告は、手間の少なさ、広告開始までの速さが圧倒的です。クレジットカードが手元にあれば、スマートフォンからでも5分で広告を始められます。

Twitterは国内で4500万人が利用しており、生活の一部として欠かせない”情報のライフライン”になっています。広告では、ゲームアプリやホテル予約、カラオケ店などのアミューズメント系など、BtoCの利用が中心ですが、オフィス機器の販売やバネやネジなどの製造業といったBtoBでも活用が広がっています。

Twitter広告では、すでにツイートしたものを広告として活用できます。これをクイックプロモートと呼びますが、広告専用のクリエイティブを設定する必要がないため、手間も費用も少なくて済みます。「サイトへの流入や問い合わせが多かった」「いいねやリツイートが多かった」など、すでに効果が出たツイートを活用するため、低いリスクで始められます。

クイックプロモートには大きく3つの特徴があります。

特徴1 広告管理画面を立ち上げる必要がない

通常、Twitter広告を運用するには専用の広告管理画面を開き、キャンペーンやグループ、クリエイティブをそれぞれ設定していく必要があります。しかし、クイックプロモートは普段使っているアプリからそのまま設定できるため、学習コストが必要ありません。

特徴2 過去のツイートを流用できる

クイックプロモートはすでにツイートしたものを広告として利用します。そのため、過去に反応の良かったツイートを用いるなど、費用をかける前に効果検証を行うことが可能です。

特徴3 5クリックで開始できる

クイックプロモートの設定に必要なクリック数は5回だけです。これはブラウザ版、アプリ版でも変わりありません。5分以内で設定が完了し、30分後には広告が配信され始めます。

クイックプロモートの設定を始める前に、まずはTwitterアカウントにクレジットカード情報を登録しましょう。右上のアイコンをクリックするとメニューが表示されますので「Twitter広告」をクリックします。

「オートプロモートを設定する」と「Twitter広告を設定する」という二つのボタンが表示されますが、今回はクレジットカード登録のため「Twitter広告を設定する」から登録を進めます。

登録が完了すると、Twitter広告の管理画面にアクセスできるようになりますが、クイックプロモートは管理画面にアクセスせずに出稿することができます。

クレジットカードの登録が済んだら、実際にクイックプロモートの設定方法を見ていきましょう。

まずは宣伝したいツイートを選びます。過去に人気だったものでも、新しく投稿したものでも構いません。ツイートを選んだら下側にある3本選のアイコンをクリックします。

ポップアップウィンドウにある「ツイートを広告に使う」というボタンをクリックします。もしもクレジットカード登録がまだだった場合は「Twitterにログイン」というボタンが表示されます。

ここではツイートのインプレッションやエンゲージメントを確認できます。広告するツイートを決める際に参考にしてください。

「ツイートを広告に使う」をクリックすると、その画面のまま広告設定が表示されます。エリアと予算を設定し「開始する」をクリックすれば数分から数十分後にはツイートが広告として配信されます。

ターゲティング:都道府県のほかに、「関西」のような範囲も指定できます。

予算:5,000円から500,000円までの範囲を指定できます。これは特定の期間に対する予算ではなく、そのツイートに使用する予算です。そのため、1日で使い切る場合もありますが、数週間にわたって広告が出続ける場合もあります。

インプレッション:ユーザーが広告を見る想定回数です。

エンゲージメント:ユーザーが広告に反応する想定回数です。いいねやリツイート、返信やリンクのクリックなど、様々な反応の総数です。

ツイートを選んでから配信開始まで、わずか5クリックで完了します。ターゲティングは地域しか選べませんが、自社のアカウントのフォロワーと似たユーザーをAIが選定して配信します。

細かな設定ができないため、クイックプロモートだけで問い合わせの増加や購入といった成果を狙うことは難しいでしょう。しかし、「Twitter広告とはどんなものなのか知りたい」「余った広告費を有効活用したい」といった時には非常に有効な選択肢になります。

オートプロモート(Twitter広告)

オートプロモートは2017年12月6日にリリースされた、革新的な広告手法です。

広告を行う際には設定や運用の手間がネックになると思います。クイックプロモートも非常に簡単に運用できますが、オートプロモートは一度設定したら完全自動で広告が掲載されます。

費用も月額9,900円で固定のため、SNSプロモーションに力を入れたいが大きな広告予算を確保することが難しい企業や、長期的にアカウントを育てていきたい企業を中心に利用が広がっています。

オートプロモートには以下のような特徴があります。

特徴1 広告費が月額固定

通常の運用型広告は、運用内容によって広告費が変動します。しかし、オートプロモートは月額9,900円の固定サービスです。そのため予算管理の手間が少なく、効果の見通しも立てやすくなります。

特徴2 広告管理画面を立ち上げる必要がない

クイックプロモートと同じく、オートプロモートも広告管理画面を開く必要がありません。アプリ内で設定が完了します。

特徴3 完全自動で広告が出稿される

オートプロモートを利用すると、アカウントのツイートが1日10ツイートまで自動で広告として配信されます。クイックプロモートではツイートごとに設定する必要がありますが、オートプロモートは一度設定すれば通常通りアカウントでツイートをつぶやくだけで出稿されるため、広告運用は一切必要ありません。

それでは、オートプロモートの手順を見ていきましょう。

右上のアイコンをクリックすると「オートプロモート」というメニューが表示されるので、そこから設定を進めていきます。

あとは画面の指示に従って設定を進めるだけで簡単に設定できます。

「はじめる」をクリックすると、国とタイムゾーンを選択する画面に映ります。現状、オートプロモートは一部の国でしか利用できませんが、日本では問題なく利用できます。この時、タイムゾーンを忘れずに設定しましょう。

次にターゲティングを選択します。ターゲティングは大きく「興味関心」と「地域」があります。興味関心には「キャリア」や「ファッション・スタイル」など25種類があり、5種類を選択できます。地域は各都道府県から選択できます。

ターゲティングを設定したら、ここまでの設定を確認する画面が表示されます。利用規約を確認しチェックして進みます。最後に支払い方法を選択する画面が表示されるので、支払い方法を確定します。

これでオートプロモートの設定が完了です。以降、つぶやいた内容が自動的に広告として広がっていきます。

企業でSNSを運用する際、一番の悩みの種は「フォロワーが増えない」ことだと思います。すでにブランドが確立され、多くのファンがいるわけでもない限り、フォロワーを増やしアカウントの影響力を高めていくことは非常に地味でストレスのかかる作業です。

フォロワーを集めるには、効率的に露出を増やしていくことが欠かせませんが、通常はTwitter広告を出稿したり、フォローバックを期待して大量にフォローしていったりすると思います。

しかし、オートプロモートを活用すれば、そうしたストレス・手間をかけずに露出を増やしフォロワーを獲得していくことができます。

細かなセグメントができないため、すぐに目に見える成果を狙うことは難しいですが、長期的に見れば自社アカウントがどんどん育っていきます。

アドワーズエクスプレス

アドワーズはリスティング広告やディスプレイ広告、YouTube広告などを出稿でき、ターゲット層や予算、広告の表示方法を非常に細かく設定できます。そのため、非常に高い費用対効果が期待できる広告手法です。しかし、様々なデータをもとに日々PDCAサイクルを回す必要があり手間もかかるうえ、学習コストが高く専門家でないと十分に活用することができません。

そんな中、学習コストがかからず、手間もかからない広告手法として、Googleがアドワーズエクスプレスをリリースしました。通常のアドワーズと比較し機能は制限されていますが、実店舗などの小規模ビジネス向けに最適化された機能を持っています。

AdWords Express は、小規模ビジネス向けの手軽で効果的なソリューションです。Google で検索を行っているユーザーに適切なタイミングでお客様のお店やサービスをアピールすることができます。Google の最新広告技術により、電話による問い合わせや実店舗への来店、ウェブサイトでの行動など、設定した広告の目標に基づく成果が得られます。

設定に必要な時間は 15 分程度です。その後、目標に合わせて広告を常に改善したり、成果を測定したり、掲載結果をわかりやすく明確に表示したりできるようになります。AdWords Express を利用すれば、お客様がお店やサービスの運営により多くの時間を費やせる一方で、広告掲載による高い成果をご実感いただけるはずです。

それでは、アドワーズエクスプレスの設定方法を見ていきましょう。

まずは、Googleで「アドワーズエクスプレス」と検索します。もしくは、下記URLからアドワーズエクスプレスにアクセスしてください。

アドワーズエクスプレス https://www.google.co.jp/adwords/express/

すぐに設定を始めてもいいのですが、サイト内でアドワーズエクスプレスがわかりやすく説明されています。「仕組み」や「料金」のページを確認しておくとこれからの流れがスムーズです。

一通り確認したら「今すぐ開始」をクリックしましょう。アドワーズエクスプレスは初心者でも簡単に始められることをコンセプトに作られているため、管理画面が簡潔で非常にわかりやすくなっています。ページのナビゲーションに従って進むと15分ほどで設定が完了します。

「開始」をクリックすると「ビジネス情報を追加」が表示されます。あなたのお店やサービスの情報を入力してください。

次に広告の目標を選択します。目標は「電話による問い合わせ」「来店の促進」「ウェブサイトでの操作」から選択します。

次に広告を配信する範囲を選択します。ここでは二つの方法で範囲を選択することができます。

「ビジネス拠点の近く」ではあなたのビジネス拠点から半径を指定します。10㎞~65kmの範囲で選択できます。

「特定の国、都道府県、市区町村」ではターゲットユーザーがいる地域を選択できます。なお、「ビジネス拠点の近く」では一つの拠点からの半径しか指定できませんが、「特定の国、都道府県、市区町村」は複数の地域を選択できます。

右側に表示されている「ユーザーの推定規模」は、その設定範囲にいる想定ユーザー数です。この後も設定を続けることで徐々に減っていきます。常にある程度のユーザー数がいることを確認しながら進めていきましょう。

次は商品やサービスを設定します。ページにアクセスすると気づくと思いますが、すでに業種がいくつか表示されています。これは「ビジネス情報を追加」で入力したお店のURLや広告の目的から、Googleが自動的に「何のサイトで何を目的に行うのか」かを判断して候補を表示してくれているのです。

「この広告で宣伝したい商品やサービスをご指定ください」は広告を表示させる検索フレーズです。すでに最適な候補をGoogleが出してくれているため、あまり難しいことを考えず選択を進めましょう。

次に広告を作成します。ここでは「ヒントとサンプル広告」を参考にしましょう。他のサイトがどのような広告を出しているのかも確認しておくと参考になるかもしれません。入力した広告文はすべてその場でプレビューされます。

次のステップで広告に画像を追加することが可能です。

お客様のビジネス(商品やサービス)が Google ディスプレイ ネットワークの掲載対象で、関連するウェブサイトに広告を掲載可能な場合には、テキスト広告に加えてイメージ広告も表示できます。 [中略] 複数の写真をアップロードした場合は、それらの写真がローテーションやスライドショーなどで表示されます。なお、サードパーティ プロバイダが提供する写真をイメージ広告で使うことはできません。ユーザーが広告のどの部分をクリックしても、お客様が指定したウェブサイトまたは Google+ ページが表示されます。

ディスプレイネットワークとは、Googleアドセンスに登録しているウェブサイトなどを指します。ここで画像を登録すると、そうしたサイトにも広告を表示させることが可能です。省略することも可能ですが、Googleのディスプレイネットワークは非常に大きく、設定しておくとより多くのユーザーにあなたのビジネスを届けることが可能です。広告画像とロゴ画像を追加するだけでいいので、ぜひ設定しておきましょう。

次に広告の予算を設定します。アドワーズエクスプレスはCPC(Cost per Click = 広告がクリックされた回数によって課金)です。

バーの移動で一日の予算が変更でき、一か月の上限予算も表示されます。競合他社が平均的に使用している予算も表示されるので、細かな計算や戦略も必要ありません。

予算を設定して次に進むと、これまでの設定が確認できる画面が表示されます。目標や地域、広告文などに問題ないかを確認しましょう。これで広告の設定は完了です。あとはお支払情報を入力すれば、広告が配信され始めます。

後は広告の配信成果を見ながら、必要に応じて広告文を変更したり、キーワードを追加・削除したりとチューニングを行います。

アドワーズエクスプレスの広告管理画面はとてもわかりやすく、Googleマイビジネスと同じ感覚で利用できます。広告文の編集などは登録したときと同じ手順で変更できるため、戸惑うこともありません。

アドワーズエクスプレスは、Googleマイビジネスと同じく、小規模ビジネスの戦略を大きく変えるきっかけになります。Googleでは、大きな予算が確保できない、手間をかけられない小規模ビジネスの集客をサポートする仕組みを次々リリースしています。

今後も様々な機能が追加されていくと予測できますので、アドワーズエクスプレスはGoogleマイビジネスとセットで活用していきましょう。

まとめ

今回は今すぐ始められるスピード重視の広告手法というコンセプトで、Twitterのクイックプロモート、オートプロモートのGoogleのアドワーズエクスプレスの3つを紹介しました。

これらの広告手法は、専門的なスキルが必要ないからといって効果が出ないわけではありません。Twitterのオートプロモートは配信を重ねるごとに自動で最適化され、無駄な配信を削り効果が向上していきます。アドワーズエクスプレスもGoogleが最適な選択肢を提示してくれます。

もちろん、スキルを持った広告代理店、知識のある運用担当者が運用したほうが費用対効果は高くなります。

しかし、今後、さらに身近になり、より手軽に利用できるようになると考えられます。そうなると小規模ビジネスであっても広告をやっていないことが大きなハンデになるかもしれません。

最終的に専門家の力を借りることになったとしても、“広告を運用する感覚“をつかむことは、非常に大きなアドバンテージになります。